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【発明の名称】 ワンボックスカー
【発明者】 【氏名】岡田 和任

【要約】 【課題】ワンボックスカーの車体の開口部分を大きくして、間口を有効に活用することを課題とする。

【解決手段】上下方向に開閉されるリアゲート8を後部に有するワンボックスカーAのボックス型ボディ1の一側部に、車体の床面3からルーフ2に至る高さを有し、かつ、フロントドア6の背部から前記リアゲート8によって開閉される開口に至る長さを備えた側部開口5を設ける。この側部開口5を開閉するサイドゲート11の上部を前記ルーフ2に回動自在に取り付け、このサイドゲート11を開放状態で支持する支え機構を設ける。リアゲート8とサイドゲート11とを開放状態で保持すると、車体の開口部分が大きくなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上下方向に開閉されるリアゲート8を後部に有するボックス型ボディ1の一側部に、車体の床面3からルーフ2に至る高さを有し、かつ、フロントドア6の背部から前記リアゲート8によって開閉される後部開口4に至る長さを備えた側部開口5を設け、この側部開口5を開閉するサイドゲート11の上部を前記ルーフ2に回動自在に取り付け、前記サイドゲート11を開放状態で支持する支え機構を設けたワンボックスカー。
【請求項2】 前記車体の床面3上に支持されたフロントシート12の後方にリアシート13を設け、そのリアシート13をサイドゲート11によって開閉される前記側部開口5から外部に引き出し可能に支持した請求項1に記載のワンボックスカー。
【請求項3】 前記リアシート13を引き出し可能に支持する手段が、リアシート13の背もたれ14と、車体の床面3から立ち上がって前記背もたれ14と対向するレール支持台15の対向面それぞれに、上下一対の第一平行レール16と第二平行レール17とを取り付け、各平行レール16、17に沿って移動自在に支持された第一スライダ19と第二スライダ20とを平行リンク18で連結し、前記第一スライダ19と第二スライダ20との間で斜めに配置されたシリンダの両端部を各スライダ19、20に連結した構成からなる請求項2に記載のワンボックスカー。
【請求項4】 前記リアシート13を引き出し可能に支持する手段が、車体の床面3に直交する軸22を中心として回動自在に支持されたアーム21の先端部にガイドブロック23を揺動自在に取り付け、そのガイドブロック23によってリアシート13を昇降自在に支持し、そのリアシート13とガイドブロック23とに昇降用のシリンダの端部を連結した構成からなる請求項2に記載のワンボックスカー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、飲食物等の路上販売に適したワンボックスカーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車体後部で上下方向に開閉するリアゲートと、リアフェンダに沿って左右方向に開閉するサイドドアとを設けたワンボックスカーが、路上販売に際して使用されている。
【0003】こうした路上販売では、前記リアゲートやサイドドアをあけると、床面を有する車体内部が外部と連通するので、この開口部分を間口として接客が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなワンボックスカーでは、前記リアゲートとサイトドアとを全開しても、それぞれの開口部分の間にリアフェンダが介在しているため、間口を有効に使うことができない。
【0005】そこで、この発明は、車体の開口部分を大きくして、ワンボックスカーの間口を有効に活用することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、この発明では、上下方向に開閉されるリアゲートを後部に有するワンボックスカーのボックス型ボディの一側部に、車体の床面からルーフに至る高さを有し、かつ、フロントドアの背部から前記リアゲートによって開閉される開口に至る長さを備えた側部開口を設けた。そして、この側部開口を開閉するサイドゲートの上部を前記ルーフに回動自在に取り付け、このサイドゲートを開放状態で支持する支え機構を設けた構成を採用することとした。
【0007】こうした構成をワンボックスカーに採用すると、リアゲートが上下方向に開閉するだけでなく、前記側部開口に取り付けられたサイドゲートが、ルーフ上部に回動自在に開閉されるので、それぞれのゲートを開放状態で保持すると、車体の開口部分が大きくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、この発明に係るワンボックスカーAを示している。
【0009】このワンボックスカーAには、ボディ1の後部と一側部とに、ルーフ2から車体の床面3に至る高さの後部開口4および側部開口5がそれぞれ形成されている。側部開口5は、ボディ1の側部に取り付けられたフロントドア6の背部から後部開口4に至る大きさに形成されている。両開口4、5の内周縁には、ゴムによるパッキンが取り付けられている。両開口4、5の境界部には、ルーフ2のコーナー部分を支持する支柱7が設けられている。
【0010】後部開口4を開閉するリアゲート8は、その上部がルーフ2に回動自在に取り付けられて、上下方向に開閉自在とされている。リアゲート8の両側には、支え機構として、内部にガス圧を封入した一対のガス圧式シリンダ9、9が接続されている。このガス圧式シリンダ9、9は、リアゲート8の開閉に連動して伸縮し、このガス圧式シリンダ9、9によってリアゲート8は開閉状態で保持される。また、リアゲート8は、ドアロック10の作動によって閉鎖状態に保持される。
【0011】側部開口5を開閉するサイドゲート11は、その上部がルーフ2に回動自在に支持されて、上下方向に開閉自在とされている。サイドゲート11の両側に接続したガス圧式シリンダ9、9は、サイドゲート11の開閉によって伸縮し、リアゲート8と同様に、このガス圧式シリンダ9、9によってサイドゲート11は開閉状態で保持される。また、サイドゲート11は、ドアロック10の作動によって閉鎖状態に保持される。
【0012】ボディ1の内部前方には、前方に向けて配置されたフロントシート12と、後方に向けて配置されたリアシート13が備えられている。このリアシート13の背部には、図3乃至図5に示すように、ボディ1の床面3から立ち上がってリアシート13の背もたれ14と対向するレール支持台15が設けられており、背もたれ14とレール支持台15との対向面それぞれには、上下一対の第一平行レール16と第二平行レール17とが取り付けられている。各平行レール16、17は、平行リンク18を介してそれぞれ第一スライダ19と第二スライダ20と連結されており、第一スライダ19と第二スライダ20との間には、斜めに配置された前記ガス圧式シリンダ9の両端部が連結されている。
【0013】このようなワンボックスカーAでは、リアゲート8とサイドゲート11とを開くと、ボディ1の後面と一側面とをほぼ全開できるので、車体内部と外部との間口が大きくなる。
【0014】また、図5に示すように、リアシート13を側部開口5から引っ張ることにより、前記各平行レール16、17に連結された各スライダ19、20がスライドして、リアシート13がボディ1の外部に引き出される。さらに、このリアシート13を下方に押し下げることにより、前記斜めに配置されたガス圧式シリンダ9が伸長して、リアシート13が適宜な高さで支持される。
【0015】図6および図7は、リアシート13の引き出し手段に関する他の実施の形態を示している。この実施の形態では、リアシート13が、ボディ1の内部後方に、前方に向けた状態で備えられている。
【0016】車体内部には、ボディ1の側部開口5に向けて回動するアーム21が、床面3上に設けられた軸22を中心として取り付けられている。アーム21の先端部には、リアシート13の背もたれ14と連結するガイドブロック23が上下に揺動するように設けられており、このガイドブロック23には、リアシート13の昇降に伴って伸長する前記ガス圧式シリンダ9の両端部が取り付けられている。また、リアシート13の下端には、折り畳み自在な脚体24が備えられている。
【0017】このようなワンボックスカーAでは、リアシート13を側部開口5に向けて引っ張ると、アーム21が回動して、リアシート13が車外へ引き出される。この状態でリアシート13を下方に押し下げると、ガス圧式シリンダ9が伸長し、脚体24を下方に引き出すことにより、リアシート13が車外に載置される。
【0018】なお、リアゲート8とサイドゲート11との開閉手段は、前記実施の形態のように個別の操作で行う以外にも、いずれか一方のゲートの開閉に伴って、他方のゲートを連動して開閉させるようにしてもよい。
【0019】また、リアフェンダに沿ってサイドドアがスライドする構成のワンボックスカーにおいて、サイドボディに、車体の床面からルーフ2に至る高さを有し、かつ、フロントドア6の背部からボディ1の後端に至る長さを備えた側部開口5を設け、この側部開口5に、前記同様にサイドゲート11を設けてもよい。この場合には、サイドドアとリアフェンダとをボディ1から分離し、それぞれ溶接等により固着してルーフ2に回動自在に取り付けることにより、サイドゲート11を形成することができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るワンボックスカーは、サイドゲートとリアゲートとを上下方向に開閉できるので、それぞれのゲートを全開するとボディの開口部分が大きくなり、路上販売に際して接客間口が広くなって営業しやすくなる。
【0021】また、各ゲートを閉じると、従来のワンボックスカーとほとんど変わらない外観となるので、路上販売車として使用しても外観視が向上する。
【0022】さらに、車体内部からリアシートを引き出す構成により、車外で使用する座席を別途用意する必要がなく、前記路上販売においても、リアシートをそのまま営業に使用することができる。
【出願人】 【識別番号】596091174
【氏名又は名称】翼モーター販売株式会社
【出願日】 平成8年(1996)6月24日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
【公開番号】 特開平10−6821
【公開日】 平成10年(1998)1月13日
【出願番号】 特願平8−162803