| 【発明の名称】 |
鋳片刻印機及び鋳片刻印機の刻印ピン退避方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】黒木 雅嗣
【氏名】阿尾 陽司
【氏名】川田 春雪
|
| 【要約】 |
【課題】刻印機での刻印ピンの退避を確実なものとする。
【解決手段】円周方向に複数の刻印ピンと軸回りに旋回することでこれら刻印ピンを選択できるピン保持・選択リボルバーと、刻印ピン後端とリボルバー間のコイルバネと、選択したピンを打撃するインパクトシリンダーと、リボルバーとインパクトシリンダを固定するヘッド部と、このヘッド部の前後進駆動装置と上下左右駆動装置と、刻印ピン退避検知センサーと制御装置とを有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 円周上に複数の刻印ピンを設置して軸回りに旋回することで刻印ピンを選択できるピン保持・選択用のリボルバーと、選択したピンを打撃するインパクトシリンダーと、鋳片位置検出及び防熱を行うリボルバー前面を覆うカバーと、リボルバーとインパクトシリンダとカバーを固定するヘッド部と、このヘッド部を前後進及び昇降・横行方向に移動し前記カバーと鋳片を接触させることによる刻印位置への位置決め及び鋳片からの退避を可能とする機構と、前記刻印ピンの後端に刻印ピン退避検知センサーを設けた鋳片刻印機において、インパクトシリンダーによる打撃刻印後にリボルバーを回転することによる次選択の刻印ピンを選択する前に、前記刻印ピン退避検知センサーによって刻印ピンの退避を検知し、退避検知できなかった場合はヘッド部全体を後進退避させて、確実にピンと鋳片のひっかかりを無くしピンを戻り位置に戻し、次選択のためのリボルバー回転を可能とする一連の動作を制御する刻印ピン退避システム機構を設けたことを特徴とする鋳片刻印機。 【請求項2】 円周上に複数の刻印ピンを設置して軸回りに旋回することで刻印ピンを選択できるピン保持・選択用のリボルバーと、選択したピンを打撃するインパクトシリンダーと、鋳片位置検出及び防熱を行うリボルバー前面を覆うカバーと、リボルバーとインパクトシリンダとカバーを固定するヘッド部と、このヘッド部を前後進及び昇降・横行方向に移動し前記カバーと鋳片を接触させることによる刻印位置への位置決め及び鋳片からの退避を可能とする機構と、前記刻印ピンの後端に刻印ピン退避検知センサーを設けた鋳片刻印機において、インパクトシリンダーによる打撃刻印後にリボルバーを回転することによる次選択の刻印ピンを選択する前に、前記刻印ピン退避検知センサーによって刻印ピンの退避を検知し、退避検知できなかった場合はヘッド部全体を後進退避させて、確実にピンと鋳片のひっかかりを無くしピンを戻り位置に戻し、次選択のためのリボルバー回転を可能とすることを特徴とする鋳片刻印機の刻印ピン退避方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、鋳片刻印機及び鋳片刻印機での刻印ピン退避方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の鋳片刻印機としては、円周上に複数の刻印ピンを設置して軸回りに旋回することで刻印ピンを選択できるピン保持・選択用のリボルバーと、選択したピンを打撃するインパクトシリンダーと、鋳片位置検出及び防熱を行うリボルバー前面を覆うカバーと、リボルバーとインパクトシリンダとカバーを固定するヘッド部と、このヘッド部を前後進及び昇降・横行方向に移動し、前記カバーと鋳片を接触させることによる刻印位置への位置決め及び鋳片からの退避を可能とする機構(ヘッド前後進駆動装置、ヘッド上下駆動装置、ヘッド横行駆動装置等)を有する鋳片刻印機がある。 【0003】そして、従来、鋳片刻印機の鋳片へ刻印するための一連の動作としては、略示すると次の通りである。 【0004】まず、鋳片の位置データを上位制御系からの伝送で受け、刻印位置までヘッド部を横行、昇降して移動し、リボルバーを旋回させ刻印ピンを選択し、選択完了後インパクトシリンダーにて選択ピンのみを鋳片に打撃し、打撃後、インパクトシリンダーのストロークを戻し、ピン後端部とリボルバーの間に設置したコイルバネの反力によりピンを退避させ、リボルバーを旋回させて次刻印ピンを選択していた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら従来の鋳片刻印機及び鋳片刻印機の刻印ピン退避方法方法には次のような問題点がある。 【0006】1,鋳片が高温で、かつピン打撃力が大きいと、刻印ピンが鋳片にくい込んでしまうことがあり、この場合、ピン後端部とリボルバー間に設置したコイルバネの反力ではピンが退避旋回位置まで戻りきらず、次刻印のピンの選択を行うためにリボルバーの回転をさせることができない。 【0007】2,刻印後のピン戻りを確実にするため、ピン後端部とリボルバー間に設置したコイルバネのバネ力を強めるとインパクトシリンダーによる打撃力が伝わらなくなり、刻印深さが確保できない。 【0008】3,次刻印ピンの選択のため、刻印ピン打撃の都度毎回ヘッド部を移動退避するとサイクルタイムが長くなってしまう。 【0009】本発明は、これら従来の鋳片刻印機における刻印ピンの退避不良を解決するためになされたもので、刻印深さを確保し、サイクルタイムを大きく延長せずに刻印ピンの退避を確実に行うことを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を達成するために次のような構成よりなる。即ち、本発明の装置は、円周上に複数の刻印ピン1を設置して軸回りに旋回することで、刻印ピンを選択できるピン保持・選択用のリボルバー2と、選択したピンを打撃するインパクトシリンダー5と、鋳片位置検出及び防熱を行うリボルバー前面を覆うカバー6と、リボルバーとインパクトシリンダーとカバーを固定するヘッド部7と、このヘッド部を前後進及び昇降・横行方向に移動し、前記カバーと鋳片を接触させることによる刻印位置への位置決め及び鋳片からの退避を可能とする機構8、9、10を有する鋳片刻印機におて、前記刻印ピンの後端部に刻印ピン退避検知センサー11を設けたことを特徴とする鋳片刻印機にある。 【0011】本発明の刻印ピン退避方法は、前記鋳片刻印機においてインパクトシリンダーによる打撃刻印後にリボルバーを回転することによる次選択の刻印ピンを選択する前に、前記刻印ピン退避検知センサーによって刻印ピンの退避を検知し、退避検知できなかった場合はヘッド部全体を後進退避させて、確実にピンと鋳片のひっかかりを無くしピンを戻り位置に戻し、次選択のためのリボルバー回転を可能とすることを特徴とする鋳片刻印機の刻印ピン退避方法にある。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明によれば、ピンの退避状態を検知するピン退避検知センサーと、刻印ピンを保持・選択するリボルバーと、インパクトシリンダーと鋳片位置検出及び防熱を行うリボルバー前面を覆うカバーを固定するヘッド部を移動退避するヘッド前後進駆動装置としてのシリンダーと、これら一連動作を制御する制御装置とを有し、刻印ピンの退避不良を検出し刻印ピンを強制的に退避できるようにしてある。 【0013】また、刻印機において、刻印ピンが鋳片にくい込んでしまう場合でも、サイクルタイムを大きく延長せず、確実に刻印ピンを退避させることが可能となる。 【0014】 【実施例】図1、2は本発明を適用した刻印機の装置全体構成図、図3はヘッド部詳細、図4はリボルバー部詳細、図5は本発明である刻印ピン退避方法を導入した刻印システムフロー図である。 【0015】本発明を適用した刻印機は、円周上に刻印ピン1を16個配置した刻印ピン保持・選択用リボルバー2、刻印ピン1後端とリボルバー2間に設置したコイルバネ3とリボルバー2を旋回するパルスモーター4、選択した刻印ピンを打撃するインパクトシリンダー5、鋳片位置を検出するカバー6、リボルバー2とパルスモーター4とインパクトシリンダー5とカバー6を固定する前後進及び、上下左右位置決め機能を有するヘッド部7と、ヘッド前後進用シリンダー8とヘッド昇降駆動装置9、ヘッド横行駆動装置10から構成する。 【0016】本発明は図1〜3で示すように、テーブルローラー12上の鋳片の先端にヘッド部7全体を横行フレーム19上のヘッド昇降フレーム17、ヘッド横行レール18、ヘッド前後進レール16に沿って、昇降、横行、前進させ、カバー6を鋳片13に当てて鋳片位置を検出し、刻印位置をヘッド昇降駆動装置9とヘッド横行駆動装置10で位置決めし、上位制御装置より伝送された文字種の刻印ピン1をリボルバー2を回転させることで選択し、インパクトシリンダー5で打撃しインパクトシリンダー5を退避させた後、コイルバネ3により刻印ピン1を退避させる。 【0017】この際、刻印ピン1の戻りを非接触式近接スイッチである退避検知センサー11でピン後端部を確認し、刻印ピン1が退避不良の場合は、ヘッド部7全体をシリンダー8で後退することで、強制的にピン1と鋳片13とを分離した上で、コイルバネ3により刻印ピン1の退避を確実に行い、パルスモーター4でのリボルバー2旋回による次刻印ピンの選択を可能としている。退避検知センサー11の検知タイマーは、インパクトシリンダー5退避から0.3秒までとしており、これを超過すると、ピン退避不良と図にない制御装置で判断している。 【0018】ここで、刻印ピン1の鋳片13からの退避をより確実なものとするため、テーブルローラー12上に設置したクランパー昇降シリンダー20と、クランパー幅決めシリンダー21からなるクランパー14により鋳片13を固定している。 【0019】次に図5により本発明の刻印ピンの退避方法を導入した刻印システムフローについて説明する。まず、刻印するデータを上位制御装置等より入力し、ヘッド部7を位置決めのため昇降・横行して押し付け、カバー6の衝突を検知して鋳片13端面位置を確認してヘッド押し付けを停止する。次に刻印位置までヘッド部を昇降・横行し、ピン1を選択するためにリボルバー旋回用パルスモーター4を回転させ、エンコーダにより選択したいピン1を打刻位置で停止させ、インパクトシリンダー5により刻印し、一定時間後、シリンダーロッドの戻りを確認する。 【0020】ここで、ロッド戻りが一定時間内に検知されない場合は重大な異常と認識して、ヘッド部7を待機位置まで戻し、一連動作を終える。 【0021】シリンダーロッド戻りを検地後ピン戻りを検知し、次刻印動作へ移り、これを全鋳片分終わるまで繰り返す。ここで、ピン戻りを一定時間内に検知できない場合は、ヘッド全体を後退させ、強制的にピンを後退させ、次刻印動作へ移る。ここでも、ピン戻りが検知できなければ、重大な異常と認識して、ヘッドを待機位置まで戻し、一連動作を終える。 【0022】 【発明の効果】本発明の鋳片刻印機及び刻印ピン退避方法によれば、以下の効果が見込める。即ち、(1)鋳片が高温で、かつ打撃力が大きく、刻印ピンが鋳片にくい込んでしまう場合でも、確実にリボルバーを旋回できる位置まで刻印ピンを退避させ、次刻印ピンの選択を可能とする。(2)コイルバネ力で刻印ピンを退避できない場合のみヘッド部を移動退避させ、サイクルタイムを極力延長せず次刻印ピンの選択を可能とする。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006655 【氏名又は名称】新日本製鐵株式会社 【識別番号】591054428 【氏名又は名称】大倉エンジニアリング株式会社
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)5月15日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】萩原 康弘
|
| 【公開番号】 |
特開平10−314841 |
| 【公開日】 |
平成10年(1998)12月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−139139 |
|