| 【発明の名称】 |
滑り防止用マット |
| 【発明者】 |
【氏名】坂田 元記
【氏名】坂田 元三
【氏名】坂本 修
【氏名】岡城 忍
|
| 【要約】 |
【課題】浴場の洗い場や、厨房、プールサイド等の水回り部の床面は、水や各種洗剤液で濡れて滑りやすくなっており、人が滑ったり転んだりの危険性がある。これを防止するためのマット。
【解決手段】ゴム素材を用い、マットの表裏面共に、どの方向から力がかかっても足が滑らず、マットも動かないような凹凸幾何学的形状を付与し、更に、水や洗剤液がマットの上下に溜まることのないようにマットの表裏面に排水溝と、表裏の排水溝に貫通する排水孔を設ける。また、マット表裏面のゴム硬度を30〜90度の範囲で自由な組み合わせにして、足との密着性をよくし、床材とマットの滑り性を少なくする。マットは一枚単独で使用できる物と、順次繋ぎ合わせて適当な大きさのマットになし得る結合機構を有する物とがあり、一枚物の縁部と、繋ぎ合わせたときに縁部になる物の縁部は、三角状にする。これらの特性を有するマットは、任意の大きさのものを、金型で加硫成型して得る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ゴム素材からなり、マットの表面および裏面に、どの方向から力がかかっても足が滑らず、また、マットも動かないように凹凸幾何学的形状を付与し、更に、水や各種洗剤液がマットの上下に溜まらないようにマットの表面と裏面に排水溝と、表裏面の排水溝に貫通する排水孔を設けて、人の滑りや転倒を防止する厚さ3〜30mmのマット。 【請求項2】 マットの表面と裏面のゴム硬度を、30〜90度の範囲で自由な組み合わせにし、特に、表面は軟らかくして、足の感触性をよくするとともに、足との密着性を高めて滑り難くし、裏面は床材の種類に応じて硬度を変え、床材とマットの滑り性を少なくしたゴムマット。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、天然ゴム、合成ゴムを素材とし、マットの表裏面に凹凸幾何学的形状を付与し、更に、マットの表裏面に排水溝と、表裏面の排水溝に貫通する排水孔を設け、浴場、厨房、プールサイド等の水回り部の、床面に敷くことにより、水のみならず、石鹸、シャンプー、食品・食器用洗剤等の各種洗剤液による床面の濡れによる人の滑りや転倒を防止するゴム硬度30〜90度の範囲にあるマットにに関する。 【0002】 【従来の技術】浴場、厨房、プールサイド等の水回り部の床面は、水で濡れることにより滑りやすくなる。とりわけ、浴場の洗い場では、床面が水のみならず石鹸水、シャンプー水等の洗剤液で濡れるために一層滑りやすくなっており、老人や障害者とその介護者は滑りや転倒の危険にさらされている。しかるに、これを防止するのに適切なものは市販されていない。例えば、浴場の洗い場に置くものとしては木製または合成樹脂製の簀の子があり、或いは、塩化ビニルやポリエチレン等の発泡合成樹脂製の板状のものがある。しかし、後者の商品にあってはクッション性を重視したもので、これらの商品には「滑るから注意」の表示がなされているものが多い。また、ゴム素材のものも無いわけではないが、薄いシート状のもので、浴場に敷かれても、これ自身がまくれたり、シート面上に水、石鹸水、シャンプー水等が溜って、滑りや転倒の危険性をもつものである。したがって、浴場、厨房、プールサイド等の水回り部の床面に敷いて、人の滑りや転倒の危険を防止するのに適切な商品は見当らない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】浴場、厨房、プールサイド等の水回り部の床面は、水で濡れることにより滑りやすくなる。とりわけ、浴場の洗い場では、床面が水のみならず石鹸水、シャンプー水等の洗剤液で濡れるために一層滑りやすくなっており、老人や障害者とその介護者は滑りや転倒の危険にさらされている。本発明は、浴場、厨房、プールサイド等の水回り部の床面に敷いて、人の滑りや転倒の危険を防止するために発明したマットである。 【0004】 【課題を解決するための手段】マット材質としてゴム素材(天然ゴム及び各種合成ゴム)を用い、マットの表面、裏面共に、どの方向から力がかかっても、足が滑らず、また、マットも動かないような凹凸幾何学的形状を付与せしめ、更に、水のみならず石鹸、シャンプー、食品・食器用洗剤等の各種洗剤液がマット上下に溜まることのないように、マットの表面と裏面に排水溝と、表裏面の排水溝に貫通する排水孔を設けた。 【0005】足と接触するマット表面のゴム硬度を軟らかくして、足の感触性をよくするとともに、足との密着性を高めて滑り難くし、裏面は、浴場の洗い場の床材として一般に用いられている陶磁器タイルや大理石或いはFRP等の合成樹脂の床面上で、マットそのものが動き難いように、床材の種類に応じたゴム硬度とした。ゴム硬度の範囲は、表面裏面ともに30〜90度で、その範囲内の組合せとなる。ただし、必要によっては同一硬度とすることもできる。 【0006】また、マットは一枚単独で用いるものと、一枚一枚を順次繋ぎ合わせて、敷くべき床面の広さに適合した大きさのマットになし得る結合機構を有するものとがある。そして、一枚単独使用のものと繋ぎ合わせて周縁部になるものには、人が躓くことのないように、マットと床面の段差を無くすように、周縁部を三角状にする。 【0007】これらの特性を有するマットは、任意の大きさのものを、所定の凸凹幾何学的形状が得られるべく加工された金型を用いて、加硫成型して得る。 【0008】 【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1はマットの表面平面図である。図2はマットの断面図である。図3はマットの表面隆起部の平面図である。図4はマットの表面隆起部の断面図である。図5はマットの裏面平面図である。図6はマットの周縁コーナー部の表面平面図である。図7はマットの周縁コーナー部の断面図である。図8はマットの周縁直線部の表面平面図である。図9はマットの周縁直線部の断面図である。図10(a)〜(f)はマットの表面または裏面の種々の形状を示す平面図である。図において、1は排水溝、2は排水孔、3は表面隆起部の突起部、4は結合部である。 【0009】なお、表面および裏面に、図10(a)〜(f)に例示するような、さまざまの凸凹幾何学的形状を自由に組み合わせて造ることができ、更に、足の滑り性を無くすために、マット表面の隆起部に小突起を付与するなど、滑り難さへの多様性を発揮することができる。 【0010】以上の構成からなる本発明に従う滑り防止用マットは、表面および裏面のさまざまの凸凹幾何学的形状により、どの方向から力がかかっても、足が滑らず、また、マットも動かないし、水のみならず、石鹸、シャンプー、食品・食器用洗剤等の各種洗剤液がマットの上下に溜まらないように、マットの表面と裏面に排水溝と、表裏面の排水溝に貫通する排水孔を有しているので、マット上のみならず床面上の排水性にも優れる。 【0011】マットは一枚単独で用いるものと、一枚一枚を順次繋ぎ合わせて、敷くべき床面の広さに適合した大きさのマットになし得る結合機構を有するものとがある。そして、一枚単独使用のものと繋ぎ合わせて周縁部になるものには、人が躓くことのないように、マットと床面の段差を無くすように、周縁部を三角状にする。 【0012】ゴム材料中に、染料や顔料を配合することにより色彩豊かなマットができ、浴室や厨房やプールサイドの雰囲気を高める。 【0013】抗菌剤を配合することによりマットに黴を生え難くし、衛生的に保持することができる。 【0014】籾殼・木粉・砂等を配合することにより新しいデザインのものを、ゴムの加工性や物性に悪影響を与えることなく安価・容易に行える。 【0015】滑り防止用マットは、表1に示すように、22種類の配合成分を、配合処方A〜Hに従って混合したものを、それぞれ表面温度40〜60℃の16インチのオープンロールで30分間混練し、これを所定の金型を用いて加硫成型する。 【0016】 【表1】
前記表1の配合成分の連番1〜22の参考例1.エチレンプロピレンゴムK−5631A(出光ディエスエム株式会社製) 2.天然ゴムSMR−5L(輸入品 株式会社護光商会) 3.スチレンブタジエンゴムSBR−1778(日本合成ゴム株式会社製) 4.酸化亜鉛3号(日水化学株式会社製) 5.ステアリン酸St−50(輸入品 米田産業株式会社) 6.硫黄#300(細井化学工業株式会社製) 7.ノクセラーEP−90(大内新興化学工業株式会社製) 8.ノクセラーD(大内新興化学工業株式会社製) 9.ノクセラーDM(大内新興化学工業株式会社製) 10.ノクセラーTS(大内新興化学工業株式会社製) 11.トクシールGU(徳山曹達株式会社製) 12.白鉛華CC(白石工業株式会社製) 13.PW−380(出光石油化学株式会社製) 14.コーモレックス2号(日本石油株式会社製) 15.ストラクトールWB212(輸入品 白石カルシウム株式会社) 16.トリエタノールアミン(三井東圧化学株式会社製) 17.二酸化チタン(トーケムプロダクトコーポレーション製) 18.ブルー#502(住化カラー株式会社製) 19.レッド#45(住化カラー株式会社製) 20.WMBS−900(三菱化学株式会社製) 21.ビオサイド960B(株式会社タイショーテクノス社製) 22.コルク(輸入品 小倉産業株式会社) 【0017】滑り防止用マットは、表2に示すように、滑り難さの評価試験を行って、その効果を実証した。 【0018】引張荷重試験では、それぞれの供試床材の表面、及び本発明図1の形状のマット表面で、乾いた状態、水で濡れた状態、5%石鹸水で濡れた状態、10%シャンプー水で濡れた状態にして、この面上を重さ200gの人工人足踵を、200gのバネ秤りで引張り、人工人足踵が動き始めた時の荷重値を測定した。 【0019】滑り開始角度測定試験では、上項と同じ床材面上とマット表面上を、乾いた状態、水で濡れた状態、5%石鹸水で濡れた状態、10%シャンプー水で濡れた状態にして、この面上に重さ200gの人工人足踵を載せ、床材またはマットの一端を少しづつ持ち上げて斜め状にしていき、人工人足踵が自動的に滑り落ち始める角度を測定した。 【0020】浴場実用評価試験では、床材の異なる浴場14箇所ににおいて、表面が図1で裏面が図5の形状をした本発明によるマットを敷き、マットの表面と足との滑り難さと、マットの裏面と床面との滑り難さを、入浴者の官能試験で調べた。 【0021】 【表2】
【0022】 【発明の効果】 本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記述するような効果を奏する。 【0023】養護施設、老人施設、リハビリテーション施設ほか、旅館・ホテルのみならず一般家庭も含めた浴場や、レストラン、食堂、給食業等の料飲食業者の厨房や一般家庭の台所、或いはまた、プールサイド等の水回り部の床面上に本発明のマットを敷き、人の滑りや転倒の危険を防止する効果がある。 【0024】ゴム素材からなり、マットの表面、裏面共に、どの方向から力がかかっても、足が滑らず、また、マットも動かないような凹凸幾何学的形状が付与されているので、滑りや転倒の危険性が無い。 【0025】マットの表面と裏面に排水溝と、表裏の排水溝に貫通する排水孔が設けられているので、水のみならず、石鹸、シャンプー、食品・食器用洗剤等の各種洗剤液がマット上や床面上に溜まることがなく、これらによる滑りや転倒の危険性を防止できる。 【0026】マットの表面と裏面のゴム硬度が、30〜90度の範囲内で自由に組み合わせることができるので、足と接触するマット表面は軟らかくして、足の感触性をよくするとともに、足の密着性を高めて滑り難くし、裏面は床材の種類に適した硬度ののものとすることにより、床材とマットの滑り性を少なくして、これらにより、人の滑りや転倒の危険を防止する。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】391023677 【氏名又は名称】株式会社坂田技術研究所 【識別番号】593141012 【氏名又は名称】岡城東販株式会社
|
| 【出願日】 |
平成8年(1996)9月26日 |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開平10−99183 |
| 【公開日】 |
平成10年(1998)4月21日 |
| 【出願番号】 |
特願平8−292213 |
|