| 【発明の名称】 |
過電流保護装置 |
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【氏名】深澤 秀木
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| 【構成】 |
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【特許請求の範囲】
【請求項1】 発光素子を定電流駆動する駆動手段と、上記発光素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、上記電流検出部の検出結果に基づき上記発光素子に流れる電流を制限する電流制限手段とを備え、上記電流制限手段では、上記電流検出手段の検出結果に基づいて上記発光素子に流れる電流が所定の値を越えたか否かを判別する判別動作を行うと共に、この判別動作の温度特性による変動を補償するものとし、上記発光素子に流れる電流が上記所定の値を越えたことが判別された時には、上記発光素子に流れる電流を上記所定の値よりも小さい電流値に制限することを特徴とする過電流保護装置。 【請求項2】 上記電流制御手段では、上記発光素子に流れる電流の制限が行われた後、上記発光素子に流れる電流が所定の値を越えていないことが判別された時には、上記発光素子に流れる電流の制限を停止することを特徴とする請求項1に記載の過電流保護装置。 【請求項3】 上記電流制限手段は記憶回路を備え、上記電流検出手段では、上記発光素子に流れる電流が上記所定の値を越えたことが判別された時には、この判別結果を上記記憶回路に記憶するものとし、この記憶回路に記憶された判別結果に基づいて上記発光素子に流れる電流を制限することを特徴とする請求項1に記載の過電流保護装置。 【請求項4】 上記電流検出手段は抵抗器で構成されると共に、上記電流制御手段は増幅器を有し、上記抵抗器の端子間には、上記発光素子に流れる電流に基づく電圧を発生させると共に、上記発光素子に流れる電流が所定の値を越えたときには、上記抵抗器の端子間に発生される電圧をトランジスタが導通状態とされるべース−エミッタ電圧よりも小さい電圧とし、上記電流制御手段では、上記抵抗器の端子間に発生される電圧を上記増幅器で増幅して、上記発光素子に流れる電流が上記所定の値を越えたか否かを判別することを特徴とする請求項2記載の過電流保護装置。 【請求項5】 上記電流検出手段は抵抗器で構成されると共に、上記電流制御手段は増幅器を有し、上記抵抗器の端子間には、上記発光素子に流れる電流に基づく電圧を発生させると共に、上記発光素子に流れる電流が所定の値を越えたときには、上記抵抗器の端子間に発生される電圧をトランジスタが導通状態とされるべース−エミッタ電圧よりも小さい電圧とし、上記電流制御手段では、上記抵抗器の端子間に発生される電圧を上記増幅器で増幅して、上記発光素子に流れる電流が上記所定の値を越えたか否かを判別することを特徴とする請求項3記載の過電流保護装置。 【請求項6】 上記発光素子と上記駆動手段を複数備え、上記電流検出手段では、上記複数の駆動手段から上記複数の発光素子に流れる合計の電流を検出することを特徴とする請求項1記載の過電流保護装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、過電流保護装置に関する。詳しくは、発光素子を定電流駆動して、発光素子に流れる電流を電流検出手段で検出し、電流検出手段の検出結果に基づいて発光素子に流れる電流が所定の値を越えたか否かを判別すると共に、この判別動作の温度特性による変動を補償するものとし、所定の値を越える電流が流れたときには、流れる電流を所定の値よりも小さい電流値に制限することにより、温度の影響を受けることなく過電流保護動作を行うものである。また、電流検出手段の消費電力を少ないものとすると共に、所定の値すなわち故障時において電流制限を開始する電流値である制限電流値を正常時の電流値である正常電流値に近づけて良好な過電流検出感度を得るものである。 【0002】 【従来の技術】赤外光を用いてデジタルデータを空間伝送する技術は、テレビやビデオのリモコン装置や電子手帳の光通信リンク、コンピュータ機器における光データ通信などで広く利用されている。また、赤外光を用いてアナログの音声信号、映像信号を空間伝送する技術は、コードレスヘッドホンやコードレスAV伝送装置などで広く利用されている。 【0003】これらの赤外光を用いた光空間伝送装置における送信機の発光部には、コスト面および安全面からインコヒーレントな光を発光する赤外発光ダイオードが通常用いられる。 【0004】また、一般にデジタルデータ伝送では、例えば伝送するデータ信号に応じて赤外発光ダイオードをオン/オフさせたり、あるいは副搬送波による変調を行った上で赤外発光ダイオードをオン/オフさせてデータ伝送が行われる。アナログ信号伝送では副搬送波を信号で周波数変調し、さらに直流バイアスを加えて赤外発光ダイオードに変調電流が供給される。この変調電流によって赤外発光ダイオードが駆動されることによりアナログ信号の伝送が行われる。この場合、複数の周波数の異なる副搬送波を用いることにより、音声の右チャネルと左チャネル、映像信号といった異なる信号を周波数多重して同時に伝送することも可能とされる。 【0005】このような光空間伝送装置において、伝送距離を伸ばすためには、送信機の赤外発光ダイオードから出力される赤外光が人体の目に影響のない光放射パワーの範囲とされると共に、赤外発光ダイオードに流れる電流は最大定格を越えることなく可能な限り大きいものとされる。 【0006】然るに、何らかの原因で赤外発光ダイオードの定電流駆動装置が故障して流れる電流が増加した場合、光放射パワーは増大し、また赤外発光ダイオードに流れる電流が最大定格を越えて赤外発光ダイオードが破壊する恐れがある。これを解決するため、赤外発光ダイオードに流れる電流を制限する方法が提案されている。 【0007】例えば特開昭59−205820公報「定電流駆動回路」の如く、発光素子に定電流駆動装置としてのMOSFETと電流制限用の抵抗器を直列に接続することにより、MOSFETのドレイン、ソース間が短絡した時に電流を抵抗器により制限する方法や、特開平3‐175778公報「発光素子駆動装置」の如く、発光素子と定電流駆動装置との間に発光素子の最大耐電流値以内に電流を制限する電流制限装置を設け、定電流駆動装置が故障した場合にも発光素子および定電流駆動装置に過電流が流れることを防止する方法等が用いられている。 【0008】また、特開平5‐299739公報「発光素子の保護回路」の如く、電流検出用抵抗器の両端に生ずる電圧でホトカプラの発光素子を点灯させて過電流保護装置の動作を行うものや、特開平7−221377公報「発光素子駆動回路」の如く、電流供給手段と発光素子との間に電流制限手段を設置し、電流制限手段を構成する電流検出用抵抗器を回路に直列に挿入して通過電流により生ずる電圧ドロップによりトランジスタのベース−エミッタ間が導通することで、突入電流を含む異常電流を検出すると共に制限して発光素子を破壊から防ぐ方法等も用いられる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】ところで、特開昭59−205820公報「定電流駆動回路」では、正常時の電流値に対して短絡時の電流値の増分割合は、正常時におけるMOSFETのドレイン−ソース間電圧を抵抗器の両端の電圧で割った値であるため、その値を小さく抑えたい場合は正常時に多くの無駄な電力を抵抗器で消費させなければならい。 【0010】また、特開平3‐175778公報「発光素子駆動装置」や特開平7−221377公報「発光素子駆動回路」の如く、電流検出用抵抗器を回路に直列に挿入して通過電流により生ずる電圧ドロップによりトランジスタのベース−エミッタ間が導通することで過電流を制限しているため、故障時において電流制限を開始する電流値である制限電流値と正常時の電流値である正常電流値の比を1に近付けようとすると、正常電流時の電流検出用抵抗器の両端に生じる電圧がべース−エミッタ間の導通電圧である約0.65Vに接近し、正常時に無駄な電力を抵抗器で消費することになる。また、トランジスタのベース−エミッタ間電圧は温度特性を持ち、高温で小さくなるので、低温から高温までの範囲で誤動作を防止するために制限電流値と正常電流値の比を1に近付けることが困難である。 【0011】さらに、特開平5‐299739公報「発光素子の保護回路」では、通過電流による電圧ドロップは一層大きく、正常時の無駄な電力の消費は一層顕著となる。 【0012】このように、発光素子に対する従来の過電流保護では、制限電流値と正常電流値の比が大きく、電流検出部分での消費電力も大きいものとされていた。 【0013】しかしながら、光空間伝送装置の送信機は携帯可能なように電池で駆動される場合が多く、動作可能時間を長時間とするために消費電力が少ないことが望ましい。また、伝送距離を伸ばすために、赤外発光ダイオードから出力される赤外光が人体の目に影響のない光放射パワーの範囲であると共に流れる電流が最大定格を越えることなく可能な限り大きいものとすると、電流値が正常電流値よりも増加したときに、直ちに電流を制限できるように過電流検出感度を高めることが必要とされる。すなわち、制限電流値を正常電流値に近づけて制限電流値と正常電流値の比が1に近いことが必要とされる。 【0014】そこで、この発明では、温度による過電流検出動作の特性の変動を補償すると共に制限電流値と正常電流値の比を1に近い値とすることで、温度に影響されず良好な過電流検出感度を有すると共に消費電力の少ない過電流保護装置を提供するものである。 【0015】 【課題を解決するための手段】この発明に係る過電流保護装置は、発光素子を定電流駆動する駆動手段と、発光素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、電流検出部の検出結果に基づき発光素子に流れる電流を制限する電流制限手段とを備え、電流制限手段では、電流検出手段の検出結果に基づいて発光素子に流れる電流が所定の値を越えたか否かを判別する判別動作を行うと共に、この判別動作の温度特性による変動を補償するものとし、発光素子に流れる電流が所定の値を越えたことが判別された時には、発光素子に流れる電流を所定の値よりも小さい電流値に制限するものである。 【0016】また、電流制御手段では、発光素子に流れる電流の制限が行われた後、発光素子に流れる電流が所定の値を越えていないことが判別された時には、発光素子に流れる電流の制限を停止するものである。 【0017】また、電流制限手段は記憶回路を備え、電流検出手段では、発光素子に流れる電流が所定の値を越えたことが判別された時には、この判別結果を記憶回路に記憶するものとし、この記憶回路に記憶された判別結果に基づいて発光素子に流れる電流を制限するものである。 【0018】さらに、電流検出手段は抵抗器で構成されると共に、電流制御手段は増幅器を有し、抵抗器の端子間には、発光素子に流れる電流に基づく電圧を発生させると共に、発光素子に流れる電流が所定の値を越えたときには、抵抗器の端子間に発生される電圧をトランジスタが導通状態とされるべース−エミッタ電圧よりも小さい電圧とし、電流制御手段では抵抗器の端子間に発生される電圧を増幅器で増幅して、発光素子に流れる電流が所定の値を越えたか否かを判別するものである。 【0019】この発明においては、駆動手段で発光素子が定電流駆動されて、発光素子に流れる電流が電流検出手段で検出される。この電流検出手段での検出結果に基づき流れる電流が所定の値を越えたか否かが電流制限手段で判別される。また判別動作の温度特性による変動が補償されて、所定の値を越える電流が流れたときには、流れる電流を所定の値よりも小さい電流値に制限される。また、電流制限手段では電流検出手段での検出結果を増幅して電流が所定の値を越えたか否かが判別されるので、故障時において電流制限を開始する電流値である制限電流値を正常時の電流値である正常電流値に近づけることが可能となる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る過電流保護装置について、図を用いて詳細に説明する。 【0021】図1はアナログの映像信号および音声信号を伝送する光空間アナログ伝送装置である。 【0022】光空間アナログ伝送装置の送信機10において、映像入力端子11に入力された映像信号VINは、シンクチップクランプ部12でシンクチップの直流電位が一定値にクランプされる。このシンクチップクランプ部12でクランプ処理された映像信号VINは、FMモジュレータ部13によって、例えばシンクチップが11.5MHz、100%白レベルが13.5MHzのFM信号に変調されて映像FM信号VTMとされる。FMモジュレータ部13で生成された映像FM信号VTMは、バンドパスフィルタ(BPF)14で必要な帯域の信号が取り出されて、混合器15に入力される。 【0023】音声入力端子16に入力された音声信号AINは、自動レベル調整器17で信号レベルが調整される。この信号レベルが調整された音声信号AINは、FMモジュレータ部18で例えば中心周波数2.3MHzのFM信号に変調されて音声FM信号ATMとされる。FMモジュレータ部18で生成された音声FM信号ATMは、バンドパスフィルタ19で必要な帯域の信号が取り出されて混合器15に入力される。 【0024】混合器15では、バンドパスフィルタ14を介して供給された映像FM信号VTMとバンドパスフィルタ19を介して供給された音声FM信号ATMが混合されて駆動制御信号DRが生成される。この駆動制御信号DRは駆動手段である定電流駆動装置20に供給される。定電流駆動装置20には発光素子部21が接続されており、発光素子部21には過電流保護装置70を介して電源供給部22から電源が供給される。この定電流駆動装置20によって、発光素子部21が混合器15から供給された駆動制御信号DRと、定電流駆動装置20で加えられる直流バイアスに基づいて駆動されて、発光素子部21から赤外線信号IRSが放射される。 【0025】一方、受信機30では赤外線信号IRSを受光素子31で受けて、光電変換により受信信号RSが生成される。この受信信号RSは、プリアンプ32で増幅されバンドパスフィルタ33,34に供給される。バンドパスフィルタ33では、受信信号RSから映像FM信号VRMが取り出される。映像FM信号VRMはリミッタアンプ35で増幅されると共にリミッタ動作されて、さらにデモジュレータ部36で復調されて、映像出力信号VOUTとして映像出力端子37から出力される。 【0026】バンドパスフィルタ34では、受信信号RSから音声FM信号ARMが取り出される。音声FM信号ARMもリミッタアンプ38で増幅されると共にリミッタ動作されて、さらにデモジュレータ部39で復調されて、音声出力信号AOUTとして音声出力端子40から出力される。 【0027】また、図2は赤外線通信の相互接続性を向上するために設けられた米国の標準化団体lrDAで定めたlrDA−1規格に準拠した光空間データ伝送装置である。 【0028】図2において、光空間データ伝送装置の送信側情報端末機器である送信装置50のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)51から出力されたパラレルデータDTは、ユニバーサル・アシンクロナス・レシーバ/トランスミッタと呼ばれるパラレル−シリアル変換器(以下「UART」という)52で非同期のシリアルデータDSTとされてモジュレータ部53に供給される。 【0029】モジュレータ部53では、例えばデータが「0」の時はパルス幅が(3/16)ビット周期の正パルス、「1」の時はパルスの発生を停止して変調信号DMTが生成される。 【0030】モジュレータ部53で生成された変調信号DMTは、ドライブ回路54に供給される。ドライブ回路54には発光素子55が接続されており、発光素子55には過電流保護装置70を介して電源供給部56から電源が供給される。このドライブ回路54によって、発光素子55がモジュレータ部53から供給された変調信号DMTに基づいて駆動されることにより、発光素子55から赤外線信号IRTが放射される。 【0031】一方、受信側情報端末機器である受信装置60においては、赤外線信号IRTを受光素子61で受けて、光電変換により受信信号RDが生成される。この受信信号RDはプリアンプ62で増幅されてバンドパスフィルタ63に供給される。バンドパスフィルタ63では受信信号RDから変調信号DMRが取り出されて、アンプ64を介してデモジュレータ部65に供給される。デモジュレータ部65では、供給された変調信号DMRのパルスのエッジ検出を行い、変調信号DMRが復調されてシリアルデータDSRとされる。例えば、パルス幅が(3/16)ビット周期の正パルスである時にはシリアルデータDSRの信号レベルは「0」、パルス無しの時は「1」される。このシリアルデータDSRは、UART66でパラレルデータDTRに変換されてマイコン67に供給される。 【0032】図3は図2におけるモジュレータ部53の入力であるシリアルデータDSTと変調信号DMTの関係を示している。図3Aに示すシリアルデータDSTは、例えばスタートビットが「0」、ストップビットが「1」、1ワードのデータのビット長が8ビットとされ、合計10ビットでUARTフレームが構成される。この各ビットに対応して図3Bに示すようにパルスが形成され、変調信号DMTのIRフレームが形成される。すなわち、UARTフレームのビットが「0」の時は、パルス幅が(3/16)ビット周期の正パルスが生成される。また、ビットが「1」の時はパルスの発生が停止されて変調信号DMTが生成される。 【0033】図4は図1に示す光空間アナログ伝送装置の過電流保護装置70の構成を示した図である。なお、図4においては、定電流駆動装置20と発光素子部21の構成も示している。 【0034】図4に示す過電流保護装置70の電源端子701には、PNP形トランジスタ702のエミッタと抵抗器703およびNPN形トランジスタ707のコレクタに接続される。トランジスタ702のコレクタは発光素子部21に流れる電流を検出するための電流検出用抵抗器704を介して発光素子部21の例えば赤外発光ダイオード21aのアノードに接続される。トランジスタ702のベースは、NPN形トランジスタ708のコレクタに接続される。 【0035】なお、発光素子部21は、例えば4つの赤外発光ダイオード21a,21b,21c,21dが直列に接続されているものとする。 【0036】トランジスタ707,708のエミッタは互いに接続されて、抵抗器709を介して接地される。トランジスタ707のベースは抵抗器705を介してトランジスタ702のコレクタに接続されると共に、抵抗器706を介して接地される。トランジスタ708のベースは、発光素子部21と接続されている電流検出用抵抗器704の端子(以下「接続点PA」という)に接続される。このトランジスタ707、708を用いて差動増幅器が構成される。 【0037】また、接続点PAにはコンデンサ710の一方の端子が接続され、コンデンサ710の他方の端子は接地される。 【0038】定電流駆動装置20の電源端子201は、NPN形トランジスタ202のコレクタに接続される。トランジスタ202のコレクタとベース間には抵抗器203が接続される。また、トランジスタ202のベースには抵抗器204の一方の端子が接続されており、抵抗器204の他方の端子はダイオード206のアノードに接続される。ダイオード206のカソードはダイオード207のアノードに接続され、ダイオード207のカソードは接地される。このため、抵抗器203,204およびダイオード206,207によってトランジスタ202のベースにバイアスが印加される。さらに、トランジスタ202のベースは、コンデンサ204を介して混合器15に接続されて、混合器15から駆動制御信号DRが供給される。 【0039】トランジスタ202のエミッタは、NPN形トランジスタ209のベースに接続されると共に、抵抗器208を介して接地される。トランジスタ209のコレクタは発光素子部21の赤外発光ダイオード21dのカソードに接続されると共に、エミッタは抵抗器210を介して接地される。 【0040】次に過電流保護装置70の動作について説明する。例えば過電流保護装置70の電源供給端子701に9ボルトの電圧を印加し、定電流駆動装置20の電源端子201に5ボルトを印加すると、抵抗器203,204とダイオード206,207からなるバイアス回路によりエミッタホロワとしてのトランジスタ202を通してトランジスタ209のエミッタが所定の直流電圧となり、抵抗器210によって定まる直流電流がトランジスタ209のエミッタ電流となる。トランジスタ209は非飽和動作状態であるから、エミッタ電流とコレクタ電流は略同じ大きさであり、このコレクタ電流が発光素子部21の赤外発光ダイオード21a〜21dを流れる直流電流となる。 【0041】接続点PAの電圧は、正常動作時の直流電流に基づき電流検出用抵抗器704で発生する電圧降下によって、トランジスタ702のコレクタの電圧(以下「接続点PBの電圧」とする)に比べて低いものとなる。ここで、トランジスタ707,708で構成される差動増幅器では、接続点PAの電圧と接続点PBの電圧を抵抗器705と抵抗器706で分圧した電圧が比較されるので、トランジスタ707のベースの電圧は接続点PAの電圧よりも低い電圧とされる。このため、トランジスタ708はオン状態とされて電流が流れ、トランジスタ707はオフ状態されて電流が流れない。このトランジスタ708に流れる電流により、抵抗器703の端子間にはトランジスタ702をオン状態とするのに充分な電圧が生じるので、トランジスタ702にべース電流が流れてオン状態となって飽和動作とされる。 【0042】このとき、過電流保護装置70は非動作状態であり、過電流保護装置70の電源端子701に印加された電圧はトランジスタ702のエミッタ−コレクタ間飽和電圧分だけ電圧が降下されると共に、電流検出用抵抗器704によって電圧降下されて赤外発光ダイオード21aのアノードに供給される。 【0043】ここで、トランジスタ202のベースに混合器15から駆動制御信号DRが入力されると、トランジスタ202,209が駆動制御信号DRに基づいて駆動されることにより発光素子部21に流れる電流は時間的に変化される。しかし、この電流の変化分は、コンデンサ710から供給されるので、電流検出用抵抗器704を流れる平均直流電流は変化せず、過電流保護装置70での電流制限動作が行われることはない。 【0044】次に、例えばトランジスタ209のコレクタ−エミッタ間の短絡等が生じて発光素子部21に流れる電流が増加すると、電流検出用抵抗器704の電圧降下が大きくなる。ここで、流れる電流が制限電流値に達して接続点PAの電圧が低下し、差動増幅器のトランジスタ707に電流が流れ始めると、トランジスタ708の電流が減少されて、トランジスタ702に流れていたべース電流が減少される。このため、トランジスタ702は非飽和動作状態となり、エミッタ−コレクタ間の電圧降下が大きくなって、接続点PBの電圧が低下することになる。さらに、差動増幅器が動作状態であることから、トランジスタ707とトランジスタ708の両ベース電圧差は微小な範囲に保たれるように電流制限が働く。ここで、制限電流値はトランジスタ707のベース電圧、すなわち抵抗器705の抵抗値と抵抗器706の抵抗値の比でもって設定されるので、抵抗器705と抵抗器706によって制限電流値と正常電流値の比を1に近づけることができる。 【0045】トランジスタ707のべースの電圧降下は、接続点PBの電圧低下を抵抗器705,706で分圧した大きさになるので、接続点PAの電圧も分圧した電圧とほぼ同じとなるように電流検出用抵抗器704の電圧降下が小さくされる。つまり、電流制限が働くと制限電流値が小さくなるので発光素子部21の赤外発光ダイオード21a〜21dに流れる電流も小さくされる。すなわち、より多くの電流が流れるような重い負荷になるに従い、流れる電流が小さくなるように電流制限動作が行われる。 【0046】また、差動増幅器で接続点PAと接続点PBの電圧を比較、増幅しているから、トランジスタのべース、エミッタ間電圧の温度特性の影響を受けないと同時に、電流検出用抵抗器704の電圧降下を小さく設定しても過電流の検出、保護動作が可能であり、電流検出用抵抗器704の電圧降下とトランジスタ702のエミッタ−コレクタ間飽和電圧を合わせても、トランジスタ702のべース−エミッタ間を導通させるのに必要な約0.65V以下の電圧とすることが可能である。 【0047】従って、赤外発光ダイオードから出力される赤外光が人体の目に影響のない光放射パワーの範囲であると共に流れる電流が最大定格を越えることなく可能な限り大きいものとしても、制限電流値が正常電流値よりも小さいものとされるので、赤外光が所望の光放射パワーの範囲を越えて大きくされることを防止できる。また、トランジスタの温度特性の影響を受けることなく安定した電流制限動作を行うことができる。さらに、電流検出用抵抗器704の電圧降下を小さく設定しても過電流の検出や保護動作が可能であるので、電流検出部分の消費電力を減少させて、長時間の電池動作を行うことができる。 【0048】また、過電流保護装置は、図5に示す構成としてもよい。なお、図5において図1と対応する部分については同一符号を付している。 【0049】図5に示す過電流保護装置70aの電源端子701には、電流検出用抵抗器704を介してPNP形トランジスタ713,716,718のエミッタが接続される。また抵抗器711を介してPNP形トランジスタ712のエミッタが接続される。 【0050】トランジスタ712,713のベースは互いに接続されると共に、トランジスタ712,713のベースはトランジスタ712のコレクタに接続される。また、トランジスタ712のコレクタは抵抗器714を介して接地される。このトランジスタ712,713を用いてカレントミラー回路が構成される。 【0051】トランジスタ713のコレクタは、トランジスタ718のベースに接続されると共に、抵抗器715を介してNPN形トランジスタ722のコレクタに接続される。さらに、抵抗器715,721を介してNPN形トランジスタ725のベースに接続される。このトランジスタ722のベースはコンデンサ723を介して接地される。またトランジスタ722,725のエミッタも接地される。 【0052】トランジスタ718のコレクタは抵抗器719を介してトランジスタ722のベースに接続されると共に抵抗器724を介してトランジスタ725のコレクタに接続される。このトランジスタ722,725を用いて記憶回路であるフリップフロップ回路が構成される。 【0053】トランジスタ716のエミッタ−ベース間には抵抗器717が接続される。トランジスタ716のベースは、抵抗器720を介してトランジスタ725のコレクタに接続される。またトランジスタ716のコレクタと接地間にはコンデンサ710が接続される。なお、トランジスタ716のコレクタとコンデンサ710の接続点は接続点PAとする。 【0054】次に過電流保護装置70aの動作について説明する。例えば過電流保護装置70aの電源投入と同時に電源端子701に電源、例えば9ボルトが印加されると、トランジスタ722,725で構成されるフリッププロップは、コンデンサ723の電圧の初期値が接地レベルであるため、トランジスタ722がオフ状態、トランジスタ725がオン状態とされる。トランジスタ725がオン状態であるからトランジスタ716にはベース電流が流れてオン状態とされる。このトランジスタ716がオン状態とされることにより、過電流保護装置70aの電源端子701に印加された電圧が、トランジスタ716のエミッタ−コレクタ間飽和電圧分だけ降下されて発光素子部21に供給される。 【0055】ここで、発光素子部21に電圧が印加されて、流れる電流が正常値であるときに電流検出用抵抗器704で生じる電圧降下は、抵抗器711による電圧降下に比べて小さいものとされて、トランジスタ712とトランジスタ713からなる検出電流値の温度補償を兼ねたカレントミラー回路のトランジスタ713はオン状態、かつ飽和動作状態とされる。従って、トランジスタ718はオフ状態とされて、トランジスタ722,725を用いて構成されるフリップフロップは初期状態が保持される。 【0056】次に発光素子部21に流れる電流が増加して制限電流値に達すると、トランジスタ713が飽和動作状態から非飽和動作状態へと変わり、トランジスタ713のコレクタ−エミッタ間電圧が増えるのでトランジスタ718がオン状態とされる。その結果トランジスタ722がオン状態とされると共に、トランジスタ725がオフ状態とされてフリップフロップの状態が反転される。このトランジスタ725がオフ状態とされると、トランジスタ716のベース電流が流れなくなる。従って、トランジスタ716はオフ状態とされて発光素子部21への電流の供給が停止される。 【0057】その後、電源端子701への電源供給が一度停止されて再び電源供給が開始されることによりフリップフロップが初期状態とされるまでは、トランジスタ716のオフ状態が保持されて発光素子部21への電流の供給が停止される。 【0058】このように、電流検出用抵抗器704によって得られる検出電圧は増幅されるので、電流検出用抵抗器704の電圧降下を小さく設定しても過電流の検出、保護動作が可能であり、トランジスタ716のエミッタ−コレクタ間飽和電圧と電流検出用抵抗器704の電圧降下を合わせてもトランジスタを導通させるのに必要な約0.65V以下の電圧とすることができる。 【0059】従って、赤外発光ダイオードから出力される赤外光が人体の目に影響のない光放射パワーの範囲であると共に流れる電流が最大定格を越えることなく可能な限り大きいものとしても、電流検出用抵抗器704によって得られる検出電圧が増幅されるので、電流値が正常電流値よりも増加したときに、直ちに電流を制限することができる。さらに、電流検出用抵抗器704の電圧降下を小さく設定しても過電流の検出や保護動作が可能であるので、電流検出部分の消費電力を小さくすることが可能となり、電池動作での動作可能時間を長時間とすることができる。 【0060】なお、上述の実施の形態では、過電流保護装置を光空間アナログ伝送装置に用いる場合について説明したが、光空間データ伝送装置にも過電流保護装置70,70aを用いることができる。 【0061】さらに、上述の実施の形態では1つの定電流駆動装置を用いるものとし、発光素子部21は複数の赤外発光ダイオードを直列接続して構成するものとしたが、これらを複数個設けて、それぞれに供給される電流の合計値に基づき過電流を検出を行うものとしても良いことは勿論である。また、発光素子だけでなく他の素子や装置等に流れる電流を、この過電流保護装置で制限することもできる。 【0062】 【発明の効果】この発明によれば、電流検出手段で発光素子に流れる電流が検出されて、電流制限手段によって電流検出手段の検出結果に基づき発光素子に流れる電流が所定の値を越えたか否か判別されて電流制限動作が行われると共に、判別動作の温度特性による変動が補償される。このため、温度特性の影響を受けることなく安定して電流制限動作を行うことができる。 【0063】また、電流制限手段では電流検出手段での検出結果を増幅して電流が所定の値を越えたか否かが判別されるので、故障時において電流制限を開始する電流値である制限電流値を正常時の電流値である正常電流値に近づけることが可能となる。このため、良好な過電流検出感度を得ることができ、故障時には直ちに電流制限が行われて、発光素子から出力される赤外光が所望の光放射パワーの範囲を越えて大きくされることを防止できる。また、制限電流値を正常電流値に近づけることにより電流検出手段の消費電力を小さくできるので、電池で駆動される装置に好適である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社
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| 【出願日】 |
平成8年(1996)6月7日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】山口 邦夫 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平9−331017 |
| 【公開日】 |
平成9年(1997)12月22日 |
| 【出願番号】 |
特願平8−146001 |
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