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【発明の名称】 自動取引装置
【発明者】 【氏名】小林 義成

【氏名】根井 秀人

【目的】
【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 紙幣収納庫内に収容される紙幣を一時的に集積する一時保留板を水平方向に移動させることにより、前記紙幣収納庫に対して一時保留板を出入可能とすると共に、前記紙幣収納庫内に入った位置を基準位置として前記一時保留板を上下動させるようにした自動取引装置において、前記一時保留板に設けられた押圧用突起と、上部に斜面を持ち、前記一時保留板が前記基準位置にきたときに前記押圧用突起により前記斜面が押されるように前記紙幣収納庫の一側に回転可能に配置された検出レバーと、前記斜面が前記押圧用突起により押されて検出レバーが回転したとき、その回転を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする自動取引装置。
【請求項2】 紙幣収納庫内に収容される紙幣を一時的に集積する一時保留板を水平方向に移動させることにより、前記紙幣収納庫に対して前記一時保留板を出入可能とすると共に、前記紙幣収納庫内に入った位置を基準位置として前記一時保留板を上下動させるようにした自動取引装置において、前記一時保留板に設けられた押圧用突起と、上部に斜面を持ち、前記一時保留板が前記基準位置にきたときに前記押圧用突起により前記斜面が押されるように前記紙幣収納庫の一側に回転可能に配置された検出レバーと、前記斜面が前記押圧用突起により押されて検出レバーが回転したとき、その回転を検出する検出手段と、前記一時保留板が前記紙幣収納庫内に存在するか否かを示す情報を記憶する記憶手段と、前記一時保留板が水平方向に移動して前記基準位置にきたときの前記検出レバーの回転を前記検出手段が検知したとき、前記記憶手段の内容を前記紙幣収納庫内に存在することを示す情報に更新させ、前記一時保留板が上下方向に移動して前記基準位置にきたときの前記検出レバーの回転を前記検出手段が検知したとき、前記記憶手段の内容を前記紙幣収納庫内に存在しないことを示す情報に更新させると共に、前記前記検出手段の出力から前記一時保留板が前記基準位置に在ることを認識して前記一時保留板を前記紙幣収納庫外に移動させるよう制御する制御手段を備えたことを特徴とする自動取引装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金融機関で用いられる自動取引装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の自動取引装置として、例えば金種別の紙幣収納庫内に収容される紙幣を一時的に集積する一時保留板を水平方向に移動させることにより、前記紙幣収納庫に対して一時保留板を出入可能とすると共に、前記紙幣収納庫内に入った位置を基準位置として前記一時保留板を上下動させるようにしたものがある。
【0003】この装置においては、入金取引時あるいは紙幣補充時に一時保留板を紙幣収納庫外から収納庫内に移動させ、この一時保留板上に鑑別部から送られてくる入金紙幣あるいは補充紙幣を紙幣収納庫の上端付近に設けられている集積手段により集積するが、その際、一時保留板は紙幣収納庫に設けられている上下動可能なステージにより一定の位置に押し上げられ、集積枚数の増加に伴ってステージと共に下降するように制御される。
【0004】そして、入金取引時においては取引が成立した後、また紙幣補充時には一定枚数の紙幣が集積した後、一時保留板を紙幣収納庫外に移動させることで、前記の集積紙幣を紙幣収納庫内に落下させてステージ上に集積させるが、例えば入金取引において一時保留板上への紙幣の集積後、取引の取消が行われた場合は、紙幣収納庫の上端付近に設けられている繰り出し手段に一時保留板上の紙幣を押しつけ、1枚づつ繰り出して入出金口に戻すため、その際、一時保留板は紙幣の繰り出しに伴って上昇するよう制御される。
【0005】一方、出金取引時や紙幣回収時はステージ上の紙幣を前記繰り出し手段に押しつけて1枚づつ繰り出すため、その動作の妨げにならないように一時保留板は紙幣収納庫外に移動し、待機するよう制御される。このように、一時保留板は紙幣の入出金あるいは補充、回収に応じて移動するが、従来の自動取引装置においては、一時保留板が紙幣収納庫内に存在するか否かのみを検出し、それに基づいて一時保留板の移動制御を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した従来の技術では、紙幣収納庫内における一時保留板の位置を確認できないため、例えば一時保留板を紙幣収納庫外に移動させる際、水平移動できる基準位置に一時保留板が存在しないにも係わらず、一時保留板を水平方向に移動させる機構を動作させて障害を発生させる危険があり、信頼性に欠けるという問題があった。
【0007】このような問題を解決するためには、紙幣収納庫に対する一時保留板の出入を検出する出入検出センサと、紙幣収納庫内において一時保留板を紙幣収納庫外に移動できる位置に存在するか否かを検出する位置検出センサの2つのセンサを用いることが考えられるが、この場合、極めて狭い位置に2つのセンサの設置スペースを確保しなければならず、構造が複雑化するという新たな問題を生じることになる。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような問題を解決するため、本発明は、紙幣収納庫内に収容される紙幣を一時的に集積する一時保留板を水平方向に移動させることにより、前記紙幣収納庫に対して一時保留板を出入可能とすると共に、前記紙幣収納庫内に入った位置を基準位置として前記一時保留板を上下動させるようにした自動取引装置において、前記一時保留板に設けられた押圧用突起と、上部に斜面を持ち、前記一時保留板が前記基準位置にきたときに前記押圧用突起により前記斜面が押されるように前記紙幣収納庫の一側に回転可能に配置された検出レバーと、前記斜面が前記押圧用突起により押されて検出レバーが回転したとき、その回転を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明による自動取引装置について説明する。図1は本発明の実施の形態を示す要部側面図、図2は一時保留板の平面図、図3は紙幣収納庫全体の側面図である。まず、構成について説明すると、図において1は紙幣収納庫、2は一時保留板で、この一時保留板2は水平方向に移動自在に設けられ、図1に示したように紙幣収納庫1に設けられた出入用孔1aから該紙幣収納庫1内に出入自在となっている。
【0010】3は一時保留板2の両側に設けられた突起で、ここではそのうちの1つを後述する検出レバーを回転させるための押圧用突起3aとしているが、別に押圧用突起を設ける構造としてもよい。4は図示しない第1の駆動機構により動作する左右一対のキャリアーで、このキャリアー4は一時保留板2のそれぞれの突起3を受ける凹部を有し、この凹部に突起3,3aを保持して水平方向に移動するものとなっている。
【0011】5は図示しない第2の駆動機構より上下動するように紙幣収納庫1内に配置されたステージ、6は紙幣で、前記一時保留板2はこのステージ5により直接あるいは紙幣6を介して上昇,下降するものとなっている。7は紙幣収納庫1の上端付近に設けられたローラー機構で、紙幣収納庫1内に紙幣6を集積させる集積手段と紙幣収納庫1内から紙幣6を繰り出す繰り出し手段を兼ねており、このローラ機構は繰り出しローラ8と、給紙ローラー9と、この給紙ローラー9に圧接した分離ローラー10により構成されている。
【0012】11は紙幣収納庫1の一側に回転可能に設けられた設けられた検出レバーで、その上部には斜面12が設けられ、また下部には被検出部13が突出形成されている。この検出レバー11は、紙幣収納庫1外から一時保留板2が紙幣収納庫1内の基準位置に移動したとき、該一時保留板2の押圧用突起3aで前記斜面11が押されて回転するようになっており、前記斜面12が押されていないときはほぼ垂直の姿勢を保つように図示しない捻じりスプリングやコイルバネによる付勢手段によって付勢されている。
【0013】14は発光素子と受光素子から成る検出手段としてのセンサーであり、一時保留板2の押圧用突起3aにより斜面12が押されて検出レバー11が押されて回転したとき、被検出部13が発光素子と受光素子間の光を遮ることで検出レバー11の回転を検出するように配置されている。このセンサー14の出力は装置全体を制御する図示しない制御手段に送られ、これにより一時保留板1の位置が制御手段により認識されるものとなっており、更に、この一時保留板2が紙幣収納庫1内に存在するか否か情報が図しないメモリ等の記憶手段に記憶されるものとなっている。
【0014】尚、前記検出手段としては発光素子と受光素子から成るセンサー14に代えて検出レバー11の一部により押されてオン,オフが切り替わるスイッチを用いることも可能である。次に作用について説明する。入金取引時あるいは紙幣補充時に図示しない制御手段は同じく図示しない記憶部の内容から一時保留板2が紙幣収納庫1内に存在するか否かを確認し、一時保留板2が紙幣収納庫1外にあるときは図示しない第1の駆動機構により動作するキャリアー4を介して一時保留板2を水平方向に移動させる。
【0015】これにより一時保留板2が出入孔1aから紙幣収納庫1内へ入り込んで基準位置に達すると、一時保留板2の押圧用突起3aが検出レバー11の斜面12を押すため、検出レバー11が回転し、これにより被検出部13が検出センサー14に達するため、検出センサー14により検出レバー11の被検出部13が検出され、そしてこのときの検出センサー14の出力信号が制御手段に送られると、制御手段は記憶部の内容を一時保留板2が紙幣収納庫1内に存在することを示す情報に更新する。
【0016】その後、制御手段は第2の駆動機構によりステージ5を上昇させ、このステージ5上に紙幣6が集積されていない場合はステージ5で直接、またステージ5上に紙幣6が集積されている場合は、この紙幣6を介して一時保留板2を押し上げる。この一時保留板2の各々の突起3,3aはキャリー4の凹部に入って保持されているだけであるので、一時保留板2が下側から押し上げられると突起3,3aはキャリアー4の凹部から容易に外れ、これにより一時保留板2はステージ5と共に一定の位置まで上昇し、そしてこの一時保留板2の上昇により検出レバー11は図示しない付勢手段の付勢力により元の位置に戻り検出センサー14から被検出部13が外れる。
【0017】また、このとき制御手段はローラー機構7の繰り出しローラー8及び給紙ローラー9を反時計方向に、また分離ローラー10を時計方向に回転させる。この状態で図示しない鑑別部から入金紙幣6あるいは補充紙幣6が送られてくると、その紙幣6は前記各ローラー8〜10の回転により一時保留板1上に順次集積され、その集積枚数の増加に伴って制御手段は第2の駆動機構によりステージ5と共に一時保留板2を下降させる。
【0018】そして、入金取引時においては取引が成立すると、また紙幣補充時には一定枚数の紙幣が集積すると、制御手段により各ローラー8〜10の回転が停止され、その後、制御手段が第2の駆動機構によりステージ5と共に一時保留板2を下降させて、これにより一時保留板2が基準位置に達すると、一時保留板2の各々の突起3,3aはキャリアー4の凹部で受けられて保持される。
【0019】そして、これと同時に、一時保留板2の押圧用突起3aが検出レバー11の斜面12を押すため、検出レバー11が再び回転し、これにより被検出部13が検出センサー14に達するため、検出センサー14により検出レバー11の被検出部13が検出され、そしてこの検出センサー14の検出信号が制御手段に送られると、制御手段は一時保留板2が基準位置にあることを認識する。
【0020】ここで制御手段3は第1の駆動機構によりキャリアー4を介して一時保留板2を水平方向に前記と逆の方向に移動させ、これにより一時保留板2は出入孔1aから紙幣収納庫1外へ抜け出し、それに伴って一時保留板2上の紙幣6が紙幣収納庫1内に落下してステージ5上に集積される。そして、この一時保留板2の紙幣収納庫1外への移動に伴って、検出レバー11は図示しない付勢手段の付勢力により元の位置に戻り、これにより検出センサー14から被検出部13が外れるて、この検出センサー14の出力信号が制御手段に送られると、制御手段は記憶部の内容を一時保留板2が紙幣収納庫1内に存在しないことを示す情報に更新する。
【0021】尚、前記入金取引において一時保留板2上への紙幣6の集積後、取引の取消が行われた場合は、制御手段が第2の駆動機構によりステージ5と共に一時保留板2を上昇させて、この一時保留板2上の紙幣を繰り出しローラー8に圧接させ、この繰り出しローラー8,給紙ローラー9,分離ローラー10をそれぞれ時計方向に回転させることで紙幣6を1枚づつ繰り出して入出金口に戻す。
【0022】また、出金取引時や紙幣回収時はステージ5上の紙幣6を前記繰り出しローラー8に押しつけて1枚づつ繰り出すため、その動作の妨げにならないように一時保留板2は紙幣収納庫1外に移動し、待機するよう制御される。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、一時保留板に設けられた押圧用突起と、上部に斜面を持ち、前記一時保留板が紙幣収納庫内の基準位置にきたときに前記押圧用突起により前記斜面が押されるように前記紙幣収納庫の一側に回転可能に配置された検出レバーと、前記斜面が前記押圧用突起により押されて検出レバーが回転したとき、その回転を検出する検出手段とを備えた構成としているため、検出手段が一時保留板が基準位置に存在するか否かを確実に確認することができ、一時保留板を紙幣収納庫外に移動させる際の動作の信頼性を向上させることができると共に、1つの検出手段で紙幣収納庫に対する一時保留板の出入と、紙幣収納庫内において一時保留板を紙幣収納庫外に移動できる位置に存在するか否かを検出すできるので、構造を複雑化することもないという効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
【出願日】 平成7年(1995)9月22日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】金倉 喬二
【公開番号】 特開平9−91498
【公開日】 平成9年(1997)4月4日
【出願番号】 特願平7−244899