| 【発明の名称】 |
スラスト軸受 |
| 【発明者】 |
【氏名】立木 武志
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| 【目的】 |
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| 【構成】 |
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【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転軸の一端と当接して回転軸をスラスト方向に支持するスラスト軸受であって、上記スラスト軸受はポリエーテルエーテルケトン材で形成されていることを特徴とするスラスト軸受。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えばデジタルビデオレコーダあるいは8mmビデオレコーダ等のキャプスタンモータに適用可能なスラスト軸受に関する。 【0002】 【従来の技術】デジタルビデオレコーダあるいは8mmビデオレコーダ等のキャプスタンモータの例として、図1に示すようなものが知られている。図1において、基板4には孔4aが形成されている。基板4の下面側でしかも孔4aの同心円上には、絶縁層5を介して空芯コイル4が複数取り付けられている。 【0003】孔4aには、基板4の上端面側から軸受ホルダー3が取り付けられている。軸受ホルダー3は、上側の軸受保持部3a、下側の軸受保持部3b、軸受保持部3aと軸受保持部3bをつなぐ側立部3cとから構成されている。このうち、軸受保持部3bは平板上で中央に孔を有しており、この孔の下側の外縁部は突出し円筒部3dとなっている。この円筒部3dが基板4の孔4a内に嵌合固着されることにより、軸受ホルダー3が基板4上に取り付けられている。また、円筒部3dの内周面にはラジアル軸受2’の外周面が圧入固定されている。 【0004】一方、上側の軸受保持部3aは外周側の一部が開口した円筒部3eを有している。円筒部3eの内周面は、上方開口側の大径部3f、下部開口側の小径部3gからなり、小径部3gの軸方向寸法が大径部3fの軸方向寸法よりも大きくなっている。このような軸受保持部3aの小径部3gには軸受2の外周面が圧入固定されている。 【0005】当然、大径部3f、小径部3gの間には段部3fが生じており、この段部3hには蓋部材13が取り付けられている。また、蓋部材13の下端面(小径部3g側の面)にはスラスト軸受12が取り付けられている。 【0006】ラジアル軸受2、2’の内周面には回転軸1が挿通されており、回転軸1はラジアル軸受2、2’によってラジアル方向に支持されている。また、回転軸1の上端はスラスト軸受12と当接し、回転軸1はスラスト軸受12によってスラスト方向に支持され、回転軸1は基板5や軸受ホルダ3等のステータ部材に対して回転自在となっている。 【0007】回転軸1の下端部は軸受保持部3bを貫通して基板4の下端面側、即ち、空芯コイル6が配置された側に対して突出している。このような、回転軸1の下端部にはボス部材7が取り付けられている。ボス部材7の外周にはかしめ等によりロータケース8が取り付けられている、ロータケース8は、外周に周壁を有しており、周壁より内側の部分には駆動用マグネット9が取り付けられている、駆動マグネット9の上端面は、基板4に取り付けられた空芯コイル6と一定の間隙をおいて向かい合っている。従って、空芯コイル6を通電制御することにより、駆動用マグネット9は付勢され、ロータケース8及び回転軸9が回転駆動される。また、ロータケース8の周壁の外周面には周波数発電用マグネット10が取り付けられている。周波数発電用マグネット10は、基板4に取り付けられた図示しないセンサーと一定の間隙をおいて向かい合っている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】回転軸1をスラスト方向に支持するスラスト軸受12は、金属や樹脂から形成されており、金属としてはステンレス鋼や鉄、樹脂としてはPPSやナイロン等から形成されている。スラスト軸受12に用いられる樹脂及び金属の種類、及び、各強度のデータは以下の通りである。 樹脂の種類 引張強さ アイソ゛ット衝撃強度 硬度 変形温度 [kg/cm2] [kgcm/cm] ロックウエル 4.6kg/cm2 18.6kg/cm2ナイロン66 830 4.5 R126 M80 230℃ 70℃ナイロン6 750 6.0 R120 175℃ 75℃ホ゜リアセタール 620 6.5 M80 158℃ 110℃PBT 600 3.5 M75 154℃ 58℃PPS 850 1.5 173℃ 108℃金属の種類 引張強さ 硬度(ウ゛ィッカース硬度) N/mm2 (kgf/mm2) [Hv]真鍮 335以上 80以上 C36404BDSアルミ 373(38)以上 10以上 A2011BDS鉄 275(28)以上 80〜110 SECC-C20ステンレス 588(60)以上 200以上 SUS420J2 (回転軸材質) 【0009】例えば、ステンレス鋼や鉄、ナイロン等からスラスト軸受12を形成する場合は材料となる部材を打ち抜くことにより、またPPSからスラスト軸受12を形成する場合は材料となる部材を樹脂成形することによって、スラスト軸受12が形成される。 【0010】スラスト軸受12をステンレス鋼や鉄等の金属から形成すると、重量が増大するし、加工に手間がかかるため、製造コストが高騰するという問題点があった。また、スラスト軸受12と、スラスト軸受12と摺動する回転軸1は前述したデータからも解るように、共に硬度の高い金属からなるため、摺動時にスラスト軸受12及び回転軸1の何れかに摩耗が生じてしまうため、耐久性に問題点があった。 【0011】また、スラスト軸受12をPPSやナイロン等から形成すると、重量の増加や製造コストが高騰するという問題点はない。しかし、前述したデータからも解るように、硬度の低い樹脂製のスラスト軸受12に対して、硬度の高い金属製の回転軸1が摺動する形態となるため、摩耗はないが、図2に示すように、回転軸1の摺動により硬度の低いスラスト軸受12側に窪みAが生じてしまい、この場合も耐久性に問題点があった。 【0012】本発明は以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、重量の増加や製造コストの高騰を抑え、しかも、摺動性や耐久性に優れたスラスト軸受を提供することを目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】回転軸の一端と当接して回転軸をスラスト方向に支持するスラスト軸受であって、スラスト軸受はポリエーテルエーテルケトン材で形成されていることを特徴とする。 【0014】回転軸は一端部がスラスト軸受と当接してスラスト方向に支持されるとともに、回転軸が回転駆動されると、回転軸はスラスト軸受上を摺動する。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるスラスト軸受の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、スラスト軸受が用いられるキャプスタンモータの基本構成は従来の技術のものと同じであるため、同じ図面を使用し、説明は省略する。 【0016】図1において、回転軸1をスラスト方向に支承するスラスト軸受12をPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)材から形成した。PEEK材の各強度データを以下に示す。 引張強さ アイソ゛ット衝撃強度 硬度 熱変形温度 [kg/cm2] [kgcm/cm] ロックウエル 4.6kg/cm2 18.6kg/cm2PEEK 990 9.0 M98 152℃以上 152℃ 【0017】上記データからも解るように、PEEK材は、前述したナイロン等の樹脂に比べて硬度が高く、軽く、しかも、表面が非常に滑らかである。このため、スラスト軸受12をPEEK材から形成することにより重量の増加を抑えられるし、回転軸1の摺動性を向上させることができる。 【0018】また、PEEK材の硬度は、金属であるステンレス鋼や鉄等に比べると硬度は低く軟らかい。従って、PEEK材をスラスト軸受12に用いることにより、金属製の回転軸1が摺動しても摩耗が生じない。さらに、PEEK材は、ステンレス鋼や鉄等の金属よりも硬度が低いが、例えば、PSSやナイロンに比べて硬度が高く硬い。従って、PEEK材をスラスト軸受12に用いることにより、金属製の回転軸1が摺動しても窪みが生ずることない。このため、上記実施の形態のように、PEEK材からスラスト軸受12を形成することにより、スラスト軸受12は耐久性に優れ、寿命の延命化を図ることができる。 【0019】さらに、PEEK材は硬度が高いため、PEEK材が使用されるスラスト軸受12は薄く形成しても充分な硬度が得られ、装置の薄型化に貢献することができる。 【0020】なお、スラスト軸受12はPEEK材から形成されていればよく、形状など特に限られるものではない。図3に示すように、円盤状でもよい。あるいは、回転軸1が摺動する場合、回転軸1の摩擦力によりスラスト軸受12が回転するのが気になる場合は、図4に示すように、円盤の一部を切り取ったD字状とし、回転しないように構成してもよい。 【0021】なお、PEEK材は樹脂であるため、打ち抜きや成形の何れでもスラスト軸受12を形成することができる。 【0022】 【発明の効果】本発明によれば、スラスト軸受をポリエーテルエーテルケトン材で形成したため、回転軸のスラスト軸受に対する摺動性を向上させることが可能となる。また、スラスト軸受に用いられるポリエーテルエーテルケトン材は、軽く、ステンレス鋼や鉄等の金属よりも硬度が低いが、PSSやナイロンに比べて硬度が高く硬い。このため、スラスト軸受を取り付けることによる重量の増加を抑えられるし、回転軸が摺動する際、スラスト軸受に摩耗や窪みが生じるのを解消し、耐久性を向上させることが可能となる。さらに、ポリエーテルエーテルケトン材は樹脂の一種であるため、取り扱いが容易であり、加工等による製造コストの高騰も抑えることが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002233 【氏名又は名称】株式会社三協精機製作所
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| 【出願日】 |
平成7年(1995)9月29日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】石橋 佳之夫
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| 【公開番号】 |
特開平9−88943 |
| 【公開日】 |
平成9年(1997)3月31日 |
| 【出願番号】 |
特願平7−252160 |
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