| 【発明の名称】 |
ターボ分子ポンプ |
| 【発明者】 |
【氏名】ロベルト・セルルーティ
【氏名】ジャイアンパオロ・レヴィ
|
| 【目的】 |
|
| 【構成】 |
|
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ターボ分子ポンプであって、ガス入口ポートおよびガス排気ポートを有するポンプ体と、該ポンプ体内に位置し、前記入口ポートと排気ポートとの間に配置され、それぞれがロータおよび向き合った一対の面をもつステータを有する、複数の真空ポンピングステージを含み、前記複数の真空ポンピングステージの少なくとも一つのステータが、前記ステータの前記面の一方に形成される少なくとも一つの螺旋チャネルを有する、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項2】 請求項1に記載のターボ分子ポンプであって、さらに、前記複数の真空ポンピングステージのそれぞれのロータを取り付けるための回転シャフトと、前記回転シャフトを保持するための少なくとも一つの支持手段と、前記回転シャフトを保持する前記支持手段と、それに近接した前記ポンピングステージとの間に配置されるプレートとを有し、前記プレートが、前記チャネルに含まれるガスを、前記シャフトに近接した領域からそこから離れた末端領域に押し出し、そして吐き出すために、前記近接したポンピングステージに面した面に形成される少なくとも一つの螺旋チャンネルを有する、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項3】 請求項2に記載のターボ分子ポンプであって、前記ポンプ体がさらに、前記プレートの近傍に少なくとも一つの軸線方向に穴を含み、前記プレートがさらに、前記プレートと前記近接したポンピングステージの前記ロータとの間に不活性ガスを導入し、前記螺旋チャネルとともに螺旋シールを形成するために、前記軸線方向の穴と連通する少なくとも一つの螺旋チャネルを含む、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項4】 請求項3に記載のターボ分子ポンプであって、前記プレートが、前記ポンプ体の各軸線方向の穴と連通する三つの半径方向の半径方向のチャネルを有する、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項5】 請求項4に記載のターボ分子ポンプであって、前記半径方向のチャンネル同士の間に等しい間隔があけられる、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項6】 請求項3に記載のターボ分子ポンプであって、前記プレートが同じ方向に伸長する四つの螺旋チャネルを有する、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項7】 請求項3に記載のターボ分子ポンプであって、前記入口ポートに近接したところに位置する一つ以上のポンピングステージが羽根をもつロータを含み、第1のポンピング組立体を形成し、前記排気ポートに近接したところに位置する一つ以上のポンピングステージが平坦なディスクをもつロータを含み、第2のポンピング組立体を形成するところのターボ分子ポンプ。 【請求項8】 請求項7に記載のターボ分子ポンプであって、前記第2のポンピング組立体の少なくとも一つのステータが、その各面上に少なくとも一つの螺旋チャネルを有する、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項9】 請求項7に記載のターボ分子ポンプであって、前記第2のポンピング組立体の前記ステータが、その面の少なくとも一面に少なくとも一つの螺旋チャネルを有する、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項10】 請求項7に記載のターボ分子ポンプであって、前記第2のポンピング組立体の前記ステータが、前記プレートに面する前記ステータの一つの面上に一つのチャネルを、その向かい側の面に四つのチャネルを有する、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項11】 ターボ分子ポンプであって、入口ポートおよび排気ポートを有するポンプ体と、前記入口および排気ポートのそれぞれの近傍で、前記ポンプ体内に配置される第1および第2のポンピング組立体であって、前記各ポンピング組立体が複数のロータおよびステータを有し、前記ポンピング組立体の各ロータはそれぞれのスタータに隣接し、前記第1のポンピング組立体の各ロータが羽根をもつロータディスクを有し、前記第2のポンピング組立体の各ロータが平坦なディスクを有する、ところの第および第2のポンピング組立体と、前記第1および第2のポンピング組立体の複数のロータを取り付けるための回転シャフトと、前記回転シャフトを保持するための支持手段と、前記回転シャフトと前記支持手段との間に配置されるプレートと、を含み、前記プレートが、ガスを、前記回転シャフトに近接した領域から外に向かってポンピングするために、そこで近接する前記第2のポンピング組立体の前記ロータに面する面上に少なくとも一つの螺旋チャネルを有し、前記プレートに近接する第2のポンピング組立体の前記ステータが、ガスを、前記回転シャフトに近接した領域から内側に向けてポンピングするために、前記プレートに面する第1の表面上に形成される少なくとも一つの螺旋チャネルを有し、ガスを、前記回転シャフトに近接した領域から外に向けてポンピングするために、前記第1の表面とは反対側の第2の表面上に形成される複数のチャネルを有する、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項12】 ターボ分子ポンプであって、ガス入口ポートおよびガス排気ポートを有するポンプ体と、該ポンプ体内に位置し、それぞれの複数のステータおよびロートにより形成されるポンピング組立体であって、前記各ステータが各ロータに隣接し、かつ向かい合う一対の面を有し、前記各ロータがディスクを有し、前記ステータの少なくとも一つが、前記ステータの少なくとも一つの面上に形成される少なくとも一つの螺旋チャネルを有する、ところのポンピング組立体と、前記複数のロータおよびステータが取り付けられる回転シャフトと、前記回転シャフトのための少なくとも一つの支持体と、を含む、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項13】 請求項12に記載のターボ分子ポンプであって、前記ポンピング組立体が、前記ガス入口ポートに近接する第1のポンピング組立体、および前記ガス排気ポートに近接する第2のポンピング組立体を有し、前記第1および第2のポンピング組立体の各ロータが羽根をもつロータディスクおよび平坦なロータディスクをそれぞれ有する、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項14】 請求項13に記載のターボ分子ポンプであって、さらに、前記第2のポンピング組立体と前記支持体との間に位置するプレートを含む、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項15】 請求項14に記載のターボ分子ポンプであって、前記プレートに近接して位置する少なくとも一つのステータが、前記プレートに面する少なくとも一つの螺旋チャネルを含む、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項16】 請求項14に記載のターボ分子ポンプであって、前記第2のポンピング組立体の少なくとも一つのステータが、前記第2のポンピング組立体の隣接するステータに面する少なくとも一つの螺旋チャネルを有する、ターボ分子ポンプ。 【請求項17】 請求項14に記載のターボ分子ポンプであって、前記プレートが少なくとも一つの螺旋チャネルを有する、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項18】 請求項15に記載のターボ分子ポンプであって、さらに、前記螺旋チャネルをもつ前記ステータと、そこで隣接し、前記螺旋チャネルに面する前記ロータとの間に形成される、ポンピングチャネルを含み、動作中に、前記螺旋チャネルに含まれるガスが、前記シャフトから離れた末端領域から前記シャフトに近接する領域に向けて押し出され、吐き出される、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項19】 請求項16に記載のターボ分子ポンプであって、さらに、前記螺旋チャネルをもつ前記ステータと、そこで隣接し、前記螺旋チャネルに面する前記ロータとの間に形成される、ポンピングチャネルを含み、動作中に、前記螺旋チャネルに含まれるガスが、前記シャフトに近接した領域から前記シャフトから離れた末端領域に向けて押し出され、吐き出される、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項20】 請求項17に記載のターボ分子ポンプであって、さらに、前記プレートに近接した前記第2のポンピング組立体の前記ロータと、前記螺旋チャネルをもつプレートとの間に形成されるポンピングチャネルを含み、動作中に、前記螺旋チャネルに含まれるガスが前記シャフトに近接した領域から前記シャフトから離れた末端領域に向けて押し出され、吐き出される、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項21】 請求項20に記載のターボ分子ポンプであって、さらに、不活性ガスを前記ポンプ体に導入するために、前記ポンプ体に少なくとも半径方向の入口穴を有する、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項22】 請求項21に記載のターボ分子ポンプであって、前記プレートがさらに複数の半径方向のチャネルを含み、前記ポンプ体がさらに、ガス流を前記半径方向の入口穴から前記螺旋チャネルに向けるために、複数の軸線方向の穴をそれそれ含む、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項23】 請求項22に記載のターボ分子ポンプであって、さらに、前記プレート上に設けられ、前記螺旋チャネルにより形成される螺旋シーリングを含む、ところのターボ分子ポンプ。 【請求項24】 請求項22に記載のターボ分子ポンプであって、少なくとも一つのステータが、その面上に少なくとも一つの螺旋チャネル、およびその向かい合う面上に位置する少なくとも他の螺旋ポンピングチャネルを備え、ポンピングチャネルを画成する前記螺旋チャネルが前記回転シャフトの近傍の領域から、前記回転シャフトから離れた領域に向けて、またはその逆方向にガスを押し出し、そして吐き出す、ところのターボ分子ポンプ。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ターボ分子ポンプに関する。特に、本発明は、半導体デバイスの製造において使用するタイプのもので、高圧縮比を有するポンピングステージを有するーボ分子真空ポンプに関する。 【0002】 【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ターボ分子真空ポンプは、集積回路(IC)またはチップの製造においてドライエッチング法が導入されて以来、半導体デバイスの製造に広く使用されてきた。【0003】半導体業界においてターボ分子ポンプを使用するときの主要な問題の一つは、在来のボールベアリングや磁気媒体が通常半導体回路の処理において使用される、HCl、HBr、CL2、Fl2のような腐食性のガス混合物にさらされることによる腐食に対して抵抗性が低いことであるる。これは、ポンプのポンピングステージによる拡散現象のため、無視できないほどのガス量によりなされることによる。これらガスは、端部支持部材のスチールおよびベアリング内のケージの材料、ならびに中に含まれる潤滑油を回復不能に変化させ、そのためベアリングが故障することになる。 【0004】ターボ分子ポンプの急激な損傷を避けるために、“CP”(耐腐食)ポンプとして知られる、腐食に強い特別なポンプを開発することが必要となってきた。 【0005】このタイプのポンプでは、不活性ガスがベアリングを囲む空間に入ることができ、IC製造のためのプロセス中に生じる腐食性物質に対して障壁を作る。 【0006】図1は在来のターボ分子ポンプ1’の縦断面の略示であり、そのポンプは羽根6a’をもつロータディスクを有するポンピングステージの第1の組立体56a’、および滑らかなロータディスク6b’を有するポンピングステージの第2の組立体56b’を備えもつ。このタイプのポンプが、「ターボ分子ポンプ」と題する米国特許第5,238,362号(これは本出願人に譲渡されている)に開示されており、この文献はここに参考文献として組み入れられる。 【0007】図1において、矢印は、半径方向の穴16’を通り、モータ組立体10’とポンプ体2’との間に入り、ベアリング8’に向かって、圧力をもって流れる不活性ガスの経路を示す。このタイプのポンプで、不活性ガスをベアリング8’に向けて流すために、円形プレート11’(これはベアリング8’を滑らかなロータディスク6b’を有するポンピングステージの第2のポンピング組立体56b’から離す)に三つの半径方向のチャネル14’が設けられ、そのチャネルは、互いに120°だけ離れ、ポンプ1’のポンプ体2’およびモータ組立体10’に設けられた多数の軸線方向の穴17’と連通する。これにより、前記チャネル14’はポンプ1’のポンプ体2’とモータ組立体10’との間にある開口またはポートと連通する。 【0008】腐食性ガスの相当の減少にもかかわらず、この解決策には依然として多くの問題がある。まず、それは、乾燥窒素源、弁および調節手段をもつガス導入連結回路、ならびに不活性ガスを送り込むための、より大きな流量比をもつ主ポンプを必要とする。 【0009】さらに、製造プロセスの間に無関係のガスの導入は汚染を伴い、製造サイクルにおいて使用される開始混合ガスを変え、同時にポンプの最終の圧力を減少させる。 【0010】上記問題を解決するために、ALCATEL CITのL.マシューおよびJ.M.グラファットは“反転した動的シール”(Inverted Dynamic Seal)として知られる解決策を提案した。この解決策の詳細は、“Vacuum”第44巻、No.5-7、第701-703頁(Pergamon Press Ltd,1993)に記載されている。図2は反転した動的シールを有するターボ分子ポンプを示す。 【0011】図2において、反転した動的シールは実質的に、滑らかな壁部を有し、ポンプのロータ組立体100のポンプ体103内に形成される円筒形チャンバー102内に位置するネジ101を有する。回転運動、およびチャンバー102の壁部とネジ101との間の減少した間隙は、いわゆる“反転した動的シール”、ならびにガスをポンピングするために使用できる圧力差を形成する。得られたシーリングはターボ分子ポンプ100において与えられ、ベアリング105を囲む空間にガスをポンピングするために使用される。 【0012】反転した動的シールをもつターボ分子ポンプには多くの問題がある。まず、反転した動的シールは、ポンピングされたガスが、たとえばAr(40)、HF(20)、HCl(36)よりく軽く、ポンピングされたガスが低流量比であるときに非効率的である。 【0013】さらに、反転した動的シールは、入力圧力が10-2Paより高い応用例に対して、すなわち高送込み流量比に対して適切ではなく、これとは反対に腐食性ガスに対する最大の防護が必要となる。さらにまた、ベアリングを囲むチャンバー内に位置する反転した動的シールのネジを製造することは難しい。 【0014】いわゆるシーグバン(Siegbahn)タイプの螺旋形ポンピングステージをもつターボ分子ポンプも知られている。このポンプは一段(ステージ)の形状においてのみ実施でき、ガスのポンピングは、螺旋形チャネル内でもっぱら生じる。 【0015】本発明の主要な目的は、既に知られた解決策の利点を達成し、同時に前記問題を避ける、動的シールを備えたターボ分子ポンプを提供することである。 【0016】本発明の他の目的は、高圧縮比をもつポンピングステージをもつターボ分子ポンプを提供することである。 【0017】さらに、本発明の他の目的は、製造が容易でかつ経済的な動的シールを提供することである。 【0018】 【課題を解決するための手段】本発明にしたがって、ターボ分子ポンプがガス入口ポートおよびガス排気ポートを有するポンプ体、および入口ポートと排気ポートとの間で一緒に位置する複数の真空ポンピングステージを有する。各ポンピングステージはロータおよび一対の面をもつステータを有し、少なくとも一つのロータは、ステータの一面に形成される少なくとも一つの螺旋チャネルを有する。ターボ分子ポンプはまた、各ロータを取り付けるための回転シャフトを含み、そのシャフトは少なくとも一つの支持手段により保持されている。一つのプレートが、その支持手段と近接したポンピングステージとの間に位置する。そのプレートは、前記近接したポンピングステージに面した表面に形成される少なくとも一つの螺旋チャネルを有し、シャフトの近くの領域から、そこから離れた末端の領域へのそのチャネルに含まれるガスが押し出され、吐き出される。ポンプ体はさらに、前記プレートに近接した少なくとも一つの軸線方向の穴を有し、前記プレートはさらに少なくとも一つの半径方向のチャネルを有し、そのチャネルは前記軸線方向の穴と連通し、プレートと近接したポンピングステージのロータとの間の空間にガスを導入し、螺旋チャネルをもつ螺旋シールを形成する。 【0019】本発明の一実施例にしたがい、プレートは同じ方向に伸長する四つの螺旋チャネルを有する。本発明の他の実施例にしたがい、ターボ分子ポンプの一つ以上のポンピングステージが、羽根をもつロータを含む入口ポートに近接して位置し、第1のポンピング組立体を形成するとともに、一つ以上のポンピングステージが、平坦なディスクを有するロータを含む排気ポートに近接して位置し、第2のポンピング組立体を形成し、第2のポンピング組立体の少なくとも一つのステータがそれぞれ、または少なくとも一面上に少なくとも一つの螺旋チャネルを含む。【0020】本発明の上記または他の目的、利点は添付の図面とともに以下の好適実施例の詳細な説明から明らかになろう。 【0021】 【発明の実施の形態】図3において、本発明のターボ分子ポンプ1はガス用の軸線方向の入口ポート3および半径方向の排気ポート4を有する実質的に円筒状のポンプ体2を含む。 【0022】ポンプ体2内で、入口ポート3に面したポンプ部分に、第1のポンピング組立体56aがはめ込まれ、その組立体は、複数のステータ5aおよびロータ6aを含み、ロータは羽根を有しており、ステータおよびロータは共通平面(すなわち同じ面)に位置し、互いに互い違いになっている。複数のスタータ5aおよびロータ6aのそれぞれのスタータおよびロータの各対がポンピングステージを形成する。 【0023】第2のポンピング組立体56bが、滑らかな(すなわち羽根をもたない)、共面にあり、互いに互い違いになった、複数のスタータ5bおよびロータ6bから成り、これは排気ポート4に近くで、前記第1のポンピング組立体56aと軸線方向に整合するようにはめ込まれている。複数のステータ5bおよびロータ6bのそれぞれのステータおよびロータの各対がポンピングステージを形成する。 【0024】円形プレート11がベアリング8と第2のポンピング組立体56bとの間に設けられ、螺旋チャネル12がポンピング組立体56bの第1のロータ6bと面するプレート面に形成されている。 【0025】図4に良く示されているように、ロータ6aおよび6bが矢印13の方向に回転するとき、チャネルに含まれるガスがシャフト7の近傍の領域からその末端の領域へと押し出し、吐き出される。このような螺旋チャネル12はそれ自身特徴的な圧縮比およびポンピング速度をもつ効果的なポンピングステージを形成する。 【0026】図6に示されているように、円形プレート11もまた、互いに120°の角度をもって配置された三つの半径方向のチャネル14を有し、各半径方向のチャネルは、モータ10を取り囲む空間15に開いた、ポンプ体12内の三つの軸線方向の穴17の一つと連通している。半径方向の穴16がポンプ体2を貫通し、不活性ガスの空間15への導入を可能にしている。 【0027】図3において矢印により示されているように、不活性ガスは空間15から軸線方向の穴17および半径方向のチャネル14を通り、プレート11と、螺旋シールが螺旋チャネルにより形成される隣接したロータ6bとの間の間隙へと流れる。螺旋チャネル12により生じるポンピング動作および螺旋チャネル12内におけるプレート11に対応して存在する不活性ガスの動きのため、腐食性ガスはペアリング8から押し出され、ポンプ1のガス排気ポート4に向かって吐き出される。 【0028】実施テストから、上述した螺旋チャネルを備えるポンプのベアリングを保護するために使用される、不活性ガス、たとえばN2の量が、螺旋シーリングのないポンプで必要な量よりも少ないことが証明された。 【0029】図5は、プレート21の表面に形成された螺旋シーリングが同じ方向に伸長する四つの螺旋チャネルを含む本発明の螺旋シーリングの他の実施例を示す。図5の実施例において、腐食性ガスによる影響をなくし、ターボ分子ポンプのベアリングを維持するために必要な不活性ガスの量を30%減少させることが実験で分かった。 【0030】本発明にしたがった螺旋シーリングは平坦なロータディスク6bをもつタイプの二つのポンピングステージの間でも効果的に使用でき、ロータ6bが配置されるポンピングステージの圧縮比を増加させる。 【0031】図3および7乃至9において、ステータ5bの一つは、それぞれが対応する隣接したロータ6bと協働する二重螺旋シーリングを有する。二重螺旋シーリングは、スタータ5bの一面に位置する一つの螺旋チャネル18により、そして隣接するステータ5bに向かい合った面に位置する四つの螺旋チャネル19により得られる。 【0032】チャネル18および19の向きは、ポンピングステージにより形成されるポンピング流に関して反ポンピング効果を発生するように決められ、このような反ポンピングは、より高い圧力をもって、ロータディスク6bの面とステータディスク5bの面との間に位置する穴を通ってステージに向かって逃げるガス分子の自然な運動とは対称的である。 【0033】図8および9は、矢印13により示された回転方向をもつロータディスクの運動に関して、螺旋方向を図示する。このように、ガスの外側に向くポンピングが行われ、従ってポンピングステージのシーリングおよび圧縮比が増加する。 【0034】一つのチャネル18をもつ構成と四つのチャネル19をもつ構成とのいずれかの選択は、一つの螺旋チャネルのシーリング結果が典型的に約10-1Paの低圧のもとでより良いものとなっている一方で、四つのチャネルが典型的に約10Pa(これはポンプのガス排気ポートの近傍で存在すべき圧力である)という高圧のもとでよりよい結果をもたらすという事実に基づく。 【0035】このような構成において螺旋シーリングはラビリンス(labyrinth)シーリングとして知られているものと似ているが、ターボ分子ポンプにおけるそれらの機能は全く異なっている。ラビリンスシーリングの目的は、コンダクタンス、したがって吹き抜けによる損失を減少させるために、ターボ機の静的パーツと回転パーツとの間の隙間路を幾何学的に増加させることである。したがって、ラビリンスシーリングは、それらがシーリング効果を達成するために可動パーツを使用せず、経路の増加の幾何学的効果のみを利用することから、“静的”装置なのである。 【0036】対照的に、本発明(逃げ道を幾何学的に増加させることにも寄与する)は、ごみを吸い込む傾向のあるガスを吐き出すことにより劇的に作動する。 【0037】さらに、本発明の他の実施例として、前述してきた実施例のものに関して、一つの螺旋チャンネルまたは四つの螺旋チャネルの向きを逆にしてもよい。この場合、螺旋チャネルはロータディスクの回転に関して近づくもので、チャネルの一入口は、ポンピング組立体におけるポンピングチャネルの出口に対応して配置され、平滑なロータをもつポンピングステージの同じ向きで、ポンピング効果が達成される。ガスが螺旋チャンネルへと押し出され、ポンプ内部に吐き出されるという解決策でもって、螺旋チャンネルのポンピング効果によりポンピングステージの圧縮比を増加させることができる。好適実施例、特に腐食性ガスの存在の下における好適実施例としては、螺旋シールを直列に(図3に示されているように配置される)配列するもので、第1のものは、プレート11の表面に形成され、外側に向かってポンピングする一つのチャネルを有し、第2のものはプレート11に面するステータ5bの表面に形成され、内側に向かってポンピングする一つのチャネルを有し、第3のものは同じステータ5bの他の面に形成され、外側に向かってポンピングする四つのチャネルをもつ。この構成にしたがったポンプにおいて、このような螺旋チャンネルと協働するポンピングステージは圧縮比k=10をもつことが実験的に分かった。三つの螺旋シールを使用することにより、k=1000に近い圧縮比を達成することが可能となった。 【0038】図2に示された反転した動的シールに関して、ポンプのサイズが等しいとき本発明により得られたシーリングは、70m/秒に代わって典型的に200m/秒のより高い周囲速度(これはロータ内に位置するシリンダ上におけるものでななく、平面上で形成される)で効果的に作動する。特定の実施例を参照して本発明が説明されてきたが、この説明は、説明のためのもので、特許請求の範囲により画成される発明の思想から逸脱することなく、当業者によりなし得る種々の修正例および応用例に限定されるものではない。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】591030673 【氏名又は名称】バリアン・アソシエイツ・インコーポレイテッド 【氏名又は名称原語表記】VARIAN ASSOCIATES,INCORPORATED
|
| 【出願日】 |
平成8年(1996)11月11日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】竹内 澄夫 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開平9−170589 |
| 【公開日】 |
平成9年(1997)6月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平8−312612 |
|