トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F02 燃焼機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの




【発明の名称】 エンジン制御システム
【発明者】 【氏名】阿部 達也

【氏名】占部 健三

【目的】
【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遠隔操作機から送信した制御信号により、エンジンの動作を制御するエンジン制御システムにおいて、車両に搭載されて前記制御信号を受信する移動体通信機と、受信した制御信号に基づいてエンジンスタータを起動させる動作制御手段と、を備えたことを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項2】 請求項1に記載のエンジン制御システムにおいて、エンジンの動作状態を検出する検出手段を、更に備え、動作制御手段はエンジンが停止している状態にあることが検出されたことに基づいてエンジンスタータを起動させることを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項3】 請求項2に記載のエンジン制御システムにおいて、検出手段により検出されたエンジンの動作状態に基づいて、エンジンスタータの起動によりエンジンが始動されたか否かの信号を移動体通信機を介して遠隔操作機へ送信する動作通知手段を、更に備えたことを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエンジン制御システムにおいて、予め設定されたパスワードを保持するパスワードメモリと、パスワードの一致を検出するパスワード比較手段と、を更に備え、移動体通信機によって受信された遠隔位置からのパスワードとパスワードメモリに保持されたパスワードとの一致が検出されたことに基づいて、動作制御手段はエンジンスタータを起動させることを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項5】 請求項4に記載のエンジン制御システムにおいて、パスワード比較手段により検出されたパスワードの不一致に基づいて、パスワード不一致信号を移動体通信機を介して遠隔操作機へ送信する識別通知手段を、更に備えたことを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のエンジン制御システムにおいて、動作制御手段によるエンジン制御を停止させて移動体通信機を通常の通信状態とする通常モードと、動作制御手段によるエンジン制御を実行させる制御モードとを切り替えるモード切替手段を、更に備えたことを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のエンジン制御システムにおいて、動作制御手段は移動体通信機で受信した制御信号を識別してエンジンを停止させる指示であるときには停止装置を起動させることを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項8】 請求項7に記載のエンジン制御システムにおいて、検出手段により検出されたエンジンの動作状態に基づいて、動作制御手段は、エンジンが動作している状態にあるときにはエンジン停止装置を起動させ、エンジンが停止している状態にあるときにはエンジンスタータを起動させることを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項9】 制球項7又は請求項8に記載のエンジン制御システムにおいて、検出手段により検出されたエンジンの動作状態に基づいて、動作通知手段は、エンジンスタータの起動によりエンジンが始動されたか否かの信号或いはエンジン停止装置の起動によりエンジンが停止されたか否かの信号を移動体通信機を介して遠隔操作機へ送信することを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項10】 請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載のエンジン制御システムにおいて、移動体通信機によって受信された遠隔位置からのパスワードとパスワードメモリに保持されたパスワードとの一致が検出されたことに基づいて、動作制御手段はエンジンスタータ或いはエンジン停止装置を起動させることを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項11】 請求項10に記載のエンジン制御システムにおいて、パスワード比較手段により検出されたパスワードの不一致に基づいて、識別通知手段は、パスワード不一致信号を移動体通信機を介して遠隔操作機へ送信することを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項12】 請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のエンジン制御システムにおいて、動作制御手段は、エンジンのイグニッションスイッチを切り替えるリレー回路部と、制御信号に基づいてリレー回路部を制御する制御回路部とを有しており、リレー回路部は移動体通信機を保持するために車両に設置されたアダプタに設けられる一方、制御回路部は移動体通信機に設けられて当該移動体通信機をアダプタに保持させた状態でリレー回路に接続されることを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項13】 請求項12に記載のエンジン制御システムにおいて、パスワードメモリ、パスワード比較手段、及び、モード切替手段は移動体通信機に設けられていることを特徴とするエンジン制御システム。
【請求項14】 エンジンの動作状態を遠隔制御するエンジン制御方法において、電話機から公衆回線を介して送信された制御信号を車両に設置した移動電話機で受信し、当該制御信号に基づいてエンジンのイグニッションスイッチを切り替え制御することによりエンジンを始動或いは停止させることを特徴とするエンジン制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機や自動車電話機等といった移動体通信機を用いて車両のエンジンを遠隔制御するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、冬期においては自動車を運転する前にエンジンを暖気運転する必要があるが、この暖気運転を室内から遠隔操作することを実現するために、エンジンを遠隔制御する装置が実用化されている。従来の遠隔制御装置は専用のワイヤレス送信機を用いたものであり、室内に居る操作者がワイヤレス送信機を用いて制御信号すると、当該制御信号を車両側に設けた制御装置が受信してエンジンを始動或いは停止させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、使用し得る電波の規制上から、従来の遠隔制御装置にあってはワイヤレス送信機で制御可能な距離が比較的短く、自宅から少し離れた駐車場に停めた自動車は遠隔操作することができない等といった不便があり、満足のいくものではなかった。また、従来の遠隔制御装置にあっては、遠隔操作を確実になし得るための手段が講じられておらず、遠隔操作の信頼性が乏しいという問題もあった。
【0004】本発明は上記従来の事情に鑑みなされたもので、既存の移動体通信システムを利用することにより、離間距離に関わらずエンジンを遠隔制御することを目的とする。また、本発明は、操作に係るパスワードやエンジンの動作状態を確認することにより、エンジンを高い信頼性をもって遠隔制御することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明に係るエンジン制御システムでは、操作者は例えば電話機を遠隔操作機として制御信号を公衆回線を介して送信し、この制御信号を車両に搭載された移動体通信機で受信する。この制御信号はエンジンのイグニッションスイッチを切り替えるリレー回路部と当該リレー回路部を制御する制御回路部とを有した動作制御手段に入力され、当該制御信号に基づいてエンジンスタータが起動されてエンジンが始動される。すなわち、自動車電話機や携帯電話機等の移動体通信システムを用いてエンジンを制御するための信号を送信し、制御対象のエンジンが操作位置から比較的遠距離にあっても確実に動作制御することを実現する。
【0006】また、本発明に係るエンジン制御システムでは、エンジン回転数センサ等のように何らかの情報によってエンジンの動作状態を検出する検出手段を用い、検出手段が検出したエンジンの動作状態に基づいて上記の始動制御が行われる。したがって、運転状態にあるエンジンに対してエンジンスタータによって始動をかけるといった不具合を防止している。また、本発明に係るエンジン制御システムでは、動作通知手段が、検出手段により検出されたエンジンの動作状態に基づいて、エンジンスタータの起動によりエンジンが始動されたか否かの信号を移動体通信機を介して遠隔操作機へ送信する。したがって、遠隔操作者は遠隔操作によってエンジンが始動されたか否かを確認することができ、遠隔制御の信頼性が保証される。
【0007】また、本発明に係るエンジン制御システムでは、パスワードメモリに予め設定されたパスワードが保持されており、パスワード比較手段が移動体通信機で受信したパスワードとパスワードメモリに保持されたパスワードとの一致を検出し、この一致が満たされたことを条件として、動作制御手段が制御信号に基づいてエンジンスタータを起動させる。したがって、電波混線等といった不測の事情によりエンジンが始動されてしまう事態を確実に防止することができ、遠隔制御の信頼性が保証される。また、本発明に係るエンジン制御システムでは、パスワード比較手段によりパスワードの不一致が検出された場合には、識別通知手段がパスワード不一致信号を移動体通信機を介して遠隔操作機へ送信する。したがって、遠隔操作者はパスワードの入力誤り等を認識することができ、遠隔制御を正規の状態で再実行することができる。
【0008】また、本発明に係るエンジン制御システムでは、モード切替手段により、動作制御手段によるエンジン制御を行わずに移動体通信機を通常の通信状態とする通常モードと、動作制御手段によるエンジン制御を実行させる制御モードとを切り替えることができる。したがって、移動体通信機をエンジンの動作制御に兼用しても、通常の通話中に不用意にエンジンが遠隔制御される事態を確実に防止することができる。また、本発明に係るエンジン制御システムでは、移動体通信機で受信した制御信号を識別してエンジンを停止させる指示であるときには動作制御手段によって停止装置を起動させる。したがって、移動体通信機を利用した遠隔制御によりエンジンを停止させることもできる。
【0009】また、本発明に係るエンジン制御システムでは、動作制御手段は検出手段により検出されたエンジンの動作状態に基づいて制御を行い、エンジンが動作している状態にあるときにはエンジン停止装置を起動させ、エンジンが停止している状態にあるときにはエンジンスタータを起動させる。したがって、エンジンの動作状態を確認することにより、エンジンの動作状態に応じた制御を行う。また、本発明に係るエンジン制御システムでは、検出手段により検出されたエンジンの動作状態に基づいて、動作通知手段は、エンジンスタータの起動によりエンジンが始動されたか否かの信号或いはエンジン停止装置の起動によりエンジンが停止されたか否かの信号を移動体通信機を介して遠隔操作機へ送信する。したがって、遠隔操作者は遠隔操作によってエンジンが始動或いは停止されたか否かを確認することができ、遠隔制御の信頼性が保証される。
【0010】また、本発明に係るエンジン制御システムでは、移動体通信機によって受信された遠隔位置からのパスワードとパスワードメモリに保持されたパスワードとの一致が検出されたことに基づいて、動作制御手段はエンジンスタータ或いはエンジン停止装置を起動させる。したがって、電波混線等といった不測の事情によりエンジンが始動或いは停止されてしまう事態を確実に防止することができ、遠隔制御の信頼性が保証される。
【0011】また、本発明に係るエンジン制御システムでは、動作制御手段は、エンジンのイグニッションスイッチを切り替えるリレー回路部と、制御信号に基づいてリレー回路部を制御する制御回路部とを有しており、リレー回路部は移動体通信機を保持するために車両に設置されたアダプタに設けられる一方、制御回路部は移動体通信機に設けられて当該移動体通信機をアダプタに保持させた状態でリレー回路に接続される。したがって、通常の通話に際しては自動車電話機等の移動体通信機をアダプタから取り上げて使用することができ、移動体通信機としての使い勝手が損なわれることがない。すなわち、本発明に係るエンジン制御システムによれば、電話機から公衆回線を介して送信された制御信号を車両に設置した移動電話機で受信し、当該制御信号に基づいてエンジンのイグニッションスイッチを切り替え制御することにより、エンジンを遠隔制御によって始動或いは停止させる方法が実施される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のエンジン制御システムを実施した場合の一形態を図面を参照して説明する。図1に示すように、本例のエンジン制御システムはセルラー電話等の自動車電話システムを利用して構成されている。自動車電話システムは、自動車1の車内に設置された自動車電話機(セルラー電話機)2と基地局3との間で無線通信を行う移動体通信システムであり、遠隔位置に設置された電話機4と基地局3とを公衆回線5、6及び交換機(交換局)7を介して接続することにより、自動車電話機2と電話機4との間の通信を実現する。自動車1の車内にはアダプタ8が設置されており、通話に使用しない状態ではセルラー電話機2はアダプタ8に保持される。なお、セルラー電話機2にはアダプタ8を介して自動車のバッテリから必要な電力が供給される。
【0013】セルラー電話機2及びアダプタ8は図2に示すような内部構成を有しており、これらの構成によって自動車1に搭載されているエンジン9の動作を制御する。セルラー電話機2には、基地局3とアンテナ21を介して無線通信を行う無線部22と、セルラー電話機2による通常の通話に関する制御処理並びに後述するエンジンの始動及び停止に関する制御処理を行う制御部23と、エンジンの始動及び停止処理を行うために予め設定されたパスワードを記憶したパスワードメモリ24と、制御部23による通話に関する制御処理(すなわち、通常モード)とエンジンの始動及び停止に関する制御処理(すなわち、制御モード)とを切り替える切替スイッチ25と、が設けられている。
【0014】また、アダプタ8には、エンジン9に対するイグニッションスイッチ10を切り替える2つのリレー回路81、82と、エンジン9の回転数センサ12に接続された伝送バス83と、が設けられている。なお、公知のように、イグニッションスイッチ10には”ON”位置と”SEL”位置とが設けられており、”ON”位置に切り替えられることによってエンジン9へ点火のための電力が供給され、”ON”位置を通過して”SEL”位置に切り替えられることによってエンジンスタータ11のセルモータが起動されてエンジン9が始動される。また、イグニッションスイッチ10を”ON”位置から”OFF”位置(図示せず)に切り替えることによって、エンジン9への点火電力が遮断されてエンジンは停止する。すなわち、”ON”位置から”OFF”位置(図示せず)に切り替えられるイグニッションスイッチ10がエンジン9を停止させる停止装置を構成している。
【0015】本例においてはセルラー電話機2をアダプタ8に保持させると、制御部23とリレー回路81、82及び伝送バス83とが接続され、この状態においてリレー回路81、82が制御部23によって制御され、また、エンジン回転数センサ12からの出力が伝送バス83を介して制御部23へ入力される。なお、セルラー電話機2とアダプタ8とをコードによって接続しておくようにしてもよく、この場合には制御部23とリレー回路81、82及び伝送バス83とをコードによって常時接続させておいてもよい。
【0016】制御部23はリレー回路81、82を制御することによってエンジン9を始動或いは停止処理する。すなわち、リレー回路81、82を動作させてイグニッションスイッチ10を”ON”位置を通過して”SEL”位置に切り替えさせることによりエンジンスタータ11にエンジン9を始動させ、リレー回路82を動作させてイグニッションスイッチ10を”ON”位置を通過して”OFF”位置に切り替えさせることによりエンジン9を停止させる。また、制御部23はエンジン9の動作を制御する手段と共にパスワードの一致を検出するパスワード比較手段も構成しており、無線部22から受信したパスワードとパスワードメモリ24に記憶されたパスワードとを比較して、これらパスワードが一致することを条件として、上記のようにエンジン9を始動或いは停止させる制御を行う。
【0017】また、制御部23はパスワードの一致が得られないときにパスワード不一致信号を発信元へ通知する識別通知手段も構成しており、このパスワード不一致信号は無線部22を介して発信元の電話機4へ送信される。また、制御部23は上記の始動処理によってエンジン9が始動されたか否か或いは上記の停止処理によってエンジン9が停止されたか否かを発信元へ通知する動作通知手段も構成しており、これらの動作状態を示す信号は無線部22を介して発信元の電話機4へ送信される。なお、このエンジン9の動作状態はエンジン回転数センサ12で検出されたエンジン回転数に基づいており、伝送バス83を介して制御部23へ入力されたエンジン回転数に基づいて、制御部23が上記の動作の通知処理を行う。
【0018】次に、上記構成のシステムによるエンジン制御処理を図3に示すフローチャートを参照して説明する。まず、セルラー電話機2の切替スイッチ25を制御モードに切り替えるとともに、セルラー電話機2をアダプタ8に保持させて制御部23をリレー回路81、82及び伝送バス83に接続させることにより、エンジン制御処理の準備が完了する(ステップS1)。そして、操作者が遠隔操作機としての電話機4(例えば、家庭内の電話機や公衆電話機等)からセルラー電話機2を呼び出すと、交換機7による回線5、6の接続及び基地局3による無線通信によってセルラー電話機2が呼び出される(ステップS2)。
【0019】このようにセルラー電話機2が呼出を受けると、制御部23が自動応答処理を行うとともに、エンジン回転数センサ12から現時点でのエンジンの回転数情報を取り込んでエンジン9の動作状態を判断する(ステップS3)。この結果、エンジン9が動作状態である場合には後述するステップS11以降の処理を行う一方、回転数がゼロでエンジン9が停止している場合には、制御部23はエンジン9が停止状態にあることを示す信号を発信元の電話機4へ送信した後、パスワードが入力されるのを待機する(ステップS4)。電話機4から呼出を行った操作者は上記の信号によってエンジン9が停止状態にあることを確認し、エンジン9の始動処理を開始させるために、この電話機4から予め設定したパスワードを入力して送信する。
【0020】このパスワードは呼出信号と同様に回線5、6、交換機7、基地局3及び無線部22を介して制御部23に入力され、制御部23はこのパスワードとパスワードメモリ24に記憶されているパスワードとが一致するか否かを判断する(ステップS5)。この結果、パスワードが不一致である場合には、制御部23はパスワードが不正であることを示す信号を発信元の電話機4へ送信して処理を終了し(ステップS6)、エンジン9が誤って始動されてしまう事態を防止する。一方、パスワードが一致する場合には、呼出信号及び正当なパスワードの入力をエンジンを始動させるための制御信号の入力として、制御部23がリレー回路81、82を動作させてエンジンスタータ11を所定時間動作させることによりエンジン9を始動させる(ステップS7)。
【0021】このような始動処理を行った後、制御部23はエンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報に基づいてエンジン9が始動されたか否かを判断し(ステップS8)、エンジン9が始動されている場合には始動が成功したことを示す信号を発信元の電話機4へ送信して処理を終了する一方(ステップS9)、エンジン9が始動されていない場合には始動が失敗したことを示す信号を発信元の電話機4へ送信して処理を終了する(ステップS10)。したがって、この通知により、操作者は遠隔操作による制御結果を確認することができ、始動処理が失敗した場合にあっても適切な対処を講じることができる。
【0022】また、上記の判断(ステップS3)においてエンジン9が動作状態である場合には、制御部23はエンジン9が動作状態にあることを示す信号を発信元の電話機4へ送信した後、パスワードが入力されるのを待機する(ステップS11)。電話機4から呼出を行った操作者は上記の信号によってエンジン9が動作状態にあることを確認し、エンジン9の停止処理を開始させるために、この電話機4から予め設定したパスワードを入力して送信する。
【0023】このパスワードは上記と同様に制御部23に入力され、制御部23はこのパスワードとパスワードメモリ24に記憶されているパスワードとが一致するか否かを判断する(ステップS12)。この結果、パスワードが不一致である場合には、制御部23はパスワードが不正であることを示す信号を発信元の電話機4へ送信して処理を終了し(ステップS6)、エンジン9が誤って始動されてしまう事態を防止する。一方、パスワードが一致する場合には、呼出信号及び正当なパスワードの入力をエンジン9を停止させるための制御信号の入力として、制御部23がリレー回路82を動作させてイグニッションスイッチ10を”ON”位置から”OFF”位置(図示せず)に切り替えることによりエンジン9を停止させる(ステップS13)。
【0024】このような停止処理を行った後、制御部23はエンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報に基づいてエンジン9が停止されたか否かを判断し(ステップS14)、エンジン9が停止されている場合には停止が成功したことを示す信号を発信元の電話機4へ送信して処理を終了する一方(ステップS15)、エンジン9が停止されていない場合には停止が失敗したことを示す信号を発信元の電話機4へ送信して処理を終了する(ステップS10)。したがって、この通知により、操作者は遠隔操作による制御結果を確認することができ、停止処理が失敗した場合にあっても適切な対処を講じることができる。
【0025】なお、上記の例ではエンジン9の動作状態に応じてエンジン9を始動或いは停止させる制御を行ったが、呼出信号自体或いはパスワード自体に始動或いは停止を識別するための情報を付加して、これに基づいて始動処理又は停止処理のいずれかを選択するようにしてもよい。また、上記の例では制御の信頼性を高めるために、エンジンの動作状態の確認及び適正なパスワードの入力を条件に、エンジン9の始動処理又は停止処理を行ったが、移動体通信システムを利用して比較的遠隔から制御を行うことを達成するためには、これらの条件は必須の要件ではない。
【0026】また、上記の例では操作者による操作を確実ならしめるために、エンジンの動作状況や制御の結果を通知するようにしたが、移動体通信システムを利用して比較的遠隔から制御を行う、或いは、信頼性の高い制御を行うことを達成するためには、これらの条件は必須の要件ではない。また、上記の例では自動車電話機を利用したシステムを示したが、アダプタを介して車内に設置した携帯電話機を利用しても同様なシステムを構成することができる。
【0027】また、上記の例では、移動体通信機2に制御部23を設けるとともに、アダプタ8にリレー回路81、82を設けた構成を示したが、このような構成の任意に変更可能である、例えば、エンジン制御に係る機能部をアダプタ8側に集中して設け、移動体通信機2は通常の構成のものとして主に制御信号の通信手段として用いるようにしてもよく、このようにした場合には、移動体通信機2は何ら改良することなく市販のものをそのまま利用することが可能となる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、既存の移動体通信システムを利用してエンジンの制御を行うようにしたため、離間距離に関わらずエンジンを遠隔制御することができる。また、本発明では、操作に係るパスワードやエンジンの動作状態を確認してエンジン制御を行うようにしたため、エンジンを高い信頼性をもって遠隔制御することができる。
【出願人】 【識別番号】000001122
【氏名又は名称】国際電気株式会社
【出願日】 平成8年(1996)5月31日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】守山 辰雄
【公開番号】 特開平9−317613
【公開日】 平成9年(1997)12月9日
【出願番号】 特願平8−160848