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【発明の名称】 スタータの制御装置
【発明者】 【氏名】山根 伸文

【目的】
【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動変速機のセレクトレバーのセレクト位置を検出し、かつ自動変速機制御用のセレクト位置検出部として、少なくとも、前記セレクトレバーがパーキング位置にセレクトされたときに検出信号を出力するパーキング位置検出部と、前記セレクトレバーがニュートラル位置にセレクトされたときに検出信号を出力するニュートラル位置検出部とを備えたセレクト位置検出装置と、スタータモータを駆動させるときにスイッチ操作されるスタータスイッチと、前記パーキング位置検出部または前記ニュートラル位置検出部から検出信号が出力され、かつ前記スタータスイッチがスイッチ操作されたときに、前記スタータモータを駆動させる駆動回路とを備えてなることを特徴とするスタータの制御装置。
【請求項2】 前記駆動回路は、前記パーキング位置検出部または前記ニュートラル位置検出部が検出信号を出力したときに動作するリレーを備え、このリレーが動作しかつ前記スタータスイッチがスイッチ操作されたときに、前記スタータモータを駆動させることを特徴とするスタータの制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スタータモータを駆動制御するためのスタータの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機を備えた自動車のスタータの制御装置としては、自動変速機のセレクトレバーがパーキング位置またはニュートラル位置にセレクトされていることを条件として、スタータスイッチのオン操作に応じてスタータモータを駆動させるものがある。
【0003】従来、このようなスタータの制御装置においては、例えば、特開平3−249461号公報に記載されているような自動変速機のセレクト位置検出装置が用いられる。かかるセレクト位置検出装置は、自動変速機制御用のセレクト位置検出部とは別に、セレクトレバーがパーキング位置またはニュートラル位置にセレクトされたときに検出信号を出力するスタータ専用の位置検出部を備えており、スタータの制御装置は、スタータ専用のパーキング位置検出部と、スタータ専用のニュートラル位置検出部のいずれかが検出信号を出力していることを条件として、スタータモータの駆動を可能とするようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来のスタータの制御装置は、自動変速機のセレクト位置検出装置にスタータ専用の位置検出部を備えなければならないため、その分、セレクト位置検出装置の構造の複雑化および大型化を招くおそれがあった。また、そのセレクト位置検出装置におけるスタータ専用のパーキング位置検出部とニュートラル位置検出部は、自動変速機制御用のセレクト位置検出部とは独立しているため、スタータ専用のパーキング位置検出部と、自動変速機制御用のパーキング位置検出部との間には、それらの配備位置のばら付きによって検出時期にずれが生じやすく、同様に、スタータ専用のニュートラル位置検出部と、自動変速機制御用のニュートラル位置検出部との間には、それらの配備位置のばら付きによって検出時期にずれが生じやすいという問題があった。さらに、セレクト位置検出装置におけるスタータ専用のパーキング位置検出部とニュートラル位置検出部は、自動変速機制御用のセレクト位置検出部とは独立しているため、それらのセレクト位置検出部との関係において故障の有無を判定することが難しかった。
【0005】本発明の目的は、自動変速機のセレクト位置検出装置の構造の簡素化および小型化を図ることができると共に、スタータモータの制御系の異常の判定も容易なスタータの制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のスタータの制御装置は、自動変速機のセレクトレバーのセレクト位置を検出し、かつ自動変速機制御用のセレクト位置検出部として、少なくとも、前記セレクトレバーがパーキング位置にセレクトされたときに検出信号を出力するパーキング位置検出部と、前記セレクトレバーがニュートラル位置にセレクトされたときに検出信号を出力するニュートラル位置検出部とを備えたセレクト位置検出装置と、スタータモータを駆動させるときにスイッチ操作されるスタータスイッチと、前記パーキング位置検出部または前記ニュートラル位置検出部から検出信号が出力され、かつ前記スタータスイッチがスイッチ操作されたときに、前記スタータモータを駆動させる駆動回路とを備えてなることを特徴とする。
【0007】請求項2に記載のスタータの制御装置は、前記駆動回路は、前記パーキング位置検出部または前記ニュートラル位置検出部が検出信号を出力したときに動作するリレーを備え、このリレーが動作しかつ前記スタータスイッチがスイッチ操作されたときに、前記スタータモータを駆動させることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0009】(第1の実施例)図1および図2は、本発明の第1の実施例を説明するための図であり、図1は要部の回路構成図、図2は自動変速機のセレクト位置検出装置の概略構成図である。
【0010】図1において10は、自動変速機のセレクトレバーのセレクト位置を検出するセレクト位置検出装置であり、その検出信号などに基づいて、自動変速機のコントロールユニット(「ATコントロールユニット」ともいう)1が自動変速機を制御する。セレクト位置検出装置10には、セレクトレバーのセレクト位置に応じた複数の自動変速機制御用のセレクト位置検出部が構成されている。それらのセレクト位置検出部には、図2に示すように、接点11A,11B,11C,11D,11Fと、コモン接点12が固定接点として配置され、さらにセレクトレバーのセレクト位置に応じて図2中の左右方向にスライドする可動接点13が備えられている。接点11A,11B,11C,11D,11Fは、それぞれ1(1速),2(2速),D(ドライブ),N(ニュートラル),R(リバース),P(パーキング)のセレクト位置を検出するための計6つの検出接点であり、これらの内の1つが可動接点13によって選択的にコモン接点12に接続されるようになっている。コモン接点12はプラス電極側に接続されており、セレクトレバーのセレクト位置に応じて、対応する接点11A〜11FからATコントロールユニット1に検出信号が出力される。このように、セレクト位置検出装置10には、6つの接点11A〜11Fに対応する計6つのセレクト位置検出部が構成されている。図1においては、セレクト位置検出装置10の構造を簡略化し、接点11A〜11Fのそれぞれに対応するセレクト位置検出部に、1,2,D,N,R,Pの符号を付して表している。
【0011】図1においてL1は、ニュートラル位置検出部を構成する接点11Dから出力されるニュートラル位置検出信号S1の出力ライン、L2は、パーキング位置検出部を構成する接点11Fから出力されるパーキング位置検出信号S2の出力ラインである。出力ラインL1,L2のそれぞれは、リレー2のリレーコイル2Aを介して接地されており、検出信号S1またはS2が出力されたときに、リレーコイル2Aが励磁されて常開のリレー接点2Bを閉じるようになっている。リレー接点2Bは、スタータスイッチ3のオン操作時にスタータモータ4を駆動させる駆動回路中に接続されている。また、図1中においてD1,D2,D3,D4はダイオードである。
【0012】次に、作用について説明する。
【0013】セレクト位置検出装置10は、シフトレバーのセレクト位置に応じて、6つのセレクト位置検出部のそれぞれにおける接点11A〜11Fから選択的に検出信号を出力し、その検出信号などに応じてATコントロールユニット1が自動変速機を制御する。そして、シフトレバーがニュートラル位置またはパーキング位置にセレクトされて、検出信号S1またはS2が出力されたときは、リレー2の接点2Bが閉じられて、スタータモータ4が駆動可能な状態となる。つまり、その状態においては、スタータスイッチ3をオン操作することによってスタータモータ4が駆動できることになる。
【0014】ところで、スタータモータ4の駆動可能時期を制限するための信号として自動変速機制御用の検出信号S1、S2を用いることは、その信号S1,S2を出力するための検出部として自動変速機制御用のものがそのまま利用できて、スタータ専用の検出部を必要としないことになり、その分、セレクト位置検出装置10の構造の簡素化および小型化が可能となる。また、本実施例では、リレー2を用いているため、接点11D、11Fの電流容量に拘わりなく、スタータモータ4の駆動電流を充分に大きくすることができる。
【0015】(第2の実施例)図3は、本発明の第2の実施例を説明するための図である。図3において、前述した第1の実施例と同様の部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0016】本例では第2のリレー5が備えられ、そのリレーコイル5Aの通電回路中にリレー2の常開のリレー接点2Bが接続されていて、そのリレーコイル5Aの通電回路がリレー接点2Bによって閉じられたか否か、つまりリレーコイル5Aが通電励磁されたか否かがATコントロールユニット1によって監視できるようになっている。リレー接点5Bは、スタータスイッチ3のオン操作時にスタータモータ4を駆動させる駆動回路中に接続されている。さらに、セレクト位置検出装置10の6つのセレクト位置検出部のそれぞれにおける接点11A〜11Fには、それらから検出信号が出力されたときに点灯するインジケータランプ6A〜6Fが接続されている。
【0017】本実施例の場合には、検出信号S1またはS2の出力時に、2つのリレー2、5がオン動作してスタータモータ4が駆動可能となる。ATコントロールユニット1は、セレクト位置検出装置10における接点11A,11B,11C,11Eからの検出信号S3,S4,S5,S6の有無を判定すると共に、リレーコイル5Aが通電励磁されたときには検出信号S1,S2のいずれかが出力されたと判定する。ATコントロールユニット1は、このように検出信号S1〜S6の出力の有無を監視することによって、セレクト位置検出装置10の異常の有無を判定することができる。すなわち、6つの検出信号S1〜S6は正常時は択一的に出力されるはずであるから、ATコントロールユニット1は、それらのいずれもが出力されないとき、あるいは2つ以上が同時に出力されたときは、その状況に応じて、セレクト位置検出装置10、検出信号S1〜S6の出力回路、またはスタータモータ4の駆動回路が異常であると判定し、このような場合には警告を発する等の対応処理を講ずる。
【0018】また、正常時は、択一的に出力される検出信号S1〜S6に応じて、インジケータランプ6A〜6Fが択一的に点灯する。したがって、インジケータランプ6A〜6Fのいずれもが点灯しないとき、あるいは2つ異常が同時に点灯したときは、その状況に応じて、セレクト位置検出装置10または検出信号S1〜S6の出力回路に異常が生じたと判断して対処することができる。これらのインジケータランプ6A〜6Fは、セレクト位置検出装置10とプラス電極との間に接続してもよい。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1に記載のスタータの制御装置は、セレクト位置検出装置における自動変速機制御用のパーキング位置検出部とニュートラル位置検出部とを利用し、それらの検出部としてスタータ専用のものを必要としない構成であるから、その分、セレクト位置検出装置の構造の簡素化および小型化を図ることができる。また、セレクト位置検出装置における自動変速機制御用の検出部の検出信号を監視することによって、スタータモータの制御系の異常の有無を判定して対処することもできる。
【0020】本発明の請求項2に記載のスタータの制御装置は、スタータモータの駆動回路に、パーキング位置検出部またはニュートラル位置検出部が検出信号を出力したときに動作するリレーを備えた構成であるから、パーキング位置検出部またはニュートラル位置検出部の電流容量に拘わりなく、スタータモータの駆動電流を充分に大きくすることができる。
【出願人】 【識別番号】000231350
【氏名又は名称】ジャトコ株式会社
【出願日】 平成7年(1995)8月11日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 和夫 (外1名)
【公開番号】 特開平9−53551
【公開日】 平成9年(1997)2月25日
【出願番号】 特願平7−205874