トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F02 燃焼機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの




【発明の名称】 移動農機のエンジン始動安全操作装置
【発明者】 【氏名】小坂田 誠之

【目的】
【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 運転席1の近傍位にはエンジンEのリコイルスタータ2から延出する始動ロープ3先端の握り4や主クラッチペダル5を配備した移動農機において、前記主クラッチペダル5を踏み込まない主クラッチ入りの状態では、前記握り4が運転席1から操作不能の位置に移動するかまたは前記握り4からリコイルスタータ2にかけての少なくとも一部を作動不能にロックできるように主クラッチペダル5に連動連繋し、主クラッチペダル5を踏み込んで主クラッチ切りに操作すると、前記握り4が運転席1から操作できる位置に移動するかまたは前記握り4からリコイルスタータ2にかけての少なくとも一部を作動可能にロック解除できるように構成したことを特徴とするエンジン始動安全操作装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主クラッチペダルを踏み込んで主クラッチ切りに操作しておかないとエンジンを始動操作できないようにした移動農機のエンジン始動安全操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば実開平3−61161号公報に見られるように、運転席の近傍にはエンジンのリコイルスタータから延出する始動ロープ先端の握りや主クラッチペダルを配備した移動農機において、メインスイッチをオンにしておけば、主クラッチ入りの状態でも、握りを握ってリコイルスタータを作動させながらエンジンを始動させることができるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、移動農機では、とくに初心者に多いが、主クラッチペダルを踏み込まないで主クラッチ切りにすることを忘れて、握りを握ってリコイルスタータを操作しながらエンジンを始動させてしまうことがあり、移動農機では主クラッチ入りのままで各作動部が駆動させることになって危険である、といった不具合を呈していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、そのような不具合を解決し、エンジンを安全に始動操作可能とするものであり、そのため、運転席の近傍位にはエンジンのリコイルスタータから延出する始動ロープ先端の握りや主クラッチペダルを配備した移動農機において、前記主クラッチペダルを踏み込まない主クラッチ入りの状態では、前記握りが運転席から操作不能の位置に移動するかまたは前記握りからリコイルスタータにかけての少なくとも一部を作動不能にロックできるように主クラッチペダルに連動連繋し、主クラッチペダルを踏み込んで主クラッチ切りに操作すると、前記握りが運転席から操作できる位置に移動するかまたは前記握りからリコイルスタータにかけての少なくとも一部を作動可能にロック解除できるように構成したものである。
【0005】
【作用】したがって、運転席のオペレータがメインスイッチをオンにしてエンジンを始動させる場合、主クラッチペダルを踏み込まないで主クラッチ切りの操作を忘れていると、握りが運転席から操作不能の位置にあるかまたは握りからリコイルスタータにかけての少なくとも一部が作動不能にロックされておって、オペレータはエンジンを始動操作できないことになるが、始めに、主クラッチペダルを踏み込んで主クラッチ切りに操作すると、握りが運転席から操作可能の位置に移動するかまたは握りからリコイルスタータにかけての少なくとも一部が作動可能にロック解除されることになって、オペレータは握りを握ってエンジンの始動操作を安全に行うことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は移動農機である乗用田植機の一部を示した側面図であり、リンク機構6を介して後方に植付部Bを連結した本機Aは、下部に両前輪7および両後輪8の4輪を装備し、ステップ9の後方に立設したシートコラム10の上方には運転席1を装備し、ステップ9の左側前方に主クラッチペダル5を、右側前方に左右の両ブレーキペダル11a、11bをそれぞれ配備し、エンジンEの上方に被着するボンネット12の後部側となるパネルにはメインスイッチ13やハンドル14を配備して構成する。
【0007】また、前記エンジンEのリコイルスタータ2から延出する始動ロープ3を、リコイルスタータ2の近傍位に軸架した遊動輪15と、前記シートコラム10に接近するステップ9の部位の下方に軸架した遊動輪16に掛装するとともに、該遊動輪16上方のステップ9の部位に形設された開口17から延出する前記始端ロープ3の先端には運転席1のオペレータが右手で握ることができる握り4を連結して構成するが、前記遊動輪16の支軸19には、前記握り4を係合させることができる支持アーム20の基部のボス21を遊嵌し、支持アーム20を支軸19中心に回動させると、前記開口17の上方位となって運転席1から操作可能の位置から、開口17に連通するシートコラム10の下部に形設された開口17aの内方位となって運転席1から操作不能の位置まで前記握り4を移動させることができるように構成する。
【0008】前記ステップ9の下方に横架した支軸18の左側端部には前記主クラッチペダル5のアーム5a基部のボス22を嵌合固定するとともに、該ボス22より突設のアーム23は従来形同様に機体の主クラッチ部に連動連繋し、前記支軸18の右側端部に嵌合固定したボス24からは、前記ボス21より突設したアーム25に平行となるアーム26を突設し、両アーム25、26の先端には連動リンク27の両端をそれぞれ連結して構成する。
【0009】したがって、運転席1のオペレータがメインスイッチ13をオンにしてエンジンEを始動させる場合、主クラッチペダル5を踏み込まないで主クラッチ切りの操作を忘れていると、図5に示すように、踏み込まれていない主クラッチペダル5により両アーム24、25および連動リンク27を介して支持アーム20が開口17aの内方側に回動させられて、握り4が運転席1から操作不能の位置に移動させられており、エンジン始動ができないことになる。
【0010】また、その際に、正常に主クラッチペダル5を踏み込んで主クラッチ切りに操作すると、図1ないし図4に示すように、支軸18の回転により両アーム24、25および連動リンク27を介して支持アーム20が開口17の内方側に回動させられて、握り4が運転席1から操作可能の位置に移動させられることになり、運転席1のオペレータは右手で握り4を握って上方へ矢印イで示すように引くと、エンジンEを始動させることができる。
【0011】なお、前記握り4か、前記始動ロープ3か、または前記リコイルスタータ2をロックすることができるロック手段を設け、前記主クラッチペダル5を踏み込まない主クラッチ入りの状態で、マイクロスイッチなどを介し前記ロック手段により、運転席1のオペレータが操作不能にロックできるよう構成することもできる。
【0012】
【発明の効果】このように本発明は、運転席1のオペレータがメインスイッチをオンにしてエンジンEを始動させる場合、主クラッチペダル5を踏み込まないで主クラッチ切りの操作を忘れていると、握り4が運転席1から操作不能の位置にあるかまたは握り4からリコイルスタータ2にかけての少なくとも一部が作動不能にロックされておって、オペレータはエンジンEを始動操作できないことになるが、始めに、主クラッチペダル5を踏み込んで正常に主クラッチ切りに操作すると、握り4が運転席1から操作可能の位置に移動するかまたは握り4からリコイルスタータ2にかけての少なくとも一部が作動可能にロック解除されることになって、オペレータは握り4を握ってエンジンの始動操作を安全に行うことができることになり、運転席1の近傍位にはエンジンEのリコイルスタータ2から延出する始動ロープ3先端の握り4や主クラッチペダル5を配備した移動農機において、安全なエンジン始動操作を行うことができて好適に実施できる特長を有する。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成7年(1995)7月26日
【代理人】
【公開番号】 特開平9−42121
【公開日】 平成9年(1997)2月10日
【出願番号】 特願平7−211135