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作業車のエンジン始動操作部 - 特開平9−42120 | j-tokkyo
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【発明の名称】 作業車のエンジン始動操作部
【発明者】 【氏名】源埜 順一

【氏名】土井 義昭

【目的】
【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ノブ(17)の引張り操作でエンジン(4)を始動するリコイルスタータ(18)を設けた作業車において、前記ノブ(17)の引き出し方向前方箇所に、ノブ(17)の引き出しを許す開放状態とノブ(17)の引き出し経路を遮る牽制状態とに切り換え移動可能な邪魔部材(23)を設け、エンジン(4)から走行系および作業系への動力伝達が絶たれた状態にあることを検出した時にのみ前記邪魔部材(23)を開放状態にする自動操作手段を設けてあることを特徴とする作業車のエンジン始動操作部。
【請求項2】 エンジン(4)をクランクハンドル(54)によって始動するよう構成した作業車において、前記クランクハンドル(54)の挿抜部位に、クランクハンドル(54)の挿抜を許す開放状態とクランクハンドル(54)の挿入を阻止する牽制状態との切り換え移動可能な邪魔部材(23)を設け、エンジン(4)から走行系および作業系への動力伝達が絶たれた状態にあることを検出した時にのみ前記邪魔部材(23)を開放状態にする自動操作手段を設けてあることを特徴とする作業車のエンジン始動操作部。
【請求項3】 前記エンジン(4)を始動するセルモータ(34)を併備するとともに、前記邪魔部材(23)の開放状態でのみ前記セルモータ(34)の通電作動を許容するスイッチ手段を設けてあることを特徴とする請求項1または2記載の作業車のエンジン始動操作部。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、搭載したエンジンをリコイルスタータ、あるいはクランクハンドルで始動するよう構成した農作業車等の作業車におけるエンジン始動操作部に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記作業車の一例であるハーベスタ等の農作業車においては、リコイルスタータのノブの引き操作、あるいはクランクハンドルの回転操作によって何時でもエンジン始動が行えるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】作業車では、一般にエンジン出力が走行系と作業系とに伝達されるようになっており、これらの伝動系の少なくとも一方に動力伝達可能な状態、つまり、エンジンが走行系と作業系の少なくとも一方と機械的に連結されている状態でエンジン始動操作がなされると、負荷のかかったままのエンジンを始動することになり、リコイルスタータのノブ引き操作や、クランクハンドルの回転操作に大きい力が必要となり、非力な作業者では始動が困難になることがあった。
【0004】また、作業車においては、基本的にはエンジンをセルモータで始動するよう構成するとともに、リコイルスタータあるいはクランクハンドルを用いてエンジンを人力始動できるようにしたものもある。この様な機種では、走行系と作業系の少なくとの一方へ動力伝達可能な状態でセルモータを用いてエンジン始動操作がなされると、セルモータに大きい負荷がかかるために、バッテリが弱っている場合には1回で始動ができなくなり、始動操作を繰り返している内にバッテリが上がってしまうおそれがあった。本発明はこのような点に着目してなされたものであって、その目的は、エンジンを負荷のかからない状態で軽く始動できるようにする点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の特徴構成は、ノブの引張り操作でエンジンを始動するリコイルスタータを設けた作業車において、前記ノブの引き出し方向前方箇所に、ノブの引き出しを許す開放状態とノブの引き出し経路を遮る牽制状態とに切り換え移動可能な邪魔部材を設け、エンジンから走行系および作業系への動力伝達が絶たれた状態にあることを検出した時にのみ前記邪魔部材を開放状態にする自動操作手段を設けてあることにある。
【0006】請求項1の構成によると、走行系と作業系の一方又は両方が伝動可能状態になっていると、邪魔部材が牽制状態となってノブの引張り操作が不能になり、走行系と作業系の双方が非伝動状態にあることが検知された状態、つまり、エンジンに走行負荷や作業負荷がかかっていない状態でのみエンジンをリコイル始動することができ、非力な作業者でも軽くノブを引っ張り操作して容易にエンジンを始動することができる。
【0007】請求項2に係る発明の特徴構成は、エンジンをクランクハンドルによって始動するよう構成した作業車において、前記クランクハンドルの挿抜部位に、クランクハンドルの挿抜を許す開放状態とクランクハンドルの挿入を阻止する牽制状態との切り換え移動可能な邪魔部材を設け、エンジンから走行系および作業系への動力伝達が絶たれた状態にあることを検出した時にのみ前記邪魔部材を開放状態にする自動操作手段を設けてあることにある。
【0008】請求項2の構成によると、走行系と作業系の一方又は両方が伝動可能状態になっていると、邪魔部材が牽制状態となってエンジンへのクランンクハンドル装着が不能になり、走行系と作業系の双方が非伝動状態にあることが検知された状態、つまり、エンジンに走行負荷や作業負荷がかかっていない状態でのみエンジンをハンドル始動することができ、非力な作業者でも軽くクランンクハンドルを回転操作して容易にエンジンを始動することができる。
【0009】請求項3に係る発明の特徴構成は、請求項1または2の特徴構成に加えて、前記エンジンを始動するセルモータを併備するとともに、前記邪魔部材の開放状態でのみ前記セルモータの通電作動を許容するスイッチ手段を設けてあることにある。
【0010】請求項3の構成によると、通常はキースイッチなどを用いたスイッチ操作でエンジンをセルモータで始動することができ、バッテリが上がってしまってセル始動できなくなった場合などには、リコイルスタータあるいはクランクハンドルを利用して人力でエンジンを始動することができる。
【0011】セル始動の場合、エンジンに走行系および作業系の負荷がかかっていない状態でしか始動操作が行えないので、バッテりが弱っていてセルモータの出力が少しぐらい低下していてもエンジン始動が可能となり、エンジンに負荷のかかったまま始動操作を行って不要にセルモータ起動を繰り返してバッテリを上げてしまうことが少なくなる。また、例えバッテリが特に弱っていてリコイル始動あるいはハンドル始動を強いられることになっても、前述のように軽い人力操作でエンジンを始動させることができる。
【0012】
【発明の効果】その結果、走行系や作業系に動力伝達が可能な状態でエンジン始動操作することを未然に回避することができ、負荷のかかっていない状態でのみエンジンを軽く始動操作することができ、非力な作業者でも容易にエンジン始動を行うことができるようになった。
【0013】また、人力始動手段とセルモータとを併備した作業車においても、負荷のかかったままでのセル始動による不要なバッテリ消耗を未然に回避することができるようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図1に作業車の一例であるハーベスタが示されている。このハーベスタは、クローラ式走行装置1を備えた車体3上に脱穀装置2、エンジン4等を搭載し、脱穀装置2においてフィードチェーン5と挟持レール6によって穀稈を挟持搬送して扱室Aに供給して扱胴7で脱穀処理し、受網8から漏下する処理物を揺動選別ケース9による篩い選別と唐箕10による風選別とによって選別して、1番物を横送りスクリューコンベア11と縦送りスクリューコンベア12によって機体後部の回収部に揚送し、縦送りスクリューコンベア12の終端に備えた二又状の吐出筒13を介して袋詰めするよう構成し、かつ、2番物を横送りスクリューコンベア14とスロワ15により扱室A内に還元し、また、受網8から漏下しなかった処理物を扱室Aの終端から渦流選別室Bに供給し、軽い藁屑は排塵ファン16で吸引して排塵口から機外に放出するとともに、枝つき穀粒等の2番物を失速させて2番回収部に落下回収するよう構成してある。
【0015】図2に前記エンジン4の始動操作部が示されている。この実施形態において前記エンジン4にガソリンエンジンを使用しており、その側面にはノブ17の引張り操作でエンジン始動を行うリコイルスタータ18を設け、クローラ式走行装置1のミッションケース(図示せず)への動力伝達を断続する走行クラッチを入り切り操作するとともに前後進の切り換えを行う前後進切り換えレバー兼用の走行クラッチレバー19、及び、脱穀装置2への動力伝達を断続する脱穀クラッチを入り切り操作するための作業クラッチレバー20を操縦部に設けてある。
【0016】図2及び図3に示すように、前記ノブ17をエンジンボンネット21の内側に配置し、エンジンボンネット21に設けたノブ操作用開口22を開閉する邪魔部材23を回転支軸24に取付けるとともに、邪魔部材23を捩じりバネ25によって開き付勢し、回転支軸24に取付けた操作アーム26に作業クラッチレバー20をレリーズワイヤー27で連動連結してある。従って、作業クラッチレバー20が切り位置にあると操作アーム26が自由状態となって、邪魔部材23がノブ17の引き出しを許す開放状態に開かれ、また、作業クラッチレバー20がクラッチ入り位置にあるとワイヤー27が引き操作されて、操作アーム26が捩じりバネ25に抗して引き下げ揺動されて、邪魔部材23がノブ17の引き出し経路を遮る牽制状態に閉じられるように構成されている。
【0017】また、走行クラッチレバー19は、その左右揺動によって図示しないミッションケース内のギヤ変速機構を操作し、その前後揺動によってベルトテンション式の走行クラッチを操作するように連係してあり、中立停止位置においては走行クラッチが切られ、この中立停止位置で走行クラッチレバー19を左右に揺動してギヤ変速機構を前進あるいは後進に選択し、選択した操作位置から前方あるいは後方に揺動すると、走行変速レバー19と一体に前後揺動する天秤アーム19aで走行クラッチ操作アーム29を支点28周りで下方揺動させて走行クラッチを入れ、もって選択した前進あるいは後進での動力伝動が開始されるようになっている。
【0018】また、前記走行クラッチ操作アーム29から延出したロッド31の下端に操作部材30を連結し、この操作部材30に設けた長孔33に前記操作アーム26に付設したピン32を挿入してある。従って、走行クラッチレバー19が中立停止位置(クラッチ切り状態)にあると、操作部材30が上昇してピン32に対して作用しない状態になり、作業クラッチレバー20が切り状態にあれば、操作アーム26が自由状態となって邪魔部材23が開放可能な状態となる。また、走行クラッチレバー19が前進あるいは後進位置(クラッチ入り状態)にあると、下降する操作部材30がピン32を介して操作アーム26を捩じりバネ25に抗して押し下げ揺動して、邪魔部材23を閉じるように構成してある。要するに、走行クラッチレバー19が中立停止位置(走行クラッチ切り状態)にあり、かつ作業クラッチレバー20が切り状態にある時のみ邪魔部材23を開放してリコイルスタータ18のノブ17の引き操作を許容し、エンジン始動を行えるようにする自動操作手段を構成してあるのである。
【0019】(実施形態2)図4に示すように、実施形態1と同様のハーベスタにおいて、エンジン4の始動手段として前記リコイルスタータ18とセルモータ34を併備してある。このセルモータ34の始動回路に常閉型の牽制スイッチ35を設けるとともに、前記邪魔部材23の回転支軸24に設けたスイッチレバー36で牽制スイッチ35を中継ピン37を介して押圧操作可能に構成し、邪魔部材23がノブ操作用開口22を開く開放状態になると牽制スイッチ35が閉路状態になり、邪魔部材23がノブ操作用開口22を閉じる牽制状態になると牽制スイッチ35が開路状態になるように構成してある。つまり、走行クラッチと作業クラッチの一方又は両方が入り状態になっていると、機械式の自動操作手段により邪魔部材23が閉じられるとともに、牽制スイッチ35が開路状態になるように構成し、キースイッチで構成したスタートスイッチ38が入れられてもセルモータ34が通電起動しないようにしてある。
【0020】(実施形態3)図5ないし図8に本発明の第3の実施形態を示す。この実施形態においては上記実施形態1と同様のハーベスタにおいて、前記エンジン4にディーゼルエンジンを使用しており、そのエンジン出力軸4aにクローラ式走行装置1のミッションケース(図示せず)へのベルト伝動用の出力プーリ39と、脱穀装置2へのベルト伝動用の出力プーリ40とを取付けてある。そして、図6に示すように、支点42周りで揺動自在なテンションアーム43にテンションプーリ41を取付けてベルトテンション式の走行クラッチを構成するとともに、図7に示すように、支点48周りで揺動自在なテンションアーム49にテンションプーリ47を取付けてベルトテンション式の作業クラッチを構成し、また、走行クラッチレバー19をレリーズワイヤ44、ベルクランク45、ロッド46等を介してテンションアーム43に連動連結するとともに、作業クラッチレバー20をレリーズワイヤ50、ベルクランク51、ロッド52等を介してテンションアーム49に連動連結してある。
【0021】エンジン4を始動するクランクハンドル54の挿入孔53をエンジンボンネット21に設け、クランクハンドル54によりエンジン始動軸4bを人為回転させてエンジン4を起動できるように構成してある。また、エンジン4にセルモータ34を付設し、スタートスイッチ38によりエンジン4をセル始動できるように構成してある。
【0022】クランクハンドル挿入孔53を開閉する邪魔部材23を回転支軸58に取付けるとともに、邪魔部材23をバネ59によって開き付勢し、走行クラッチ用のテンションアーム43に付設したの操作部材60と回転支軸58に付設のアーム61を、操作部材60の長孔62にアーム61のピン63を挿入して連動させ、走行クラッチレバー19が停止位置(クラッチ切り状態)にあると操作部材60がピン63に対して作用しない状態になって邪魔部材23が開放状態となり、走行クラッチレバー19が駆動位置(クラッチ入り状態)にあると操作部材60がピン63に対して押圧作用状態になって邪魔部材23がバネ59に抗して牽制状態に閉じるように構成してある。
【0023】また、作業クラッチ用のテンションアーム49に付設した操作部材64と回転支軸58に付設したアーム65を、操作部材64の長孔66にアーム65のピン67を挿入して連動させ、作業クラッチレバー20が停止位置(クラッチ切り状態)にあると操作部材64がピン67に対して作用しない状態になって邪魔部材23が開放状態となり、作業クラッチレバー20が駆動位置(クラッチ入り状態)にあると操作部材64がピン67に対して押圧作用状態になって邪魔部材23がバネ59に抗して牽制状態に閉じるように構成してある。要するに、走行クラッチと作業クラッチの両方が切り状態にあってエンジン4が無負荷状態にある時のみ邪魔部材23を開放する機械式の自動操作手段を形成してある。
【0024】また、セルモータ34の始動開路に牽制スイッチ68を設け、邪魔部材23の回転支軸58にスイッチレバー69を付設し、邪魔部材23が開放状態になると牽制スイッチ35が閉路状態になってセル始動が可能となり、邪魔部材23が牽制状態に閉じられると牽制スイッチ25が開路状態になってセル始動が不能になるように構成してある。
【0025】〔別の実施形態〕
■ 本発明はコンバイン等の農機、その他各種の作業車に適用できる。
■ 主クラッチの下手から走行系と作業系が分岐されている伝動系を備えたものにおいては、主クラッチが切り状態にある場合ににみ邪魔部材23を開放状態に切り換えるように構成して実施することもできる。
■ 邪魔部材23を開閉操作するための具体構成は、機械式、電気式、油圧式において適宜設計変更でき、それらを自動操作手段と総称する。
【0026】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成7年(1995)7月31日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修
【公開番号】 特開平9−42120
【公開日】 平成9年(1997)2月10日
【出願番号】 特願平7−194593