| 【発明の名称】 |
外部階段 |
| 【発明者】 |
【氏名】岩沢 成吉
【氏名】橋本 百樹
【氏名】池田 清志
【氏名】熊谷 正樹
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| 【目的】 |
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| 【構成】 |
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【特許請求の範囲】
【請求項1】 建物に外付けされる外部階段であって、1本の支柱と、少なくとも1組の上層階段と下層階段を備えた階段部とを備えており、上記上層階段の内側ささら桁と上記下層階段の内側ささら桁と上記支柱とで側面視三角形状に形成したことを特徴とする外部階段。 【請求項2】 請求項1において、上記階段部には踏板が設けてあり、上記踏板は上記内側ささら桁に取り付けられていると共に、その先端部が外側ささら桁に取り付けられていることを特徴とする外部階段。 【請求項3】 請求項1または2において、上記建物の地中梁を上記外部階段部ヘ延設し、上記延設された地中梁に上記支柱を立設したことを特徴とする外部階段。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の技術分野】本発明は、集合住宅等の外部階段、詳しくは骨組みが主として鉄骨構造の外部階段に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、集合住宅やオフィスビル等の建物に沿って構築される鉄骨構造の外部階段では、4本支柱または2本支柱の独立構造を有するものが知られている。この独立構造の外部階段は、その外部階段用の地中梁に上記の4本または2本の支柱を立設し、この支柱に横梁、ささら桁及び踊り場等の階段構成部材を取り付けて構築されるものである。 【0003】また、上記従来の外部階段では、その基礎構造として建物本体の地中梁とは別個に外部階段用の基礎を構築し、その独立した基礎に支柱を立設して階段を構築している。図9は、このような従来の外部階段の基礎構造を示すものである。建物Kの基礎構造は、杭100によって支持された基礎101に建物Kの柱104を連接し、各柱104間に地中梁101を掛け渡し、地中梁101に1階の床スラブ102を連接することで、垂直荷重を柱104に集中させ、ひいては杭100で建物Kを支持する構造となっている。一方、外部階段Gは建物Kの地中梁103から独立して基礎105を形成し、これを階段用の杭106で支持し、基礎105に階段Gの支柱107,108を立設している。そして、建物Kの地中梁103及び基礎101と外部階段Gの基礎105をつなぎ梁109によって連結している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の外部階段では、次のような問題点がある。 (1)4本または2本支柱では、設計上自由度が低く、建物本体との建築デザインの統一が図りにくく、景観上も支柱が邪魔になる。 (2)4本または2本支柱の場合、建物本体から離れた方の外側支柱と建物本体の距離が長いと、モーメントがかかるので、階段基礎を杭基などの強固な構造にする必要があり、また階段自体の部材点数も多いのでコスト高になる。 (3)外部階段は、建物本体の廊下部分等で連結されているが、その基礎は建物本体の基礎から独立していて、それぞれの基礎に杭がある。したがって、剛性の異なる建物が2つ並んで建っているのと同じであるため、地震等の揺れに対し、亀裂が生じないようにするための対策として、建物本体と外部階段の挙動を一致させるための対策や構造計算が必要になる。また、免震構造の建物の場合は、建物本体と外部階段のそれぞれに積層ゴム等の免震装置を備える必要がある。 【0005】そこで、本発明の目的は、上記の問題点を解決して、設計及び施工が容易で低コストであり、かつ外観デザイン上も自由度の高い外部階段を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記問題点を解決する手段として、本発明は1本の支柱で外部階段を構築することに着目し、1本の支柱を中心として、上層階段の内側ささら桁と下層階段の内側ささら桁と支柱とで側面視三角形の構造体(枠組み)を構成するようにし、これにより力学的にはこの三角形の構造で垂直荷重に対向すると共に、さらら桁によって支持された階段部の踏板等により構成される面によって水平荷重に対向することとして、1本支柱の外部階段を構築可能としている。 【0007】さらに、外部階段が外付けされる建物の地中梁に外部階段を支持する支柱を立設することで、建物と外部階段の挙動を一致させ、構造的に安定した外部階段を得るものである。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の外部階段は、建物に外付けされる外部階段であって、1本の支柱と、少なくとも1組の上層階段と下層階段を備えた階段部とを備えたものである。そして、上層階段の内側ささら桁と下層階段の内側ささら桁とで支柱を挾んで側面三角形状に形成している。 【0009】建物に外付けとは縦付け又は横付けを含むが、構造的には縦付けの方が好ましい。階段部は、少なくとも1組の上層階段と下層階段とからなるが、建物の階高に応じてこれらを連続して階段を構成する。上層階段と下層階段の交差部には、通常、建物の通路等に通じる踊り場と中間踊り場をそれぞれ設ける。また、階段部は少なくとも内側のささら桁で支持された踏板等の水平面部を含む概念である。また、支柱で内側ささら桁を支持するに当っては、上層階段と下層階段の上下方向のそれぞれの端部のいずれか一方に支柱を設けるようにするのが好ましい。つまり、建物に通じる踊り場と中間踊り場のいずれか一方の側に支柱を設けるのが好ましい。そして、外部階段を建物に縦付けした場合、建物に通じる踊り場側の支柱を設けた場合には支柱と建物の距離は近くなるが、中間踊り場側に設けた場合は、前者に比べて遠くなる。但し、いずれの場合も支柱とささら桁で側面視三角形状の構造が形成されるので垂直荷重に対する応力は実質的には変わりがない。この場合、必要に応じて階段用の基礎杭を設ける。 【0010】また、本発明の外部階段は階段部には踏板が設けてあり、その踏板は内側ささら桁に取り付けられていると共に、その先端部が外側ささら桁に取り付けられている。このようにすれば、階段部は内側ささら桁と外側ささら桁とによって支持された強固な面構造となるため、水平荷重に対しても強い構造となる。 【0011】さらに、本発明の外部階段は、建物の地中梁を外部階段部ヘ延設し、この延設された地中梁に支柱を立設している。このため建物と外部階段の挙動が一致することになる。したがって、設計上構造計算が容易となると共に、免震構造の場合、建物本体の側にだけ免震装置を設ければよいことになる。 【0012】 【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。図1〜図5は本発明の外部階段Gの全体構成を示している。この外部階段Gは建物Kに縦付けされ、その骨組を鉄骨構造とする階段である。建物Kの柱1に連設された地中梁2からは外部階段Gが構築される部分の地下へ向けて地中梁の延設部2aが形成されている。地中梁2の延設部2aには外部階段Gの支柱3が立設されている。支柱3は複数個に分割されたH形鋼を建物Kの高さに応じて順次接合し、その接合部はカバー体4により覆われている。支柱3には建物Kの各フロアに対応する位置で階段ユニット5が取り付けられる。 【0013】階段ユニット5は、内側ささら桁6、外側ささら桁7、梁8、踊り場9及び踏板10を主要部材とする。内側ささら桁6は、建物Kの廊下に連なる踊り場部分6a、階段の内側部分6b及び中間の踊り場部分6cを一体に形成している。そして、支柱3に取り付けた状態で、上層階段の内側ささら桁6と下層階段の内側ささら桁6が階段の内側部分6b,6bで支柱3を挟んで側面視三角形状となるように構成される(図7参照)。これにより垂直荷重に対向する。 【0014】内側ささら桁6の階段内側部分6bと支柱3が交差する部分、及び内側ささら桁6の中間踊り場部分6cが対向する部分には、それぞれ梁8が設けてある。図6及び図7に示すように、これらの梁8はH形鋼からなり、階段ユニット5と支柱3が交差する部分の梁8aは支柱3にハイテンションボルト11により固着され、片持支持される。また中間踊り場9の梁8bはH形ジョイント12にハイテンションボルト11で固着される。 【0015】梁8の先端部は外側ささら桁7で連結されており、外側ささら桁7は中間踊り場9aを形成する位置で半円状に屈曲されて、全体としてU字状となるように形成されている。外側ささら桁7と内側ささら桁6との間には踏板10が取り付けられている。踏板10は、断面L字形のPC板よりなり(図7参照)、このPC板にはその長手方向に鉄芯または鋼線が内設されており、外側ささら桁7と内側ささら桁6の間にナットで締結される。そして、踏板10は図6に示すように支柱3を挾んで水平方向の面を構成することになる。したがってこの水平方向の面により、水平荷重に対向している。つまり、この外部階段Gは垂直荷重と水平荷重の双方に対して自立した構造体である。なお、支柱3を中心とした回転に対しては、建物Kとの連結により対向する。 【0016】階段ユニット5の建物Kに連なる踊り場部分9bには、プレート13が設けてあり、このプレート13上に現場でのコンクリート打ちにより床面14が形成される。また、プレート13,13間には間隔を保持するためのプレート15が取り付けられている。同様に、階段ユニット5の中間踊り場部分9aにも、プレート16が設けてあり、このプレート16上に現場でのコンクリート打ちにより床面17が形成される。また、プレート16,16間には間隔を保持するためのプレート18が取り付けられている。プレート13とプレート16は、図8(a)のような屈折部を有する曲げプレートであるが、平坦なプレートであってもよい。また、本実施例ではプレート13,16に現場打ちコンクリートを採用することで、運搬・搬入時の重量を軽くすることと、上層階段と下層階段との結合を強固にし、面としての構造を高めることを目的としている。なお、階段の段部を現場打ちのコンクリートとしていないのは現場でのコンクリート打ち作業が煩雑となるからである。なおまた、面として構造が高められるのであれば、現場打ちではなく、PC部材としたり、段部を含めて全て鋼板によって構成してもよい。 【0017】階段ユニット5の建物Kに接合される部分の端部には、建物Kへの接合を強固にするためアンカー筋19及びスタッドボルト20が突出して設けられている。アンカー筋19は、ささら桁の一部を突出させ、その部分から延設するようにしてもよい。外側ささら桁7には手摺り21が取り付けられている(図3、図4参照)。 【0018】図8(a)〜(b)は、支柱3への梁8a及び内側ささら桁6の取り付け構造を示している。梁8はハイテンションボルト11にて固着される。 【0019】なお、内側ささら桁6、外側ささら桁7は、中間踊り場9a部分も一体に延設するようにしているが、内側ささら桁6と外側ささら桁7を梁8b部分で止め、その先の中間踊り場9a部分は別ユニットとして構成してもよい。この場合、ささら桁を半円状に形成し、内側にプレートを設けたものとし、ささら桁の直線部分を梁8bに接合し、プレート部分にコンクリートを打設することによりユニットを構築する。 【0020】図7に示すように、支柱3の接合部には透明部材からなるカバー体4が設けてあり、このカバー体4には照明装置22が内蔵されている。支柱3は外部階段Gの中心部に位置するので、各階毎にこの照明装置22を設けておけば、夜間等には階段全体が明るく照らし出される。そして、美観も向上する。 【0021】また、図6及び図7に示すように、支柱3に沿って消火用の連結送水管23を配設し、所定階において消火用連結送水管23の連結口24を形成しておけば、支柱3が外部階段Gの中心部に設けられているため、消火作業の際の取水が容易である。また、支柱3は階段に囲まれた位置にあるため消火用連結送水管23も目立たないという美観上の利点もある。 【0022】なお、上記した照明装置22、消火用連結送水管23等の構成は、本実施例のように1本支柱の外部階段だけでなく、2本または4本支柱の外部階段にも適用できることはもちろんである。 【0023】次に、この外部階段Gの施工の方法を説明すると、図4及び図5に示すように、この外部階段Gは建物Kの高さに応じて各層毎に施工される。そして、施工に際して、構築された階段を足場として利用することができるので、建設用の足場を別に設置する必要がない。まず、地中梁2の延設部2aに支柱3を立設する。この際、支保工25により支柱3を支持する。次いで、クレーン等で階段ユニット5を吊り下げ、その梁8の部分で支柱3に接合する。同時に階段ユニット5を建物Kに固着する。このようにして下方の階段ユニット5を支柱3に取り付け、さらに上方の階段ユニット5を支柱3に取り付ける。この際、各階段ユニット5の中間踊り場9a,9a間にプレート18を介在させて取り付ける。そしてさらに、次の層の下方の階段ユニット5を支柱3に取り付けると共に、プレート15を介在させて下層の階段ユニット5と結合し、建物Kに接合する。なお、この施工に際しては梁8a,8bの部分を支保工によって支持しておく。このようにして所定の高さまで順次階段を組み上げて施工する。そして、踊り場部分9a,9bにコンクリート打ちをすると共に、手摺り21を取り付けて階段を完成させる(図4参照)。 【0024】 【発明の効果】以上に述べたように、本発明の外部階段は、1本の支柱を内側ささら桁により挾んで階段を支柱の周りに配置しているので、垂直荷重及び水平荷重に対して自立的な簡易な構造体であるため、構築が容易で低コストであり、景観上も柱が邪魔にならず、設計デザイン上の美観も向上する。また、建物の地中梁を外部階段部ヘ延設し、この延設部で支持しているので、建物本体と外部階段の挙動を一致させることが容易であり、また免震構造の場合に階段部に免震装置を設ける必要がない等外観設計上の自由度も高く、低コストである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000150615 【氏名又は名称】株式会社長谷工コーポレーション
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| 【出願日】 |
平成8年(1996)3月1日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】松田 三夫 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平9−235849 |
| 【公開日】 |
平成9年(1997)9月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平8−68957 |
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