| 【発明の名称】 |
弾性ゴム製品 |
| 【発明者】 |
【氏名】山田 恵生
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| 【目的】 |
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| 【構成】 |
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【特許請求の範囲】
【請求項1】 加硫したゴム組成物に比して引っ張り応力物性が強く、かつ伸縮の異なる繊維状の添加物を加硫前のゴム組成物に添加し混合した混合物が、圧延、押出し、抽出、浸漬又は金型成形にてシート状又はテープ状に成形されて加硫され、かつ所定幅の糸状又はテープ状に切断されてなり、糸ゴム製品又はゴムテープ製品として製造されたことを特徴とする弾性ゴム製品。 【請求項2】 加硫したゴム組成物に比して引っ張り応力物性が強く、かつ伸縮の異なる繊維状の添加物を加硫前のゴム組成物に添加し混合した混合物を、押出し、抽出、浸漬又は金型成形にて糸状又はテープ状に成形されて加硫されてなり、糸ゴム製品又はゴムテープ製品として製造されたことを特徴とする弾性ゴム製品。 【請求項3】 上記糸ゴム製品又はゴムテープ製品が、上記繊維状の添加物の添加によって長尺方向に対する引っ張り強さが強く、又は長尺方向に対する伸びが小さいか又はほとんどない少なくとも1つの非伸長部分と、上記の繊維状の添加物の添加の影響が損なわれ又は減少されて長尺方向に対する引っ張り強さが弱く、又は長尺方向に対する伸びが大きい少なくとも1つの伸長部分とを連続させた構造を有する請求項1又は2記載の弾性ゴム製品。 【請求項4】 上記糸ゴム製品又はゴムテープ製品が、水中メガネ、防風及び/又は防塵メガネ、防風及び/又は防塵マスク、紙製マスク又は不織布製マスクの素材に適するように製造された請求項1ないし3のいずれかに記載の弾性ゴム製品。 【請求項5】 上記糸ゴム製品又はゴムテープ製品が、上記繊維状の添加物の添加の影響を損なわない引っ張り応力でもって長尺方向に引っ張った状態で搬送されて対象物に接着、圧着又は熱着され、その引っ張り状態が解放されることにより上記対象物の上記非伸長部分を接着、圧着又は熱着した部分にほとんど縮みがないか又は小さい縮みが、上記伸長部分を接着、圧着又は熱着した部分には大きな縮みが形成される、紙オムツ、生理ナプキン又はパンティライナーに適した請求項3記載の弾性ゴム製品。 【請求項6】 上記糸ゴム製品又はゴムテープ製品が、上記繊維状の添加物の添加の影響を損なわない引っ張り応力でもって長尺方向に引っ張った状態で搬送されて糸状繊維を製織、製組又は巻きつけられ、その引っ張りが解放されることにより上記非伸長部分にほとんど縮みがないか又は小さな縮みが、上記伸長部分に大きな縮みが形成される、ゴム入り織物製品、ゴム紐製品又は被覆ゴム糸製品に適した請求項3記載の弾性ゴム製品。 【請求項7】 上記糸ゴム製品又はゴムテープ製品が緩衝ゴムコード又は弾性体入りカールコードの素材に適するように製造された請求項1、2、3、6のいずれかに記載の弾性ゴム製品。 【請求項8】 上記糸ゴム製品又はゴムテープ製品がネット状に編成されてゴムネット製品として製造された請求項1、2、3、6のいずれかに記載の弾性ゴム製品。 【請求項9】 加硫したゴム組成物に比して引っ張り応力物性が強く、かつ伸縮の異なる繊維状の添加物を加硫前のゴム組成物に添加し混合した混合物が、圧延、押出し、抽出、浸漬又は金型成形にてシート状に成形されて加硫されてなり、ゴムシート製品として製造されたことを特徴とする弾性ゴム製品。 【請求項10】 上記ゴムシート製品が、水中メガネ、防風及び/又は防塵メガネ、防風及び/又は防塵マスク、紙製マスク又は不織布製マスクの素材に適するようにゴムベルト製品に打ち抜き製造された請求項9記載の弾性ゴム製品。 【請求項11】 上記ゴムシート製品がネット状に打ち抜かれてゴムネット製品として製造された請求項9記載の弾性ゴム製品。 【請求項12】 加硫したゴム組成物に比して引っ張り応力物性が強く、かつ伸縮の異なる繊維状の添加物を加硫前のゴム組成物に添加し混合した混合物が、押出し、抽出、浸漬又は金型成形にてチューブ形状に成形されて加硫され、所定の幅に切断されてなり、ゴムバンド製品として製造されたことを特徴とする弾性ゴム製品。 【請求項13】 加硫したゴム組成物に比して引っ張り応力物性が強く、かつ伸縮の異なる繊維状の添加物を加硫前のゴム組成物に添加し混合した混合物が、圧延、抽出し、抽出、浸漬又は金型成形にてシート状又はテープ状に成形されて加硫され、所定の幅に切断されてチューブ状に接着され、横手方向の所定の幅に切断されてなり、ゴムバンド製品として製造されたことを特徴とする弾性ゴム製品。 【請求項14】 上記ゴムバンド製品が、上記繊維状の添加物の添加によって円周方向に対する引っ張り強さが強く、又は円周方向に対する伸びが小さいか又はほとんどない少なくとも1つの非伸長部分と、上記の繊維状の添加物の添加の影響が損なわれ又は減少されて円周方向に対する引っ張り強さが弱く、又は円周方向に対する伸びが大きい少なくとも1つの伸長部分とを連続させた構造を有する請求項12又は13記載の弾性ゴム製品。 【請求項15】 加硫したゴム組成物に比して引っ張り応力物性が強く、かつ伸縮の異なる繊維状の添加物を加硫前のゴム組成物に添加し混合した混合物が、押出し、抽出、浸漬又は金型成形にてシート状、テープ状又は糸状に成形されて加硫され、所定の長さに切断されてリング状に接着され又は結び止めされてなり、リング状ゴム製品として製造されたことを特徴とする弾性ゴム製品。 【請求項16】 加硫したゴム組成物に比して引っ張り応力物性が強く、かつ伸縮の異なる繊維状の添加物を加硫前のゴム組成物に添加し混合した混合物が、圧延、押出し、抽出、浸漬又は金型成形にてシート状又はテープ状に成形されて加硫され、所定の幅のシート状、テープ状又は糸状に切断されるとともに所定の長さに切断されてリング状に接着され又は結び止めされてなり、リング状ゴム製品として製造されたことを特徴とする弾性ゴム製品。 【請求項17】 上記リング状ゴム製品が、上記繊維状の添加物の添加によって円周方向に対する引っ張り強さが強く、又は円周方向に対する伸びが小さいか又はほとんどない少なくとも1つの非伸長部分と、上記の繊維状の添加物の添加の影響が損なわれ又は減少されて円周方向に対する引っ張り強さが弱く、又は円周方向に対する伸びが大きい少なくとも1つの伸長部分とを連続させた構造を有する請求項15又は16記載の弾性ゴム製品。 【請求項18】 ゴム紐結束機に使用される請求項1、2、3、6のいずれかに記載の弾性ゴム製品。 【請求項19】 衣類製品に使用される請求項1、2、3、6、12、13、14、15、16、17のいずれかに記載の弾性ゴム製品。 【請求項20】 植木移植用根に付着する鉢土の結束に使用される請求項1、2、3、6、8、9、11、12、13、14、15、16、17のいずれかに記載の弾性ゴム製品。 【請求項21】 上記ゴム組成物99.70〜70.00重量部に対し、0.30〜30.00重量部の上記繊維状の添加物が添加混合されてなる請求項1ないし20のいずれかに記載の弾性ゴム製品。 【請求項22】 上記ゴム組成物がシス1−4イソプレン主構造を持ったゴム組成物である請求項1ないし21のいずれかに記載の弾性ゴム製品。 【請求項23】 上記繊維状の添加物がポリアミド系の短繊維である請求項1ないし22のいずれかに記載の弾性ゴム製品。 【請求項24】 上記伸長部分が混合前のゴム組成物を加硫した後に生ずる引っ張り応力物性とほぼ等しい引っ張り応力物性を有する請求項3、5、6、14、17のいずれかに記載の弾性ゴム製品。 【請求項25】 引っ張り応力物性が、引っ張り強さ150kgf/cm2 以上、伸び600%以上、300%引っ張り応力が10.5kgf/cm2 以上有る請求項3、5、6、14、17、24のいずれかに記載の弾性ゴム製品。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は弾性ゴム製品に関し、特に紙オムツ、ゴム入り織物、ゴム紐、被覆ゴム糸、その他の伸縮弾性を必要とする製品類等に対し、変化に富んだ伸縮弾性を付与するのに適した弾性ゴム製品に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、使い捨て製品類、産業資材製品類、医療製品類、衣類及びその付属雑品類、梱包資材類、その他の伸縮弾性を必要とする製品類ではゴムシート、糸ゴム、ゴムテープ、ゴムバンド、リング状ゴム、これらに糸状繊維を製織、製組、巻きつけた弾性ゴム製品が使用されている。 【0003】ここで、使い捨て製品類には使い捨ての紙や不織布で製造されたオムツ、生理ナプキン、パンティライナー、マスク、ヘアーキャップ、下着、ガウン、ワークウェアー等が、又産業資材製品類には水中メガネ、防風及び/又は防塵メガネ、防風及び/又は防塵マスク、ゴムネット、ゴム牽引ロープ、弾性体入りカールコード等が、医療製品類にはサッポーター、姿勢矯正バンド、整体バンド、包帯等が、衣類及びその付属雑品類にはゴム入織物、ゴムひも、被覆ゴム糸、パンツ、ショーツ、トランクス、ズボン下、ガードル、くつ下、タイツ、水着、パジャマ、帽子等が、さらには梱包資材類にはゴムバンド、ゴム紐結束機に使用されるゴム紐類等が知られている。 【0004】上述の製品類の多くは使い捨て製品や消耗品であるという理由により、低コスト化と大量生産性の観点から、機械を用いて連続的に製造されるのが一般的である。また、上述の製品類を使用する場合、弾性ゴム製品やこれを取付けた部分を身体や物体の所定の位置に係止し、密着、結束又は心地よいフィットを確保し、製品類の使用中におけるずり下がりやずり上がり等の位置ずれ、外れ、結束ミス等を防止している。 【0005】ところで、上述の弾性ゴム製品はその特性上、切断に至る引っ張り応力荷重以下において一定荷重以上の引っ張り応力を掛ければ掛けるほど引っ張り応力は強くなって伸びが大きくなる一方、その引っ張りを緩めれば緩めるほど引っ張り応力が弱くなって伸びが小さくなり、やがて引っ張り伸びがなくなると引っ張り応力がなくなり、引っ張る前の状態に復帰するが、初回の引っ張り緊張による伸縮弾性及びその弛み解放による伸縮弾性は、次回以降の引っ張り緊張及びその弛み解放による伸縮弾性とほぼ同じ様な特性を示す。 【0006】かかる弾性ゴム製品を上述の製品類に適用するにあたっては製品類に伸縮弾性を付与する製造方法が採用されるが、製品類の使用用途、製造方法、必要とする伸縮弾性の特徴等に応じて種々な方法がある。例えば、■弾性ゴム製品を製品類に縫製する方法、■製品類に縫製、接着、圧着又は熱着にて袋状部分を形成し、その中に弾性ゴム製品を挿入する方法、■弾性ゴム製品を引っ張った状態で製品類に挿入し、接着、圧着、熱着又は縫製した後、引っ張りを解放して伸縮弾性を付与する方法。■引っ張った状態で挿入し、糸状繊維を製織、製組又は巻付け、引っ張りを解放して伸縮弾性を付与する方法、■弾性ゴム製品自体を製品類に取付ける方法、■弾性ゴム製品自体が製品類となって伸縮弾性が設けられる方法、等が知られている。 【0007】例えば、紙おむつでは胴回りに適度な締め付け部分又はギャザーを、脚のつけね又は脚回りに沿って適度な締め付け部分又はギャザーを形成し、尿の洩れを防止する構造が採用されている。かかる胴回りの締め付け部分や脚回りの締め付けギャザーは弾性ゴム製品を引っ張った状態で紙おむつ製造機に連続的に搬送して紙おむつに接着、圧着又は熱着し、引っ張りを解放して締め付けやギャザーのための伸縮弾性を付与することが行われる。生理ナプキン、パンティライナーも同じ様なことが行われている。 【0008】また、パンツ、ショーツ、トランクス等の下着、パジャマ、帽子、水着等の衣類、サポーター、ゴムネット、ゴム牽引ロープ、緩衝ゴムコード、弾性体入りカールコード、靴下等では、ゴム入り織物、ゴム紐、被覆ゴム糸を用いてその胴回りや足又は手首の身体又は物体に適度な締め付け部分を形成するが、かかるゴム入り織物、ゴム紐、被覆ゴム糸は弾性ゴム製品を引っ張った状態で製織機、製紐機、横巻き機に搬送して糸状繊維を弾性ゴム製品に織り込み、巻付け又は組み込み、引っ張りを解消して適当な伸縮弾性を付与することが行われる。 【0009】また、下着、水着、衣類等の製品類では、糸状繊維で加工されていない弾性ゴム製品をそのままの形状で伸ばし、その状態で縫い付けることも行われる。 【0010】他方、弾性体入りカールコード等では弾性ゴム製品をカールコードのカール部の中に挿入してカールコードの両端で止め、カールコードを伸ばした時に適当な伸縮弾性を付与することが行われる。 【0011】また、水中メガネ、防風及び/又は防塵メガネ、防風及び/又は防塵マスク、ゴムネット、緩衝ゴムコード、又は使い捨て製品の紙マスク、ガウン、ワークウェアー、ヘアーキャップ、下着、及び姿勢矯正バンド、整体バンド、ゴムバンド、ゴム紐結束機に使用されるゴム紐類等では弾性ゴム製品をそのまま使用したり、製品類に取付けたりされ、製品類を使用する時に引っ張り、伸ばされたりすることにより、適当な伸縮弾性を付与することが行われる。 【0012】上述の弾性ゴム製品はその特性上、弾性ゴム製品を適度に伸ばして使用でき、これにより使用し易さと、使用の心地の良さ又は物理的状態の確実な保持とを確保しているが、使用し易さと使用の心地良さやフィット感をより一層アップさせることが要求される場合には身体や物体の大きさに応じてS、M、Lや大、中、小等のサイズを設けることが広く行われる。 【0013】かかるサイズの付与は、尾錠や両面テープを設けて調整できるようにすることにより、あるいは弾性ゴム製品自体の断面積、体積、幅、長さ、厚み、挿入率あるいはゴム組成物、配合剤、充填剤の量、種類や配合ゴム、製造条件を変えることにより行われるのが一般的である。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】ところで、紙おむつ、生理ナプキン、パンティライナー、マスク、パンツやトランクス等の下着、衣類等の製品類では装着の窮屈感を与えず、しかも所期の目的を達成するために、締め付けの必要な部分は強く、他の部分は弱く又はほとんど締め付けないのが望ましい。紙おむつの場合、胴回りのうちで尿の洩れ防止を必要とするのは主として腹と背中であり、従って腹部分と背中部分を強く締め付ける一方、体側部分の締め付けを弱くし、又脚回りのうちで尿の洩れ防止を必要とするのは主として脚の内側の股の前後の部分であり、従って脚の内側の股の前後の部分を強く締め付ける一方、脚の内側の股の前後の部分以外の締め付けを弱くすると、窮屈感がなく、しかも紙おむつ内への空気の出入りが円滑に行われ、股間、お尻、腹、背中のムレを防止できることが期待できる。パンツやトランクス等の下着や衣類等においての場合も同様のことが期待できる。 【0015】しかし、従来の弾性ゴム製品ではこれによって付与される伸縮弾性が弾性ゴム製品自体の伸びや引っ張り応力等の伸縮弾性の物性によって決定される為、種々な手法によって付与された伸縮弾性も弾性ゴム製品に順じた伸縮弾性となってしまう。 【0016】即ち、従来の弾性ゴム製品では前述のゴム弾性の特徴を有し、全体が一様に伸縮し、その伸縮が繰り返される為、あるいは上述の製品類の一部において連続製造方法が採用される為、又は上述の製品類が小さいか、使用される弾性ゴム製品が少ない為、変化に富んだ伸縮弾性ができず、上述のような工夫は採用しえないという問題があった。 【0017】また、紙オムツ、生理ナプキン、パンティライナー、マスク、パンツやトランクス等の下着、衣類、その他の製品類については製造者側から考察すると、製品類の品種や製造工程の簡素化、部品の統一化、在庫・生産設備の合理化の観点等から、S、M、Lや大、中、小のサイズを統合するのが望ましい。他方、使用者側からすると、S、M、Lや大、中、小の中も更に細分化して使用でき、身体の大きさや形状の個人差、物体の形状や大きさに上手くフィットできるようにするのが望ましい。 【0018】例えば、紙マスクの場合、紙マスクに取付けられた弾性ゴム製品を利用して紙マスクを顔面に装着する場合、サイズ的にはSサイズであっても、弾性ゴム製品を全体的又は部分的に伸ばすことによってSサイズを超えたサイズで使用できれば、サイズを統合できるとともにサイズ細分化の要望にも対応できることが期待できる。また、紙オムツ、パンツやトランクス等の下着、衣類、その他の製品類についても同様のことが期待できる。 【0019】本発明は、かかる点に鑑み、紙オムツ、ゴム入り織物、ゴム紐、被覆ゴム糸、その他の伸縮弾性を必要とする製品類等に対し、変化に富んだ伸縮弾性を付与するのに適した弾性ゴム製品を提供することを課題とする。 【0020】 【課題を解決するための手段】本件発明者らは上述の点に鑑み、弾性ゴム製品の変化に富んだ伸縮弾性を形成すべく種々検討した結果、加硫後のゴム組成物に比し、引っ張り応力物性が強く、伸縮の異なる繊維状の添加物を加硫前のゴム組成物に添加して混合し、該混合物を加硫して弾性ゴム製品を製造し、所定の一定以上の荷重を掛けて引っ張ると、その引っ張った部分については初期の引っ張り応力と伸びの伸縮弾性が損なわれ、変化することを見出した。繊維状添加物の詳細な挙動は特定し難いが、所定の一定以上の荷重を掛ける前には繊維状添加物が加硫後のゴム中で相互に絡まり、あるいはゴムに結合し、溶け込み、大きな引っ張り応力と小さな伸縮となっている一方、所定の一定以上の荷重を掛けると、繊維状添加物がゴムの中でずれたり、ちぎれたり、剥がれたり、抜けたり、絡まりが外れたり、伸びきったりすることにより、繊維状添加物の影響が損なわれ又は減少されて引っ張り応力及び伸びが変化するものと考えられる。 【0021】そこで、本発明の基本的な考え方は、加硫したゴム組成物に比して引っ張り応力物性が強く、かつ伸縮の異なる繊維状の添加物を加硫前のゴム組成物に添加し混合し、該混合物を加硫して弾性ゴム製品としたものである。 【0022】通常、弾性ゴム製品は延伸されて引っ張られることにより使用されるが、本発明の主たる特徴は繊維状添加物が弾性ゴム製品の伸縮物性に影響を与え、その影響を損なわせ又は減少させることがでるようにした点にある。かかる弾性ゴム製品は全体を引っ張り応力が強く、伸縮の小さい状態で製造し、必要な部分に所定の一定以上の引っ張り応力を掛けて繊維状添加物の影響を損なわせ又は減少させることができる。即ち、必要な部分は引っ張り強さを強く、他の部分は引っ張り強さを弱く、又必要な部分は縮みが大きく、他の部分は縮みが小さく、又必要な部分は伸びが大きく、他の部分は伸びが小さくし、変化の富んだ伸縮弾性を付与することができる。 【0023】また、上述の特徴を応用し、製品類の単品又は個々に使用されている弾性ゴム製品を所定の一定以上の引っ張り応力で全体的に又は部分的に伸ばす処置をすることにより、弾性ゴム製品の引っ張り強さ、伸び、縮みの応力物性を全体的又は部分的に調整することができる。 【0024】また、上述の伸ばす処置を途中で止めることにより、上述の伸縮の変化を途中で止めることも可能であり、又途中で止めた後、さらに所定の一定以上の引っ張り応力にまで伸ばす処置を行うことにより、最初から所定の一定以上の引っ張り応力を掛けた状態にすることもできる。必要な部分と他の部分は製品類の使用の用途に応じ選択することができる。 【0025】弾性ゴム製品の形状は全体として糸状、テープ状、シート状、リング状、ゴムバンド状、チューブ状を採用できる。これらの形状の断面は角形、丸形、又は楕円形、半円形、波形、偏平形、凸・逆凸形等の種々の異形が採用でき、断面の形状には限定されない。この弾性ゴム製品は引っ張り強さが強く、又は伸びが小さいか又はほとんどない少なくとも1つの非伸長部分と、引っ張り強さが弱く、又は伸びの大きい少なくとも1つの伸長部分とを連続させた構造とするのが好ましい。 【0026】非伸長部分及び伸長部分の数及び長さは特に限定されず、弾性ゴム製品及びこれを使用する製品及び/又は製品各部の機能に応じて適宜選択する。また、非伸長部分及び伸長部分を設定した上で、弾性ゴム製品を使用する製品を製造することに限定されず、弾性ゴム製品を使用する製品及び/又は製品各部の機能に応じて製品の状態で全体的又は部分的に非伸長部分を伸長部分に変化させる上述の伸ばし処置を適宜行うことも可能である。非伸長部分及び伸長部分の引っ張り強さはゴム組成物、配合剤・充填剤の量や種類、配合ゴム、製造条件、繊維状添加物の量や種類、伸長部分又は非伸長部分における繊維状の添加物の挙動によって変化するが、弾性ゴム製品の使用用途を考慮すると、伸長部分は混合する前のゴム組成物を加硫した後に生じる引っ張り応力物性の伸縮弾性とほぼ等しい引っ張り強さの応力物性の伸縮弾性とするのが好ましい。 【0027】弾性ゴム製品を紙おむつに使用する場合、長尺方向に連続する少なくとも1つの非伸長部分と少なくとも1つの伸長部分とを、繊維状添加物の添加の影響が損なわれ又は減少されない程度の荷重でもって引っ張り、その状態で紙おむつ製造機に連続搬送して紙おむつに接着、圧着又は熱着し、その引っ張り状態を解放して非伸長部分にほとんど伸縮弾性がないか、又は小さな伸縮弾性を、伸長部分には大きな伸縮弾性を形成することができる。 【0028】また、弾性ゴム製品をゴム入り織物、ゴム紐、被覆ゴム糸に使用する場合、長尺方向に連続する少なくとも1つの非伸長部分と少なくとも1つの伸長部分とを、繊維状添加物の添加の影響が損なわれ又は減少されない程度の荷重でもって引っ張り、その引っ張った状態で製織機、製紐機や横巻き機に連続搬送し、弾性ゴム製品に糸状繊維を織り込み、製組み、又は巻付け、その引っ張り状態を解放して非伸長部分にほとんど伸縮弾性がないか、又は小さな伸縮弾性を、伸長部分には大きな伸縮弾性を形成することができる。 【0029】ここに、伸長部分の大きな伸縮弾性とは非伸長部分に比べて伸縮弾性が大きいことを意味する。また、非伸長部分の小さな伸縮弾性とは伸長部分に比べて伸縮弾性が小さいことを意味する。 【0030】紙オムツ、ゴム入り織物、ゴム紐、被覆ゴム糸において弾性ゴム製品を長尺方向に使用する場合、伸ばし処理を施す前の全体としてほぼ均一な弾性ゴム製品を繊維状添加物の添加の影響が損なわれない又は減少しない程度の荷重で引っ張り、その状態で上述の製造機や加工機械に連続搬送し、製造機や加工機械において非伸長部分と伸長部分とを設定してから、上記荷重と同じ程度の荷重でもって引っ張った状態で紙オムツ製造機に連続搬送して伸ばし処理した弾性ゴム製品を紙オムツに接着、圧着又は熱着し、あるいは製織機、製紐機、横巻き機に連続搬送して伸ばし処理した弾性ゴム製品に糸状繊維を織り込み、製組み、又は巻付け、その引っ張り状態を解放して非伸長部分にほとんど伸縮弾性がないか又は小さな伸縮弾性を、伸長部分には大きな伸縮弾性を形成することも可能であり、かかる方法も選択できる。 【0031】また、従来の弾性ゴム製品と本発明の弾性ゴム製品を並行に、あるいは交差又は交互に使用することもでき、これによって更に変化に富んだ伸縮弾性を付与できる。このことは紙オムツ、ゴム入り織物、ゴム紐、被覆ゴム糸以外の製品類においても同様である。 【0032】また、本発明の弾性ゴム製品は、所定の荷重、即ち繊維状添加物の添加の影響が損なわれ又は減少する程度の荷重を掛けて引っ張ると、その引っ張った部分の初期の引っ張り応力と伸びが損なわれ又は減少される。そこで、本発明によれば各種の製品類に適した特有の方法で製造された弾性ゴム製品を提供できる。 【0033】即ち、(1) ゴム組成物と繊維状添加物の混合物を圧延、押出し、抽出、浸漬又は金型成形にてシート状又はテープ状に成形して加硫し、所定幅の糸状又はテープ状に切断した糸ゴム製品又はゴムテープ製品、又は上記混合物を圧延、押出し、抽出、浸漬又は金型成形にて糸状又はシープ状に成形して加硫した糸ゴム製品又はゴムテープ製品として製造した弾性ゴム製品;(2) 上記糸ゴム製品又はゴムテープ製品を、水中メガネ、防風及び/又は防塵メガネ、防風及び/又は防塵マスク、紙製マスク又は不織布製マスクの素材に適するように製造した弾性ゴム製品; (3) 上記糸ゴム製品又はゴムテープ製品をネット状に編成してゴムネット製品として製造した弾性ゴム製品; (4) 上記糸ゴム製品又はゴムテープ製品を、繊維状の添加物の添加の影響を損なわない引っ張り応力でもって長尺方向に引っ張った状態で搬送して対象物に接着、圧着又は熱着し、その引っ張り状態を解放することにより、対象物の、非伸長部分を接着、圧着又は熱着した部分にほとんど縮みがないか又は小さい縮みを、伸長部分を接着、圧着又は熱着した部分には大きな縮みを形成する、紙オムツ、生理ナプキン又はパンティライナーに適した弾性ゴム製品; (5) 上記糸ゴム製品又はゴムテープ製品を、繊維状の添加物の添加の影響を損なわない引っ張り応力でもって長尺方向に引っ張った状態で搬送して糸状繊維を製織、製組又は巻き付け、その引っ張りを解放することにより、非伸長部分にほとんど縮みがないか又は小さな縮みを、伸長部分に大きな縮みを形成する、ゴム入り織物製品、ゴム紐製品又は被覆ゴム糸製品に適した弾性ゴム製品;(6) 上記糸ゴム製品又はゴムテープ製品を緩衝ゴムコード又は弾性体入りカールコードの素材に適するように製造した弾性ゴム製品;(7) 上記混合物を圧延、押出し、抽出、浸漬又は金型成形にてシート成形して加硫し、ゴムシート製品として製造した弾性ゴム製品;(8) 上記ゴムシート製品を、水中メガネ、防風及び/又は防塵メガネ、防風及び/又は防塵マスク、紙製マスク又は不織布製マスクの素材に適するようにゴムベルト製品に打ち抜き製造した弾性ゴム製品;(9) 上記ゴムシート製品をネット状に打ち抜いてゴムネット製品として製造した弾性ゴム製品;(10) 上記混合物を押出し、抽出、浸漬又は金型成形にてチューブ形状に成形して加硫し、所定の幅に切断してゴムバンド製品として製造した弾性ゴム製品;(11) 上記混合物を圧延、抽出し、抽出、浸漬又は金型成形にてシート状又はテープ状に成形して加硫し、所定の幅に切断してチューブ状に接着した後、横手方向の所定の幅に切断し、ゴムバンド製品として製造した弾性ゴム製品;(12) 上記混合物が押出し、抽出、浸漬又は金型成形にてシート状、テープ状又は糸状に成形して加硫し、所定の長さに切断してリング状に接着し又は結び止めし、リング状ゴム製品として製造した弾性ゴム製品;(13) 上記混合物を圧延、押出し、抽出、浸漬又は金型成形にてシート状又はテープ状に成形して加硫し、所定の幅のシート状、テープ状又は糸状に切断するとともに所定の長さに切断してリング状に接着し又は結び止めし、リング状ゴム製品として製造した弾性ゴム製品;を提供することができる。 【0034】また、加硫後の弾性ゴム製品を所定の一定以上の荷重をかけて引っ張ること、又は伸縮をさせることについては、加硫後のゴム組成物には歪、ヒステリシス、残留歪、応力緩和、弾性疲労、屈伸疲労、又はクリープ現象が発生するので、かかる現象を利用することも可能である。 【0035】また、生ゴムや配合ゴムはゴム組成物がロール間で圧延される際に両方から受ける強い圧延圧力によってゴム分子、ポリマー分子鎖、配合剤の中の異方性粒子形状の充填剤が圧延方向に配向し、配向度が高まると、結晶化がすすみ、圧延方向とそれに直角方向とで引っ張り強さや伸びに差を生じる機械的異方性、いわゆる列理現象が起こる。圧延時の圧力の高い状態、バンクゴムの温度が低い場合、厚みがうすい場合、同じ方向に圧延を繰り返すあるいは引っ張る場合には、列理が強く現れる。この列理現象は未加硫のものに著しく現れ、加硫すると大部分取り除かれるものである。押出し、抽出でも同じことが起こる。また、圧延、押出し、抽出したものを金型成形しても列理現象を得ることができる。 【0036】そこで、ゴム組成物と繊維状添加物との混合物を圧延し、押出し、又は抽出する際に起こる列理現象を利用することにより、繊維状の添加物の添加の影響が損なわれ又は減少される引っ張り応力を高く設定することも可能である。また、列理現象を利用することにより、更に変化に富んだ伸縮弾性も付与できる。例えば、ゴムシートの場合では列理現象を強くするには、ロール温度を低くし、バンクゴムの温度を低くし、ゴムシートの引き取りテンションを強くしてひずみが残る様にすばやく冷却することが効果がある。本発明は、圧延、押出し、抽出の列理現象をも利用できる特徴も兼ね備えている。 【0037】本発明に係る弾性ゴム製品の伸縮弾性は、ゴム組成物、配合剤、充填剤、繊維状添加物の量や種類、圧延、押出し、抽出、浸漬又は金型成形の条件又は製造条件、によって種々形成できるが、本発明の特徴の1つは所定の一定以上の荷重を掛けて引っ張るとその引っ張った部分の初期の引っ張り応力と初期の伸びが損なわれる点、及びかかる特徴を利用して繊維状添加物の添加の影響が損なわれ又は減少された伸長部分と、影響が損なわれ又は減少されていない非伸長部分とを連続させた点にあり、繊維状の添加物の混合形成条件又は状態、列理現象や歪み等のクリープ現象の有無については特に限定されない。混合については結合していることも含んでいる。 【0038】ゴム組成物と繊維状添加物の混合条件は、ゴム組成物99.70〜70.00重量部に対し、繊維状の添加物0.30〜30.00重量部が好ましい。繊維状添加物が0.30重量部未満では目的とする効果が得られず、30重量部を越えると、目的の効果を得るための上述の伸ばし処理を施し難くなったり、あるいは混合することに支障を生じたり、上述の製品に必要とする、適した引っ張り応力、伸び、縮みの伸縮弾性が得にくくなるからである。 【0039】ゴム組成物と繊維状の添加物との配合割合は弾性ゴム製品を利用する製品類の必要最小限の伸縮弾性、モジュラス、伸度と、初期の引っ張り応力又は伸びを変化させた後の必要最小限の伸縮弾性、モジュラス、伸度との兼ね合わせによって決定されるが、伸縮弾性の大きな変化、引っ張り応力の大きな変化、伸びの大きな変化を必要とするときには繊維状添加物の配合量を多くするように選択される。また、繊維状添加物の物質の種類によっても異なるが、弾性ゴム製品を使用した製品類の、初期の引っ張り応力又は伸びと、これらを変化させた後とのゴム物性の引っ張り応力又は伸びとの差が約1.3倍〜約5倍となる引っ張り荷重、又は弾性ゴム製品を約1.3倍〜約5倍伸ばした時に引っ張り応力又は伸びを変化させることのできる引っ張り荷重を基準として要望に応じて調整するのがよい。 【0040】また、弾性ゴム製品の引っ張り応力又は伸びの変化を大きく設けるためにはゴム組成物の加硫後の引っ張り伸ばす状態において伸縮弾性が大きいのが好ましい。また,一般に使用されている従来の弾性ゴム製品に準ずるゴム組成物が好ましい。具体的には、引っ張り強さ150kgf/cm2 以上、伸び600%以上、300%引っ張り応力が10.5kgf/cm2 以上有るのが好ましい。ゴム組成物としてはシス1−4ポリイソプレン主構造を有する天然ゴム及び合成天然ゴムを主成分として用いるのが好ましい。 【0041】シス1−4ポリイソプレン主構造を有する天然ゴム及び合成天然ゴムは加硫や成形の方法により、違ったポリマー形状の固形状、液状又は粉末形状のものを用いることができる。ゴム組成物の加硫方法はプレス加硫、バッチ加硫、連続加硫、蒸気、電熱、熱湯、自然加硫、熱空気、塩浴、放射線、電磁波が用いられてよい。ゴム組成物の成形方法としては押出し、抽出、浸漬、金型成形、圧延方法が用いられてよい。 【0042】天然ゴム及び合成天然ゴム以外のゴム組成物としては、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンアクリロゴム、ニトリルブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンポリプロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、多硫化ゴム等も用いられてよい。また、上記全てのゴム組成物の少なくとも1品種以上を混合して用いられてもよい。但し、混合にあたっては混合物の状態を考慮して用いる必要がある。また、使用する製品の用途に応じて使い別けて用いられてもよい。上記のゴム組成分であっても上記と同じポリマー形状、同じ加硫方法、同じ成形方法を用いられてもよい。 【0043】繊維状添加物はゴム組成物と混合されるので、混合前のゴム組成物を加硫した後に生じる引っ張り応力物性に比べて加硫処理後の引っ張り応力物性が強く、伸縮の異なる繊維状の添加物でなければならない。 【0044】この繊維状添加物は、加硫後のゴムの中で所定の一定以上の荷重の引っ張り応力を掛けて伸ばした時に混合前のゴム組成物を加硫して生じる時の伸縮物性より極めて伸縮物性の少なく、又は物質自体がずれたり、ちぎれたり、剥がれたり、抜けたり、絡まりが外れたり、伸びきったりすることにより損なわれて元の状態に戻らない物質、加硫後のゴム組成物に貼りついたり、溶け込んだり、重なったり、折れたり、刺さったり、巻きついたり、絡まり合ったり、織れ込んだりして加硫後のゴム組成物に強い引っ張り応力、小さい伸縮を生じさせる物質であってその添加の影響が損なわれ又は減少されると、元の状態に戻らない物質でなければならない。 【0046】繊維状添加物は混合前のゴム組成物と加硫後に結合してもよいが、必ず所定の一定以上の引っ張り応力荷重をかけることにより結合が外れて損なわれ、伸縮において変化をもたらす物質でなければならないのであって、加硫後のゴム組成物と結合することに限定されない。 【0047】繊維状の添加物でなければならない理由は、粒子状の添加物では単なる複合化にすぎず、所定の一定以上の荷重の引っ張り応力をかけることによる初期と初期以降の引っ張り応力、伸びの物性が変化せず、又は変化させ難いからである。 【0048】弾性ゴム製品の使用用途を考慮すると、伸縮物性を変化させた伸長部分は混合前のゴム組成物を加硫した後に生じる引っ張り応力物性とほぼ等しい引っ張り強さの伸縮弾性とすることが好ましい。この好ましい伸縮弾性を考慮し、及び/又は伸縮を変化させる前の非伸長部分についても弾性ゴム製品の使用用途を考慮すると、ゴム組成物を加硫した後に生じる機械的性質、伸縮弾性、屈曲性、比重等を損なわないポリアミド系の合成繊維状の添加物が好ましい。ポリアミド系の合成繊維はナイロンであり、断面が円形で、平面が平滑であること、又比重が軽く、引っ張り強さ、磨耗強さ、屈曲強さ等が大きいこと、又柔軟な繊維であることから好ましい。また、高分子のものが好ましく、中でも長鎖状の合成高分子からなる繊維状の添加物が好ましい。また、短繊維状のものも使用できる。 【0049】繊維状の添加物には植物繊維、動物繊維、鉱物繊維、無機繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維等が用いられてよい。繊維状添加物を選択する場合、繊維状添加物の長さ、太さ、形状、比重、引っ張り強さ、切断伸び、弾性率、クリープ、疲労性、屈曲性、耐摩耗性、吸湿吸水性、帯電性、耐熱性、コスト、安定供給性、弾性ゴム製品の使用用途、ゴム組成物との混合状態等を考慮して選択する必要がある。上述の全ての繊維の少なくとも1品種以上を混合して用いられてもよく、又上述の加硫方法及び成形方法が用いられてもよい。 【0050】本発明に係る弾性ゴム製品を使用する場合:(1) 非伸長部分と伸長部分とを少なくとも1つ以上連続して設けた弾性ゴム製品を使用して製品類を製造し、変化のある伸縮弾性を設ける方法;(2) 全体が非伸長部分の状態にある弾性ゴム製品を使用して製品類を製造し、その単品又は個々に使用されている弾性ゴム製品を所定の一定以上の荷重の引っ張り応力で全体的に又は部分的に伸ばす処理をすることにより、伸縮の変化を設ける方法; (3) 方法(1) と(2) を組合せることにより伸縮の変化を設ける方法;が採用できる。 【0051】上記方法(1) は紙おむつ、生理ナプキン、パイティライナー、ゴム入り織物、ゴム紐、被覆ゴム糸等の製品に好ましい。ゴム入り織物、ゴム紐、被覆ゴム糸を使用した下着、靴下等の衣類又は前述の医療製品類等の製品に好ましい。上記方法(2) は使い捨て紙マスク又は水中、防風、防塵メガネ又はマスク、ゴムネット、弾性体入りカールコード等の産業資材製品類、又はゴムバンド等の梱包資材類等の製品に好ましい。但し、上記の方法(1)(2)(3) とも色々な製品類の使用用途に応じて使い分けでき、使い分けされるものであって、上記製品類が上記方法(1) (2)(3)に限定されるものではない。 【0052】また、上記方法(1)(2)(3) において、S,M,Lや大、中、小のサイズの統合又は前述のサイズを更に細分化して使用できることも好ましい。また、非伸長部分を伸長部分に変化させる為の所定の一定以上の荷重の引っ張り応力を掛けるに至る途中の引っ張り応力荷重を掛けた状態で弾性ゴム製品を使用する方法を用いられてもよい。 【0053】 【作用及び発明の効果】本発明によれば、弾性ゴム製品に所定の一定以上の荷重を掛けて引っ張ると、繊維状添加物の添加の影響が損なわれ又は減少され、弾性ゴム製品に全体的に又は部分的に引っ張り応力を掛ける前の初期の状態における引っ張り応力や伸びと著しく変化した伸縮弾性を付与できる。その結果、弾性ゴム製品自体及びこれを用いた製品類に変化に富んだ伸縮弾性を付与できる。 【0054】 【発明の実施の形態】以下、本発明を具体例に基づいて詳細に説明する。 【0055】 【比較例1】ゴム組成物として天然ゴム(商品名:スタンダード・マレイシア・ラバーCV)を使用し、配合ゴム組成物を作成し、カレンダーロールによって厚さ平均0.49mm(厚み:0.48〜0.49mm)、幅700mmのシート状に成形した後、温度134℃で84分加硫し、平均0.82mm幅(幅:0.80〜0.83mm)の糸状に切断して弾性ゴム製品を製造した。 【0056】 【実施例1】ゴム組成物として天然ゴム(商品名:スタンダード・マレイシア・ラバーCV)を使用し、配合ゴム組成物を作成し、ゴム組成物に対して0.33重量部のナイロン短繊維(商品名:6ナイロン)を配合ゴム組成物に添加し、練りロールを用いて15分間混合した後、カレンダーロールによって厚さ平均0.46mm(厚み:045〜0.48mm)、幅700mmのシート状に成形した後、比較例1と同一の温度及び時間で加硫し、平均0.82mm幅(幅:0.80〜0.83mm)の糸状に切断して弾性ゴム製品を製造した。ナイロン短繊維は断面の直径が平均約0.2μm、長さが平均約0.45〜0.55mmサイズで、引っ張り強さが4.5〜7.5g/デニール、伸びが25〜60%である。 【0057】 【実施例2】ナイロン短繊維を0.50重量部添加し、厚さ平均0.45mm(厚み:0.45〜0.46mm)、幅700mmのシート状に成形した後、実施例1と同様に加硫して平均0.82mm幅(幅:0.80〜0.85mm)の糸状に切断して弾性ゴム製品を製造した。 【0058】 【実施例3】ナイロン短繊維を0.99重量部添加し、厚さ平均0.43mm(厚み:0.41〜0.44mm)、幅700mmのシート状に成形した後、実施例1と同様に加硫して平均0.83mm幅(幅:0.81〜0.84mm)の糸状に切断して弾性ゴム製品を製造した。 【0059】 【実施例4】ナイロン短繊維を1.49重量部添加し、厚さ平均0.52mm(厚み:0.50〜0.56mm)、幅700mmのシート状に成形した後、実施例1と同様に加硫して平均0.85mm幅(幅:0.84〜0.85mm)の糸状に切断して弾性ゴム製品を製造した。 【0060】 【試験例】得られた上記の弾性ゴム製品に対し、標点距離40mmとし、3倍伸びのload行き戻り(モジュラス50%load行き、100%load行き、200%load、100%load戻り、50%load戻り)の引っ張り試験を3回繰り返し、伸びと引っ張り荷重の1回目、2回目、3回目の変化を調べた。その結果を図1ないし図5に示す。図1は比較例1、図2は実施例1、図3は実施例2、図4は実施例3、図5は実施例4の結果を示す。なお、図中、縦軸は引っ張り応力(gf)、横軸は伸ばされた長さ(mm)で、横軸の0は標点距離である40mmを意味する。 【0061】試験結果から、ナイロン短繊維を添加すると、最初の引っ張りには引っ張り時のload行きの特性曲線と引っ張りを解放した時のload戻りの特性曲線に差が生じるが、2回目以降はload行きとload戻りの履歴の差が生じず、又ナイロン短繊維の添加量を増加するに伴い、初回と2回目以降のload行きとload戻りの特性曲線に差が生じ、伸縮弾性が変化していることが分かる。しかし、2回目以降のload行きとload戻りの特性曲線は実施例1ないし実施例4ともナイロン短繊維の添加量に関係なく、ほぼ一致していることが分かる。なお、上記比較例1と実施例1〜4の糸状の弾性ゴム製品の平均厚み、平均幅の誤差は製造工程における公差である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596075912 【氏名又は名称】株式会社アサヒテック
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| 【出願日】 |
平成8年(1996)5月2日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】石井 久夫
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| 【公開番号】 |
特開平9−296052 |
| 【公開日】 |
平成9年(1997)11月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平8−135759 |
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