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【発明の名称】 シール剥離装置
【発明者】 【氏名】冨永 好泰

【目的】 遮蔽シールが貼付された紙葉類より遮蔽シールを自動的に剥離し、効率的に作業を行なうこと。
【構成】 その粘着力が加熱されることで弱まる接着性2により遮蔽シール3が貼付された返信葉書1を収納する収納部20と、この収納部より前記返信葉書を順次取り出し搬送する搬送部30と、この搬送部により搬送される前記返信葉書を加熱する加熱部40と、この加熱部にて加熱された前記返信葉書から前記遮蔽シールを分離する分離部50と、前記遮蔽シールが分離された返信葉書を収納する排出部60とを有する。
【特許請求の範囲】
その粘着力が加熱されることで弱まる接着性物質により遮蔽シールが貼付された紙葉類を収納する収納部と、この収納部より前記紙葉類を順次取り出し搬送する搬送部と、この搬送部により搬送される前記紙葉類を加熱する加熱部と、この加熱部にて加熱された前記紙葉類から前記遮蔽シールを分離する分離部と、前記遮蔽シールが分離された紙葉類を収納する排出部とを有することを特徴とするシール剥離装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する分野】本発明は、紙葉類に貼付された遮蔽シールを剥離する剥離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】送り先側より送り元側へ所定事項を書き込んで返送するようなとき、所定事項が口座番号や暗証番号のように人に知られたくない情報であった場合に、通常の往復葉書を用いた情報伝達では、情報を送り先が送り元へ秘密状態を保って伝達することはできず、しかたなく封書を用いることになる。
【0003】しかしながら、この手段では封書代に加えて郵送費が高くなる。
【0004】そこで、葉書の形態でしかも情報を秘密状態を保って伝達できる手段として、送り先側にて所定事項を記入した後、記入欄に遮蔽シールを貼着し返信する往復葉書が公知である(例えば、実開昭63−113677号、実公平6−39991号)。
【0005】この場合、送り先側においては、所定事項を記入後、遮蔽シールを貼着して返送し、送り元側おいては、返信されてきた葉書より遮蔽シールを剥がし、内容を確認している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、送り元側での遮蔽シール剥離は、人手により1枚ずつ行なっていた。このため、シール剥離作業が非効率的であった。
【0007】本発明は、遮蔽シールが貼付された紙葉類より遮蔽シールを自動的に剥離し、効率的に作業が行なえるシール剥離装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、その粘着力が加熱されることで弱まる接着性物質により遮蔽シールが貼付された紙葉類を収納する収納部と、この収納部より前記紙葉類を順次取り出し搬送する搬送部と、この搬送部により搬送される前記紙葉類を加熱する加熱部と、この加熱部にて加熱された前記紙葉類から前記遮蔽シールを分離する分離部と、前記遮蔽シールが分離された紙葉類を収納する排出部とを有することを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、収納部に収納される紙葉類は、搬送部により順次搬送され、その搬送途中で加熱部により加熱される。遮蔽シールは、その粘着力が加熱されることで弱まる接着性物質を介して紙葉類に貼着されているため、加熱部による加熱により粘着力が弱まって紙葉類より剥離し、分離部において紙葉類から完全に分離される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】図1は本発明に係わるシール剥離装置の一例の正面図、図2は図1の部分斜視図、図3乃至図9は剥離工程を示す模式図、図10は図1で用いられる返信葉書を示す斜視図を各々示す。
【0012】まず、本形態で使用される紙葉類としての返信葉書は、図10に示すように、返信葉書1に接着剤2を介して遮蔽シール3が貼付されたものである。この接着剤2は、加圧により接着力を示し、加熱により接着力が低下するもので、熱発泡性接着剤とも呼ばれる。また遮蔽シール3は、送り先側にて所定事項記入欄4への記入後、この記入された秘密情報を遮蔽するために接着剤2を介して貼付される。
【0013】次に、この返信葉書に貼付された遮蔽シール3の剥離装置について説明する。
【0014】まず図1において、シール剥離装置10は、収納部20、搬送部30、加熱部40、分離部50そして排出部60を有する。
【0015】収納部20は、返信葉書1を積層状態で収納するマガジン21を有する。このマガジン21には、返信葉書1の前端の揃え板22と、この前端と直交する2側辺の位置決め板23とにより収納空間が形成され、複数枚の返信葉書1が、遮蔽シール3が貼付された面を図で上にした状態にて収納される。
【0016】搬送部30は、マガジン21より返信葉書1を1枚ずつ取出す取出しアーム部31と、取出しアーム部31にて取り出された返信葉書1を受取り、この返信葉書1を排出部60まで搬送するチャックホイール32を有する。
【0017】取出しアーム部31は、1対の吸盤33を備える搬送アーム34を有する。この吸盤33は、不図示の真空装置に電磁弁等を介して接続される。そして搬送アーム34は、不図示のカム機構などにより、マガジン21下において上下動するとともに、チャックホイール32に対して接離動を行なう。
【0018】一方、チャックホイール32は図の時計方向に連続回転させられるもので、その周上180度離れた位置にそれぞれチャックアーム35が設けられる。各チャックアーム35は、チャックホイール32に設けられた支軸35aに支持され、一端部には返信葉書1の搬送方向前辺両端部を挟持する1対の爪36、他端部にカムフォロア37を有し、このカムフォロア37がチャックホイール32とは相対回転可能なカム38に倣って揺動運動を行なう。この揺動運動は、返信葉書1の挟持動作となる。つまり、カムフォロア37がカム38の山部に乗り上げたとき、チャックアーム35は支軸35aを中心に図の時計方向に揺動し、爪36による返信葉書1の挟持状態は「開」となる。これに対し、カムフォロア37がカム38の山部から谷部に移行するとき、支軸35aを中心に図の反時計方向に揺動し、挟持状態は「閉」となる。図1に示す形態においては、取出しアーム部31にて搬送されてきた返信葉書1をチャックホイール32が受取る直後から、この返信葉書1を排出部60に排出する直前までの間において爪36による返信葉書1の挟持状態は「閉」とされ、返信葉書1をホイール周面に沿って搬送する。その他の範囲においては、「開」の状態とされる。
【0019】各チャックアーム35に対応して、チャックホイール32には、シール押さえ39が設けられる。このシール押さえ39は、返信葉書1の長辺長さの3分の2程度の長さを有する可撓性部材からなり、各チャックアーム35が有する1対の爪36の間に数本、例えば3本程度設けられる。ワイヤ部材でも良い。各シール押さえ39は、チャックホイール32における爪36の回転方向前方にその一端部は固定され、他端部は自由端となってチャックホイール32の外方に延びる。このシール押さえ39の機能の詳細については後述するが、返信葉書1より剥離した遮蔽シール3をチャックホイール32の所定回転範囲中にて保持するためのものである。
【0020】加熱部40は、ヒータブロック41を有し、チャックホイール32にて搬送される返信葉書1、特に遮蔽シール3の貼付領域を加熱する。このヒータブロック41において、チャックホイール32との対向面は、図1の示すごとくチャックホイール32の外周円と同心の円弧面を有する。
【0021】分離部50は、チャックホイール32に沿って加熱部40の下流側に配置され、チャックホイール32に対向する分離爪51を有する。この分離爪51は、ヒータブロック41にて加熱されて粘着力が弱くなった遮蔽シール3と返信葉書1との間に入り込み、返信葉書1より剥離した遮蔽シール3をシール受け箱52へ案内する。
【0022】排出部60は、チャックホイール32に沿って分離部50の下流側に設けられ、分離部50にて遮蔽シール3が剥離され本体だけとなった返信葉書1を収納する。この収納は、チャックホイール32の爪36による返信葉書1の挟持状態が「開」となり、解放された返信葉書1が自重により葉書受け箱61に収納されることで達成される。
【0023】次に、上記構成のシール剥離装置10による1サイクルの作動について、図3乃至図9を用いて説明すると、次のaからgのごとくである。。
【0024】a.マガジン21には、複数枚の返信葉書1が、遮蔽シール3が貼付された面を図で上にした状態にて収納される(図3)。
【0025】b.搬送アーム34がマガジン21の下方より上昇し、マガジン21内の最下方に位置する返信葉書1を吸盤33にて吸着保持する(図4)。
【0026】c.搬送アーム34が下動し、吸盤33にて保持した返信葉書1をマガジン21より分離する(図5)。
【0027】d.搬送アーム34が、チャックホイール32に接近動する。そして、チャックホイール32においては、「開」状態の1組の爪36が搬送アーム34にて搬送される返信葉書1を受入れる。その直後、カム38の相対回転により爪36は「閉」状態となり、返信葉書1の搬送方向前辺両端部を挟持する。これと同時に、搬送アーム34においては、吸盤33による返信葉書1の保持を解除する(図6)。
【0028】e.搬送アーム34は、マガジン21の下方位置に移動する。一方、爪36に保持され返信葉書1は、チャックホイール32の回転に伴ない、加熱部40のヒータブロック41にて、特に遮蔽シール3の貼付領域が加熱される。そしてこの加熱により、遮蔽シール3と返信葉書1本体との粘着力は弱められる。ここで、爪36に対応して設けられたシール押さえ39が、遮蔽シール3と返信葉書1本体との分離を一時的に阻止する。つまり、このシール押さえ39は、返信葉書1がヒータブロック41による加熱領域を通過するとき、チャックホイール32とヒータブロック41との対向面間に拘束されて湾曲し、丁度遮蔽シール3を爪36に挟持されている返信葉書1本体に押し付ける状態となり(図2)、両者の分離を一時的に阻止する(図7)。
【0029】f.チャックホイール32がさらに回転し、返信葉書1が加熱部40による加熱領域を通過すると、シール押さえ39は拘束を解かれて元状態に復元し、これに伴い、シール押さえ39による遮蔽シール3と返信葉書1本体との分離阻止も解除され、剥がれた遮蔽シール3が、シール押さえ39に引っ掛かった状態で回転する。そこで分離爪51が遮蔽シール3と返信葉書1との間に入り込み、このシール押さえ39に引っ掛かっている遮蔽シール3を掻き落とす。掻き落された遮蔽シール3はシール受箱52に収納される(図8)。
【0030】なお、図8では搬送アーム34がマガジン21の下方に位置している状態を示してあるが、この頃、他の1対の爪36(図8では図示省略)への返信葉書1の受け渡しが、丁度図6のような状態で行なわれる。
【0031】g.チャックホイール32がさらに回転し、遮蔽シール3の剥離された返信葉書1本体が排出部60に到達すると、カム38の相対回転により爪36は「開」状態となりこの返信葉書1は解放される。そして解放された返信葉書1は、その自重により葉書受け箱61に収納される(図9)。
【0032】上記の実施の形態によれば、遮蔽シール3が貼付された返信葉書1をマガジン21に収納するだけで、あとは自動的に遮蔽シール3と返信葉書1本体との分離が行なわれるので、遮蔽シール3の剥離作業がきわめて効率的に行なうことができる。
【0033】また、上記の実施の形態において、チャックホイール32が有する爪36に対応してシール押さえ39が設けられたことで、返信葉書1が加熱部40による加熱領域を通過するときに、遮蔽シール3と返信葉書1本体との分離を確実に阻止する。これにより、例えば剥がれた遮蔽シール3が踊ってヒートブロック41により過熱されて発火するといった危険も防止され、安全性もきわめて高い。
【0034】なお、上記の実施の形態では、紙葉類として返信葉書1を例にあげて説明したが、本発明は、通常葉書、封書等であっても、また郵便物に限らず、カード類等幅広く適用できる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、遮蔽シールが貼付された紙葉類より遮蔽シールを自動的に剥離することができ、効率的に作業が行なえる。
【出願人】 【識別番号】000221306
【氏名又は名称】東芝メカトロニクス株式会社
【出願日】 平成7年(1995)10月2日
【代理人】
【公開番号】 特開平9−95096
【公開日】 平成9年(1997)4月8日
【出願番号】 特願平7−278452