トップ :: B 処理操作 運輸 :: B30 プレス




【発明の名称】 パック品物の処理装置
【発明者】 【氏名】小林 由和

【目的】
【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 各種飲料用液体や半流動物を収容したパック品物の投入口を一端部に有し且つ排出口を他方端に有した水平な円筒状ケーシングの周壁に多数の貫通孔を設け、上記ケーシングの少なくても上記排出口の近傍部をテーパ状に内径を漸減し、上記ケーシング内に投入パック品物に排出口に向かって送りをかけ圧縮する螺旋体を回転可能に設けており、上記排出口に抵抗の調節可能な抵抗体を設けて構成されたことを特徴とするパック品物の処理装置。
【請求項2】 上記抵抗体は、上記排出口に付勢力調整可能なスプリングを備えた抵抗弁体から構成されている請求項1記載のパック品物の処理装置。
【請求項3】 上記ケーシングは、上記パック品物の投入口に剪断型破砕機を接続している請求項1記載のパック品物の処理装置。
【請求項4】 上記ケーシングは、上半分又は下半分を開放可能に構成している上記請求項のいずれかに記載のパック品物の処理装置。
【請求項5】 上記ケーシングは、少なくても下半分を多数の縦通材を円弧状に隙間をおいて配列して成る上記請求項のいずれかに記載のパック品物の処理装置。
【請求項6】 上記ケーシングは、少なくても下半分をエキスパンデッドメタル等の多孔板から成る上記請求項のいずれかに記載のパック品物の処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デパートやスーパーマーケット等で賞味期限の過ぎた紙容器やPETボトル等のパック入り牛乳、ジュース、各種お茶、ヨーグルトや、包装果物や、各種缶詰め、瓶詰め等を納入業者又は販売者側で処理して、内容物とパックや包装材とを分離してパック、包装材を押し出して固める処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生活様式及び産業構造の多様化に伴い、デパートやスーパーマーケット等で紙容器やPETボトルに収容したパック製品や、各種缶詰め、瓶詰め等が販売されている。それら商品が賞味期限を過ぎると、従来はそれらを原形のまま埋立てたり、焼却したりすることが多く、内容物の利用価値のある場合は手作業で容器を破って取り出すようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、発泡スチロールやPETボトル等のプラスチック系の廃棄物は、そのまま埋立ててもなかなか腐らず環境汚染を引き起こすことになり、また焼却すると高熱を発生して焼却炉を傷めたりする。埋立ての場合、更にカラスやねずみが食い散らかして環境汚染を更に進めることになる。他方、内容物を家畜の餌等に再利用する場合に手作業で容器を破るにしても能率が悪く作業者に内容物がかかることもあり、作業効率・環境上の問題がある。紙パック材は、バージンパルプが使用されており、再利用の可能性を残している。他方、破砕したまま輸送する場合、輸送効率が悪いといった問題も有している。
【0004】本発明は上記実情に鑑みなされたもので、賞味期限を過ぎた商品を内容物及び容器ともに可能な限り再利用して環境汚染の防止を図るもので、比較的簡単な構成で装置の軽量化を図り、各種の賞味期限を過ぎた商品が多く発生する場所に容易に設置出来、内容物を除去して残ったパック材を排出口部の抵抗を調節して効率的に圧密化して輸送効率を高め、リサイクルを可能にするパック品物の処理装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本発明の請求項1に係るパック品物の処理装置は、各種飲料用液体や半流動物を収容したパック品物の投入口を一端部に有し且つ排出口を他方端に有した水平な円筒状ケーシングの周壁に多数の貫通孔を設け、上記ケーシングの少なくても上記排出口の近傍部をテーパ状に内径を漸減し、上記ケーシング内に投入パック品物に排出口に向かって送りをかけ圧縮する螺旋体を回転可能に設けており、上記排出口に抵抗の調節可能な抵抗体を設けて構成されたことを特徴としている。
【0006】投入口から投入されたパック品物は、螺旋体自体の破砕作用やケーシングの漸減部における螺旋体による圧縮によって圧壊され、内容物の各種飲料用液体や半流動物が流失される。パックから流れ出た飲料用液体や半流動物は、ケーシング周壁の多数の貫通孔からこの処理装置の外部下方に流れ出てタンク等の容器に集められる。他方、圧壊されたパック材は、螺旋体によって更に送りが掛けられてケーシングの漸減部において排出口の抵抗体の抵抗を受けつつ抵抗体が開放するまで押し固められ、減容される。かくして、パック材と内容物とを分離してそれぞれ適当なリサイクル等の処理が可能になる。
【0007】請求項2記載のように、上記抵抗体は、上記排出口に付勢力調整可能なスプリングを備えた抵抗弁体から構成することが出来、パック品物の投入量や種類に応じて抵抗弁体を開放させるスプリング力を簡単に調節設定出来る。請求項3記載のように、上記ケーシングは、上記パック品物の投入口に剪断型破砕機を接続することが出来、パックの材質に対応して確実にパック品物を破砕することが出来る。
【0008】請求項4記載のように、上記ケーシングは、上半分又は下半分を開放可能に構成することが出来、ケーシング周壁の貫通孔の詰まりや損傷部を容易に正常な状態に復旧することが出来る。請求項5記載のように、上記ケーシングは、少なくても下半分を多数の縦通材を円弧状に隙間をおいて配列することが出来、補強リブを使用せずに丈夫な多孔ケーシングを造ることが出来る。
【0009】請求項6記載のように、上記ケーシングは、少なくても下半分をエキスパンデッドメタル等の多孔板から構成することが出来、既製品の多孔板を使用して安価なまた丈夫な多孔ケーシングを造ることが出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のパック品物の処理装置は、螺旋体にも破砕作用があるため、必ずしも予め破砕機でパック品物を破砕しておく必要は無いが、缶詰めや瓶詰め等丈夫なパック材を使用したパック品物に対して適した破砕機を前工程装置として接続しておくとよい。
【0011】
【実施例】次に、本発明のパック品物の処理装置を実施例によって添付図を参照にして以下に詳細に説明する。図1は本発明に係る代表実施例のパック品物の処理装置の側面図、図2は同装置の正面図、図3は同別のパック品物の処理装置の多数の縦通材を円状に配列して成る下半分開放型ケーシングの横断面図である。
【0012】図1及び図2において、代表実施例のパック品物の処理装置1は、デパートやスーパーマーケット等で賞味期限の過ぎた紙容器やPETボトル等のパック入り牛乳、ジュース、各種お茶、ヨーグルトや、包装果物や、各種缶詰め、瓶詰め等のパック品物が投入される投入口11を上方に有した上部ケーシング10Aと、該ケーシング10Aの中段部に設けられた剪断型破砕ロータ20及び格子状固定刃25と、ケーシング10Aの底部12からほぼ水平に延設された円筒状の下部ケーシング10Bと、該ケーシング10Bから延長ケーシング15にかけての圧縮室19と、該圧縮室19内に設けられた螺旋体30とから構成されている。
【0013】円筒状の下部ケーシング10Bは、エキスパンデッドメタル等の多孔板から形成され、周壁に多数の貫通孔Pを形成している。下部ケーシング10B及び延長ケーシング15は、上下中央の水平フランジFから下半分を開放可能に構成されており、貫通孔Pが詰まった場合や、内部に損傷を生じた場合に容易に開放して手入れし正常な状態に復旧することが出来る。
【0014】また、ケーシング10の支台10Cに移動用車輪Wを複数備えており、廃棄パック品物の発生源に簡単に本装置1を移動することが出来るようになっている。
【0015】圧縮室19の内容積は、延長ケーシング15においてその後端排出口18にかけてテーパ状に漸減している。延長ケーシング15の排出口18には、略円錐形の座40が連結されており、該座40には付勢力調整可能なスプリング43を備えた円錐状の抵抗弁体45が離反可能に押し付けられている。抵抗弁体45は、その弁棒46を介して、ケーシング10の支台10Cの延長部10C’上に立設されたスタンド10Dに水平方向に移動可能に支持されており、弁棒46にロックナットNで固定されたスプリングリテーナ47とスタンド10Dとの間に設けられたスプリング43によって座40へ付勢されている。リテーナ47の位置調節でスプリング43の付勢力が調整される。
【0016】剪断型破砕ロータ20は、格子状固定刃25と噛み合う2軸の剪断破砕車21より構成されており、上部ケーシング10Aの中段部外部に設けられたギヤードモータ24によって2軸の剪断破砕車21を中間部で上から下に格子状固定刃25に噛合するように回転駆動されており、紙容器やPETボトル、包装果物や各種缶詰め、瓶詰め等を格子状固定刃25上に受け止めてから剪断破砕車21の多数のブレード22によって確実に破砕することが出来るようになっている。破砕されるとそれら容器から各種飲料用液体や半流動物が流れ出て剪断や破砕されたパック容器と共に下方の圧縮室19へ落下する。
【0017】螺旋体30は、下部ケーシング10Bの前方端で軸受Bで片持ち状に支持された1軸31に周設された螺旋羽根32から構成されており、延長ケーシング15内において後端排出口18に向かって螺旋ピッチが漸減してテーパ状を成しており、延長ケーシング15の圧縮室19の内容積の漸減に伴うパック容器の圧縮減容に対応して送りを減らして圧密化を確実に行うようになっている。螺旋体30は、モータ35によって減速機36を介して、螺旋羽根32の螺旋勝手に対応した方向に回転駆動されるようになっている。
【0018】上記のように構成されたパック品物の処理装置1では、投入口11から投入されたパック品物は、螺旋体30自体の破砕作用やケーシング10の漸減部15における螺旋体30による圧縮によって圧壊され、内容物の各種飲料用液体や半流動物が流失される。パックから流れ出た飲料用液体や半流動物は、ケーシング周壁の多数の貫通孔Pからこの処理装置1の外の下方に流れ出てタンク等の容器に集められる。他方、圧壊されたパック材は、更に螺旋体30によって送りがかけられてケーシングの漸減部の延長ケーシング15において排出口18の抵抗体45の抵抗を受けつつ抵抗体45が開放するまで押し固められ、減容される。かくして、パック材と内容物とを分離してそれぞれ適当なリサイクル等の処理が可能になる。
【0019】また、破砕ロータ20と螺旋体30とこれらを収容したケーシング10及び延長ケーシング15から成る比較的簡単な構造で装置1が軽量化され、廃棄パック品物を多く発生する場所に容易に設置出来、効率的にパックを圧密化出来、輸送する際の輸送効率を高めることが出来る。
【0020】上記代表実施例では、破砕ロータ20と固定刃25から成る破砕機を備えているが、これを省いて螺旋体30だけで又はそれに突出刃を併設して破砕能力を高めてパック品物を破砕するように構成することも出来る。
【0021】更に、上記代表実施例では、1軸螺旋体30について説明してきたが、廃棄パック品物の発生量に応じて2軸の螺旋体も採用出来、ケーシング10及び延長ケーシング15の入口を楕円形にすることが出来る。破砕ロータ20も格子状固定刃25と噛み合う1軸の羽根車を使用することが出来る。更に、紙パック品物の場合は、抵抗体40を流出抵抗のあるテーパノズルに替えることが出来る。また、下部ケーシング10B及び延長ケーシング15は、パンチングボードに替えて、図3に示すように、矩形横断面の縦通材Tを円状に隙間をおいて配列して構成することが出来る。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、(1)本発明の請求項1記載のパック品物の処理装置によれば、投入口から投入されたパック品物は、螺旋体自体の破砕作用やケーシングの漸減部における螺旋体による圧縮によって圧壊され、内容物の各種飲料用液体や半流動物が流失される。パックから流れ出た飲料用液体や半流動物は、ケーシング周壁の多数の貫通孔からこの処理装置の外部下方に流れ出てタンク等の容器に集められる。他方、圧壊されたパック材は、螺旋体によって更に送りがかけられてケーシングの漸減部において排出口の抵抗体の抵抗を受けつつ抵抗体が開放するまで押し固められ、減容される。かくして、パック材と内容物とを分離してそれぞれ適当なリサイクル等の処理が可能になる。
【0023】請求項2記載のパック品物の処理装置によれば、抵抗体は、排出口に付勢力調整可能なスプリングを備えた抵抗弁体から構成することが出来、パック品物の投入量や種類に応じて抵抗弁体を開放させるスプリング力を簡単に調節設定することが出来る。請求項3記載のパック品物の処理装置によれば、ケーシングは、上記パック品物の投入口に剪断型破砕機を接続することが出来、パックの材質に対応して確実にパック品物を破砕することが出来る。
【0024】請求項4記載のパック品物の処理装置によれば、ケーシングは、上半分又は下半分を開放可能に構成することが出来、ケーシング周壁の貫通孔の詰まりや損傷部を容易に正常な状態に復旧することが出来る。請求項5記載のパック品物の処理装置によれば、ケーシングは、少なくても下半分を多数の縦通材を円弧状に隙間をおいて配列することが出来、補強リブを使用せずに丈夫な多孔ケーシングを造ることが出来る。
【0025】請求項6記載のパック品物の処理装置によれば、ケーシングは、少なくても下半分をエキスパンデッドメタル等の多孔板から構成することが出来、既製品の多孔板を使用して安価なまた丈夫な多孔ケーシングを造ることが出来る。
【出願人】 【識別番号】591119624
【氏名又は名称】株式会社御池鐵工所
【出願日】 平成7年(1995)8月4日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】松野 英彦
【公開番号】 特開平9−47898
【公開日】 平成9年(1997)2月18日
【出願番号】 特願平7−219716