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【発明の名称】 中空容器プレス装置
【発明者】 【氏名】春日 正晴

【氏名】坂田 信

【氏名】土屋 和美

【氏名】今井 政明

【氏名】大塚 浩文

【目的】
【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被圧縮物投入用の開口部を有するとともに、内部に前記被圧縮物が収容され、かつ、この被圧縮物が圧縮されるプレス室と、このプレス室の前記開口部に繋がる投入口を有するとともに、前記被圧縮物が収容されるホッパーと、前記プレス室に対向配置される駆動手段を有するとともに、前記プレス室内で前記被圧縮物を圧縮する圧縮手段と、前記ホッパーの前記投入口を開閉可能に塞ぐ蓋部材とを備えて構成され、前記圧縮手段と蓋部材とは、前記プレス室の前記開口部位置から外れた位置に移動可能となっていることを特徴とする中空容器プレス装置。
【請求項2】 請求項1に記載の中空容器プレス装置において、前記圧縮手段の先端には、前記被圧縮物に穴明け加工を行う穴明けパンチが設けられていることを特徴とする中空容器プレス装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空容器プレス装置に係り、例えばPETボトル等の処分および再利用を図る際等に利用できる。
【0002】
【背景技術】近年、PETボトル等の中空容器の生産量、使用量が増えている。これに伴い、自治体等からの要請もあり、そのボトルの使用後の処分および再利用が図れるように、ボトルを潰すための種々のプレス装置が開発されている。このようなプレス装置によれば、ボトルを潰して取扱いが容易な小さな塊(以下、ベールという)にすることができ、このベールは、一台の収集車に多数積載することができるため、収集車による輸送効率を向上させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のようなプレス装置では、中空容器をプレスするためのプレス室に、ボトル投入用のホッパーを取り付けたものが一般的である。また、このようなプレス装置では、形成されるベールが小さいので、プレス室もコンパクトにまとまっており、従って、このようなプレス室に取り付けるホッパーの投入口も大きく取りにくいものとなっている。このため、ホッパー内のボトルが途中で引っ掛かってしまって、プレス室に落下せず、これにより、作業がスムーズに流れず、作業性が悪いという問題があった。
【0004】本発明の目的は、中空容器がホッパーからプレス室にスムーズに、かつ、短時間で落下し、作業性が向上する中空容器プレス装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る中空容器プレス装置は、被圧縮物投入用の開口部を有するとともに、内部に前記被圧縮物が収容され、かつ、この被圧縮物が圧縮されるプレス室と、このプレス室の前記開口部に繋がる投入口を有するとともに、前記被圧縮物が収容されるホッパーと、前記プレス室に対向配置される駆動手段を有するとともに、前記プレス室内で前記被圧縮物を圧縮する圧縮手段と、前記ホッパーの前記投入口を開閉可能に塞ぐ蓋部材とを備えて構成され、前記圧縮手段と蓋部材とは、前記プレス室の前記開口部位置から外れた位置に移動可能となっていることを特徴とするものである。
【0006】このような中空容器プレス装置では、ホッパーの投入口とプレス室の開口部とは繋がっており、しかも、プレス室に被圧縮物を投入する際には、ホッパーの投入口を塞ぐ蓋部材と、圧縮手段とがプレス室の開口部から外れた位置に移動するので、大きな投入用の空間が形成されるとともに、蓋部材と圧縮手段とが邪魔とならず、これにより、中空容器がホッパーからプレス室にスムーズに、かつ、短時間で落下し、作業性が向上する。
【0007】この中空容器プレス装置において、圧縮手段の先端に、被圧縮物に穴明け加工を行う穴明けパンチを設けもよい。このような中空容器プレス装置では、圧縮と同時に穴明け加工を行えるので、効率よく減容できるとともに、再処理工程での洗浄作業が容易となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1,2には、本実施の形態の中空容器プレス装置(以下、単に装置という)1の、全体外形側面と正面とが示されている。ここで、図1において右方を前方、左方を後方とする。
【0009】装置1は縦型となっており、被圧縮物としての中空容器である例えばPETボトル100(図3等参照)を潰すとともに、穴明けを行い所定の大きさに減容したベール101(図7参照)をさらに結束するものであり、基台2を備えている。基台2の上面かつ前方寄りには、PETボトル100を圧縮して潰すプレス室3が設けられている。このプレス室3の上部前方側側面には、上方かつ前方に突出したホッパー4が設けられ、このホッパー4内に、例えばベルトコンベア14で搬入された所定量のPETボトル100が投入されるようになっている。
【0010】プレス室3の上端部には、プレス室3に対向して駆動手段であるプレス用シリンダ40が配置されている。このプレス用シリンダ40は、後述するように、プレス室3内でPETボトル100を圧縮、穴明けする圧縮手段6を構成している。
【0011】また、基台2の前方には、プレス室3から送り出されたベール101を結束する自動結束機8が配置され、この結束機8の前方には、結束されたベール101を載置するベール受け台9が設けられている。さらに、基台2の後方側には、プレス用シリンダ40等を制御する電磁弁10を備えた油圧ユニット11、モータ12および装置1全体を制御する制御ボックス13が配置されている。
【0012】図3〜7には、以上のような装置1の一部断面の作動図が示されている。これらの図に示すように、基台2の上面には板部材20が取り付けられており、この板部材20は、前記プレス室3の下部の部位ではプレス室3の底面となっている。プレス室3は、本体部21と、この本体部21の外周に取り付けられた例えば角パイプ材や縦横のリブ等からなる補強部22とを備えて形成されており、幅(図3等において前後方向)寸法が、奥行き寸法よりも大きく形成されている。そして、このようなプレス室3の上部は開口しており、この開口はPETボトル100投入用の開口部3A(図5等参照)となっている。また、内部空間S内にPETボトル100が投入され、かつ、このボトル100が圧縮されるようになっている。
【0013】図3等に示すように、プレス室3の上部において前後方向側面には、基台2の上端面からL寸法下がった位置に、補強用の角パイプ材22Aが設けられている。この角パイプ材22Aとプレス室3の上端面との間では、本体部21の前後方向の側板はなく、2枚の奥行き方向の側板のみが設けられており、従って、プレス室3の上部には、プレス室3の奥行き寸法とL寸法との大きさとなった2つの上部側面開口部A,Bが形成されていることになる。なお、上部側面開口部Aの大きさは、圧縮手段6の先端に取り付けられた後述する穴明け装置46が、引き上げられた後、後方に移動する際に通過できるような大きさに形成されている。
【0014】また、プレス室3の下部には、上部側面開口部A,Bと同じ方向に、かつ、これらA,Bよりわずかに高さ寸法が高くなった2つの下部側面開口部C,Dが形成されている。なお、プレス室3の上部所定位置には、プレス室3内のボトル100の量を検出するプレス室投入量検出センサ28(図4,5等参照)が設けられている。
【0015】図1,2に示すように、前記ホッパー4は、側面ほぼ三角形状、正面ほぼ漏斗状となっており、上部は平面ほぼ正四角形の開口部となっている。このような、ホッパー4は、前後方向に対向する前面板23と後面板24と、これら23,24の両端に結合される2枚の側面板25とを備えている。前面板23は、その前方上部から垂直に下方に延びた垂直面部23Aと、その一端部から前記補強用角パイプ22A(図3参照)にわたって設けられた傾斜面部23Bとを有し、また、後面板24は、上記垂直面部23Aよりわずかに上下方向に短い垂直面部24Aのみで形成されている。
【0016】2枚の側面板25は、図2に示すように、上部側面開口部から内側に向けて傾斜する側面傾斜面部25Aと、そこから垂直に下方に延びた垂直側面部25Bとを有している。これら2枚の垂直側面部25B間の間隔は、プレス室3の奥行き寸法とほぼ同一寸法となっており、しかも、後面板24には前面板23の傾斜面部23Bに対向する面部がないので、垂直側面部25Bの上端から傾斜面部23Bの先端に至る間には、図3等に示すように、プレス室3の奥行き寸法とほぼ同一の幅寸法を有する大きな投入口Eが形成されていることになる。
【0017】また、この垂直側面部25Bのプレス室3側の端部には、垂直側面部25Bの上端からプレス室3の上端面近傍に至る縦長形状の延長側面部25Cが設けられている。これらの延長側面部25Cは、後で述べるように、ホッパー4内のPETボトル100をプレス室3に落下させるとき、プレス室3の外側にこぼれないようにするガイドとなっている。なお、以上のようなホッパー4の例えば一方の垂直側面部25Bには、ホッパー4内に投入されたPETボトル100の適正な量を検出するためのボトル検出センサー26が設けられ、ホッパー4内に所定量のPETボトル100が投入されたとき、信号が送られるようになっている。
【0018】プレス室3の上部には、その奥行き方向(図1の紙面直交方向)両側に2本のガイド5が設けられ、これらのガイド5間には、平面長方形の台座31が水平方向移動可能に配置され、この台座31に前記プレス用シリンダ40が取り付けられている。また、台座31の後方側端部には、前記投入口開閉シリンダ7のロッド7Aが接続されており、この投入口開閉シリンダ7は、ガイド5の後方側端部に取り付けられている。従って、シリンダ7を作動させてロッド7Aを伸縮させることにより、台座31がガイド5間に沿って前後方向に移動するようになっている。
【0019】また、台座31の前方側端部には、長方形状の蓋33が台座31と直交して上下方向に取り付けられている。この蓋33は、ホッパー4の投入口Eとほぼ同じ大きさとなっており、かつ、台座31と結合されているので、台座31と連動して水平方向に移動し、プレス室3の前記開口部3Aから外れた位置に移動でき、これにより、投入口Eを塞いだり開いたりできるようになっている。
【0020】このような台座31には、プレス用シリンダ40がプレス室3に対向して設けられ、このプレス用シリンダ40は、プレス室3内でPETボトル100を圧縮、穴明けする圧縮手段6を構成する駆動手段となっている。そして、そのロッド40Aは、プレス室3の上端から下端まで伸びるストロークを有している。また、ロッド40Aの先端には、プレス室3内のPETボトル100を、圧縮と同時に穴明けして減容する圧縮手段6が設けられている。
【0021】圧縮手段6は、図8,9に詳細を示すように、プレス用シリンダ40のロッド40Aと結合された水平な押さえ板41を備え、この押さえ板41の平面大きさは、プレス室3の平面大きさよりわずかに小さな平面長方形に形成され、ロッド6Aの伸縮に連れて、プレス室3の内部を上下方向に移動可能となっている。押さえ板41の長手方向両側には、ストリッパ用シリンダ42,42が設けられ、それらのロッド42Aは、押さえ板41から下方に伸びるようになっている。
【0022】押さえ板41の裏面には、例えば縦横均等間隔で複数本の穴明けパンチ44が取り付けられている。これらの穴明けパンチ44は、PETボトル100を圧縮して潰して形成したベール101に穴101Aを明けるものであり、例えば丸棒等の中実部材で形成され、その先端44Aは、注射針の先端と同様に斜めカットされた片切り状態となっている。このカットの角度(先端角)α°は、例えば30°とされている。そして、この穴明けパンチ44は、所定厚さ寸法のベール101に穴明けができるような長さを有している。また、穴明けパンチ44によってPETボトル100の口金(蓋)も切断される。
【0023】ここで、PETボトル100を潰し、さらに、これを再利用する場合には、その再処理工程中にボトル100の内部洗浄作業が取り入れられる。このとき、潰したボトル100のそれぞに必ず1か所以上の穴が明いていると、そこから洗浄水が入り込むため洗浄効果が大きい。そして、この効果をより確実とするためには、ボトル100を、いわゆる提灯潰し(縦方向に潰す)ではなく、するめ状に潰す(長手方向に潰す)ことが望ましい。本実施の形態では、投入口Eが大きく、また、傾斜面部23Bを有し、プレス室3のほぼ真上から落下する構造となっているので、横向きに積み重なる。従って、これを圧縮すると、するめ状に潰せる。
【0024】前記ストリッパ用シリンダ42の各ロッド42Aの先端には、押さえ板41とほぼ同一平面大きさのストリッパ43が取り付けられている。このストリッパ43において、多数の穴明けパンチ44と対応する部位には、パンチ44が挿通可能な大きさのパンチ用穴43Aが明けられている。従って、ストリッパ43はロッド42Aの伸縮に連れて上下方向に移動可能となっており、押さえ板41に対して接近、離隔するようになつている。このとき、複数本の穴明けパンチ44は、それぞれパンチ用穴43Aに挿通される。なお、ストリッパ43には、図9に示すように、押さえ板41を貫通するガイド軸45が立設され、これにより、ストリッパ43の安定した上下方向の移動が確保されている。
【0025】ストリッパ43は、プレス室3の内部に投入されたPETボトル100と直接当接し、かつ、圧縮するための部材であり、また、パンチ44でベール101に穴明けした後、穴明けパンチ44を抜く際にベール101から容易に抜けるように、ベール101を強引に押さえ付けるための部材でもあり、さらに、後で述べるように、ベール101をプレス室3の内部から外部に送り出す際のガイドの役割りも果たしている。ここで、穴明けパンチ44をベール101から抜く際は、ロッド42Aを伸ばして、ストリッパ43のパンチ用穴43Aからパンチ44が外れる程度までストリッパ43を下降させればよい。
【0026】なお、圧縮手段6の穴明け装置46を含む先端部は、プレス用シリンダ40のロッド40Aを後退させることにより上昇させ、台座31とともに水平移動させるとき、前記上部側面開口Aを通過できる大きさとなっている。また、台座31には、圧縮手段6の先端部が上昇したとき、ストリッパ用シリンダ42が挿通できるような貫通穴31A(図3等参照)が明けられている。
【0027】穴明けパンチ44の先端はストリッパ43のパンチ用穴43Aを挿通するとともに、前記底板となる板部材20をも貫通できるようになっており、従って、板部材20には、図8に示すように、貫通穴20Aが明けられている。これにより、PETボトル100内の水分は、貫通穴20Aから排出される。また、穴明けパンチ44で切断されたボトル100の口金も貫通穴20Aから排出される。なお、板部材20の下方に、例えば排水溝を形成すれば、排出された水等は排水溝に排出されるので、周囲の環境を汚さない。
【0028】ここにおいて、前記台座31、プレス用シリンダ40、押さえ板41、ストリッパ用シリンダ42、ストリッパ43等を含んで前記圧縮手段6が構成され、また、ストリッパ用シリンダ42、ストリッパ43、穴明けパンチ44等を含んで前記穴明け装置46が構成されている。
【0029】図7に示すように、プレス室3の前記下部側面開口Cには、この開口Cを塞ぐとともに、プレス室3で形成したベール101を送り出すための蓋部材48が設けられている。この蓋部材48は、送り出しシリンダ50のロッド50Aの先端に取り付けられており、送り出しシリンダ50は、基台2上にブラケット49を介して水平に設けられている。従って、送り出しシリンダ50を作動させそのロッド50Aを伸ばせば、蓋部材48は前方に送り出されるようになっている。
【0030】また、プレス室3の前記下部側面開口Dには、この開口Dを開閉自在に塞ぐための排出側蓋部材51が設けられている。この排出側蓋部材51は、ブラケット52を介して排出口開閉シリンダ53のロッド53Aに取り付けられており、この排出口開閉シリンダ53は、プレス室3の補強部22の外側に上下方向に取り付けられている。このような、排出側蓋部材51は、本体部21の側板の外表面に沿って上下方向にスライドするようになっている。
【0031】プレス室3の外側、かつ、下部側面開口Dの前方には前記排出ガイド54が設けられ、この排出ガイド54は、開口Dとほぼ同じ大きさの内部を有する角筒状に形成されている。従って、プレス室3で形成されたベール101がプレス室3の外部に送り出されるとき、ベール101は排出ガイド54内を通過するため、形状がばらけずに送り出されることになる。なお、排出ガイド54の上面板部には、排出口開閉シリンダ53のロッド53Aが通過するための切り欠き(図略)が形成されている。また、前記自動結束機8は一般的に使用されるものであり、排出ガイド54内を通過したベール101を例えばPP(ポリプロピレン)バンド等で結束するものである。
【0032】次に、図3〜8に基づいて本実施の形態の作用を説明する。まず、図3に示すように、ホッパー4内に、ホッパー投入量検出センサ26が信号を出すまでPETボトル100を投入する。このとき、ホッパー4の投入口Eは、台座31を投入口開閉シリンダ7を作動させることにより前方に移動させ、台座31に取り付けた蓋33で塞いでおく。また、プレス室3の下部側面開口Cは、送り出しシリンダ50のロッド50Aを後退させて蓋部材48で塞ぎ、下部側面開口Dは、排出口開閉シリンダ53のロッド53Aを伸ばして排出側蓋部材51で塞いでおく。
【0033】次いで、圧縮手段6のプレス用シリンダ40を作動させてロッド40Aを後退させることにより、穴明け装置46を含む圧縮手段6の先端部を引き上げる。この後、図4に示すように、投入口開閉シリンダ7を作動させてそのロッド7Aを後退させると、プレス用シリンダ40を含む圧縮手段6等が取り付けられた台座31が、ガイド5に沿ってプレス室3の開口部3Aから外れる方向に水平移動する。そうすると、台座31に取り付けられた蓋33も台座31とともに移動し、これにより、ホッパー4の投入口Eが開かれ、ホッパー4内にストックされていたPETボトル100が、傾斜面部23Bに沿って、かつ、延長側面部25Cで外側へのこぼれを防止されながら、プレス室3内にスムーズに、かつ、短時間で落下する。
【0034】図5に示すように、プレス室3内に、プレス室投入量検出センサ28でPETボトル100の所定量を検出するまで、ホッパー4内にさらにPETボトル100を投入し、センサ28による信号が発せられた後、投入口開閉シリンダ7の作動で台座31を矢印方向に前進させる。圧縮手段6等が、プレス室3の上方かつ正常位置に配置されたことを確認した後、図6に示すように、プレス用シリンダ40を作動させてそのロッド6Aおよびロッド6A先端の穴明け装置46等を下降させ、プレス室3内のPETボトル100に圧縮と同時に穴明け作業を行う。
【0035】圧縮、穴明け作業に際しては、ストリッパ用シリンダ42のロッド42Aを前進させてストリッパ43で積まれたPETボトル100を圧縮して潰すとともに、ストリッパ43を押さえ板41側に引き上げ、パンチ44の先端44Aで、潰されたPETボトル100を突き刺して穴明けを行う。あるいは、ストリッパ43を押さえ板41側に引き上げた状態のまま、穴明けと同時に圧縮してもよく、これにより、減容されたベール101が形成される。
【0036】一回の圧縮、穴明け作業工程が終了したら、ベール101が所定高さ寸法、つまり、下部側面開口C,Dおよび排出ガイド54の内部高さ寸法に達するまで以上の手順を繰り返す。二回目以降の圧縮、穴明け作業工程に移行する際に、パンチ44をベール101から抜き出すために、ストリッパ用シリンダ42のロッド42Aを前進させ、ストリッパ43がパンチ44のまわりのベール101を強引に剥がしているので、パンチ44は常に切れ味を維持している。
【0037】この後、図7に示すように、ストリッパ43の下面を、下部側面開口C、Dの上部高さと同じ高さ位置に維持しておくとともに、排出口開閉シリンダ53により排出側蓋部材51を引き上げておく。次に、送り出しシリンダ50を作動させてそのロッド50Aを前進させる。これにより、送り出しシリンダ50のロッド50Aの先端に取り付けられた蓋部材48がベール101を排出ガイド54を通して送り出す。このとき、送りは、例えば150mm程度ずつ3段階で行い、最初の送りを停止したとき、ベール101の先端側を自動結束機8によりPPバンド等で結束する。引き続き、2度目、3度目の送りごとにベール101の中央、後端側を自動結束機8によりPPバンド等で結束し、型崩れのない完璧なベール101を形成する。
【0038】このように、3か所結束が行われたベール101は、最終的に、送り出しシリンダ50のロッド50Aのストロークエンドによりベール受け台9に送られ、これによって、一工程が完了する。これ以降は、以上の工程を繰り返すことになり、これにより、型崩れ等のない完璧なベールを連続的に形成することができる。
【0039】前述のような本実施の形態によれば次のような効果がある。
1)ホッパー4の投入口Eは、プレス室3の幅寸法を有する大きな開口となっているとともに、プレス室3の開口部3Aに繋がっており、さらに、ホッパー4内のPETボトル100をプレス室3内に落下させるときは、投入口E用の蓋33を台座31とともにプレス室3の開口部3Aから移動させるため、ホッパー4からプレス室3にかけて、大きな空間ができ、蓋33や台座31、圧縮手段6等がPETボトル100の落下に邪魔とならず、その結果、ボトル100はどこにも引っ掛からないでスムーズに落下し、かつ、短時間で落下する。特に、ホッパー4には、プレス室3側に下がる傾斜面部23Bが形成されているので、上記効果は増大される。
【0040】2)ホッパー4の前面には、プレス室3側に下がる傾斜部23Bが形成されているので、仮に、PETボトル100が縦向き状態でホッパー4内に投入されても、傾斜部23Bを滑り落ちる途中で横向きとなりやすい。一方、ホッパー4の下部からプレス室3の下部までは長い距離があるので、プレス室3の下部に縦向き状態で落下されたときでも、落下する別の多数のPETボトル100で倒されるので、プレス室3の下部には、PETボトル100が横向き状態で積まれる。従って、穴明けしやすく、かつ、圧縮作業が容易である。しかも、再利用に際しての洗浄作業がやりやすくなる。
【0041】3)ホッパー4にはホッパー投入量検出センサ26が設けられており、所定量以上のボトル100が投入されたとき信号が発せられるので、そのとき、ホッパー4への投入を中止すればよく、これにより、ホッパー4からボトル100があふれることを防止できる。
4)プレス室3の下部側面開口Dには、間に排出側蓋部材51を挟んで排出ガイド54が設けられ、この排出ガイド54は、開口Dの大きさとほぼ同じとなっているので、プレス室3内で形成したベール101を外部に送り出すとき、排出ガイド54内を通ることになり、ベール101はばらけずにすむ。
【0042】5)プレス室3の底板となる板部材20には、穴明けパンチ44と対応する穴20Aが形成されているので、潰されて排出された水分が穴20Aから外部に排出されるとともに、砕かれた口金も排出される。このため、プレス室3の底部を水分や砕かれた口金等のない状態に維持できる。
6)自動結束機8は排出ガイド54の出口に隣接して設けられており、プレス室3の下部から送り出されたベール101をすぐに結束できる。このため、ベール101をばらけさせずに取り出すことができ、かつ、全体の流れがスムーズとなる。
【0043】7)圧縮手段6は、穴明け用パンチ44を有する穴明け装置46を備え、圧縮したボトル100に引き続き穴明けパンチ44で穴明けできるので、効率よく減容を行える。
8)穴明け装置46におけるパンチ44の先端44Aは、注射針状の片切り形状となっており、パンチ44をベール101に射し込んだとき、垂直部では押し広げ力がなく、片切り側だけに押し広げ力が発生するため、例えば、全周方向に押し広げ力が働く円錐形状の先端のパンチに比べて切れ味がよく、これにより、穴明け作業が容易となるとともに、きれいな穴を加工できるので、再処理の洗浄工程での洗浄作業が容易となる。
【0044】9)圧縮手段6には、パンチ用穴43Aが明けられたストリッパ43が設けられているので、パンチ44がベール101内に射し込まれた後、抜きにくいときでも、ストリッパシリンダ42のロッド42Aを伸ばしてストリッパ43を下降させれば、ストリッパ43が強制的にベール101を押すことになり、これにより、容易にパンチ44をベール101内から抜き出すことができる。
【0045】10)圧縮手段6のメンテナンスを行う場合には、プレス用シリンダ40等が後方に移動すしてプレス室3の外部にそっくり出るため、例えば押さえ板41およびストリッパ43等をプレス室3に邪魔されずに取り外すことができ、メンテナンスが容易となる。
【0046】なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲であれば次に示すような変形の形態を含むものである。例えば、前記実施の形態では、装置1は縦型タイプとしたがこれに限らず、プレス室を横向きに設置するとともに、このプレス室にホッパーを接続させ、プレスシリンダを水平方向に駆動させて圧縮するようにしてもよい。この場合、ホッパーの投入口とプレス室の開口部とを繋ぐとともに、ホッパーの投入口を塞ぐ蓋部材を、PETボトルの投入時には、プレス室の開口部から外れる位置に移動できるようになっていればよい。
【0047】また、前記実施の形態では、圧縮手段6に設けられた穴明け装置46の穴明けパンチ44は、押さえ板41に縦横等間隔で碁盤目状に取り付けられているが、これに限らず、例えば千鳥掛け状に配置してもよい。この場合、ストリッパ43に明けられるパンチ用穴43A、および底板となる板部材20に明けられる貫通穴20Aは、千鳥掛け状に対応するようにすればよい。さらに、前記実施の形態では、ベール101が所定の高さ寸法となるまで、圧縮、穴明け作業とボトル100の投入との動作を繰り返していたが、これに限らず、1回の圧縮、穴明け作業で送り出してもよい。
【0048】また、前記実施の形態では、穴明けパンチ44の先端44Aの角度α°を、例えば30°としたが、先端角度はこれに限らず、任意の角度としてもよい。但し、30°を大きく越える角度とすれば切れ味が悪くなり、30°を大きく割り込む角度とすれば、切れ味は確保できるが先端部が破損しやすいという問題が残る。
【0049】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明の中空容器プレス装置によれば、ホッパーの投入口とプレス室の開口部とは繋がっており、しかも、プレス室に被圧縮物を投入する際には、ホッパーの投入口を塞ぐ蓋部材と、圧縮手段とがプレス室の開口部から外れた位置に移動するので、大きな投入用の空間が形成されるとともに、蓋部材と圧縮手段とが邪魔とならず、これにより、中空容器がホッパーからプレス室にスムーズに、かつ、短時間で落下し、その結果、作業性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000150707
【氏名又は名称】株式会社長野計器製作所
【出願日】 平成7年(1995)7月10日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】木下 實三 (外2名)
【公開番号】 特開平9−24494
【公開日】 平成9年(1997)1月28日
【出願番号】 特願平7−173333