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【発明の名称】 形材屑処理装置
【発明者】 【氏名】上田 敏信

【氏名】大塚 隆志

【氏名】大橋 保

【目的】 自動化が可能であり、簡単な構成で且つ効率的な形材屑の減容化処理が実現できる押出工程の形材屑処理装置を提供する。
【構成】 形材搬送テーブル(1) から排出される形材屑(W1)を、その長手方向に定寸ごとに間欠移送する形材屑(W1)の間欠移送手段(11)と、同間欠移送手段(11)の形材屑移送方向に連設され、同形材屑(W1)の間欠移送停止時に作動して同形材屑(W1)を定寸でプレスする定寸プレス手段(12)と、同定寸プレス手段(12)に並設され、同定寸プレス手段(12)の作動と同時に作動して先にプレスされた形材屑(W1)の定寸部分を切断する形材屑定寸切断手段(13)とを有し、前記定寸プレス手段(12)によりプレスされ、前記形材屑定寸切断手段(13)により定寸に切断された切断屑(w1)を屑材排出手段(14)により連続的に機外に排出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 定寸切断された長尺形材(W) の搬送テーブル(1) に臨設される形材屑処理装置(10)であって、前記搬送テーブル(1) から排出される形材屑(W1)を、その長手方向に定寸ごとに間欠移送する形材屑(W1)の間欠移送手段(11)と、同間欠移送手段(11)の形材屑移送方向に連設され、同形材屑(W1)の間欠移送停止時に作動して同形材屑(W1)を定寸でプレスする定寸プレス手段(12)と、同定寸プレス手段(12)に並設され、同定寸プレス手段(12)の作動に伴って作動する形材屑定寸切断手段(13)と、前記定寸プレス手段(12)により先にプレスされ、前記形材屑定寸切断手段(13)により定寸に切断された切断屑(w1)を機外に排出する屑材排出手段(14)と、を備えてなることを特徴とする形材屑処理装置。
【請求項2】 前記形材屑処理装置(10)が長尺形材搬送テーブル(1) の長尺形材搬送方向の下流側に連設される請求項1記載の形材屑処理装置。
【請求項3】 前記形材屑処理装置(10)が長尺形材搬送テーブル(1) の側部の形材搬送方向に並設される請求項1記載の形材屑処理装置。
【請求項4】 前記間欠移送手段(11)の後端部に形材屑(W1)の後端検出手段(23)を有してなる請求項1記載の形材屑処理装置。
【請求項5】 前記形材屑(W1)の間欠移送手段(11)の下流側前方に所定の間隔を隔てて形材屑停止手段(19)が対面して設置されてなる請求項1記載の形材屑処理装置。
【請求項6】 前記形材屑停止手段(19)と前記定寸プレス手段(12)との間に、前記間欠移送手段の作動時には前記形材屑(W1)を下方で支持案内し、形材屑定寸切断手段(13)の作動に伴って下方に回動退避する形材屑受け手段(20)を有してなる請求項5記載の形材屑処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミ合金などからなる押出形材の押出工程で生じる端材などの屑材を効率的に処理する形材屑処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上述の押出形材、例えば所定の異形断面を有するアルミサッシなどの長尺形材は押出しにより連続して成形されると共に定寸に切断して製造されるが、その際に必然的に発生する端材や、或いは突発的に発生する不良成形品などの形材屑は当然に製品から除外され、再生材料として同時に回収される。
【0003】この形材屑を原形のまま回収して再生装置に搬送して処理する場合は、極めて嵩比重が小さく、ハンドリング効率に劣るため、省力化の阻害原因となっている。そこで、従来もこれらの阻害原因を排除すべく様々な試みがなされている。その一例として、例えばプレス方式、シャー方式及びクラッシャー方式などの処理方式が挙げられる。また、例えば特開昭52−133856号公報や特開昭52−133869号公報によれば、上記形材屑を定寸に切断するか、或いは粉砕したのち、所望量の切断屑或いは粉砕屑を押出原材の形状に圧縮成形してから熱間押出温度に加熱して再生押出しを連続的に行おうとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のプレス方式とは長尺の形材屑を所定寸法に切断後にプレスして減容する方式であるが、この方式によればプレス装置を大型化せざるを得ず、また上記シャー方式とは長尺の形材屑を単に小さな寸法に切断する方式であるため、ハンドリング効率は向上するものの嵩比重に変化はなく、上記クラッシャー方式はハンドリング効率を向上させると共に嵩比重も大きくはなるが、クラッシャー工具の寿命が短く、そのためのメンテナンスなど管理の煩雑性が増加する。
【0005】一方、上記各公報に開示された形材屑の再生方法によれば、上記シャー方式又はクラッシャー方式とプレス方式とを組み合わせて、同一工場内で連続的に再生を可能としたものではあるが、シャー方式又はクラッシャー方式とプレス方式とをそれぞれ独立した工程としているため、処理効率に劣り、設備が大型化するばかりでなく構造も極めて複雑化し、必然的に設備費の増大と膨大な設置空間とを必要とする。
【0006】本発明はかかる従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、詳しくは簡単な構成で且つ効率的な形材屑の減容化処理を実現できる形材屑の処理装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】こうした目的は、本発明の主要な構成をなす定寸切断された長尺形材の搬送テーブルに臨設される形材屑処理装置であって、前記搬送テーブルから排出される形材屑を、その長手方向に定寸で間欠移送する形材屑の間欠移送手段と、同間欠移送手段の形材屑移送方向に連設され、同形材屑の間欠移送停止時に作動して同形材屑を定寸でプレスする定寸プレス手段と、同定寸プレス手段に並設され、同定寸プレス手段の作動に伴って作動する形材屑定寸切断手段と、前記定寸プレス手段により先にプレスされ、前記形材屑定寸切断手段により定寸に切断された切断屑を排出する屑材排出手段とを備えてなることを特徴とする形材屑処理装置によって達成される。
【0008】そして、好適には前記形材屑処理装置は定寸切断された上記長尺形材搬送テーブルの長尺形材移送方向の下流側に連設されるが、前記形材屑処理装置を上記長尺形材搬送テーブルの側部の形材移送方向に並設することも可能である。また、前記間欠移送手段の後端部に形材屑の後端検出手段を設置して、形材屑の処理端を検出し、各種処理手段の作動を停止させるようにする。更には、前記形材屑の間欠移送手段の下流側前方に所定の間隔を隔てて形材屑停止手段を対面して設置し、形材屑の定寸切断を確実にする。更に好適な実施態様によると、前記形材屑停止手段と前記定寸プレス手段との間に、前記形材屑の間欠移送手段の作動時には同形材屑を下方で支持案内し、形材屑定寸切断手段の作動に伴って下方に回動退避する形材屑受け手段を設け、切断された屑材を上記屑材排出手段上に自重落下させて外部に連続的に排出するようにする。
【0009】
【作用】押出装置により所定の断面形状で押し出され、常法に従って直線状に矯正されたのち定寸に切断された製品形材Wをローラコンベアで長手方向に搬送する。この搬送部で、製品形材は側部の製品排出コンベアを介して次工程まで搬送し、形材の押出以降に発生する端材や不良形材が発見されると、一時的にストック部に貯留させ、或いは本発明の形材屑処理装置へと連続的に送り込む。
【0010】所定数の形材屑が集まると、長尺形材搬送テーブル及び前記形材屑処理装置の間欠移送手段を駆動して同形材屑を所定の長さ分だけ定寸プレス手段及び形材屑定寸切断手段へと移送する。次いで、前記定寸プレス手段及び形材屑定寸切断手段が連続的に作動して、先にプレスにより減容化された形材屑の部分を形材屑定寸切断手段により切断する。その際、後続の未プレス部分を前記切断寸法とほぼ同一長さだけ定寸プレス手段によりプレスして減容化する。切断された切断屑は自由落下により下方の屑材排出手段上に落下させ、外部の所定部位まで排出する。この操作を繰り返して、個々の形材屑を減容化すると共に切断して細分化処理する。
【0011】形材屑定寸切断手段から屑材移送方向の下流側の所定部位に形材屑停止手段を設ける場合には、その設置位置を切断寸法に合致させると定寸切断がより確実となり、また間欠移送手段の後端部に形材屑の後端検出手段を設置する場合には、形材屑の処理端を自動的に検出して、各処理部の作動を自動的に停止させると同時に次回の作動位置に待機させる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の代表的な実施例を図面に基づいて具体的に説明する。図1及び図2は同実施例である形材屑処理装置の概略構成を示している。これらの図において、符号1は長尺形材搬送テーブルを示し、同テーブル1には図示せぬ押出装置により所定の断面形状で押し出され、常法に従って直線状に矯正されたのち定寸に切断された製品形材Wを長手方向に搬送するローラコンベア1aが設置されている。この長尺形材搬送テーブル1の一側部には形材移送方向に直交して並設された複数の製品形材排出コンベア2aを有する製品形材搬出装置2が設置されている。
【0013】そして、この長尺形材搬送テーブル1の製品形材搬出装置2が設置された部位に対応するローラコンベア1aのローラ間には、同ローラコンベア1aにより搬送されてきた製品形材Wを前記製品形材搬出装置2に移載するための複数の回動アーム3がローラコンベア1a及び製品形材排出コンベア2aの搬送面より下方に設置されている。これらの回動アーム3はローラコンベア側の端部が自由端とされ、製品形材排出コンベア側の端部がフレームの一部に回転自在に支持された共通の回動軸3aによって連結されている。この回動軸は図示せぬ電動機により制御回転し、前記回動アーム3を回動軸3aを中心として上方に回動する。また、各回動アーム3はその長手方向にコンベアベルトを装備しており、その各ベルト支持ホイールは前記製品形材排出コンベア2aの間の下方に配置されると共に図示せぬ共通の駆動軸をもって図示せぬ電動機により製品形材Wを前記製品形材搬出装置2に移載させる。かかる構成は従来も採用されているものであるため、その詳しい説明は省略する。
【0014】図示例によれば、上記長尺形材搬送テーブル1の形材搬送方向の下流側端部に近接して本発明の形材屑処理装置10が連設される。本発明に係る形材屑処理装置10は、前記搬送テーブル1から排出される端材や不良形材等の長尺な形材屑W1を、その長手方向に定寸ごとに間欠移送する形材屑W1の間欠移送手段11と、同間欠移送手段11の形材屑移送方向に連設され、同形材屑W1の間欠移送停止時に作動して同形材屑W1を定寸でプレスする定寸プレス手段12と、同定寸プレス手段12と結合され、同定寸プレス手段12の作動と同時に作動する形材屑定寸切断手段13と、前記定寸プレス手段12により所定長をプレスされ、前記形材屑定寸切断手段13によりほぼ同一長で切断された切断屑材w1を、外部の例えば回収バケットに排出する屑材排出手段14とを備えている。
【0015】形材屑W1の前記間欠移送手段11は、図1に示すように上記長尺形材搬送テーブル1の搬送面と同一移送面をもつ固定移送コンベア15と、同固定移送コンベア15の上方に流体圧シリンダー16により昇降可能に設置される昇降移送コンベア17とからなる。この固定移送コンベア15及び昇降移送コンベア17は、作動時に昇降移送コンベア17が下降して、前記固定移送コンベア15との間に形材屑W1を挟着し、両コンベア15,17の各駆動部が協動して間欠的に駆動して所定の寸法だけ次工程の定寸プレス手段12及び形材屑定寸切断手段13に移送する。図示例にあっては両移送コンベア15,17としてベルトコンベアが採用されているが、そのいずれか又は双方をローラコンベアとすることも可能である。
【0016】前記定寸プレス手段12及び形材屑定寸切断手段13は本発明の最も重要な構成部をなし、定寸プレス手段12は油圧シリンダー12a、パンチ12b及びダイ12cからなり、一方の形材屑定寸切断手段13は油圧シリンダー13a及び切断刃13bを有し、各油圧シリンダー12a及び13aが図1に示すように図示せぬフレームの一部に設けられた共通のブラケット18により一体的に支持固定され、中央制御部CPからの指令により所定のタイミングをもって各油圧シリンダー12a及び13aが作動される。
【0017】そして図示例によれば、前記形材屑W1の移送方向前端に同形材屑W1の先端を衝接させて、それ以上の前進を阻止すると共に、切断屑w1の切断長を規定する切断屑停止手段としてのストッパー19が設けられている。また、このストッパー19と上記ダイ12cとの間には、下流側端部が回動自在に軸支され、形材屑W1の移送面と同一高さの受け面を有する形材屑受け部材20が設けられている。この形材屑受け部材20は前記形材屑W1が間欠移送手段11により移送されてくる段階で、図1に実線で示すようにその受け面が形材屑W1の移送面と同一高さになるまで回動し、上記形材屑定寸切断手段13の作動時には図1に仮想線で示す位置まで反対方向に回動する。この回動は図示せぬ流体圧シリンダーによりなされる。
【0018】図3は上記定寸プレス手段12、形材屑定寸切断手段13及び形材屑受け部材20の作動手順を示しており、先に定寸プレスがなされると共に定寸切断された形材屑W1を所定の寸法移送するため、間欠移送手段11の昇降移送コンベア17が下降して図1に示す状態にあるとき、同間欠移送手段11の各移送コンベア13,17が同調して駆動されると、図3(a)に示すごとく形材屑W1の切断端が上記ストッパー19に衝接して、例えば感圧素子などからなる図示せぬ検出手段からの検出信号により間欠移送手段11の駆動が停止する。
【0019】ここで、上記定寸プレス手段12及び形材屑定寸切断手段13の各油圧シリンダー12a及び13aが同時に作動して、パンチ12bと切断刃13bとが下降する。このとき、先にプレスして減容化された形材屑W1の部分は形材屑受け部材20の上面に載置状態で前記形材屑定寸切断手段13の切断部位に達しており、一方のパンチ12bは同図(b)に示すようにその切断部分の後端に連続して存在する未プレス部分に位置しており、同パンチ12bの下降により所定の長さだけプレスして押潰する。同時に、前記切断刃13bが前記パンチ12bの前面に接しながら下降し、先に押潰されて減容化されている切断屑w1の部分を切断分離する。
【0020】次いで、上記形材屑受け部20が同図(c)に示すように下方に回動して、上述のごとく切断された切断屑w1を下方に設置された排出コンベア21上に自由落下させて、同排出コンベア21によりバケット22内に収容する。かかる操作が繰り返されて長尺の形材屑W1がプレスにより減容化された定寸の切断屑w1として処理され外部に排出される。図示例によれば、上記間欠移送手段11の形材屑移送方向の上流端(後端)に光電管23による形材屑端検出手段が設けられており、形材屑W1の後端が同光電管23により検出されると、前記間欠移送手段11による定寸の移送駆動がなされたのち、同間欠移送手段11の駆動が停止されると同時に、同間欠移送手段11の流体圧シリンダー16が縮長方向に作動され、昇降移送コンベア17を上方の定位置まで上昇させる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の形材屑処理装置によれば特に定寸プレス手段と定寸切断手段とを接触状態で併設すると共に、両手段を同時に作動するようにしたため、定寸プレス手段と定寸切断手段との同時作動により、先にプレスされて減容化された形材屑の先端部を前記定寸切断手段により一定長で切断すると同時に、定寸プレス手段により次回に切断される形材屑長にほぼ相当する後続部分が押潰により減容化され、これを順次繰り返すことにより効率的な形材屑処理がなされるようになり、極めて生産性も向上し、しかも定寸の切断屑はプレスにより減容化されているためハンドリングが容易となるばかりでなく、更には自動化も極めて容易である。
【出願人】 【識別番号】000006828
【氏名又は名称】ワイケイケイ株式会社
【出願日】 平成7年(1995)6月29日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】野口 武男
【公開番号】 特開平9−10996
【公開日】 平成9年(1997)1月14日
【出願番号】 特願平7−163467