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【発明の名称】 錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置
【発明者】 【氏名】ヴォルフガング コルシュ

【氏名】ペーター ソマーフェルド

【目的】 容易にダイスを取外すことができる、錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置を提供する。
【構成】 回転式錠剤機のダイテーブル4にダイス10を固定する装置において、ピッチをつけた円上に設定されるダイス10と、回転体1の回転体軸14とピッチ円のダイス10との間に配列されるダイホルダ5と、ダイホルダ5をほぼ同時に移動させるダイホルダ移動手段とを備え、ダイホルダ移動手段はダイテーブル4上に設定されてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転式錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置において、ピッチ円上に設定される複数のダイスと、回転体の軸と前記ピッチ円上の各ダイスとの間に配列されるダイホルダと、これらダイホルダをほぼ同時に移動させるダイホルダ移動手段とを備え、前記ダイホルダ移動手段は前記ダイテーブル上に設定されてなることを特徴とする錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置。
【請求項2】 前記複数のダイホルダは前記回転体の軸に対して放射状の穴内に配列されてなることを特徴とする請求項1記載の錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置。
【請求項3】 前記ダイホルダ移動手段は油圧装置を含み、前記各ダイホルダは円錐状ヘッドを備えた油圧ピストンとされてなることを特徴とする請求項1記載の錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置。
【請求項4】 前記ダイホルダ移動手段はばねを備えたスクリュープラグを含み、前記スクリュープラグは前記ダイテーブルの外側縁上の放射状穴にねじ込まれ、前記スクリュープラグの前記ばねを圧するダイピンが前記ダイホルダにおいて配列されてなることを特徴とする請求項3記載の錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置。
【請求項5】 前記各ダイホルダは前記ばねによって開きかつ前記ダイテーブルにおいて回動可能に取り付けられるレバー対とされてなり、前記レバーは押し棒によって作動し、前記油圧装置は内側から放射状に発せられる圧力を供給されてなることを特徴とする請求項4記載の錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置。
【請求項6】 前記ダイホルダ移動手段は前記ダイテーブルに取り付けられた環状ディスク上のカムたるダイホルダを含んでなることを特徴とする請求項1記載の錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置。
【請求項7】 前記環状ディスクはピニオンによって駆動されてなることを特徴とする請求項6記載の錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置。
【請求項8】 前記ダイホルダ移動手段は、内側から前記ダイスに向けて放射状に移動可能な扇形として形成されるダイホルダと、前記ダイテーブルにおいて取り付けられかつ前記扇形の斜めに配置される細長穴にピンによって係合する環状ディスクとを含んでなることを特徴とする請求項1記載の錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置。
【請求項9】 前記環状ディスクはピニオンによって駆動されてなることを特徴とする請求項8記載の錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業状の利用分野】本発明は、錠剤機、特に回転式錠剤機のダイテーブルにダイホルダによってダイスを固定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の錠剤機は、極めて多様な種類および形状の錠剤をプレスするのに適した構造とされている。具体的には、錠剤の1バッチまたは複数のバッチを製造した後に押型を洗浄のために取外し、その後に取付けるようになっている。また、この機械がある錠剤様式から別の錠剤様式に変更される場合にはパンチおよびダイスを取替えるようになっている。このような錠剤機としては、円錐状のダイスクリューを外側からダイテーブル内に捩込み、このダイスクリューの円錐状の端部をダイスの周方向の溝に係合させて、ダイスを固定かつロックしまたは取り外すことのできる錠剤機が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしならがらこのような従来の錠剤機においては、ダイスの数だけダイスクリューが必要となり、またダイスを外すためには、取替えの時点において、各個別のダイスクリューを順々に手で取り外さなければならない。さらには古いダイスの取り外しをしかつ新しいダイスの挿入をした後に、すべてのダイスクリューを、固定およびロックのために手で1個ずつ再び締め付けなければならない。ダイス取替えのこの手間のかかる時間は機械の停止時間に直接影響するため、特に比較的小さなバッチで動作する場合には非常に効率が悪いという問題があった。本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、ダイテーブルにおける古くなったダイスの迅速な取り外しおよび新しいダイスの迅速な固定の両方を可能にする錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような従来の錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置における問題点を解決するために前記請求項1に記載の本発明は、回転式錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置において、ピッチ円上に設定される複数のダイスと、回転体の軸と前記ピッチ円の各ダイスとの間に配列されるダイホルダと、これらダイホルダをほぼ同時に移動させるダイホルダ移動手段とを備え、前記ダイホルダ移動手段は前記ダイテーブル上に設定されてなることを特徴として構成されている。
【0005】また前記請求項2に記載の本発明は、前記請求項1に記載の本発明において、前記複数のダイホルダは前記回転体の軸に対して放射状の穴内に配列されてなることを特徴として構成されており、前記請求項3記載の本発明は、前記請求項1に記載の本発明において、前記ダイホルダ移動手段は油圧装置を含み、前記各ダイホルダは円錐状ヘッドを備えた油圧ピストンとされてなることを特徴として構成されている。
【0006】また前記請求項4に記載の本発明は、前記請求項3に記載の本発明において、前記ダイホルダ移動手段はばねを備えたスクリュープラグを含み、前記スクリュープラグは前記ダイテーブルの外側縁上の放射状穴にねじ込まれ、前記スクリュープラグの前記ばねを圧するダイピンが前記各ダイホルダにおいて配列されてなることを特徴として構成されており、前記請求項5に記載の本発明は、前記請求項4に記載の本発明において、前記各ダイホルダは前記ばねによって開きかつ前記ダイテーブルにおいて回動可能に取り付けられるレバー対とされてなり、前記レバーは押し棒によって作動し、前記油圧装置は内側から放射状に発せられる圧力を供給されてなることを特徴として構成されている。
【0007】また前記請求項6に記載の本発明は、前記請求項1に記載の本発明において、前記ダイホルダ移動手段は前記ダイテーブルに取り付けられた環状ディスク上のカムたるダイホルダを含んでなることを特徴として構成されており、前記請求項7に記載の本発明は、前記請求項6に記載の本発明において、前記環状ディスクはピニオンによって駆動されてなることを特徴として構成されている。前記請求項8に記載の本発明は、前記請求項1に記載の本発明において、前記ダイホルダ移動手段は、内側から前記ダイスに向けて放射状に移動可能な扇形として形成されるダイホルダと、前記ダイテーブルにおいて取り付けられかつ前記扇形の斜めに配置される細長穴にピンによって係合する環状ディスクとを含んでなることを特徴として構成されており、前記請求項9に記載の本発明は、前記請求項8に記載の本発明において、前記環状ディスクはピニオンによって駆動されてなることを特徴として構成されている。
【0008】
【作用】本発明によれば、複数のダイホルダが回転体軸とダイスのピッチ円との間に配列されて設定され、各ダイホルダを同時に(一致して)移動するためのダイホルダ移動手段が設定される。このダイホルダ移動手段はダイテーブルの上に設定される。ダイテーブルにおけるダイホルダの合同動作のための装置の本発明にしたがった利用、およびダイテーブルの基準円上に配列された2つのダイス間のダイテーブルの各ダイホルダの配列の仕方によって、ダイスの迅速かつ簡単な取替えが可能となる。
【0009】複数のダイホルダは回転体軸に対して放射状に存在する穴に配置される。ダイホルダ移動手段は油圧装置として設計されることが好ましく、各ダイホルダは円錐ヘッドを備えた油圧式ピストンとして設計される。スクリュープラグにばねを備え、該プラグをダイテーブルの外側エッジ上の放射状穴に捩込む。スクリュープラグのばねを圧するダイピンがダイホルダにおいて配列される。
【0010】各ダイホルダを、ダイテーブルにおいて取り付けられた環状ディスク上のカムとして設計することもできる。また、各ダイホルダを、ダイスに向けて内側から放射状に動かすことのできる扇形部材とすることができ、ダイテーブルにおいて取り付けられかつ扇形部材の斜め方向に配置された細長い穴にピンで係合する環状ディスクも設定される。この環状ディスクはピストンによって駆動される。
【0011】各ダイホルダは、ダイテーブルにおいて取り付けられかつ回動可能なばね要素によって開かれるレバー対として設計されることが好ましい。これらのレバーは、圧力を内側から放射状に発することのできるプッシュロッドによって作動することができる。
【0012】本発明を特徴付ける新奇性の多様な特色は、この開示に付随しかつその一部を成す請求の範囲において詳細に指摘される。本発明の、その利用によって得られる動作上の効果および特定の目的のより良い理解のために、本発明の好ましい実施例が示される添付の図面および記述の内容について述べる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置の一実施例について図面を参照して詳細に説明する。図1は、回転式錠剤機12の要部の縦断面図、図2は図1の要部拡大図である。これら各図において本実施例の錠剤機のダイテーブルにダイスを固定する装置は、垂直の回転体軸14の回りを回転する駆動シャフト13を介して駆動されるものであり、それぞれ上側パンチ3および下側パンチ2が案内される回転体上部15および回転体下部16によって形成される回転体1に接続するダイテーブル4を備えている。
【0014】上側パンチ3は溝を備えてなるガイドスリーブ26やフェザーキー25によって調節される。上側パンチ3のガイドスリーブ26は、アダプタ23によって付随するねじ24を用いて固定される。下側パンチ2も、ガイドスリーブ27およびフェザーキー25によって調節される。ガイドスリーブ27内に配置される下側パンチ2は、アダプタ23およびねじ24によって固定される。
【0015】ダイテーブル4上においては、ダイテーブル4の要部平面図たる図3にて示すように、ダイス10がダイテーブル4の基準円17上に均一に配列されている。回転式錠剤機12の動作中においてダイテーブル4が回転すると、上側パンチ3および下側パンチ2を伴う各ダイス10が、連続的にプレッシングステーションに達し、ダイス10に入れられた材料が圧力ローラーによって完成品錠剤に圧せられる。圧縮過程の後に空になったダイス10に材料を充填することをその役目とするフィリングシューにも同様のことがいえる。
【0016】各ダイス10は、金属製の型本体18と、錠剤を圧縮するための型を形成しかつ外周上に環状溝11を有する貫通穴19とでなっている。ダイホルダ5は、円錐状クランピングヘッド21を備えた油圧式ピストン20として設計されるもので、その外側端部にはダイピン6が延出されている。このようなピストン状のダイホルダ5には、ダイホルダ移動手段が連係されている。このダイホルダ移動手段は、本実施例においては、圧力送り手段9や図示しない油圧装置を備えるものであり、この油圧装置の圧力が回転体1によって案内される圧力送り手段9によってダイホルダ5に伝達される。
【0017】ダイホルダ5の円錐状クランピングヘッド21は、固定の過程において、ダイス10の環状溝11に係合する。したがって、2個のダイホルダ5が1個のダイス10に、圧縮過程においてそれが垂直および軸方向の変位に抗して固定されるようにくさび式にくいこむ。1個のダイホルダ5がその左および右に配列されたダイス10の環状溝11に係合することから、必要とされるダイホルダ5の数はダイスのそれと等しくなる。
【0018】ダイテーブル4の放射状穴22には、ばね8を圧縮するスクリュープラグ7が外側から捩じ込まれて、固定されている。固定のプロセスにおいては、ダイホルダ5のダイピン6は、固定プロセス後にばね8が圧縮状態を維持する程度にまで、このばね8を圧する。ダイス10を取り替える場合には、図示しない油圧装置をオフにし、圧力送り手段9を介してダイホルダ5に加えられる圧力を取り除く。しかし、ダイス10を取り外すためには、圧力を取り除くだけでなく、ダイホルダ5をダイス10から遠ざけなければならない。このために、固定の途中において圧縮されたスクリュープラグ7のばね8が解放され、ダイホルダ5をダイス10から放射状内向きに圧するようにしてある。このことはすべてのダイス10に対して同時に起きる。そうすると、ダイス10をダイテーブル4から取り外すことができ、新しいダイス10を挿入し、かつ油圧手段によって同時に固定することができる。これによって、機械の洗浄プロセスおよび型の取替えを容易かつ迅速なものとすることができる。
【0019】他の実施例として、ダイホルダ5を例えばピニオンを介して駆動されるダイテーブル4に取り付けられた環状ディスク上のカムとしてもよい。あるいは、ダイホルダ5を任意のばね要素によって開き、ダイテーブル4において取り付けられかつ回動が可能なレバー対として設計してもよい。これらのレバーは内側から放射方向に圧力を加えることのできる押し棒により作動する。また、ダイホルダ5を、内側からダイス10に向けて放射状に移動可能な扇形として設計することも可能である。これらの扇形は斜めに配置された細長い穴を備えている。そして、例えばピニオンによって駆動されるダイテーブル4に取り付けられた環状ディスクが、固定プロセス中において、扇形の斜めに配置された細長い穴とピンによって係合する。なお、本発明の原理の応用を説明するために、各図示を用いて詳細に説明してきたが、本発明はこのような原理から逸脱することなしに他の態様で実施することができるものである。
【0020】
【発明の効果】これまで説明したよう前記請求項1に記載の本発明は、ピッチをつけた円上に設定されるダイスと、回転体の軸と前記ピッチ円のダイスとの間に配列されるダイホルダと、前記ダイホルダをほぼ同時に移動させるダイホルダ移動手段とを備え、前記ダイホルダ移動手段は前記ダイテーブル上に設定されてなることにより、ダイホルダ移動手段を介してダイホルダを同時に移動させることによりダイスを取外し可能とでき、ダイス個々に取外し作業を行う必要がなくせるので取替え作業を非常に迅速に行うことができるという効果がある。
【0021】しかも前記請求項2に記載の本発明は、ダイホルダは前記回転体の軸に対して放射状の穴内に配列されてなることにより、ダイホルダをピッチ円上に均等に配置することができ、均等に配置したダイスに対応させることができて従来のダイスの位置決め精度を維持することができる。
【0022】しかもまた前記請求項3に記載の本発明は、ダイホルダ移動手段は油圧装置を含み、前記ダイホルダは円錐状ヘッドを備えた油圧ピストンとされてなることにより、油圧装置を操作するだけでダイホルダを移動させることができ、切替作業に技術や力を必要としないので、作業が非常に容易となる。
【0023】さらに前記請求項4に記載の本発明は、ダイホルダ移動手段はばねを備えたスクリュープラグを含み、前記スクリュープラグは前記ダイテーブルの外側縁上の放射状穴にねじ込まれ、前記スクリュープラグの前記ばねを圧するダイピンが前記ダイホルダにおいて配列されてなることにより、ダイホルダへの圧力を緩めるだけでこのダイホルダがばね力により自動的に押戻されるので、非常に容易にダイスを外すことができる。
【0024】さらにまた前記請求項5に記載の本発明は、ダイホルダは前記ばねによって開きかつ前記ダイテーブルにおいて回動可能に取り付けられるレバー対とされてなり、前記レバーは押し棒によって作動し、前記油圧装置は内側から放射状に発せられる圧力を供給されてなることにより、ばねの力を用いてレバーを回動させるだけでダイスが緩み、取外し可能となるので、切替作業に技術や力を必要としないので、作業が非常に容易となる。
【0025】しかも前記請求項6に記載の本発明は、ダイホルダ移動手段は前記ダイテーブルに取付けられた環状ディスク上のカムたるダイホルダを含んでなることにより、環状ディスクを回転させることによりカムたるダイホルダを一度に移動させることができ、ダイス個々に取外し作業を行う必要がなくせるので取替え作業を非常に迅速に行うことができる。
【0026】しかもまた前記請求項7に記載の本発明は、環状ディスクはピニオンによって駆動されてなることにより、油圧装置等の複雑な装置を必要とすることなく環状ディスクを駆動でき、固定装置を一層簡易に構成できる。
【0027】さらに前記請求項8に記載の本発明は、ダイホルダ移動手段は、内側から前記ダイスに向けて放射状に移動可能な扇形として形成されるダイホルダと、前記ダイテーブルにおいて取付けられかつ前記扇形の斜めに配置される細長穴にピンによって係合する環状ディスクとを含んでなることにより、環状ディスクを回転させることによりカムたるダイホルダを一度に移動させることができ、ダイス個々に取外し作業を行う必要がなくせるので取替え作業を非常に迅速に行うことができる。
【0028】さらにまた前記請求項9に記載の本発明は、環状ディスクはピニオンによって駆動されてなることにより、油圧装置等の複雑な装置を必要とすることなく環状ディスクを駆動でき、固定装置を一層簡易に構成できる。
【出願人】 【識別番号】594163246
【氏名又は名称】コルシュ プレッセン ゲーエムベーハー
【出願日】 平成7年(1995)4月19日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】村田 幹雄
【公開番号】 特開平9−1399
【公開日】 平成9年(1997)1月7日
【出願番号】 特願平7−116626