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【発明の名称】 空缶圧潰装置における缶材質選別機構
【発明者】 【氏名】黒沢 幹夫

【氏名】小室 茂

【目的】
【構成】 圧潰された空缶を強制的に縦にするガイド2を設置したフレーム3と、フレーム3間に取り付けた2個のローラ4と、ローラ4に巻きつけられた押出し板を有するベルト8と、ベルト8の進行方向前方ローラの両側に回転自在に取り付けられた永久磁石5を有する回転板6より構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】一度に大量の飲料用の空缶類を投入できるホッパと、前記ホッパ内の前記空缶類を順次搬送する搬送機構と、搬送された前記空缶類を空缶とそれ以外の重量物に選別する重量物選別機構と、選別された前記空缶を圧潰する圧潰機構と、圧潰された前記空缶を磁性体と非磁性体に選別する材質選別機構と、選別された前記空缶類を材質ごとに収容する各収容容器とから構成される空缶圧潰装置において、前記材質選別機構は圧潰された前記空缶を搬送するための押出し板を取り付けた網状のベルトと、前記ベルトを回転させるためのローラと、前記ローラ両側の回転軸に垂直に取り付けられる永久磁石を配置した回転板を有し、前記回転板は前記ローラの回転に干渉されることなく回転自在に取り付けられていることを特徴とする材質選別機構。
【請求項2】前記材質選別機構は、前記空缶の圧潰幅の隙間を有するガイドによって強制的に立たせ、一列に整列させて搬送する請求項1に記載の材質選別機構。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空缶圧潰装置に係り、特に、圧潰・減容した飲料用空缶の材質選別振分機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術による空缶圧潰装置の材質選別機構は、その一例として、特開昭63−311593号公報に記載のように、プレス後の空缶をコンベア上に落し材質を選別した後、コンベア下部の回収箱にコンベア上の空缶が入るのをセンサにより確認し、一定時間経過後に選別部の位置決めを行いコンベアを停止させ、その後、再びプレスを行っていた。
【0003】また、連続的に搬送されてくる空缶の選別を行う方法として、コンベアのローラの中に磁石を取り付け選別を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術による空缶圧潰装置の材質選別機構は、1プレスごとに回収箱に空缶が入るのを確認し、選別部の位置決めを行っていたため、連続的に選別することができず、大量の空缶を短時間で選別することができなかった。
【0005】また、コンベアのローラに磁石を取り付け選別を行う方法では、アルミ缶の上にスチール缶が重なり磁石に吸着された場合、アルミ缶は適切に選別されず、スチール缶と混同してしまう可能性がある。
【0006】本発明の目的は、アルミ缶,スチール缶を誤選別することなく、連続的に選別可能な材質選別機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の空缶圧潰装置の材質選別機構は、空缶の圧潰幅の隙間を有し、強制的に立たせ整列させるガイドと、圧潰された空缶を搬送するための押出し板を取り付けた網状のベルトと、ベルトを回転させるためのローラと、ローラ両側の回転軸に取り付ける永久磁石を有した回転板とから構成され、この磁石を有する回転板をローラの回転に干渉されることなく回転自在に取り付けることによって可能となる。
【0008】
【作用】本発明による空缶圧潰装置の材質選別機構は、圧潰部下方のガイドによって、圧潰された空缶を一列にして搬送できるようにし、搬送方向先端のローラの両側に回転自在に取り付けた、永久磁石を有する回転板により選別を行うため、連続的に圧潰・搬送されてくる空缶の中からスチール缶のみを確実に磁石によって吸着でき、アルミ缶・スチール缶の誤選別を防ぐことができる。また、連続的に材質の選別を行うことができるため、大量に空缶を圧潰・選別する場合の時間の短縮化が図れる。
【0009】
【実施例】以下、図面をもって実施例を説明する。
【0010】図1に、本発明である空缶圧潰装置の材質選別機構の斜視図を示す。
【0011】材質選別機構1は、圧潰された空缶が縦にしか入らない幅のガイド2を取り付けたフレーム3の間に、2個のローラ4と、永久磁石5を固定した回転自在な回転板6が取り付けてある。2個のローラ4には、押出し板7が等間隔で取り付けられた網状のベルト8が巻かれている。さらにフレーム3の下部には、圧潰時に滴下してくる残液を収集するための樋9が、ベルト8の進行方向を上側に傾斜させ取り付けられている。ベルト8はローラ4をモータなどの動力源10で回転させることで回転運動を行う。
【0012】もし、アルミ缶が圧潰され材質選別機構内に入った場合、回転運動するベルト8と押出し板7によって回転板6まで搬送され磁石5によって磁選される。アルミ缶の材質は磁性体ではないため、回転板6の磁石5には吸着されず、そのまま落下位置まで搬送され搬送方向手前のアルミ缶入れに落される。
【0013】次に、スチール缶が圧潰されてきた場合、アルミ缶と同様に回転板6まで搬送されてくるが、スチール缶は磁性体であるため回転板6に取り付けた磁石5により吸着され、吸着されたままアルミ缶落下位置を通り過ぎ、ローラ4を半周して材質選別機構1下部のスチール缶入れに落される。ここで、圧潰された空缶は縦になったまま搬送されるため、回転板6に対し接着面積が大きくなり、磁力不足による缶の脱落などの誤選別をなくすことができる。また圧潰時に滴下する残液は、選別機構下部の樋9に落ちるため、残液も収集することが可能である。
【0014】図2に、本発明の材質選別機構の、ローラ4及び回転板6の取り付け断面図を示す。
【0015】フレーム3には、ローラ4を円滑に回転させるための軸受11が取り付けられ、ローラ4のシャフト部はこの軸受11に挿入され支持される。フレーム3とローラ4間のシャフトには、磁石5を取り付けた回転板6が軸受12を介して挿入されている。また、回転板6とローラ4の間には磁石5とローラ4が干渉しないようにスペーサ13が挿入されている。これにより回転板6はローラ4の回転に干渉されることなく、自在に回転することができる。
【0016】ベルト8と押出し板7によって搬送されてきた圧縮された空缶は、それがスチール缶だった場合、回転板6の磁石5に吸着しローラ4下方まで運ばれ、磁石5の接着面積が徐々に少なくなり、ベルト8の進行方向にスムーズに殺ぎ落される。これにより、回転板6及び磁石5を固定または同時に回転させる構造に比べモータ等の動力源10の出力容量を小さくすることが可能である。
【0017】図3は本発明である材質選別機構を備えた空缶圧潰装置の一実施例の側面図を示す。
【0018】空缶圧潰装置20は、一度に大量の空缶類を入れることのできるホッパ21,空缶類を搬送する搬送装置22,缶とそれ以外の重量物を選別する重量物選別機構23,空缶を潰す圧潰機構24,空缶を材質ごとに選別する材質選別機構1,残液受け25,選別された空缶類を収容する収容容器26a,26b,26cより構成される。
【0019】ここでホッパ21に入った空缶類は搬送装置22によって装置上部まで運ばれ、缶と缶以外の重量物に選別する重量物選別機構23へ落下される。重量物選別機構23で選別されたビン,異物の入った空缶類は、重量物選別機構23の下部のダクト27により異物入れ26aに排出される。また空缶は、重量物選別機構23前方の圧潰機構24内に入り圧潰される。圧潰され落下する空缶はガイド2により圧潰面を縦方向に材質選別機構1に導かれ、アルミ・スチール缶に分別されてそれぞれの収容容器26b,26cに排出される。このとき、ホッパ21内への投缶時,搬送装置22での搬送時及び圧潰時に滴下する残液は、それぞれホッパ21及び材質選別機構1下部の残液受け25によって収集され、残液収集容器28に溜る。
【0020】
【発明の効果】
(1)圧潰された空缶をガイドによって一列にして搬送し、搬送方向前方の回転自在の磁石によって選別するため、連続的に材質の選別を行うことができる。
【0021】(2)ガイドによって圧潰された空缶を縦に搬送するため、磁石への吸着面積が大きくなり、確実にアルミ・スチール缶を選別できる。
【0022】(3)磁石は回転自在に取り付けられており、搬送ベルトを回転させるための負荷が小さいため、動力源を小さくすることができ、省力化が図れる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【識別番号】000232999
【氏名又は名称】株式会社日立カーエンジニアリング
【出願日】 平成7年(1995)6月21日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
【公開番号】 特開平9−1395
【公開日】 平成9年(1997)1月7日
【出願番号】 特願平7−154352