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【発明の名称】 スクラップ材混合装置およびブリケット品製造装置
【発明者】 【氏名】大島 茂樹

【氏名】角田 博昭

【氏名】前川 裕宣

【氏名】小林 陽祐

【目的】 チャージ回数を増やすことなく、1回のチャージで一定割合に混合した異種のスクラップ材をホッパから送り出せるようにする。
【構成】 ホッパ1内を仕切板5で縦方向に仕切って、小ホッパ4として機能させる複数の空間を形成し、異種のスクラップ材A、Bを混ざらないようにチャージする。仕切板5の上辺にヒンジ6で蓋部7を結合し、蓋部7を開閉することでチャージする小ホッパ4a、4bを選択できるようにする。各小ホッパ下部には流量調整板8を設け、ホッパ下部から流出する各スクラップ材A、Bの流量をそれぞれ調整して、各小ホッパ4a、4b内にチャージされたスクラップ材A、Bを一定量に混合して送り出す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】スクラップ材をチャージするホッパと、ホッパ内を縦方向に仕切って複数の空間を形成し、この複数の空間を小ホッパとして機能させる仕切板と、各小ホッパ下部から流出するスクラップ材の流量をそれぞれ調整して、各小ホッパ内にチャージされたスクラップ材を一定量に混合させる流量調整手段とを備えたスクラップ材混合装置。
【請求項2】上記仕切板の上辺に小ホッパの蓋部を開閉自在に設け、蓋部の開閉により一方の小ホッパと他方の小ホッパとにスクラップ材を振り分けるようにした請求項1に記載のスクラップ材混合装置。
【請求項3】請求項1ないし2のいずれかに記載のスクラップ材混合装置と、混合装置から送り出されてくるスクラップ材をボックス内に供給し、パンチで圧縮して所定形状のブリケット品に成形するプレス装置とを備えたブリケット品製造装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスクラップ材混合装置およびブリケット品製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】異種スクラップ材をプレス装置で圧縮成形して所定形状のブリケット品を製造するには、ホッパからプレス装置に供給する異種スクラップ材を混合してやる必要がある。そのため、従来は図6に示すように、異なる種類のスクラップ材2、3をホッパ1内に交互にチャージし、ホッパ1から送り出すとき両スクラップ材2、3を混合するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スクラップ材をホッパ内に交互にチャージして混合する従来の方法では、ホッパ内でスクラップ材が層を形成するだけで、完全には混合しない。特に、スクラップ材が電線を素材としたような場合に、ブリッジを組みやすいため、混合は一層困難である。
【0004】そのため、ホッパ下部から流出するスクラップ材が切替わる度に、そのスクラップ材の最適圧力値にプレス装置の設定圧力を人手により調整し直すか、またはスクラップ材をチャージする度に人手によってスクラップ材をかき混ぜる作業が必要となってくる。しかし、圧力を調整し直す作業にせよ、スクラップ材をかき混ぜる作業にせよ、いずれも人手を要する上に非常に作業性が悪く、しかもプレス作業が一旦中断するため、連続してブリケット品を製造することができないという問題があった。
【0005】本発明者は、スクラップ材を交互にチャージしても混合しないのは、スクラップ材の1回分の混ぜ合わせ総重量がホッパ容量に対して多過ぎることが原因であることを突き止めた。したがって、ホッパ内での1回分の混ぜ合わせ量を少なくしてやればよい。1回分の混ぜ合わせ量を少なくするために、スクラップ材のホッパへのチャージ量を減らすことが考えられるが、それではチャージ回数を増やさねばならなくなり作業性、経済性に問題がある。
【0006】そこで、本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解消して、チャージ回数を増やすことなく、ホッパから一定割合に混合したスクラップ材を送り出すことが可能なスクラップ材混合装置を提供することにある。また、本発明の目的は、人手による作業をなくし、ブリケット品の連続生産を可能とするブリケット品製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明のスクラップ材混合装置は、スクラップ材をチャージするホッパと、ホッパ内を縦方向に仕切って複数の空間を形成し、この空間を小ホッパとして機能させる仕切板と、各小ホッパ下部から流出するスクラップ材の流量をそれぞれ調整して、各小ホッパ内にチャージされたスクラップ材を一定量に混合させる流量調整手段とを備えたものである。
【0008】第2の発明のスクラップ材混合装置は、第1の発明において、仕切板の上辺に小ホッパの蓋部を開閉自在に設け、蓋部の開閉により一方の小ホッパと他方の小ホッパとにスクラップ材を振り分けるようにしたものである。
【0009】第3の発明のブリケット品製造装置は、第1または第2の発明のスクラップ材混合装置と、混合装置から送り出されてくるスクラップ材をボックス内に供給し、パンチで圧縮して所定形状のブリケット品に成形するプレス装置とを備えたものである。
【0010】ここに、各小ホッパに供給するスクラップ材には、それが混合を必要とする材料であれば、異種でも同種でもよい。例えば電線解体粉とか、金属塊とかがあるが、金属に限定されない。
【0011】
【作用】第1の発明のように、仕切板によりホッパを縦方向に仕切って複数の小ホッパとして機能させ、これら複数の小ホッパ内にスクラップ材をチャージし、流量調整板によりホッパ出口でスクラップ材の流量を調整して混合させると、常に一定量の割合で混合したスクラップ材がホッパから安定して送り出される。
【0012】第2の発明のように、仕切板に蓋部を設けた場合には、一方の小ホッパ内にスクラップ材をチャージするときは蓋部の開閉により他方の小ホッパを閉じ、他方の小ホッパ内にスクラップ材をチャージするときは蓋部の開閉により一方の小ホッパを閉じる。これにより一方または他方の小ホッパにスクラップ材が振り分けられるので、スクラップ材を混ざらないようにチャージすることができる。
【0013】第3の発明のように、第1または第2の発明のスクラップ材混合装置から、ブリケット品を成形するプレス装置にスクラップ材を送り出すようにすると、混合装置からボックス内に送られてくるスクラップ材は常に一定割合に混合されているので、プレス装置側では混合度合が変化するときに必要とされる圧力調整の必要がないから、ブリケット品の連続製造ができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。図2は本実施例によるスクラップ材混合装置の断面図を示す。
【0015】スクラップ材をチャージするホッパ1は、漏斗形をした一般的なものが使用される。このホッパ1内の中央に、ホッパ内を縦方向に2つに仕切り、この仕切りにより形成される2つの空間を小ホッパ4として機能させる1枚の仕切板5を設ける。
【0016】この仕切板5は、図3に示すように、漏斗形をしたホッパ1の断面形状に合わせて略逆三角形をしており、その上辺にヒンジ6で結合されて開閉自在になる小ホッパ4の蓋部7を有する。蓋部7は矩形状をしており、その矩形面積は二分された一方の小ホッパ4の開口を覆うことができる大きさをもち、蓋部7の開閉によりスクラップ材を振り分け、同じ小ホッパ4内に異種のスクラップ材が混ざらないようにする。
【0017】蓋部7の機能を具体的に説明すると、図2に示すように、左側の小ホッパ4bにスクラップ材をチャージするときは、蓋部7を右側に倒して右側の小ホッパ4aの開口を傾斜状態で閉じるとともに、スクラップ材を傾斜状態にある蓋部7上を滑落させて左側の小ホッパ4b内にチャージする。逆に、右側の小ホッパ4aにスクラップ材をチャージするときに、蓋部7を左側に倒して左側の小ホッパ4bの開口を傾斜状態で閉じ、右側の小ホッパ4aの開口を開けて直接この小ホッパ4aにチャージする。なお、仕切板5と蓋部7との結合はヒンジ以外の他の手段を使用してもよい。
【0018】ホッパ1の下部には、各小ホッパ4a、4bの下部から流出するスクラップ材の流量をそれぞれ調整して、各小ホッパ4a、4b内にチャージされたスクラップ材を一定割合に混合させる流量調整板8を設ける。
【0019】この流量調整板8は、図4に示すように、所定の大きさの流出口9がそれぞれ開けられた2枚の板材から構成され、ホッパ下部にスライド自在に設けられ、ホッパ下部開口と流出口9との重なり度合いに応じて、各小ホッパ4内にチャージされたスクラップ材の流出量を調整できるようになっている。
【0020】さて、上記したスクラップ材混合装置の使用方法を、図1を用いて説明する。
【0021】まず、(a)に示すように、ホッパ1内の所定位置に蓋部7の付いた仕切板5と流量調整板8とを設置し、蓋部7を右側に倒す。図示しないドラム缶昇降機によりスクラップ材Aを入れたドラム缶10をホッパ1の右側上方に持ち上げ、ホッパ右側からスクラップ材Aをホッパ1内にチャージする。このとき、スクラップ材Aは、傾斜状態で閉じた蓋部7上を滑落して左側の小ホッパ4b内にチャージされる。次に、(b)に示すように、蓋部7を左側に倒して右側の小ホッパ4aの開口を開き、この小ホッパ4a内に異種のスクラップ材Bをチャージする。
【0022】このようにチャージに際しては、右側の小ホッパ4を閉じた蓋部7が傾斜して左側の小ホッパ4bへのガイドとなるようにしたので、スクラップ材のチャージ位置を変えずに小ホッパの選択ができるから、チャージ作業が容易になる。
【0023】つぎに(c)に示すように、各流量調整板8を前後に動かし、各スクラップ材A、Bの流出量を調整する。すると(d)のように、調整された流出量に応じた一定の混合割合でスクラップ材A、Bがホッパ1の出口で混ざり合う。
【0024】このように本実施例によれば、開口面積が絞り込まれるために混ぜ合わせ量が少なくなるホッパ出口で、異種のスクラップ材を混ぜ合わせるようにしたので、異種のスクラップ材を完全に混合することができる。
【0025】なお、上述した実施例では、ホッパ1内に設置する仕切板5を1枚とした場合について説明したが、仕切板の枚数を2枚以上としてもよい。この場合、蓋部は仕切板の枚数に合わせて形状を変えて設けるように構成すれば、チャージする1つの小ホッパだけ開口して、残りの他のホッパを閉じることができるところで、図5に示したものは、ブリケット品を製造するプレス装置16に、スクラップ材を供給する手段として上記したスクラップ材混合装置15を使用したブリケット品製造装置を示す。ここに、プレス装置16は、ボックス11内に供給された混合スクラップ材A、Bを、一端をダイ13で塞がれたスリーブ14内にパンチ12で押し込めて圧縮し、所定形状のブリケット品17に成形するものである。
【0026】上記プレス装置16に本実施例の混合装置15を使用すると、混合装置15からプレス装置16のボックス11内に供給されるスクラップ材A、Bは一定割合に混合されているので、プレス装置16のパンチ12の設定圧力は一定のままでよく、スクラップ材A、Bをチャージする度にスクラップ材A、Bをかき混ぜたり、ホッパ1の下部から流出する度にプレス装置16の設定圧力を調整し直したりしなくてもよい。そのため、プレスの連続作業が可能となり、ブリケット品17を連続製造することができる。
【0027】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、各小ホッパにスクラップ材を振り分けて入れるだけで、チャージ回数を増やすことなく、各小ホッパ下部からスクラップ材を一定量の割合で混合して送り出すことができる。
【0028】請求項2に記載の発明のように、仕切板に蓋部を設けた場合には、蓋部を開閉するだけで小ホッパの選択ができるから、小ホッパ内にスクラップ材が混ざらないようにチャージできる。
【0029】請求項3に記載の発明のように、請求項1または2に記載の混合装置からプレス装置にスクラップ材を送り出すようにした場合には、プレス装置に供給されるスクラップ材の混合割合が常に一定になるから、人手による混合作業やプレス時の圧力調整作業が不要になり、ブリケット品の連続製造が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000005120
【氏名又は名称】日立電線株式会社
【出願日】 平成7年(1995)6月16日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】松本 孝
【公開番号】 特開平9−1393
【公開日】 平成9年(1997)1月7日
【出願番号】 特願平7−150238