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【発明の名称】 ボルトの成形方法
【発明者】 【氏名】稲田 剛士

【氏名】中根 統親

【目的】
【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】一端面に開口した貫通孔と該貫通孔と連接し該貫通孔の軸線方向にほぼ垂直に配設した空間部とを有するダイス型と、該貫通孔内に配設された棒状のノックアウト部材と、該ダイス型の該貫通孔の開口端面に対向して配設されたパンチ型とを用い、該貫通孔に挿着されたボルトを該パンチ型で押圧することにより、該ノックアウト部材の端部に圧接された該ボルトの軸部先端の周囲または先端近傍周囲の部分を該空間部に変形流動させて薄肉部を発生させ、該軸部端面を平坦にするようにしたことを特徴とするボルトの成形方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボルトの成形方法に係り、特にボルト軸部端面の平坦なボルトの成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ボルトの締付力の測定は、測定精度の良さと測定方法の簡便なことから、例えば特表平6ー504116号公報に示すように、超音波軸力計を用いて行われている。この測定方法によれば、超音波がボルトの軸部端にて乱反射しないようにするために、ボルト軸部端面が平坦であることが必要である。
【0003】従来、ボルトの製造は、例えば図5に示すような成形装置を用いて行われている。ただし、図5の左半分は成形前の状態を示し、図5の右半分は成形直後の状態を示している。成形装置は、ボルト5の軸部を形成するために端面に開口した筒通孔2aを有するダイス型2と、ダイス型2内にて貫通孔2aの先端位置に続いて配置した棒状のノックアウト部材3と、貫通孔2aの開口端に貫通孔2aに対向して同軸的に配設されたパンチ型4とを備えている。貫通孔2aは、開口部の近傍位置にて縮径されて絞りランド2bになっており、ノックアウト部材3の先端位置にて面取り部2cになっている。
【0004】そして、図7(a),(b)に示すように、鉄製の丸棒を切断し(シェア5a)、予備成形したボルト5bを貫通孔2aに挿着し、ボルト5bの先端をパンチ型4で押圧することにより、ボルト5bは絞りランド2bにより絞り込まれ、内端に面取りが施される。さらに、ボルト5bの他端にはパンチ型4及びダイス型1の端面により頭部成形が施される。そして、加工終了後に、パンチ型4が後退し、ノックアウト部材3が貫通孔2a方向に迫り出してボルト成形品5cは、ダイス型1から抜き出される。その後は、必要に応じて、図7(d),(e)に示すように、頭部六角成形、鍔部丸トリムが行われる。また、ねじ山は、その後転造により形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、元々シェア5a端面は、図6(a)に示すように、穿断、破断面であるため凹凸面であるが、上記成形方法によれば、ボルト頭部は、パンチ型4により大荷重が加えられて、パンチ型面が転写され易く平坦面にされる。しかし、ボルト軸部の先端は、ダイス型1の面取り部2cとノックウト部材3に囲まれた密閉空間であり、ボルト5aの余肉の流動が妨げられ、また軸部の先端は、軸絞りの絞り率の影響や、面取り付与の影響により図6(b),(c)に示すように、径方向に不均一になり易く、元々の凹凸面を平坦面に是正することができなかった。そのため、ボルトの締付力の測定に便利な超音波軸力計を用いるためには、ボルト端面に機械加工を施して平坦面にしなければならず、余分な工程が必要になり製品コストをアップさせていた。
【0006】本発明は、上記した問題を解決しようとするもので、ボルトの軸部端面の平坦性を安価に確保し得るボルトの成形方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段、発明の作用および効果】上記目的を達成するために上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、一端面に開口した貫通孔と該貫通孔と連接し該貫通孔の軸線方向にほぼ垂直に配設した空間部とを有するダイス型と、該貫通孔内に配設された棒状のノックアウト部材と、該ダイス型の該貫通孔の開口端面に対向して配設されたパンチ型とを用い、該貫通孔に挿着されたボルトを該パンチ型で押圧することにより、該ノックアウト部材の端部に圧接された該ボルトの軸部先端の周囲または先端近傍周囲の部分を該空間部に変形流動させて薄肉部を発生させ、該軸部端面を平坦にするようにしたことにある。
【0008】上記のように請求項1に係る発明を構成したことにより、ダイス型内におけるボルト軸部の成形時に、軸部先端がノックアウト部材に圧接された後、貫通孔と連接する空間部に軸部先端部分が変形流動により流出し、軸部の周囲に薄肉部が形成される。また、軸部先端部の変形流動により、軸部先端とノックアウト部材端面間の隙間も余肉により充填され、軸部先端が平坦面になる。
【0009】その結果、ボルトの軸部端面を加工することなくその締付力を超音波軸力計により測定することができると共に、端面加工が不要になったことによりボルトの価格を低減させることができる。また、ボルト軸部の充填が密に行われることにより、ボルト軸部の体積がより安定化するため、製品重量のばらつきを少なくすることができる。さらに、ダイス型を密閉構造ではなく、薄肉部をばりとして排出するための空間部を設けたことにより、成形荷重を安定させることができ、荷重によるノックアウト部材の弾性変形を低減させることができ、ノックアウト部材の寿命を長くすることができる。
【0010】なお、ボルトのねじ山は通常通りに転造等で形成する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
実施形態1.図1は、実施形態1に係るボルトの軸部押し出し成形及び頭部成形の成形時(図1の左半分)及び成形後(図1の右半分)を断面図により概略的に示したものである。
【0012】ダイス型10は、立体形状の上型部11と下型部12とを有し、両者間に空間部13を介して一体で構成されている。上型部11は、中央に軸部形成用貫通孔14を設けている。貫通孔14は、上型部11の端部からわずか内側位置にて同軸的にボルト径に合わせた直径に縮径されて2段の貫通孔14a,14bになっており、貫通孔14a,14bの境界部分には、軸心方向に少し傾斜して延びた絞りランド11aを設けている。また、貫通孔14bの他端側には、上型部11の下端面に摺鉢状の凹部11bが設けられ、凹部11bの内端部には、上下から互いに軸心に向けて径方向に約45゜傾斜して突出したフランジ形状の面取り絞りランド11cを設けている。
【0013】下型部12は、上型部11の貫通孔14の同軸位置に貫通孔15を設けており、貫通孔15には丸棒形のノックアウト部材16が図示しないバネによって付勢された状態で挿着され、軸線方向に上下動可能になっている。ノックアウト部材16の下端位置は、図1の左側に示すように、略上型部11の下端位置であり、上端位置は、図1の右側に示すように、面取り絞りランド11cの内端位置より少し上方に定められている。
【0014】パンチ型20は、端面の軸線位置にを中心として、ボルト頭部の形状の凹部21を設けており、その軸線位置を貫通孔14の軸線位置に合わせた状態で、ダイス型10に対向して配設されており、図示しないプレス装置に取り付けられ、軸線方向に往復動可能になっている。つぎに、以上のように構成した実施形態1の動作について説明する。
【0015】まず、ボルト頭部31が予備成形されたボルト30をダイス型10の貫通孔14aに挿着し、パンチ型20を下方に移動させることにより、ボルト30は、ボルト頭部31をパンチ型20によって押圧され、絞りランド11aによって貫通孔14b内に絞り込まれ、軸部32に形成される。さらに、パンチ型20に押圧された軸部32は、先端が面取り絞りランド11cによって面取りされ、ノックアウト部材16に圧接される。そして、ノックアウト部材16が下がりきったとき、上型部11の凹部11bとノックアウト部材16の端部との間に隙間W1 が形成される。なお、この隙間W1 は貫通孔14bと空間部13とを連通する。この隙間W1 により、軸部32先端の余肉が変形流動して、隙間W1 を通って空間部13に流入し、軸部32の周囲に鍔状の薄肉部32aになる。そして、この余肉の変形流動により、軸部32先端とノックアウト部材16の端面間が充填され、軸部32の先端が平坦な面になる。
【0016】その後、パンチ型20による加圧を解除して、図1右側に示すように、パンチ型20をダイス型10から上方に離反させると、ノックアウト部材16が上方に向けて迫り上がり、成形されたボルト30を押す。これにより、軸部32先端の薄肉部32aは、面取り絞りランド11cとノックアウト部材16に挟まれて切断されて、切り屑32bとして除去されるので、製品形状に影響を与えない。
【0017】以上に説明したように、ボルト成形時に軸部32端面が同時に平坦面にされるので、端面加工することなくその締付力を超音波軸力計により測定することができる。また、端面加工の省略により、ボルト価格を低減させることができる。さらに、ボルト軸部32の充填が密に行われることにより、軸部の体積がより安定化するため、製品重量のばらつきを少なくすることができる。さらに、ダイス型10を密閉構造ではなく、薄肉部32aをばりとして排出するための空間部13を設けたことにより、成形荷重を安定させることができ、荷重によるノックアウト部材16の弾性変形を低減させることができ、ノックアウト部材16の寿命を長くすることができる。
【0018】なお、実施形態1において、絞り加工と面取り加工は別々に行ってもよい。また、頭部の加工は、予め行ってもよいが、軸部の絞り加工を行うため、軸部の体積をダイス型の貫通孔の体積より大きくしておく必要がある。
実施形態2.図2は、実施形態2に係るボルトの軸部押し出し成形及び頭部成形の成形時(図2の左半分)及び成形後(図2の右半分)を断面図により概略的に示したものである。
【0019】ダイス型40は、立体形状の上型部41と下型部42とを有し、両者間に空間部43を介して一体で構成されている。なお、空間部43の貫通孔44bと連通する部分は巾の狭い隙間W2 となっている。上型部41は、中央に軸部形成用貫通孔44を設けている。貫通孔44は、上型部41の端部からわずか内側位置にて同軸的にボルト径に合わせた直径に縮径されて2段の貫通孔44a,44bになっており、貫通孔44a,44bの境界部分には、軸心方向に少し傾斜して延びた絞りランド41aを設けている。また、上型部41の下端面には、貫通孔44bの周囲にリング状の突出部41bが設けられている。
【0020】下型部42は、上型部41の貫通孔44の同軸位置に貫通孔45を設けており、下型部42端面の貫通孔45の周囲には端面に対して略30゜に切り欠かれた面取り用の絞り部42aを設けている。貫通孔45には丸棒形のノックアウト部材46が図示しないバネによって付勢された状態で挿着され、軸線方向に上下動可能になっている。ノックアウト部材46の下端位置は、図2左側に示すように、絞り部42aの略下端位置であり、その上端位置は、図2右側に示すように、突出部41bの略下端位置に定められている。なお、パンチ型20については、上記実施形態1に示したものと同一であり、同一符号を付して説明する。
【0021】つぎに、以上のように構成した実施形態2の動作について説明する。まず、ボルト頭部31が予備成形されたボルト30をダイス型40の貫通孔44aに挿着し、パンチ型20を下方に移動させることにより、ボルト30は、ボルト頭部31をパンチ型20によって押圧され、絞りランド41aによって貫通孔44b内に絞り込まれ、軸部32に形成される。さらに、パンチ型20に押圧された軸部32は、先端がノックアウト部材46に圧接され、下型部42の絞り部42aによって面取りされる。
【0022】そして、ノックアウト部材46が下がりきったとき、上型部41の突出部41bと下型部42の端面間に形成された隙間W2 により、軸部32先端近傍の余肉が径方向に変形流動して、隙間W2 に流入し、軸部32の周囲に鍔状の薄肉部32cを形成する。そして、この余肉の変形流動により、軸部32先端も変形してノックアウト部材46の端面間が充填され、軸部32の先端が平坦な面になる。
【0023】その後、パンチ型20による加圧を解除して、図2右側に示すように、パンチ型20をダイス型40から上方に離反させると、ノックアウト部材46が上方に向けて迫り上がり、成形されたボルト30を押す。これにより、軸部32先端近傍の薄肉部32cは、突出部41bとノックアウト部材46に挟まれて切断されて、切り屑32dとして除去されるため、製品形状に影響を与えない。
【0024】以上に説明したように、実施形態2においても上記実施形態1と同様に、ボルトを、端面加工することなくその締付力を超音波軸力計により測定することができ、ボルト価格を低減させる。また、ボルトの、製品重量のばらつきを少なくすることができる。さらに、ダイス型の成形荷重を安定させることができ、ノックアウト部材の寿命を長くすることができる。
【0025】なお、実施形態2においても、絞り加工と面取り加工は別々に行うことができる。また、頭部の加工は、予め行ってもよいが、軸部の絞り加工を行うため、軸部の体積をダイス型の貫通孔の体積より大きくしておく必要がある。
実施形態3.実施形態3においては、シェア材の予備加工によりボルト軸部32をダイス貫通孔形状に相似させ、ボルト頭部31を予備加工したボルト30を用いる例である。図3は、実施形態3に係るボルトの成形前(図3の左半分)及び成形時(図3の右半分)を断面図により概略的に示したものである。
【0026】ダイス型50は、立体形状の上型部51と下型部52とを有し、かつ上型部51と下型部52は立体形状の枠50a内に図示上下方向に移動可能に収容されている。上型部51と下型部52間には、コイルバネ53が介装されており、上型部51は、コイルバネ53の付勢力により、通常は枠52aの上端部にまで押し上げられており、下型部52との間に空間部53aを設けている。
【0027】上型部51は、上記実施形態1に示した上型部11と略同一形状であり、中央に軸部形成用貫通孔54を設けている。貫通孔54は、上型部51の端部からわずか内側位置にて同軸的にボルト径に合わせた直径に縮径されて2段の貫通孔54a,54bになっており、貫通孔54a,54bの境界部分には、軸心方向に少し傾斜して延びた絞りランド51aを設けている。また、貫通孔54bの他端側には、上型部51の下端面に摺鉢状の凹部51bが設けられ、凹部51bの内端部には、上下から互いに軸心に向けて径方向に約45゜傾斜して突出したフランジ形状の面取り絞りランド51cを設けている。
【0028】下型部52は、周囲に上型部51の下降限界を定めるストッパ52aを設けており、他の端面部分と上型部51の下端間に空間を設けるようにされている。下型部52は、上型部51の貫通孔54と同軸位置に貫通孔55を設けており、貫通孔55には丸棒形のノックアウト部材56が挿着されている。ノックアウト部材56は、成形時には固定されており、端面はストッパ52aと略面一位置である。そして、ノックアウト部材56は、成形後の上型部51が移動した後に、ボルト30を突き上げるようになっている。
【0029】なお、パンチ型20については、上記実施形態1,2に示したものと同一であり、同一符号を付して説明する。つぎに、以上のように構成した実施形態3の動作について説明する。まず、予備成形されたボルト30をダイス型50の貫通孔54a、54bに挿着する。このとき、ボルトの軸部31端面は上型部51の下端から空間部53aににわずかに突出している。つぎに、パンチ型20を下方に移動させることにより、ボルト30の頭部31がパンチ型20によって押されると、同時に上型部51も押されて下降し、パンチ型20に押圧された軸部32先端がノックアウト部材56に圧接される。そして、上型部51が下がりきったとき、上型部51の凹部51bとノックアウト部材56の端部との間に隙間W3 が形成される。この隙間W3 により、軸部32先端の余肉が変形流動して、隙間W3 を通って空間部53aに流出し、軸部32の周囲に鍔状の薄肉部32eになる。そして、この余肉の変形流動により、軸部32先端とノックアウト部材56の端面間が充填され、軸部32の先端が平坦な面になる。
【0030】その後、パンチ型20による加圧を解除して、パンチ型20をダイス型50から上方に離反させると、上型部51もコイルバネ53の付勢力により上昇する。その後、ノックアウト部材56を押しあげて、成形されたボルト30を押す。これにより、軸部32先端の薄肉部32eは、面取り絞りランド51cとノックアウト部材56に挟まれて切断されて、切り屑(図示しない)として除去されるため、製品形状に影響を与えない。
【0031】以上に説明したように、ボルト成形時に軸部端面が同時に平坦面にされるので、端面加工することなくその締付力を超音波軸力計により測定することができると共にボルト価格を低減させることができる。特に、空間部53aを大きくしておくことにより、軸部端面をさらに高精度で平坦にすることができると共に、ボルト軸部の体積をより安定化し、製品重量のばらつきを少なくすることができる。
実施形態4.実施形態4も、上記実施形態3と同様に、シェア材の予備加工によりボルト軸部32をダイス貫通孔形状に相似させ、ボルト頭部31を予備加工したボルト30を用いる例である。図4は、実施形態4に係るボルトの成形前(図4の左半分)及び成形時(図4の右半分)を断面図により概略的に示したものである。
【0032】ダイス型60は、立体形状の上型部61と下型部62とを有し、かつ上型部61と下型部62の立体形状の枠60a内に図示上下方向にスライド可能に収容されている。上型部61と下型部62間には、コイルバネ63が介装されており、上型部61は、コイルバネ63の付勢力により、通常は枠62aの端部にまで押し上げられており、下型部62との間に空間63aを設けている。
【0033】上型部61は、端面中心位置に軸部形成用貫通孔64を設けている。貫通孔64は、上型部61の上端からわずか内側位置にて同軸的にボルト径に合わせた直径に縮径されて2段の貫通孔64a,64bになっており、貫通孔64a,64bの境界部分には、軸心方向に少し傾斜して延びた絞りランド61bを設けている。
【0034】また、上型部61は、下端近傍部分に端面に平行に空間部61aを設けておりこの空間部61aの下側には、軸心方向に傾斜した面取り部61cが設けられると共に、面取り部61bの下側部61dは貫通孔64bよりわずかに縮径されている。なお、貫通孔64bと連通し貫通孔64bを囲む空間部61aのリング状の部分W4 は他の部分より狭くされ、かつ軸方向に伸びる壁部(図示せず)で円周方向に4分割(図示せず)されている。
【0035】下型部62は、周囲に上型部61の下降限界を定めるストッパ62aを設けており、他の端面部分と上型部61の下端間に空間を設けるようにされている。下型部62は、上型部61の貫通孔64と同軸位置に貫通孔65を設けており、貫通孔65には丸棒形のノックアウト部材66が挿着されている。ノックアウト部材66は、成形時には固定されており、その端面は上型部61の下端と略面一位置にある。ノックアウト部材66は、成形後の上型部61が移動した後に、ボルト30を突き上げるようになっている。なお、パンチ型20については、上記実施形態1,2に示したものと同一であり、同一符号を付して説明する。
【0036】つぎに、以上のように構成した実施形態4の動作について説明する。まず、予備成形されたボルト30をダイス型60の貫通孔64a、64bに挿着する。このとき、ボルトの軸部31端面は、ノックアウト部材66の端面に当接している。つぎに、パンチ型20を下方に移動させることにより、ボルト30の頭部31がパンチ型20によって押されると、同時に上型部61も押されて下降し、パンチ型20に押圧された軸部32先端がノックアウト部材66に圧接される。
【0037】そして、上型部61が下がりきったとき、その空間部61aが軸部32の面取り部の直上に位置するため、軸部32先端近傍の変形流動による余肉がリング状の部分W4 を介して空間部61aに流出し、軸部32先端近傍の周囲に4個の弧状に分割された薄肉部32fが形成される。そして、軸部の変形流動により、軸部32先端とノックアウト部材66の端面間が充填され、軸部32の先端が平坦な面になる。
【0038】その後、パンチ型20による加圧を解除して、パンチ型20をダイス型60から上方に離反させると、上型部61もコイルバネ63の付勢力により上昇する。その後、ノックアウト部材66を押しあげて、成形されたボルト30を押す。これにより、軸部32先端近傍の薄肉部32fは、面取り絞りランド64dとノックアウト部材66に挟まれて切断されて、切り屑(図示しない)として除去されるため、製品形状に影響を与えない。その結果、実施形態4においても、上記実施形態3と同様の効果が得られる。
【0039】なお、切り屑は周方向に4等分に分割されているため空間部61aより容易に排出される。上記各実施形態においては、成形型の配置は上下方向にされているが、横方向に配置させることも可能である。
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成7年(1995)8月17日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏
【公開番号】 特開平9−52141
【公開日】 平成9年(1997)2月25日
【出願番号】 特願平7−209461