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【発明の名称】 毛髪化粧料
【発明者】 【氏名】志保 浩司

【氏名】川橋 信夫

【氏名】森川 明彦

【氏名】別所 信夫

【目的】 造膜性、タンパク吸着性に優れた特定重合体粒子を含有し、ならびに皮脂吸収能、使用感に優れ、毛髪の油性感を軽減するのに適し、かつ柔軟性が持続する毛髪化粧料を得る。
【構成】 ポリオルガノシロキサンとラジカル重合性モノマーの重合体とを同一粒子内に含んでなる重合体粒子を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポリオルガノシロキサンとラジカル重合性モノマーの重合体とを同一粒子内に含んでなる重合体粒子を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、造膜性、タンパク吸着性に優れた特定重合体粒子を含有し、ならびに皮脂吸収能、使用感に優れ、毛髪の油性感を軽減するのに適し、かつ柔軟性が持続する毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】皮質は、その分泌が適度な場合には、皮膚、毛髪につや、なめらかさを与えるが、分泌が過剰となるとギラつきやベタつきの原因となり、さらには、皮膚にあっては化粧崩れの原因となる。また、毛髪において過剰な皮脂は、毛髪のボリュームが出ず、スタイル保持を困難とする原因となる。この過剰に分泌された皮脂は洗浄によって容易に除去する事ができるが、皮膚では数時間以内に、毛髪でも数日以内には、皮膚・毛髪表面上の皮脂量は一定量に回復してしまうため、頻繁に洗浄を行わなければならない。このため、皮脂分泌を薬効剤を用いて生理的に抑制したり、過剰に分泌された皮脂を粉体等に物理的に吸収させる方法は安全上の問題は少ないものの、皮脂吸収能、使用感等の有効性において問題があった。例えば、特開昭61−65807号公報には、粘土鉱物、酸化物等の無機粉体を用い、皮脂をコントロールする方法が開示されている。しかしながら、一般に多孔性もしくは層状の無機物質は汗や汚れが存在すると著しく吸油能が低下するという欠点がある。また、特開昭59−144710号公報には、シラン化シリカゲルを用いて皮脂の吸収能を改善する試みがなされているが、これは無機粉体の表面を疎水化し、一次粒子の凝集物の粒子空間隙に皮脂を吸収するものであり、高い吸収能は望めない。米国特許第4,489,058号明細書には皮脂との相溶性が高いステアリルメタクリレートとスチレンとの共重合体を用い、膨潤により皮脂を吸収し、にきびの発生を抑制する方法が開示されている。この方法は、汗や汚れが存在しても皮脂を吸収する点で優れているものの、吸収量が未だ十分ではなく、さらには単純な膨潤によるため、皮脂吸収後の感触が良くないという欠点があった。さらに、平均粒径が150μm前後のものを用いているため、特に毛髪用として用いると毛髪に付着しにくいという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点を解決すべく、皮脂吸収能、使用感に優れ、毛髪の油性感を軽減するのに適し、かつ柔軟性が持続する毛髪化粧料を開発することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
【0005】本発明は、ポリオルガノシロキサンとラジカル重合性モノマーの重合体とを同一粒子内に含んでなる重合体粒子(以下、「特定重合体粒子」という)を含有することを特徴とする毛髪化粧料を提供するものである。以下、本発明について詳細に説明する。本発明において、特定重合体粒子は、■ポリオルガノシロキサン重合体の存在下に、ラジカル重合性モノマーを重合する方法および、■ラジカル重合性モノマーの重合体の水分散体の存在下に、オルガノシロキサンの縮合反応を進行させる方法により製造することができる。
【0006】■の方法本発明で使用されるオルガノシロキサンは、一般式(1)RnSi(OR1)4-n(式中、Rは1価の有機基、R1は炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜4のアシル基、nは0〜2の整数を示す)で表される直鎖状、分岐状アルコキシシラン、または一般式(2)R2mSiO(4-m)/2(式中、R2は炭素数1〜8の有機基であり、mは0〜3の整数を示す)で表される構造単位を有する環状構造を有するオルガノシロキサンである。R1およびR2の1価の有機基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基などのアルキル基、そのほかγ−クロロプロピル基、γ−クロロプロピル基、ビニル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、フェニル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−アミノプロピル基などが挙げられる。また、式中、R1は、炭素数1〜5のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアシル基であり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、アセチル基などが挙げられる。
【0007】これらのアルコキシシランの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、i−ブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシランなどを挙げることができる。■の方法においてはオルガノシロキサンは、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサンなどの環状オルガノシロキサンであることが好ましい。
【0008】なお、このオルガノシロキサンは、あらかじめ縮合された、例えばポリスチレン換算の重量平均分子量が500〜10,000程度のポリオルガノシロキサンであっても良い。また、オルガノシロキサンが、ポリオルガノシロキサンである場合、その分子鎖末端は、例えば水酸基、アルコキシ基、トリメチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、メチルフェニルビニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、などで封鎖されていても良い。■の方法においては、上記のオルガノシロキサンと共にグラフト交叉剤を使用することが好ましい。グラフト交叉剤は、不飽和基とアルコキシシリル基とを合わせ持つ化合物である。ここで不飽和基としてはビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、などを挙げることができるが、下記一般式(3)で表される基を有することが好ましい。
【0009】
【化1】

【0010】(式中R3は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
一般式(3)で表される基を有する化合物としては、具体的にはp−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン、1−(m−ビニルフェニル)メチルジメチルイソプロポキシシラン、2−(p−ビニルフェニル)エチレンメチルジメトキシシラン、3−(p−ビニルフェノキシ)プロピルメチルジエトキシシラン、3−(p−ビニルベンゾイロキシ)プロピルメチルジメトキシシラン、1−(o−ビニルフェニル)−1,1,2−トリメチル−2,2−ジメトキシジシラン、1−(p−ビニルフェニル)−1,1−ジフェニル−3−エチル−3,3−ジエトキシシロキサン、m−ビニルフェニル−〔3−(トリエトキシシリル)プロピル〕ジフェニルシラン、〔3−(p−イソプロペニルベンゾイルアミノ)プロピル〕フェニルジプロポキシシランなどのほか、これらの混合物を挙げることができ、これらのうちp−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン、2−(p−ビニルフェニル)エチルメチルジメトキシシラン、3−(p−ビニルベンゾイロキシ)プロピルメチルジメトキシシラン、特にはp−ビニルフェニルメチルジメトキシシランが好ましい。
【0011】このグラフト交叉剤の使用割合は、全オルガノシロキサンとグラフト交叉剤との合計量の0.2〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%であり、0.2重量%未満ではポリオルガノシロキサンとラジカル重合性モノマーとの重合において高グラフト率が得られず、その結果造膜性が低下する場合がある。一方、グラフト交叉剤の割合が10重量%を超えると、グラフト率は増大するが、グラフトされたラジカル重合性モノマーの重合がグラフト交叉剤の増加とともに低下し、このビニルポリマーが低分子量となり、その結果、油性感が低下する場合がある。
【0012】ポリオルガノシロキサンは、前記オルガノシロキサンとさらに必要に応じてグラフト交叉剤(以下「シロキサン成分」という)とを、例えばアルキルベンゼンスルホン酸等の乳化剤の存在化にホモミキサー等を用いて攪拌混合し、縮合させることによって製造することができる。この乳化剤は、オルガノシロキサンの乳化剤として作用するほか縮合開始剤となる。この乳化剤の使用量は、、通常0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜3重量%程度である。なお、この際の水の使用量は、シロキサン成分100重量部に対して、通常、100〜500重量部、好ましくは200〜400重量部である。また、縮合温度は、通常、5〜100℃である。なお、ポリオルガノシロキサンの製造に際し、第3成分として架橋剤を添加することもできる。この架橋剤としては、例えばメチルトリメトキシシラン、フェニツトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、などの3官能性架橋剤、テトラエトキシシランなどの4官能性架橋剤を挙げることができる。この架橋剤の添加量は、オルガノシロキサンおよびグラフト交叉剤の合計量に対して、通常、10重量%以下、好ましくは5重量%以下程度である。なお、このようにして得られるポリオルガノシロキサンのポリスチレン換算重量平均分子量は、通常、30,000〜1,000,000、好ましくは50,000〜300,000程度である。
【0014】次に、このようにして得られるポリオルガノシロキサンの存在下に、ラジカル重合性モノマーを重合することにより、特定重合体粒子が得られる。本発明に使用されるラジカル重合性モノマーとしては、例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ブチルアクリレート、アクリルメタクリレート等のメタクリル酸エステル;メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、などのアクリル酸エステル;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのヒドロキシル基含有モノマー;グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸などのカルボキシ基含有モノマー;イソプレンスルホン酸ソーダなどのスルホン酸基含有モノマー;その他にビニルピロリドンなどが挙げられる。これらは単独であるいは混合して使用される。また、必要に応じてその他のビニルモノマーを共重合しても良い。
【0015】上記のラジカル重合性モノマーのうち、ジメチルアミノエチルメタクリレートなどのアミノ基を含むものはタンパク質との吸着性を向上させるので好ましい。また、ラジカル重合性モノマーのうち、ヒドロキシル基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、カルボキシ基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマーなどの親水性モノマーを使用することにより、特定重合体粒子に親水性を付与することができる。ポリオルガノシロキサンとラジカル重合性モノマーの使用割合は、シロキサン成分(固形分)5〜80重量%、好ましくは10〜60重量%、ラジカル重合性モノマー95〜20重量%、好ましくは90〜40重量%(ただし、シロキサン成分+ラジカル重合性モノマー=100重量%)であり、シロキサン成分が5重量%未満では充分な強度が得られず、一方80重量%を超えると複合化するラジカル重合性モノマーの重合体の割合が減少し、その結果、造膜性が低下する場合がある。
【0016】■の方法においては、ラジカル重合性モノマーを重合する際には、ポリオルガノシロキサンを水系媒体に分散した状態でラジカル重合性モノマーを乳化重合する方法(乳化重合法)および、ポリアオルガノシロキサンを有機溶媒に溶解した状態でラジカル重合性モノマーを溶液重合する方法(溶液重合法)の2とおりある。乳化重合法においては、まず、オルガノシロキサンとさらに必要に応じてグラグト交叉剤とを乳化剤の存在下で縮合し、平均粒子径が0.005〜90μm、好ましくは0.01〜50μmの水性分散体とした後、ラジカル重合性モノマーを添加して乳化重合を行う。ここで使用できる乳化剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、コハク酸ジアルカリエステルスルホン酸ナトリウム、などのアニオン系乳化剤、あるいはポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、などのノニオン系乳化剤の1種または2種以上を挙げることができる。乳化剤の使用量は、ラジカル重合性モノマーに対して、通常、0.5〜5重量%程度である。
【0017】また、乳化重合法において使用することのできる、ラジカル開始剤としては、例えばクメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどの有機ハイドロパーオキサイド類からなる酸化剤と、含糖ピロリン酸鉄処方、スルホキシレート処方、含糖ピロリン酸鉄処方/スルホキシレート処方の混合処方などの還元剤との組み合わせによるレドックス系の開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2−カルバモイルアザイソブチロニトリル、などのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、などの有機過酸化物などを挙げることができ、好ましくは前記レッドックス系の開始剤、あるいは過硫酸塩である。これらのラジカル重合開始剤の使用量は、使用されるアクリルモノマー(IV)100重量部に対し、通常、0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部程度である。この際のラジカル重合法としては、乳化重合あるいは溶液重合によって実施することが好ましい。
【0018】さらに乳化重合法においては連鎖移動剤を使用することもでき、具体的にはt−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、などのハロゲン化合物が、ラジカル重合性モノマーに対して、通常、0.02〜1重量%使用される。乳化重合に際しては、ラジカル重合開始剤、乳化剤、連鎖移動剤などのほかに、必要に応じて各種電解質、pH調節剤などを併用して、ラジカル重合性モノマー100重量部に対して、通常、水を100〜500重量部と、前記ラジカル重合開始剤、乳化剤、連鎖移動剤などを前記範囲内の量を使用し、重合温度5〜100℃、好ましくは、50〜90℃、重合時間0.1〜10時間の条件で乳化重合される。
【0019】一方、溶液重合の場合、ポリオルガノシロキサンおよびラジカル重合性モノマーを、有機溶媒に溶解し、これらに乳化重合法と同様のラジカル開始剤、必要に応じて連鎖移動剤、各種添加剤を加えてラジカル重合させる。この溶液重合で使用される有機溶媒としては、トルエン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、などが挙げられる。溶液重合に際しては、ラジカル重合開始剤、必要に応じて連鎖移動剤などを併用して、ラジカル重合性モノマー(IV)100重量部に対して、通常、有機溶媒を80〜500重量部と、前記ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤などを前記範囲内の量を使用し、重合温度5〜150℃、好ましくは50〜130℃、重合時間1〜10時間の条件で溶液重合される。この溶液重合の場合は、乳化重合の場合よりも不純物を著しく減少することができる場合がある。溶液重合においては、重合反応終了後、公知の方法により重合体を再乳化することにより特定重合体粒子を製造することができる。
【0020】上記の乳化重合または溶液重合反応が終了した状態のエマルジョンまたはサスペンジョンに対し、必要に応じてスチームストリッピング法、減圧蒸留法、遠心分離法、濾過法等により有機溶剤の除去処理を行うことが好ましい。当該エマルジョンまたはサスペンジョンにおけるポリマー粒子を水から分離する手段としては、スプレードライヤーなどを用いて一挙に水を蒸発させる手段、エマルジョンまたはサスペンジョンを遠心分離処理することにより当該重合体粒子を沈降させて分離し、得られる固形物を乾燥させる手段、当該エマルジョンまたはサスペンジョンを水分離膜を用いて濃縮した後に固形物を乾燥する手段などが挙げられる。また、必要に応じて、当該重合体粒子を水などにより洗浄して乳化剤を除去することも可能である。■の方法により得られる特定重合体粒子の平均粒子径は0.01〜100μm、好ましくは0.05〜50μmの範囲内にある。また、上記の紫外線吸収性粒子の平均粒子径の変動係数(CV値)は1〜30%、好ましくは1〜20%である。また、■の方法で得られる特定重合体粒子のグラフト率は、通常、20重量%以上、好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは100重量%以上程度である。
【0021】■の方法■の方法では、ラジカル重合性モノマーを乳化重合してシード粒子エマルジョンにオルガノシロキサンを添加し、好ましくはシード粒子にオルガノシロキサンを吸収させた状態でオルガノシロキサンを縮合させることにより特定重合体粒子を製造する。ラジカル重合性モノマーとしては■の方法と同様のモノマーを挙げることができ、また、乳化重合に際しては、乳化剤、ラジカル重合開始剤などが使用されるが、これらも■の方法と同様のものを挙げることができる。この方法においては、シード粒子100重量部(固形分)に対してオルガノシロキサンは0.1〜500重量部、好ましくは0.5〜250重量部使用する。
【0022】■の方法においては、シード粒子の存在下にオルガノシロキサンを一括、連続もしくは分割して添加し、よく攪拌することによりオルガノシロキサンがシード粒子に吸収させることができる。シード粒子に吸収されるオルガノシロキサンは、使用される全オルガノシロキサンの5重量%以上、好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは30重量%以上である。また、オルガノシロキサンの吸収が充分でない状態で反応が進むのを避けるために、反応系内はpH4〜10、好ましくはpH5〜9、さらに好ましくはpH6〜8に調整し、温度は90℃以下、好ましくは70℃以下、さらに好ましくは50℃以下、特に好ましくは30℃以下の条件で、オルガノシロキサンを添加、吸収させることが望ましい。 シード粒子に吸収されたオルガノシロキサンの縮合反応は、オルガノシロキサンの有する置換基の炭素数、反応温度および水素イオン濃度を変えることにより制御することができ、ポリシロキサンの濃度を調製することができる。オルガノシロキサンの縮合反応は、温度30℃以上、好ましくは50℃以上、さらに好ましくは70℃以上で行うことができる。このようにして得られる特定重合体粒子の平均粒径は、好ましくは0.02〜0.5μm、さらに好ましくは0.03〜0.3μm程度である。この平均粒径の調整は、シード粒子の粒径、オルガノシロキサンの吸収量などを適宜選択することによって行うことができる。
【0024】本発明で使用する特定重合体粒子の吸油量は、スクワレンを用い、JIS K5101(1978年)に限定される顔料の吸油量測定法に準拠して測定する。吸油測定法は、粉体1gをガラス板上に取りスクワレンを少量ずつ滴下しながらヘラを用いて練り込み、粉体が全体的にペースト状になった時を終点とし、粉体1gあたりの所要スクワレン量(ml)を吸油量とする。JIS法では、油として煮あまに油を用いるが、本法では皮脂との類似性からスクワレンを用いる。本発明に係わる重合体粒子の吸油量は1ml/g以上、好ましくは2ml/g以上である。
【0025】本発明において、特定重合体粒子は、水、低級アルコールあるいはこれらの混合物に分散させて懸濁液とし、毛髪化粧料とする。本発明の毛髪化粧料の最も好ましい基剤は水/エタノールの混合系であり、重量比で99/1〜20/80、より好ましくは、95/5〜40/60として用いる。毛髪化粧料中の特定重合体粒子の好ましい配合量は、0.05〜5重量%、より好ましくは、0.1〜2重量%である。本発明の毛髪化粧料においては、分散安定化、あるいは整髪の為に各種の水溶性高分子を用いることができる。水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロースなどの非イオン性水溶性高分子、カルボキシメチルセルロー、架橋ポリアクリル酸(カルボキシビニルポリマー)、キサンタンガム、グアーガムなどのアニオン性水溶性高分子を用いることができる。これら水溶性高分子の配合量は、毛髪化粧料の好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜1重量%である。本発明の毛髪化粧量料は、上記の成分に加えて、一般的に配合されるその他の成分、例えば、グリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールのような多価アルコール、ノニオン活性剤、カチオン活性剤、アニオン活性剤、染料、防腐剤、香料、酸化防止剤、キレート剤、殺菌剤、ビタミン、ホルモンなどの薬剤、養毛料、抗フケ剤などを本発明の効果を損なわない質的、量的範囲内で配合することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の実施例におけるポリマー粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡により観察して測定したものであり、ポリマー粒子のCV値は、下記数1で表される式から算出した値を示す。
【0027】
【数1】

【0028】また、グラフト率およびグラフト効率は以下の方法で求めた。グラフト重合生成物の一定重量(x)をアセトン中に投入し、振とう機で2時間振とうし、遊離の共重合体を溶解させ、遠心分離機を用いて回転数23,000rpmで30分間遠心分離し、不要分を得る。次に、真空乾燥機を用いて120℃で1時間乾燥し、不溶分重量(y)を得、次式によりグラフト率、グラフト効率を算出した。
【0029】

【0030】製造例1p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン1.5部およびオクタメチルシクロテトラシロキサン98.5部を混合し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を溶解した蒸留水300部中に入れ、ホモミキサーにより3分間攪拌して乳化分散させた。この混合液を、コンデンサー、窒素導入口および攪拌機を備えたセパラブルフラスコに移し、攪拌混合しながら90℃で6時間加熱し、5℃で24時間冷却することによって縮合を完成させた。得られた変性ポリオルガノシロキサン(III)中のオクタメチルシクロテトラシロキサンの縮合率は92.8%であった。この変性ポリオルガノシロキサンラテックスを炭酸ナトリウム水溶液でpH7に中和した。この変性ポリオルガノシロキサンラテックスを固形分換算で35部と、ドデシルベンゼンスルホン算ナトリウム0.5部および蒸留水140部を混合し、滴下ビン、コンデンサー、窒素導入口および攪拌機を備えたセパラブルフラスコに移し、さらに全ブチルアクリレート量の34%に相当するブチルアクリレート15.81部、全ジメチルアミノエチルメタクリレート量の34%に相当するジメチルアミノエチルメタクリレート6.29部、ピロリン酸ソーダ0.2部、ブドウ糖0.25部、硫酸第一鉄0.004部およびクメンハイドロパーオキサイド0.074部を加え、窒素を流しながら70℃まで昇温した。1時間重合後、残りのブチルアクリレート30.69部、残りのジメチルアミノエチルメタクリレート12.21部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.084部、蒸留水42部、クメンハイドロパーオキサイド0.12部およびt−ドデシルメルカプタン0.06部の混合液を滴下ビンを使用して3時間にわたって添加した。滴下終了後、3時間重合反応させることにより、特定重合体粒子を得た。このようにして得られた特定重合体粒子の平均粒子径は3.5μm、CV値は19%、グラフト率は101%、グラフト効率は54%、スクワレン吸油量は2.0±0.1ml/gであった。
【0031】製造例2実施例1における変性ポリオルガノシロキサンラテックスの使用量を60部に、ブチルアクリレートの使用量を16/8部、ジメチルアミノエチルメタクリレートの使用量を10.5/5.5部に変更した以外は実施例1と同様にして特定重合体粒子を得た。このようにして得られた特定重合体粒子の平均粒子径は3μm、CV値は18%、グラフト率は117%、グラフト効率は63%、スクワレン吸油量は2.2±0.1ml/gであった。
【0032】製造例3実施例1における変性ポリオルガノシロキサンのグラフト重合反応の開始剤を過硫酸カリウムに変更した以外は実施例1と同様にして特定重合体粒子を得た。このようにして得られた特定重合体粒子の平均粒子径は2.5μm、CV値は19%、グラフト率は96%、グラフト効率は51%、スクワレン吸油量は2.5±0.1ml/gであった。
【0033】比較製造例1タルク、カオリン、実施例1においてグラフト重合する前のヘンセイポリオルガノシロキサン粒子の吸油量はそれぞれ、0.5±0.1,0.5±0.1,0.6±0.1であった。
【0034】実施例1参考例1〜3の重合体粒子を用いて、下記の組成を有するペースト状毛髪化粧料を調製した。それぞれの毛髪化粧料を被験者のほおに塗布し、1時間後に剥離し、吸収された皮脂料を重量法で定量した。結果を表1に示す。
製造例1〜3で得られた特定重合体粒子 15重量% カルボキシメチルセルロース 0.5重量% エチルアルコール 30重量% 香料 0.1重量% 精製水にて100重量%とする。
【0035】比較例1カオリン、タルク、製造例1においてグラフト重合する前の変性ポリオルガノシロキサン粒子を用いて、実施例1と同様の配合でペースト状毛髪化粧料を調製した。それぞれの毛髪化粧料を被験者のほおに塗布し、1時間後に剥離し、吸収された皮脂料を重量法で定量した。結果を表1に示す。

【0036】実施例2製造例1〜3で得られた特定重合体粒子を用いて、下記の組成を有する毛髪化粧料を調製した。
製造例1〜3で得られた特定重合体粒子 0.3重量% カルボキシビニルポリマー 0.04重量% (カーボポール941,グッドリッチ社)
t−メントール 0.05重量% 香料 0.2重量% エチルアルコール 48重量% 精製水にて100重量%とする。
この毛髪化粧料を被験者の頭部片側に適用し、もう片側に本発明の特定重合体粒子を配合しない以外は上記の組成と同様の毛髪化粧料を適用した。1日後、2日後、3日後の左右での油性感の違いをモニターにより官能評価した。結果を表2に示す。なお、本表において○は油性感が良好、×は不良を示す。
【0037】

【0038】実施例3製造例1〜3で得られた特定重合体粒子を用いて下記の組成を有するヘアーコンディショナーを調製した。
製造例1〜3の重合体粒子 1重量% 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.5重量% エタノール 2.3重量% プロピレングリコール 5重量% メチルパラペン 0.2重量% ヒドロキシエチルセルロース 0.8重量% 青色1号 適量 香料 適量 精製水にて100重量%とするこの毛髪化粧料を被験者の頭部片側に適用し、もう片側には本発明の重合体粒子未配合の比較品を適用し、すすいだ後、経日での油性感を実施例2に従い評価した。結果を表3に示す。
【0039】

【0040】製造例4p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン1.5部およびオクタメチルシクロテトラシロキサン98.5部を混合し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を溶解した蒸留水300部中に入れ、ホモミキサーにより3分間攪拌して乳化分散させた。この混合液を、コンデンサー、窒素導入口および攪拌機を備えたセパラブルフラスコに移し、攪拌混合しながら90℃で6時間加熱し、5℃で24時間冷却することによって縮合を完成させた。得られた変性ポリオルガノシロキサン中のオクタメチルシクロテトラシロキサンの縮合率は92.8%であった。この変性ポリオルガノシロキサンラテックスを炭酸ナトリウム水溶液でpH7に中和した。この変性ポリオルガノシロキサンラテックスを固形分換算で35部と、ドデシルベンゼンスルホン算ナトリウム0.5部および蒸留水140部を混合し、滴下ビン、コンデンサー、窒素導入口および攪拌機を備えたセパラブルフラスコに移し、さらに全2−ヒドロキシエチルメタクリレート量の34%に相当する2−ヒドロキシエチルメタクリレート15.81部、全メチルメタクリレート量の34%に相当するメチルエチルメタクリレート6.29部、ピロリン酸ソーダ0.2部、ブドウ糖0.25部、硫酸第一鉄0.004部およびクメンハイドロパーオキサイド0.074部を加え、窒素を流しながら70℃まで昇温した。1時間重合後、残りの2−ヒドロキシエチルメタクリレート30.69部、残りのメチルメタクリレート12.21部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.084部、蒸留水42部、クメンハイドロパーオキサイド0.12部およびt−ドデシルメルカプタン0.06部の混合液を滴下ビンを使用して3時間にわたって添加した。滴下終了後、3時間重合反応させることにより、グラフト共重合体を得た。このようにして得られた水溶性重合体の25℃における固形分濃度10%での粘度は50cps、グラフト率は101%、グラフト効率は54%、スクワレン吸油量は2.0±0.1ml/gであった。
【0041】製造例5実施例4における変性ポリオルガノシロキサンラテックスの使用量を60部に、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの使用量を16/8部、メチルメタクリレートの使用量を10.5/5.5部に変更した以外は実施例1と同様にして重合体ラテックスを得た。このようにして得られた水溶性重合体の25℃における固形分濃度10%での粘度は20cps、グラフト率は117%、グラフト効率は63%、スクワレン吸油量は2.2±0.1ml/gであった。
【0042】製造例6実施例4における変性ポリオルガノシロキサンのグラフト重合反応の開始剤を過硫酸カリウムに変更した以外は実施例1と同様にしてグラフト共重合体を得た。このようにして得られた水溶性重合体の25℃における固形分濃度10%での粘度は40cps、グラフト率は96%、グラフト効率は51%、スクワレン吸油量は2.5±0.1ml/gであった。
【0043】製造例7実施例4において、2−ヒドロキシエチルメタクリレートをエチレングリコールに変更した以外は実施例1に従い、グラフト共重合体を得た。このようにして得られた水溶性重合体の25℃における固形分濃度10%での粘度は20cps、グラフト率は96%、グラフト効率は51%、スクワレン吸油量は2.5±0.1ml/gであった。
【0044】比較製造例2実施例1においてグラフト重合する前のヘンセイポリオルガノシロキサン粒子の吸油量はそれぞれ、0.5±0.1,0.5±0.1,0.6±0.1であった。
【0045】実施例4実施例1において、特定重合体粒子として製造例4〜7で得られた特定重合体粒子を用いてた以外は実施例1と同様のペースト状毛髪化粧料を調製した。それぞれの毛髪料を被験者のほおに塗布し、1時間後に剥離し、吸収された皮脂料を重量法で定量した。結果を表4に示す。
【0046】比較例2カオリン、タルク、製造例4においてグラフト重合する前の変性ポリオルガノシロキサン粒子を用いて、実施例4と同様の配合でペースト状毛髪化粧量を調製した。それぞれの毛髪料を被験者のほおに塗布し、1時間後に剥離し、吸収された皮脂料を重量法で定量した。結果を表4に示す。

【0047】実施例5実施例2において、特定重合体粒子として製造例4〜7で得られた特定重合体粒子を用いてた以外は実施例2と同様のペースト状毛髪化粧料を調製した。それぞれの毛髪料を被験者のほおに塗布し、1時間後に剥離し、吸収された皮脂料を重量法で定量した。結果を表5に示す。この毛髪化粧料を被験者の頭部片側に適用し、もう片側に本発明の重合体粒子未配合の毛髪化粧料を適用した。1日後、2日後、3日後の左右での油性感の違いをモニターにより官能評価した。結果を表5に示す。

【0048】実施例6実施例3において、特定重合体粒子として製造例4〜7で得られた特定重合体粒子を用いてた以外は実施例2と同様のヘアーコンディショナーを調製した。それぞれの毛髪料を被験者のほおに塗布し、1時間後に剥離し、吸収された皮脂このヘアーコンディショナーを被験者の頭部片側に適用し、もう片側には本発明の特定重合体粒子未配合の比較品を適用し、すすいだ後、経日での油性感を実施例5に従い評価した。結果を表6に示す。

【0049】
【発明の効果】本発明の毛髪化粧料は皮脂吸収能、使用感に優れ、毛髪の油性感を軽減するのに適する。
【出願人】 【識別番号】000004178
【氏名又は名称】日本合成ゴム株式会社
【出願日】 平成8年(1996)4月30日
【代理人】
【公開番号】 特開平9−295920
【公開日】 平成9年(1997)11月18日
【出願番号】 特願平8−132842