| 【発明の名称】 |
カビ取り剤組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】勝 誠一
【氏名】北村 伊都子
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| 【目的】 |
カビ除去効果に優れ、且つ塩素ガス発生の危険性がなく、環境汚染の問題も少ない酸素系のカビ取り剤を提供する。 |
| 【構成】 |
過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する過酸化物とジアルカノールアミン及び/またはジアルキルアミンを含有するカビ取り剤組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する過酸化物とジアルカノールアミン及び/またはジアルキルアミンを含有することを特徴とするカビ取り剤組成物。 【請求項2】 過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する過酸化物の含有量が過酸化水素換算で1〜8重量%、ジアルカノールアミン及び/またはジアルキルアミンの含有量が0.5〜15重量%である請求項1記載のカビ取り剤組成物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、新規なカビ取り剤組成物に関し、更に詳しくは過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する過酸化物とジアルカノールアミン及び/またはジアルキルアミンを含有するカビ取り剤組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】浴室の天井、タイルの目地、プラスチックの壁や台所の三角コーナー等の黒ズミ汚れはCladosporium属等のカビの繁殖によって発生するカビ汚れがほとんどである。これらのカビ汚れの除去には、従来から次亜塩素酸塩や塩素化イソシアヌル酸塩等を主成分とする塩素系カビ取り剤や過酸化水素や過炭酸塩等の過酸化物を主成分とする酸素系カビ取り剤が使用されている。しかしながら、塩素系カビ取り剤は、カビ除去効果は優れているものの、誤って酸性の洗浄剤と併用・混合したりすると有毒な塩素ガスが発生する問題があった。更に、近年では、使用後の2次汚染で、クロルアミンやダイオキシンが発生する等の環境汚染の問題も指摘されている。一方、酸素系カビ取り剤は、塩素系カビ取り剤に比較して、塩素ガス発生の危険性や環境汚染の問題は少ないが、カビ除去効果が極端に劣るという問題があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は優れたカビ除去効果を有し、塩素ガス発生の危険性や環境汚染の問題も少ない酸素系のカビ取り剤組成物を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の問題点を解決すべく検討した結果、過酸化水素や水中で過酸化水素を生成する過酸化物とある特定のアミン化合物を組み合わせることにより、それらの過酸化物単独では発揮し得ない効果を発揮することを見出し、本発明を完成した。 【0005】すなわち、本発明は、必須成分として過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する過酸化物と、ジアルカノールアミン及び/またはジアルキルアミンを含有することを特徴とするカビ取り剤組成物を提供する。 【0006】本発明では、過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する過酸化物が使用される。これらのうち、水中で過酸化水素を生成する過酸化物の例としては、過炭酸塩、過ほう酸塩、及びピロリン酸塩、硫酸ナトリウム、尿素等の過酸化水素付加物等が挙げられ、特に過炭酸ナトリウム等の過炭酸塩や過ほう酸ナトリウム一水化物等の過ほう酸塩が好ましい。 【0007】過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する過酸化物は、使用時(洗浄時)に過酸化水素換算で1〜8重量%、好ましくは2〜6重量%の濃度になるように調整して組成物に配合される。 【0008】本発明に使用されるジアルカノールアミンやジアルキルアミンは、過酸化水素や水中で過酸化水素を生成する過酸化物との併用で、カビ除去効果を高める作用がある。ジアルカノールアミンの例としては、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等が、ジアルキルアミンの例としては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン等がそれぞれ挙げられ、これらの中から1種または2種以上を選択して使用することができる。 【0009】これらのジアルカノールアミン及び/またはジアルキルアミンは使用時に0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%の濃度になるように調整される。 【0010】本発明のカビ取り剤組成物は、更にpHを調整する緩衝剤を配合すれば、効果をより高めることができる。本発明組成物の使用時におけるpHは、9〜13、好ましくは10〜12が適当である。これらのpH緩衝剤の好ましい例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム等のアルカリ金属ケイ酸塩、オルソリン酸ナトリウム、オルソリン酸カリウム等のアルカリ金属オルソリン酸塩等が挙げられる。これらのpH緩衝剤は、本発明組成物の使用時におけるpHを9〜13、好ましくは10〜12にする量配合すればよい。更に、必要によりアルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属重炭酸、ピロリン酸アルカリ金属塩、トリポリリン酸アルカリ金属塩等も配合できる。 【0011】本発明のカビ取り剤組成物には、必要により界面活性剤、水溶性高分子、キレート剤、可溶化剤、色素、及び香料等を添加、配合することができる。 【0012】界面活性剤には、本発明のカビ取り剤組成物をカビ汚れに浸透させる作用があるため、これを添加することが好ましい。界面活性剤の例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルフォン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、高級脂肪酸塩、高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルエトキシ硫酸エステル塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、アミンオキサイド、高級脂肪酸アルカノールアミド、高級脂肪酸グリコールエステル、ショ糖脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤、モノまたはジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩等のカチオン界面活性剤、カルボベタイン、スルホベタイン、ヒドロキシスルホベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。また、特殊な界面活性剤として、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサンメチル(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体等のシリコーン界面活性剤も使用することができる。 【0013】本発明の組成物に添加することができる水溶性高分子としては、ザンサンガム、グアーガム、カラーギナン、トラガントガム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸のアルカリ金属塩、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩、架橋ポリアクリル酸やポリアクリル酸のアルカリ金属塩、ポリビニルアルコール等が挙げられる。これらの水溶性高分子の配合は、本発明組成物に粘性を与えるため、壁等の垂直面での適用に効果的となる。 【0014】またキレート剤としては、クエン酸、リンゴ酸等のヒドロキシカルボン酸及びそれらのアルカリ金属塩、エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、ニトリロ3酢酸等のアミノカルボン酸及びそれらのアルカリ金属塩、アミノトリメチレンホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸等のホスホン酸及びそれらのアルカリ金属塩等が挙げられる。これらのキレート剤は、本発明組成物の洗浄性、或いはまた安定性を向上させることができる。 【0015】更に、可溶化剤としては、p−トルエンスルフォン酸塩、キシレンスルフォン酸塩、アルケニルコハク酸塩等が挙げられる。 【0016】本発明組成物の使用方法としては、使用時に上記必須成分やその他の成分を順次、水に配合して、混合溶解後に対象面に噴射したり、塗布して使用する方法や、例えば、上記必須成分のうち、過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する過酸化物を含有するA剤とジアルカノールアミン及び/またはジアルキルアミンとその他の成分を含有するB剤に分離分納し、使用時に両剤を混合溶解させて使用する方法、或いはまた分離分納された両剤を噴射混合して使用する方法等が考えられる。 【0017】 【実施例】以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 【0018】 【実施例1】表1に示す配合を有する組成物を調製し、下記のカビ除去試験を行った結果を表1に示す。 【0019】カビ除去試験;20×20mmの綿布にクラドスポリウム・ヘルバルムを接種し、25℃で7日間培養して作成したカビ汚染布を上記組成物2g中で、60分間浸漬処理し、その後、水洗、乾燥した後、汚染布の反射率を反射率計(平沼SPR−3)を用いて測定し、次式により、カビ除去率を求めた。この数値が高い程、カビに対する除去効果が優れていることを示す。 カビ除去率(%)=(Rw−Rs)/(Ro−Rs)×100Ro:カビ接種前の綿布の反射率Rs:処理前のカビ汚染布の反射率Rw:処理後のカビ汚染布の反射率【0020】 【表1】
【0021】表1の結果から明らかなように、本発明1〜3のカビ取り剤組成物は、比較例1〜6のカビ取り剤組成物よりカビ除去効果に優れていた。 【0022】 【実施例2】表2に示す配合を有する組成物を調製し、実施例1と同様にしてカビ除去試験を行った。それらの結果を表2に示す。この試験では、各種アミン化合物の配合効果を試験した。 【0023】 【表2】
【0024】表2の結果から明らかなように、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジエチルアミンを配合した本発明4〜6のカビ取り剤組成物は、優れたカビ除去効果を示したが、その他のアミン化合物を配合した比較例7〜13のカビ取り剤組成物及びアミン化合物を配合していない比較例14のカビ取り剤組成物はあまり良いカビ除去効果を示さなかった。これより本発明組成物申のジアルキルアミン及びジアルカノールアミンの作用は、アミン化合物のうち特異的であると判断される。 【0025】 【実施例3】表3に示す配合の組成物を調製し、実際のカビ汚れでカビ除去試験を行った。結果を表3に示す。カビ除去試験は、実際の浴室内でカビが繁殖した部分に上記組成物を塗布し、2時間放置後のカビ除去効果を官能的に評価した。本発明7のカビ取り剤組成物を用いた場合はカビが完全に除去され、良好なカビ除去効果を示したが、比較例15のカビ取り剤組成物を用いた場合はカビ汚れが一部残り、十分なカビ除去効果を示さなかった。 【0026】 【表3】
【0027】 【発明の効果】本発明によれば、塩素系カビ取り剤組成物にみられるような塩素ガス発生の危険性がなく、しかも環境汚染の問題も少ないカビ除去効果に優れる酸素系カビ取り剤を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000207584 【氏名又は名称】大日本除蟲菊株式会社
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| 【出願日】 |
平成8年(1996)3月28日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平9−263505 |
| 【公開日】 |
平成9年(1997)10月7日 |
| 【出願番号】 |
特願平8−112892 |
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