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【発明の名称】 衛星通信システムにおける中継システム
【発明者】 【氏名】ロバート エイ. ウィーデマン

【目的】
【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 地球に位置するユーザ端末と第1周波数帯域に含まれる第1通信信号を送受信するとともに地球に位置する地上局と第2周波数帯域に含まれる第2通信信号を送受信する手段を有するとともに衛星サービス領域を地上に有する少なくとも2つの低地球軌道衛星と、前記低地球軌道衛星のうちの第1低地球軌道衛星の第1衛星サービス領域と第2低地球軌道衛星の第2衛星サービス領域との間の重複領域に位置し、前記第1衛星サービス領域に対応する前記第1衛星から第1通信信号を受信するとともに受信した第1通通信信号を前記第2衛星サービス領域に対応する前記第2衛星に送信する第1トランシーバを有する少なくとも1つの地球中継局と、を有し、前記第1衛星サービス領域に位置する第1地上局と、前記第2衛星サービス領域に位置する第2地上局と、の間に、通信順方向リンクが形成されることを特徴とする通信システム。
【請求項2】 前記地球中継局は、前記第2衛星サービス領域に対応する前記第2衛星から第1通信信号を受信するとともに受信した第1通信信号を前記第1衛星サービス領域に対応する前記第1衛星に送信する第2トランシーバをさらに有し、前記第1地上局と前記第2地上局との間に通信戻りリンクが形成されることを特徴とする請求項1記載の通信システム。
【請求項3】 前記地球中継局は、前記第1衛星から受信した呼出要求送信を復調する復調手段と、復調した呼出要求送信から電話をつなぐ宛先情報を抽出する手段と、をさらに有することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
【請求項4】 前記地球中継局は、前記地球中継局からの前記送信を受信する衛星を選択する手段をさらに有することを特徴とする請求項3記載の通信システム。
【請求項5】 前記復調手段は、前記第1衛星から受信されたスペクトラム拡散信号を逆拡散する手段を含むことを特徴とする請求項3記載の通信システム。
【請求項6】 前記第1及び第2低地球軌道衛星は、低地球軌道(LEO)中継衛星の配列の一部を構成することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
【請求項7】 前記第1及び第2低地球軌道衛星は、低地球軌道(LEO)中継衛星の配列の一部を構成し、前記配列は、1の軌道面当たり6個の衛星が等距離に配置されている軌道面の8つに分布する48個の衛星からなり、前記軌道面は赤道に対して52度傾斜していることを特徴とする請求項1記載の通信システム。
【請求項8】 地球のトランシーバと双方向に通信を行うために地上サービス領域を各々が有するとともに低地球軌道(LEO)に配列された低地球軌道中継衛星を有し、且つ前記地上サービス領域に配置された地上局及びユーザ端末を含む通信システムを操作する制御方法であって、通信の宛先を指定する情報を含む通信要求を作成することによって第1地上局によって通信を開始する行程と、前記第1地上局から第1低地球軌道中継衛星に前記通信要求を送信する行程と、前記第1低地球軌道中継衛星にて前記通信要求を受信して送信することによって前記通信要求を中継する行程と、前記第1低地球軌道中継衛星の地上サービス領域に位置する地上中継局にて前記通信要求を受信する行程と、受信した前記通信要求から通信の宛先を指定した情報を抽出する抽出行程と、抽出した前記情報の少なくとも一部に基づいて、第2低地球軌道中継衛星を選択する行程と、前記第1低地球軌道中継衛星の地上サービス領域と重複する地上サービス領域を有して選択された第2低地球軌道中継衛星に前記地上中継局から通信要求を送信する行程と、選択された第2低地球軌道中継衛星にて前記通信要求を受信して送信することによって前記通信要求を中継する行程と、第2地上局にて中継された前記通信要求を受信する行程と、前記呼出要求によって指定された宛先により地球の通信回線網に通信リンクを形成する行程と、を有することを特徴とする制御方法。
【請求項9】 前記抽出行程は、スペクトラム拡散通信信号を逆拡散して復調する行程を含むことを特徴とする請求項8記載の制御方法。
【請求項10】 前記衛星の配列は、8つの軌道面に48個の衛星が分布し且つ1の軌道面当たりに6個の衛星が等間隔に配置されており、前記軌道面は赤道に対して52度傾斜していることを特徴とする請求項8記載の制御方法。
【請求項11】 各々が地上サービス領域を有する複数の低地球軌道(LEO)通信衛星とともに使用される地上に設けられた中継局であって、第1サービス領域を有する第1低地球軌道通信衛星からのダウンリンク送信を受信するとともに受信した送信を前記第1サービス領域と重複する第2サービス領域を有する第2低地球軌道通信衛星にアップリンクにて送信する第1トランシーバと、前記第2サービス領域を有する前記第2低地球軌道通信衛星からのダウンリンク送信を受信するとともに受信した送信を前記第1サービス領域を有する前記第1低地球軌道通信衛星にアップリンクにて送信する第2トランシーバと、前記第1低地球軌道通信衛星から受信した呼出要求送信を復調する復調手段と、復調した呼出要求送信から電話をつなぐ宛先情報を抽出する手段と、前記アップリンク送信を受信する低地球軌道通信衛星を選択する手段と、を有することを特徴とする中継局。
【請求項12】 前記復調手段は、前記第1低地球軌道通信衛星から受信したスペクトラム拡散信号を逆拡散する手段を含むことを特徴とする請求項11記載の中継局。
【請求項13】 地球のトランシーバと双方向に通信を行うために地上サービス領域を各々が有するとともに低地球軌道(LEO)に配列された低地球軌道中継衛星を有し、且つ前記地上サービス領域に配置された地上局及びユーザ端末を含む通信システムを操作する制御方法であって、ユーザ端末から第1低地球軌道中継衛星に送信を送ることによって通信を開始する行程と、前記第1低地球軌道中継衛星を介して第1地上局に送信を中継する行程と、通信の宛先を指定する情報を含む通信要求を前記第1地上局にて作成する行程と、前記第1地上局から前記第1低地球軌道中継衛星に前記通信要求を送信する行程と、前記第1低地球軌道中継衛星にて前記通信要求を受信して送信することによって前記通信要求を中継する行程と、前記第1低地球軌道中継衛星の地上サービス領域内に位置する地上中継局によって前記通信要求を受信する行程と、前記第1低地球軌道中継衛星の地上サービス領域と重複する地上サービス領域を有する第2低地球軌道中継衛星に前記地上中継局から前記通信要求を送信する行程と、前記第2低地球軌道中継衛星にて前記通信要求を受信して送信することによって前記通信要求を中継する行程と、第2地上局によって中継された前記通信要求を受信する行程と、前記呼出要求によって指定された宛先に基づいて地球の通信回線網に通信リンクを形成する行程と、を有することを特徴とする制御方法。
【請求項14】 前記送信行程及び前記受信行程の各々は、スペクトラム拡散通信信号を増幅する行程を含むことを特徴とする請求項13記載の制御方法。
【請求項15】 前記衛星の配列は、8個の軌道面に48個の衛星が分布するとともに1の軌道面当たりに6個の衛星が等距離に配置され、前記軌道面は赤道に対して52度傾斜していることを特徴とする請求項13記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信システムに関し、特に低地球軌道(以下、LEOと称す)衛星を含む通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】衛星を含む通信システムは、例えば1994年4月12日に特許となり「無線電話・衛星移動システム(Wireless Telephone/Satellite Roaming System )」の名称を有するロバート A.ウィーデマン(Robert A. Wiedeman)の米国特許第5,303,286号などの多数の米国特許や、外国特許、さらには様々な刊行物により周知である。
【0003】本発明の対象は、低地球軌道にある複数の衛星を使用している、「LEO」システムや "LEOS" と呼ばれる通信システムの分野である。LEOSは、地上の信号の足跡状、すなわちフットプリント(footprints)のパターンが移動することに特徴がある。衛星は地球の周囲に軌道を描いて周回しているので、地上において、各足跡状は衛星によって送信され受信されるビームのサービスエリア、すなわちサービス領域に相当する。衛星は、ゲートウェイと呼ばれる地上局と通信を行う。
【0004】LEOに配列された衛星において、2つ以上の衛星の足跡状やサービスエリアが重複することはよくあることである。サービスエリアの重複によって、地上の受信機は、サービスエリアが重複している複数の衛星から同時に通信信号を受信することができ、また、かかる衛星を介して通信信号を同時に送信することもできる。複数の衛星を介して同じ信号の多重コピーを受信する受信機にに対しては、マルチパスによるフェージングや信号の遮断による影響をかなり減らすことができる。この点については、1993年8月3日に特許となり「中継器ダイバーシチスペクトラム拡散通信システム」と題名が付されたステファン A.アメスによる米国特許第5,233,626号に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】中継器ダイバーシチを使用する通信システムは、スペクトラム拡散(以下、SSと称す)技術を使用し、通信容量を最大限に活用するために変調方式として符号分割多元接続(以下、CDMAと称す)も使用している。しかし、上記システムにおいて、衛星の足跡状と生成される内部ビームとによって重複領域をできる限り広く採って、フェージングや遮蔽を減らすためにダイバーシチ技術の使用を最大限に活用することが求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、LEO衛星通信システムにおいて重複している足跡状を使用してシステムの連結性を増大せしめ、サービスの可用性を拡大せしめることである。特に、本発明は、少なくとも2つの衛星のサービス領域が重複している地上領域に配置された少なくとも1つのLEOS中継局を使用して、第1サービス領域と接続しているゲートウェイから第2サービス領域と接続しているゲートウェイへの通信の中継を開示する。音声通信などの通信を、複数のサービス領域やゲートウェイを介して送るために、複数のLEOS中継局が設けらて、基礎をなす通信システムのかなりの部分を周回させることができる。
【0007】特に、本発明は、各々が地上にサービス領域を有する複数の低地球軌道(LEO)通信衛星とともに使用するために地上に設けられた中継局を開示する。中継局は、第1サービス領域に対応する第1LEO通信衛星からのダウンリンク送信を受信するとともに受信した送信を第1サービス領域と重複する第2サービス領域に対応する第2LEO通信衛星にアップリンクを介して送信する第1トランシーバを含む。中継局は、さらに、第2サービス領域に対応する第2LEO通信衛星からのダウンリンク送信を受信するとともに受信した送信を第1サービス領域に対応する第1LEO通信衛星にアップリンクを介して送信する第2トランシーバを含む。中継局は、さらに、第1LEO通信衛星から受信した呼出要求送信を復調する復調器と、復調した呼出要求送信から電話をつなぐ宛先情報を抽出するとともにアップリンク送信を受信するLEO通信衛星を選択するコントローラとを含む。
【0008】本発明の好ましい実施例において、復調器は、第1LEO通信衛星から受信したスペクトラム拡散信号を逆拡散してトラッキングを行う回路を含む。
【0009】
【実施例】本発明の特徴を、添付図面を参照しながら以下の本発明の詳細な説明に基づきより明らかにする。図1に、本発明の好ましい実施例での使用に適した衛星通信システム10の好ましい実施例を一例として示す。本発明を詳細に説明する前に、通信システム10の説明を最初に行い、本発明をより完全に理解するものとする。
【0010】通信システム10は、概念的に、複数のセグメント1,2,3,4に分割される。セグメント1は宇宙セグメントであり、セグメント2はユーザセグメントであり、セグメント3は地上(または地球)セグメントであり、セグメント4は電話システム基盤セグメント4、または電話システム支援セグメント4となっている。
【0011】本発明の好ましい実施例において、例えば1414kmの低地球軌道(LEO)に全部で48の衛星が存在している。衛星12は8つの軌道面に分布しており、1軌道面当たり6つの衛星が等間隔に配置されている。すなわち、48の衛星は、ウォーカー配列(Walker constellation)を採っている。この軌道面は、赤道に対して52度傾斜しており、各衛星は、114分毎に1回軌道を周回する。これによって、ほぼ地球全体をサービスエリア、すなわち有効領域とすることができる。さらに、南緯70度と北緯70度との間に位置するユーザの1人に対して、任意の時刻にユーザの視野には少なくとも2つの衛星が存在していることが好ましい。このように、ユーザは、地上局としてのゲートウェイ(以下、GWと称す)18のサービスエリア内の地上の任意の一地点と、地上の他の地点と、の間で、1つ以上のゲートウェイ18と1つ以上の衛星12とを経由して、場合によっては電話基盤セグメント4も使用して、さらにはPSTNを介して、通信を行うことができる。
【0012】なお、システム10の上記記載は、本発明の使用が見られる通信システムの適切な実施例を表したにすぎない。すなわち、上述の通信システムの詳細によって、本発明は制限されるものではない。システム10の説明を続けると、衛星12の間のソフト転送(すなわち、ハンドオフ)処理や、各衛星によって伝送される16のスポットビーム(図4参照)の各々の間でのソフト転送(ハンドオフ)処理によって、スペクトラム拡散(以下、SSと称す)技術や符号分割多元接続(以下、CDMAと称す)技術を介して非破壊の通信が行われる。様々なスペクトラム拡散CDMA(以下、SS−CDMAと称す)技術やプロトコルを用いることができるが、適したSS−CDMA技術は、TIA/EIA暫定標準「2重モード広域スペクトラム拡散セルラシステムのための移動局を含む局互換性標準(Mobile Station-Base Station Compatibility Standard for Dual-Mode Wideband Spread Spectrum Cellular System )」TIA/EIA/IS−95(1993年7月)と似ている。
【0013】低地球軌道によって、低電力固定型ユーザ端末や低電力移動ユーザ端末13は、衛星12を経由して通信を行うことができる。なお、本発明において、「固定型(fixed )」とは、移動自在ではなく、一地点から移動不能な状態に、すなわち固定状態に設置されていることと同義に用いるものである。本発明の好ましい実施例において、これらの衛星12の各々は、「折曲パイプ(bent pipe )」型中継器としてのみ機能し、ユーザ端末13やゲートウェイ18からの音声やデータなどの通信トラフィック信号(communications traffic signal )を受信し、受信した通信トラフィック信号を他の周波数帯域に変換し、次に、変換された信号を再び送信するものである。すなわち、受信した通信トラフィック信号に対して、衛星での信号処理は行われず、衛星12は、通信トラフィック信号が送受信されて搬送されていることを少しも認識していないのである。
【0014】さらに、衛星12間の直接通信リンクを必要としない。すなわち、衛星12の各々は、ユーザセグメント2に位置する送信機や地上セグメント3に位置する送信機だけから信号を受信し、ユーザセグメント2に位置する受信機や地上セグメント3に位置する受信機のみに信号を送信する。ユーザセグメント2には、衛星12との通信に適した複数種類のユーザ端末13が含まれている。ユーザ端末13には、例えば、携帯移動無線電話機14、車載の移動無線電話機15、ページング及びメッセージングタイプの装置16や固定型無線電話機14Aなどを含む複数の様々な種類の固定型ユーザ端末や移動ユーザ端末が含まれる。なお、かかる固定型ユーザ端末及び移動ユーザ端末は、各種電話機14,14A,15,16に限定されるものではない。ユーザ端末13には、1つ以上の衛星12を介して双方向に通信を行うために全方向性アンテナ13Aが備えられていることが好ましい。
【0015】なお、固定型無線電話機14Aは、方向性アンテナを使用することもできる。これによって、干渉が低減され、その結果、1つ以上の衛星12によって同時にサービスを行うことのできるユーザの数を増やすことができる。さらに、ユーザ端末13は、2重使用装置であり、従来と同様な方法で地上のセルラシステムとも通信を行うことのできる回路を含んでいる。
【0016】図3も参照すると、ユーザ端末13は、全2重モードで動作でき、例えばアップリンク、すなわち戻りリンク(return link )17BとしてのLバンドRFリンクを経由してリターン衛星トランスポンダ12Aを介して通信を行うことができ、さらに、ダウンリンク、すなわち順方向リンク(forward link)17AとしてのSバンドRFリンクを経由して順方向衛星トランスポンダ12Bを介して通信を行うことができる。リターンLバンドRFリンク17Bは、1.61GHzから1.625GHzまでの帯域幅16.5MHzの周波数帯域内で動作し、スペクトラム拡散技術によりパケット化ディジタル音声信号やディジタル信号によって変調されている。順方向SバンドRFリンク17Aは、2.485GHzから2.5GHzまでの帯域幅16.5MHzの周波数帯域内で動作する。順方向RFリンク17Aも、スペクトラム拡散技術によりパケット化ディジタル音声信号やディジタル信号によってゲートウェイ18で変調されている。
【0017】順方向リンクの16.5MHzの帯域は、13チャネルに分割され、例えば1チャネル毎に最多128のユーザが割り当てられる。戻りリンクは、様々な帯域を有し、ユーザ端末13は、順方向リンクに割り当てられたチャネルとは別のチャネルに割り当てられたり、割り当てられなかったりする。しかしながら、戻りリンクにおいて複数の衛星12から受信するダイバーシチ受信モードで動作するとき、ユーザは、各衛星に対して同一の順方向及び戻りリンクRFチャネルに割り当てられる。
【0018】地上セグメント3は、少なくとも1つのゲートウェイ18を含む。なお、多くの場合、地上セグメント3は複数のゲートウェイ18を含む。ゲートウェイ18は、例えば、3GHzよりも高い周波数範囲内で、好ましくはCバンド内で動作する全2重CバンドRFリンク19を介して衛星12と通信を行う。図1において、全2重CバンドRFリンク19は、衛星に向かう順方向リンク19Aと、衛星からの戻りリンク19Bとからなる。CバンドRFリンクは、通信フィーダリンクを双方向に運び、さらに、衛星に対して衛星コマンドを運び、衛星からはテレメトリ情報を運ぶ。順方向フィーダリンク19Aは、5GHzから5.25GHzまでの帯域内で動作するが、リターンフィーダリンク19Bは、6.875GHzから7.075GHzまでの帯域内で動作する。
【0019】衛星フィーダリンクアンテナ12G,12Hは、LEO衛星12から見える地上のサービスエリアを最大とするように境界を仕切る広域カバレッジアンテナであることが好ましい。通信システム10の好ましい実施例において、地上からの仰角を10度と仮定した場合、1のLEO衛星12が境界を仕切る角度は、およそ110度である。これによって、直径がおよそ5793.48km(3600マイル)のサービスエリアが生成される。
【0020】Lバンドアンテナ及びSバンドアンテナは、対応する地上のサービス領域内に有効領域を形成するマルチビームアンテナである。Lバンドアンテナ12C及びSバンドアンテナ12Dは、図4に示すように、ビームパターンがほぼ一致していることが好ましい。すなわち、これは、宇宙船からの送信ビーム及び受信ビームが地上の同一領域をカバーすることを示している。しかし、これは、システム10の動作に対して特に大切なことではない。
【0021】例えば、数千の全2重通信が、1つの衛星12を介して行われる。システム10の特徴により、2つ以上の衛星12が、1つのユーザ端末13と1つのゲートウェイ18との間の通信を同時に中継している。この動作モードは、後述するように、フェージングに対する耐性を増大させつつソフトハンドオフ処理の実行を容易としながらも、各受信機でのダイバーシチ合成を考慮しているのである。
【0022】なお、周波数と、帯域と、本実施例にて説明された周波数及び帯域の全ては、1つのシステムを表すためのものにすぎない。他の周波数や周波数帯域を、議論している原理に何の変化ももたらさずに使用することができる。一例として、ゲートウェイと衛星との間のフィーダリンクは、およそ3GHzから7GHzまでのCバンド以外の他の帯域や、例えばおよそ10GHzから15GHzまでのKuバンドや、15GHzよりも高周波数のKaバンドなどの帯域の周波数を使用することもできる。
【0023】ゲートウェイ18は、衛星12の通信ペイロード、すなわち通信機器やトランスポンダ12A,12B(図3参照)を電話基盤セグメント4に接続するように機能する。トランスポンダ12A,12Bは、Lバンド受信アンテナ12Cと、Sバンド送信アンテナ12Dと、Cバンド電力増幅器12Eと、Cバンド低雑音増幅器12Fと、Cバンドアンテナ12G,12Hと、LバンドからCバンドへの周波数変換領域12Iと、CバンドからSバンドへの周波数変換領域12Jと、を含む。さらに、衛星12は、マスター周波数発生器12Kと、コマンド及びテレメトリ装置12Lとを含む。
【0024】電話基盤セグメント4は、通信回線網として、既存の電話システムからなり、公有地移動網(Public Land Mobile Network:以下、PLMNと称す)ゲートウェイ20と、地域公衆電話網(regional public telephone networks:以下、RPTNと称す)22や他のローカル電話サービスプロバイダなどのローカル電話交換局と、国内長距離ネットワーク24と、国際ネットワーク26と、私設ネットワーク28と、その他のRPTN30と、を含む。通信システム10は、ユーザセグメント2と、電話基盤セグメント4の公衆交換電話網(以下、PSTNと称す)の電話機32と、PSTNには無い電話機32と、私設ネットワークにある様々なタイプのユーザ端末と、の間で、音声通信やデータ通信を双方向に行うように動作する。
【0025】図1に、さらに図5にも示すように、地上セグメント3の一部として、衛星動作制御センター(Satellite Operations Control Center :以下、SOCCと称す)36と、地上動作制御センター(Ground Operations Control Center:以下、GOCCと称す)38とが存在する。地上データ網(Ground Data Network :GDN)39を含む通信路(図2参照)は、地上セグメント3のゲートウェイ18及びテレメトリ及びコマンドユニット(以下、TCUと称す)18Aと、SOCC36及びGOCC38とを相互に接続するために設けられている。通信システム10のこの部分によって、全システム制御機能が構成される。
【0026】図2に、ゲートウェイ18を詳細に示す。各ゲートウェイ18は、最大4つの2重偏波RF・Cバンドサブシステムを含む。各2重偏波RF・Cバンドサブシステムは、パラボラアンテナ40と、アンテナ駆動部42と、ペデスタル42Aと、低雑音受信機44と、高電力増幅器46とからなる。これらの部品は、全てレドーム構造の内部に配置されて、周囲の環境から保護されている。
【0027】ゲートウェイ18は、受信したRF搬送波信号を処理するダウンコンバータ48と、送信されるRF搬送波信号を処理するアップコンバータ50とを含む。ダウンコンバータ48及びアップコンバータ50は、CDMAサブシステム52に接続されている。CDMAサブシステム52は、公衆交換電話ネットワーク(以下、PSTNと称す)にPSTNインターフェース54を介して接続されている。衛星対衛星リンクが使用される場合、PSTNは省略されることがある。
【0028】CDMAサブシステム52は、信号加算器及びスイッチユニット52Aと、ゲートウェイトランシーバサブシステム(以下、GTSと称す)52Bと、GTSコントローラ52Cと、CDMA相互接続サブシステム(以下、CISと称す)52Dと、セレクタバンクサブシステム(Selector Bank Subsystem :以下、SBSと称す)52Eとを含む。CDMAサブシステム52は、基地局管理部(Base Station Manager: 以下、BSMと称す)52Fによって制御され、例えばIS−95互換性用のCDMA互換性を有する基地局と同じように機能する。CDMAサブシステム52も、所望の周波数合成器52Gとグローバルポジショニングシステム(Global Positioning System:以下、GPSと称す)受信機52Hとを含む。
【0029】PSTNインターフェース54は、PSTNサービス交換ポイント(以下、SSPと称す)54Aと、電話制御プロセッサ(以下、CCPと称す)54Bと、ビジターロケーションレジスタ(Visitor Location Register:以下、VLRと称す)54Cと、ホームロケーションレジスタ(Home Location Register: 以下、HLRと称す)へのプロトコルインターフェース54Dとを含む。HLRは、セルラゲートウェイ20(図1参照)やPSTNインターフェース54の内部に配置されている。
【0030】ゲートウェイ18は、SSP54Aによって形成される標準インターフェースを介して電気通信網、すなわちテレコミュニケーションネットワークに接続されている。ゲートウェイ18は、1次レートインターフェース(Primary Rate Interface: 以下、PRIと称す)を介してPSTNとインターフェースをとって接続している。さらに、ゲートウェイ18は、移動交換センター(Mobile Switching Center:以下、MSCと称す)と直接に接続できるようになっている。
【0031】ゲートウェイ18は、SS−7・ISDN固定信号をCCP54Bに供給する。このインターフェースのゲートウェイ側では、CCP54Bは、CIS52Dとインターフェースをとって、CDMAサブシステム52とインターフェースをとっている。CCP54Bは、システムエアインターフェース(system Air Interface:以下、AIと称す)に対してプロトコル転送機能を提供する。かかるAIは、CDMA通信用のIS−95暫定標準と似ている。
【0032】ブロック54C,54Dは、通常ゲートウェイ18と外部のセルラ電話網との間のインターフェースをとっている。このインターフェースは、例えばIS−41(北アメリカ標準、AMPS)セルラシステムや、GSM(欧州標準、MAP)セルラシステムと互換性を有し、特に、電話のホームシステムの外側で電話を使用するユーザを扱う方法に対して互換性を有する。ゲートウェイ18は、システム10対AMPS電話、及びシステム10対GSM電話に対して、ユーザ端末の認証を支援したり、サポートする。既存の電気通信基盤が無いサービス領域では、HLRが、ゲートウェイ18に加えられて、SS−7信号方式インターフェースとのインターフェースがとられている。
【0033】通常のサービス領域から電話をかけているユーザは、確認されるとシステム10によって取り込まれる。ユーザは、どの領域にいても、同一の端末装置を使用して、世界中のどこからでも電話をかけることができ、必要なプロトコル変換がゲートウェイ18によって行われる。例えばGSMからAMPSへの変換が不要のとき、プロトコルインターフェース54Dは省略される。
【0034】GSM移動交換センタに固有の「A」インターフェースや、IS−41移動交換センタに対するベンダ対オーナ(vendor-proprietary)インターフェースに加えて、またはかかるインターフェースの替わりに、セルラゲートウェイ20に対して専用の汎用(universal )インターフェースを設けることも、本発明に含まれる。図1に示すように、PSTN−INTと記された信号路のように、PSTNに直接インターフェースを設けることも、本発明に含まれる。
【0035】ゲートウェイの全制御は、ゲートウェイコントローラ56によって行われる。ゲートウェイコントローラ56は、上述の地上データネットワーク(以下、GDNと称す)39へのインターフェース56Aと、サービスプロバイダ制御センタ(以下、SPCCと称す)60へのインターフェース56Bとを含む。ゲートウェイコントローラ56は、通常、BSM52Fを介して、またアンテナ40の各々に接続されたRFコントローラ43を介して、ゲートウェイ18と相互に接続されている。さらに、ゲートウェイコントローラ56は、ユーザのデータベースや衛星エフェメリスデータなどのデータベース62に接続され、また、I/Oユニット64にも接続されている。なお、このI/Oユニット64は、ゲートウェイコントローラ56とアクセスするパーソナルサービスを可能とするものであり、ディスプレイやキーボードなどを有する。GDN39も、テレメトリ及びコマンド(以下、T&Cと称す)ユニット66に対して双方向にインターフェースをとっている(図1及び図5参照)。
【0036】図5を参照すると、GOCC38の機能は、ゲートウェイ18による衛星の使用を計画して制御することであり、この衛星の使用をSOCC36に対して調整することである。通常、GOCC38は、傾向を解析し、トラフィック計画を生成し、電力やチャネルなどのシステム資源や衛星12の割り当てを行い、システム10全体の性能を監視し、リアルタイムで、または前もって、使用指示をゲートウェイ18にGDN39を介して送っている。なお、システム資源は、電力やチャネルに限定されるものではない。
【0037】SOCC36は、他の機能に加えて、軌道を維持するとともに監視し、ゲートウェイに衛星使用情報を中継してGDN39を介してGOCC38に入力せしめ、衛星のバッテリ状態を含む各衛星12の機能全体を監視し、衛星12内のRF信号路に対する利得を設定し、地表に対する衛星の姿勢を最適化せしめるように動作する。
【0038】上述の如く、各ゲートウェイ18は、信号伝送(signalling)と、音声やデータの通信との両者のために、ユーザをPSTNに接続したり、また、請求を目的としてデータベース62(図2参照)を介してデータを生成したりする。選択されたゲートウェイ18は、テレメトリ及びコマンドユニット(以下、TCUと称す)18Aを含み、戻りリンク19Bにおいて衛星12によって送信されるテレメトリデータを受信するとともに、順方向リンク19Aを介してコマンドを衛星12まで送信する。GDN39は、ゲートウェイ18と、GOCC38と、SOCC36と、を相互に接続するように動作する。
【0039】通常、LEO配列の衛星12の各々は、Cバンド順方向リンク19AからSバンド順方向リンク17Aへと情報をゲートウェイ18からユーザに中継し、また、Lバンド戻りリンク17BからCバンド戻りリンク19Bへと情報をユーザからゲートウェイ18に中継する。この情報は、電力制御信号に加え、SS−CDMA同期チャネルとSS−CDMAページングチャネルとを含む。様々なCDMAパイロットチャネルも、順方向リンクでの干渉をモニタするために使用される。衛星エフェメリス更新データも、衛星12を介してゲートウェイ18からユーザ端末13の各々に向けて通信される。衛星12も、アクセス指令や電力変化指令、登録指令を含む信号方式情報をユーザ端末13からゲートウェイ18に中継するように機能する。衛星12も、ユーザとゲートウェイ18との間の通信信号を中継したり、未登録者や未登録端末による使用を軽減するための防護手段を備えることもできる。
【0040】動作時において、衛星12は、衛星の動作状態の測定値を含む宇宙船テレメトリデータを送信する。衛星からのテレメトリストリームと、SOCC36からのコマンドと、通信フィーダリンク19とは、全てCバンドアンテナ12G,12Hを共有する。TCU18Aを含むゲートウェイ18に対して、受信された衛星テレメトリデータは、SOCC36に直ちに送られ、または、一旦保存されて後になって、大抵はSOCCの要求によりSOCC36に送られる。テレメトリデータは、どのように送られようとも、パケットメッセージとしてGDN39を介して送られる。なお、パケットメッセージの各々は、単一の小テレメトリフレーム(minor telemetry frame )を含んでいる。複数のSOCC36が衛星サポートを行う場合は、テレメトリデータは全てのSOCCに送られる。
【0041】SOCC36は、GOCC38とのインターフェース機能を複数有する。第1のインターフェース機能は、軌道位置情報であり、各ゲートウェイ18が自身の視界にある衛星の最大4つまでを正確に追跡できるように、SOCC36は、GOCC38に軌道情報を提供する。このデータは、ゲートウェイ18が周知のアルゴリズムを使用して衛星交信リストを明らかにすることができる程度のデータ表を含んでいる。SOCC36は、ゲートウェイの追跡計画を知るためには不要である。TCU18Aは、ダウンリンクテレメトリ帯域を捜して、コマンドを伝える前に、各アンテナによって追跡されている衛星の身元を単に確認するのみである。
【0042】第2のインターフェース機能は、SOCC36からGOCC38に報告される衛星状態情報である。衛星状態情報は、衛星やトランスポンダの可用性(availablity )と、バッテリの状態と、軌道情報とを含み、通信目的のために衛星12の全部または一部の使用を妨げる衛星関係の制限を含んでいる。システム10の重要な概念は、ゲートウェイの受信機やユーザ端末の受信機でのダイバーシチ合成とともにSS−CDMAを使用することである。ダイバーシチ合成が用いられて、長さが異なる複数の伝送路を介して複数の衛星からユーザ端末13やゲートウェイ18に信号が到着したときのフェージングの影響を少なくしている。ユーザ端末13やゲートウェイ18においてレイク受信機が、複数の信号源からの信号を受信して合成するために用いられている。例えば、ユーザ端末13やゲートウェイ18は、衛星12のマルチビームを介して同時に送信される順方向リンク信号や受信される戻りリンク信号に対してダイバーシチ合成を行っている。
【0043】連続ダイバーシチ受信モードの性能は、1つの衛星中継器を介して1つの信号を受信するモードの性能よりも優れており、さらに、受信信号に悪影響をもたらす木や障害物からの遮蔽や妨害によりリンクが失われる通信の中断が無いのである。ゲートウェイ18のマルチ方向性アンテナ40は、ユーザ端末13におけるダイバーシチ合成を支援するために、1つ以上の衛星12の様々なビームを介して、ゲートウェイからユーザ端末への順方向リンク信号を送信することができる。ユーザ端末13の全方向性アンテナ13Aは、ユーザ端末13の視野にある衛星ビームの全てを経由して送信を行う。
【0044】各ゲートウェイ18は、送信機の電力制御機能を支援して低速フェード(slowfades)にアドレスせしめ、さらにブロックインターリーブも支援して媒体を高速フェード(fast fades)にアドレスせしめる。電力制御は、順方向リンクと逆方向リンクとの両方で行われる。電力制御機能の応答時間は、最悪30m秒の衛星周回遅延引きはずし(satellite round trip delay)に適応するように調整される。
【0045】ブロックインターリーブ回路(53D,53E,53F、図6参照)は、ボコーダ(音声符号化・復号化器)53Gのパケットフレームに関係するブロック長において動作する。最適インターリーブ長は、より長いものに交換されるので、終端間遅延(end-to-end delay)全体は増大するが、エラー訂正は改善される。最大終端間遅延は、150ミリ秒であり、またはそれ以下であることが好ましい。この遅延は、ダイバーシチ合成器によって行われる受信された信号のアライメントによる遅延と、ボコーダ53Gの処理遅延と、ブロックインターリーブ回路53D〜53Fの遅延と、CDMAサブシステム52の一部を構成する図示せぬビタビデコーダの遅延とを含む全遅延を含む。
【0046】図6に、図2のCDMAサブシステム52の順方向リンク変調部のブロック図を示す。加算器ブロック53Aの出力部は、周波数アジィルアップコンバータ(frequency agile up-convertor)53Bに信号を送り、アップコンバータ53Bは、加算器及びスイッチブロック52Aに信号を送る。テレメトリ及び制御(以下、T&Cと称す)情報も、ブロック52Aに入力される。
【0047】無変調直接シーケンスSSパイロットチャネルは、所望のビットレートで全てゼロからなるウォルシュコードを生成する。このデータストリームは、様々なゲートウェイ18や衛星12から信号を分離するために使用される短PNコード(short PN code )と合成される。パイロットチャネルは、使用される場合、短コードに加えられた2を法とし、次に、CDMA・FD・RFチャネル帯域においてQPSK拡散されたりBPSK拡散される。次に示す様々な疑似雑音(PN)コードオフセットが提供される。すなわち、(a)ユーザ端末13がゲートウェイ18を識別するためのPNコードオフセットと、(b)ユーザ端末13が衛星12を識別するためのPNコードオフセットと、(c)ユーザ端末13が衛星12から伝送される16のビームのうちの1つを識別するためのPNコードオフセットとである。様々な衛星12からのパイロットPNコードは、同じパイロットシード(seed)PNコードとは異なる時間オフセットや位相オフセットに割り当てられる。ゲートウェイ18によって伝送されるパイロットチャネルの各々は、使用される場合、他の信号よりも高い電力レベルで、または低い電力レベルで送信される。パイロットチャネルによって、ユーザ端末13は、順方向CDMAチャネルのタイミングを捕捉し、コヒーレントな復調のために位相基準を用意し、信号強度の比較を行ってハンドオフを開始する時を判定する機構を備えることができる。しかしながら、パイロットチャネルの使用は強制ではなく、他の技術を使用することもできる。
【0048】同期チャネルは、次に示す情報、すなわち、(a)時刻と、(b)送信を行っているゲートウェイの身元と、(c)衛星エフェメリスと、(d)割り当てられたページングチャネルとに関する情報を含むデータストリームを生成する。同期データは、畳み込み符号器53Hに供給され、ここで、データは、畳み込み符号化され、次にブロックインターリーブされて高速フェードを減らす。生じたデータストリームは、同期ウォルシュコードに加算された2を法とし、CDMA・FD・RFチャネル帯域においてQPSK拡散されたり、またはBPSK拡散されたりする。
【0049】ページングチャネルは、畳み込み符号器53Iに供給され、ここで、ページングチャネルは畳み込み符号化されてブロックインターリーブされる。生成されたデータストリームは、長コード発生器53Jの出力と合成される。長PNコードは、様々なユーザ端末13の帯域を分離するために使用される。ページングチャネルと長コードとは、シンボルカバーに加算された2を法とし、ここで、生成された信号はウォルシュコードに加算された2を法としている。次に、この結果は、CDMA・FD・RFチャネル帯域においてQPSK拡散されたりBPSK拡散されたりする。
【0050】一般に、ページングチャネルは、(a)システムパラメータメッセージ、(b)アクセスパラメータメッセージ、(c)CDMAチャネルリストメッセージを含む複数のメッセージを伝達する。システムパラメータメッセージは、ページングチャネルの構成と、位置決めパラメータと、捕捉を支援するパラメータとを含む。アクセスパラメータメッセージは、アクセスチャネルの構成とアクセスチャネルデータレートとを含む。CDMAチャネルリストメッセージは、使用される場合、対応するパイロットの身元と割り当てられたウォルシュコードとを運ぶ。
【0051】ボコーダ53Kは、音声を符号化してPCM順方向トラフィックデータストリームを生成する。順方向トラフィックデータストリームは、畳み込み符号器53Lに供給され、畳み込み符号器53Lにおいて、データストリームは畳み込み符号化されてブロック53Fにてブロックインターリーブされる。生成されたデータストリームは、ユーザの長コードブロック53Kの出力と合成される。ユーザの長コードは、様々な加入者チャネルを分離するために使用される。次に、生じたデータストリームは、マルチプレクサ(以下、MUXと称す)53Mにおいて電力制御され、ウォルシュコードに加算された2を法とし、CDMA・FD・RF通信チャネル帯域においてQPSK拡散されたりまたはBPSK拡散される。
【0052】ゲートウェイ18は、CDMA戻りリンクを復調するように動作する。戻りリンクに対して異なる2つのコード、すなわち、(a)ゼロのオフセットコードと、(b)長コードと、が存在する。これらのコードは、異なる2種類の戻りリンクCDMAチャネル、すなわち、アクセスチャネルとリターントラフィックチャネルとによって使用される。
【0053】アクセスチャネルに対して、ゲートウェイ18は、アクセスを要求するアクセスチャネルにてバーストを受信して復調する。アクセスチャネルメッセージは、比較的小量のデータが続く長プリアンブルにおいて具体化される。プリアンブルは、ユーザ端末の長PNコードである。各ユーザ端末13は、単一の時間によって生成される唯一の長PNコードを共通のPN発生器の多項式へとオフセットする。
【0054】アクセス要求を受信した後、ゲートウェイ18は、アクセス要求の受信を承認するとともにウォルシュコードをユーザ端末13に割り当ててトラフィックチャネルを設けながら、順方向リンクページングチャネル(ブロック53E,53I,53J)上でメッセージを送る。ゲートウェイ18も周波数チャネルをユーザ端末13に割り当てる。ユーザ端末13とゲートウェイ18とは、共に割り当てられたチャネル素子に切り替わって、割り当てられたウォルシュ(拡散)コードを使用しながら2重通信を開始する。
【0055】リターントラフィックチャネルは、ローカルデータソースやユーザ端末のボコーダからのディジタルデータを畳み込み符号化することによって、ユーザ端末13にて生成される。次に、データは、所定間隔毎にブロックインターリーブされて、128−Ary変調器及びデータバーストランダム化器(randomizer)に供給されてクラッシュ(clashing)を減らす。次に、データは、ゼロのオフセットPNコードに加算されて、1つ以上の衛星12を介してゲートウェイ18に伝送される。
【0056】ゲートウェイ18は、例えば高速ハダマード変換(FHT)を使用して戻りリンクを処理することによって、128−Aryウォルシュコードを復調し、復調された情報をダイバーシチ合成器に供給する。このように、通信システム10の好ましい実施例を記載した。次に、本発明の好ましい実施例を記載する。図7及び図8に示されたゲートウェイからゲートウェイへの中継システムの好ましい実施例について説明する。
【0057】本発明により、複数のトランシーバ中継器は、2つ以上の衛星12のサービスエリア、すなわち有効範囲が重複している領域に配置されている。多数の中継器を使用することができるが、1のLEOS中継局70に対して、A,Bとそれぞれ符号が付された2つのゲートウェイ18,18と、一部が重複しているサービスエリア1,2をそれぞれ有する2つの衛星12,12’とを用いて説明する。
【0058】最初に、順方向リンクを図7に基づいて説明する。ゲートウェイAは、頭上にある第1衛星12に、経路指定情報などのルーティング情報と他のシステムの動作情報とを含む信号を送信する。この信号は、アンテナ12Hによって受信されて受信機に送られ、受信機は信号を増幅し周波数を変換して送信機に送り、さらに送信アンテナ12Dに送る。アンテナ12Hは単一ビームアンテナやマルチビームアンテナの1のビームアンテナなどからなる。また、送信アンテナ12Dも、単一のビームアンテナやマルチビームアレイの1のビームアンテナなどからなり、地上に第1サービス領域を形成する。第2衛星12’は、第2サービス領域を形成する受信アンテナ12Cを有し、この第2サービス領域は、第1サービス領域と領域72において重なり合っている。なお、受信アンテナ12Cは、単一ビームアンテナやマルチビームアンテナの1のビームアンテナなどからなる。重複領域72に、LEOS中継局70が地球中継局や地上中継局として配置されている。LEOS中継局70は、第1衛星12から送信された信号をアンテナ70Dと受信機70Aとで受信する。なお、アンテナ70Dは、方向性アンテナやトラッキングアンテナ、または全方向性アンテナなどからなる。受信機70Aは、受信した信号を復調して、少なくとも信号経路指定情報を抽出する。次に、LEOS中継局70は、送信機70Bとアンテナ70Eとを使用して、周波数をシフトせしめた信号を第2衛星12’に送信する。なお、アンテナ70Eは、方向性アンテナやトラッキングアンテナ、または全方向性アンテナなどからなる。受信機70Aによって抽出された信号経路指定情報は、コントローラ70Cによって処理される。送信された信号は、衛星アンテナ12Cによって受信されて、受信機に送られる。この受信機は、信号を増幅し周波数を変換せしめて送信機に送り、さらに、アンテナ12Gを介してゲートウェイBに送る。なお、衛星アンテナ12Cは、単一ビームアンテナやマルチビームアンテナの1のビームアンテナなどからなり、アンテナ12Gは、単一ビームアンテナやマルチビームアンテナの1のビームアンテナなどからなる。ゲートウェイBは、第2サービス領域にサービスを行っている。
【0059】戻りリンクを図8に基づいて説明する。ゲートウェイBは、信号を衛星12’に送信する。なお、この信号は、経路指定情報や他のシステムの動作情報を含むものである。信号は、アンテナ12Hによって受信されて受信機に送られる。この受信機は、信号を増幅し周波数を変換して送信機に、次に送信アンテナ12Dに送る。なお、アンテナ12Hは、単一のビームアンテナや、マルチビームアンテナの1のビームアンテナなどからなる。送信アンテナ12Dも、単一のビームアンテナや、マルチビームアレイの1のビームアンテナなどからなり、地上に第1サービス領域を形成する。衛星12は、第2サービス領域を有する受信アンテナ12Cを有する。なお、受信アンテナ12Cは、単一のビームアンテナや、マルチビームアンテナの1のビームアンテナなどからなる。第2サービス領域は、重複領域72によって第1サービス領域と重なり合っている。LEOS中継局70は、衛星12’から送信された信号を、アンテナ70D’と第2送受信機対(トランシーバ)の受信機70A’とによって受信する。なお、アンテナ70D’は、方向性アンテナやトラッキングアンテナ、または全方向性アンテナなどからなる。受信機70A’は、受信した信号を復調して信号経路指定情報を少なくとも抽出する。次に、LEOS中継局70は、送信機70B’とアンテナ70E’とを使用して、周波数をシフトせしめた信号を衛星12に送信する。アンテナ70E’は、方向性アンテナやトラッキングアンテナ、または全方向性アンテナなどからなる。送信された信号は、衛星アンテナ12Cによって受信されて受信機に送られる。受信機は、信号を増幅し周波数を変換せしめて送信機に送り、さらにアンテナ12Gを介してゲートウェイAに信号を送る。なお、衛星アンテナ12Cは、単一のビームアンテナや、マルチビームアンテナの1のビームアンテナなどからなる。アンテナ12Gは、単一のビームアンテナや、マルチビームアンテナの1のビームアンテナなどからなる。
【0060】上記記載や、衛星12の様々な送信アンテナ及び受信アンテナを示す図3も参照することにより、LEOS中継局70は、通常ユーザ端末13によって使用される周波数のSS信号を受信したり送信することが判る。衛星12,12’の仰角は変化するので、障害物による信号の遮断やフェージングに対抗するために、複数のLEOS中継局を配置せしめることができるが、1の重複領域72内に1のLEOS中継局のみを配置することが要求される。地表の大部分が重複しているサービス領域72になることが好ましい。よって、LEOS中継局70は、大抵ゲートウェイAとゲートウェイBとの中間点に配置されている。LEOS中継局70内部のコントローラ70Cは、必要に応じて迂回中継を行うこともできる。
【0061】システムは、図9のフローチャートに示すように動作する。図7も参照して、ユーザが、ゲートウェイAを使用して、ゲートウェイBを介して別のユーザに電話をかけると仮定する(ブロックA)。呼出セットアップデータが、ゲートウェイAにて、呼出経路指定(宛先コード)情報を含むようにパケット化されたりフォーマットされ、サービス要求が、経路指定情報とともに衛星12を介して、衛星12の視野や衛星12のビーム内に含まれるLEOS中継局70の全てに送信される(ブロックB,C)。各LEOS中継局70は、SS−CDMA逆拡散器及び復調器を使用して、宛先情報や命令情報の抽出に十分なポイントやベースバンドに、受信信号をダウンコンバートして、受信信号から宛先符号情報を抽出する。受信を行っている少なくとも1つのLEOS中継局70のコントローラ70Cは、信号を他のゲートウェイ18に送るために、衛星12を選択したり、またはLEOS中継局70の視野にある全衛星に同時に通信を行う。リレー衛星は、パケット化された呼出ルーティング情報に含まれている宛先情報に応じて選択されたり、またはデータベースのルックアップテーブルに基づいて選択される。ゲートウェイBが選択されると仮定した場合、次に、信号は衛星12’を介してゲートウェイBに送られる(ブロックD)。ゲートウェイBは、受信した信号をベースバンドにダウンコンバートし、宛先コードに応じて、ブロックEにてゲートウェイBが目的の宛先ゲートウェイであるか否かの判定を行う。判定の結果が否定であれば、呼出が他の衛星12やゲートウェイ18、またはLEOS中継局70を介して行われているブロックBに戻る。ブロックEでの判定の結果が肯定であれば、ゲートウェイBは、電話をローカルPSTNに送るなど、呼出をローカル電話基盤セグメント4に接続する(ブロックF)。リターンメッセージも同様に処理される。ニアリアルタイム音声やデータ、メッセージングが、この技術を使用して可能となる。
【0062】LEOS中継局70は、対をなして動作する2つのトランシーバ(70A,70B),(70A’,70B’)を有して構成されていることが好ましい。LEOS中継局70は、サービスを行っているゲートウェイ18の制御により動作し、コントローラ70Cに含まれているプログラムにより、リアルタイムやプログラムに組まれた経路指定の判定を、LEOS中継局70で局部的に行うことができる。方向性アンテナ70D,70E(図7)と方向性アンテナ70D’,70E’(図8)とが、LEOS中継局70で使用されているが、無方向性アンテナや全方向性アンテナを使用することもできる。LEOS中継局70の各々は、図2及び図6に示すような回路を含んで、スペクトラム拡散信号の逆拡散や復調、トラッキング、さらに送信を行う。各LEOS中継局70は、多重SS信号を同時に受信したりトラッキングをなすことができる多重フィンガレイキ受信機などの受信機を有するように構成されているのが好ましい。故に、単一のLEOS中継局を、1の衛星のサービス領域から他の衛星のサービス領域に電話などの多重通信を同時に中継するために使用することができる。
【0063】図10に、本発明の第1実施例を示す。本実施例において、複数の衛星12A〜12Dは、それぞれのサービス領域(以下、CAと称す)1〜4と対応している。サービス領域1〜4は、それぞれゲートウェイ18A〜18Dによってサービスが行われている。重複領域72が、様々なサービス領域の間に形成される。各重複領域に、少なくとも1つのLEOS中継局(以下、RSと称す)70が存在する。本実施例において、システムユーザは、電話1を用いて地上の通信システム(すなわち、PSTN1)を介して、PSTN2に接続された電話2に電話をかける。電話1,2は千kmのオーダの距離を介して離れており、電話1,2は固定型または移動型のいずれでも良い。電話1からの呼出に反応して、ゲートウェイ18Aは、宛先情報と他の命令とを含む呼出要求パケットを作成し、この呼出要求パケットをLEO衛星12Aに送信する。衛星12Aは、呼出要求パケットをダウンリンクで中継する。呼出要求は、CA1とCA2との間の重複領域72にあるLEOS,RS70によって受信される。このLEOS,RS70は、送信を逆拡散して復調し、呼出要求パケットから宛先情報を抽出する。宛先情報に基づいて、またはプログラムの命令により、LEOS,RS70は、LEO衛星12Bを選択して送信を受信させる。全方向性アンテナがLEOS,RS70にて使用される場合、LEOS,RS70は、視野にある衛星12の全てに対して同時に通信を行うことができる。送信が衛星12Bに送られたと仮定すると、衛星12Bは、CA2,CA3,CA間の重複領域72のLEOS,RS70に送信を中継する。このLEOS,RS70は、呼出要求パケットから宛先情報を抽出して、衛星12Cを選択して送信を受信させる。衛星12Cは、ゲートウェイ18Cによって受信されるダウンリンクに送信を中継する。ゲートウェイ18Cは、宛先情報に基づいて、電話をPSTN2に接続して電話2まで送る。
【0064】このように、ゲートウェイ18Bやゲートウェイ18Dに接続されたPSTNを使用せずに、PSTN1からPSTN2に電話をつなげることができる。さらに、衛星から衛星への通信リンクを必要とせずに、電話をかけることができる。これによって、衛星12,12Bの構成や操作をかなり簡単にすることができる。
【0065】図11に 本発明の他の実施例を示す。CA1にあるユーザ端末13によって、移動局(以下、MSと称す)を持って移動しているユーザに電話をかける。なお、このMSは、基地局(以下、BSと称す)と移動交換センタ(以下、MSCと称す)とを介して、CA4内のゲートウェイDに接続されているPSTNに接続されている。移動しているユーザ13によってかけられた電話は、図1に説明した方法によって、衛星12Aを介してゲートウェイ18Aに中継される。ゲートウェイ18Aは、宛先と他の情報とを含む呼出要求パケットを作成し、この呼出要求パケットをLEO衛星12Aに送信する。衛星12Aは、呼出要求パケットをダウンリンクに中継する。呼出要求は、CA1とCA2との間の重複領域72にあるLEOS,RS70によって受信される。このLEOS,RS70は、送信を逆拡散して復調し、呼出要求パケットから宛先情報を抽出する。宛先情報に基づいて、LEOS,RS70は、LEO衛星12Bを選択して送信を受信させる。衛星12Bは、CA2,CA3,CA4の間の重複領域72にあるLEOS,RS70に送信を中継する。このLEOS,RS70は、呼出要求パケットから宛先情報を抽出し、衛星12Dを選択して送信を受信させる。衛星12Dは、ゲートウェイ18Dによって受信されるダウンリンクに送信を中継する。ゲートウェイ18Dは、宛先情報に基づいて、電話をPSTNに接続して、MSC及びBSを介してMSに送る。
【0066】本発明をSS−CDMA通信システムに基づいて説明したが、本発明はSS−CDMA通信システムに限定されるものではない。すなわち、本発明は、時分割多元接続(TDMA)や周波数分割多元接続(FDMA)、またはTD−SS通信システムのようなハイブリッドシステムなどの様々な種類の通信システムとともに使用することができる。さらに、本発明は、中軌道衛星システムなどの衛星がLEOに無い、およそ5000〜10000海里(9266〜18532km)のところで軌道が傾いている衛星を含む衛星システムにおいても用いることができる。
【0067】このように、本発明を好ましい実施例に基づいて説明したが、当業者においては、本発明の請求項から外れることなく本発明の形態や詳細に関する様々な変形をなし得るものと考える。
【出願人】 【識別番号】596028941
【氏名又は名称】グローバルスター エル. ピー.
【出願日】 平成8年(1996)4月22日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】藤村 元彦
【公開番号】 特開平8−331034
【公開日】 平成8年(1996)12月13日
【出願番号】 特願平8−100435