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【発明の名称】 プロトコル変換トランシーバ中継器
【発明者】 【氏名】ロバート エイ. ウィーデマン

【目的】
【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1プロトコルを使用する第1衛星通信システムの少なくとも1つの第1衛星と双方向に通信を行う第1トランシーバと、前記第1プロトコルとは異なる第2プロトコルを使用する第2衛星通信システムの少なくとも1つの第2衛星と双方向に通信を行う第2トランシーバと、を有する通信中継ユニットであって、前記第1トランシーバと前記第2トランシーバとに双方向に接続されたプロトコルコンバータであって、前記第1及び第2衛星通信システムのうちの一方の衛星通信システムからの伝達情報を受信し、受信した伝達情報を他方の衛星通信システムにて使用されているプロトコルに変換し、プロトコルが変換された伝達情報を前記他方の衛星通信システムに伝送するプロトコルコンバータをさらに有することを特徴とする通信中継ユニット。
【請求項2】 公認ユーザのデータベースをさらに有し、前記プロトコル変換器は、受信した伝達情報が公認ユーザの前記データベースに記録されているユーザによって発信されている場合にのみ、受信した伝達情報を変換することを特徴とする請求項1記載の通信中継ユニット。
【請求項3】 前記第1衛星通信システムは、スペクトラム拡散、符号分割多元接続に基づくプロトコルを使用し、前記第2衛星通信システムは、時分割多元接続に基づくプロトコルを使用することを特徴とする請求項1記載の通信中継ユニット。
【請求項4】 前記第1衛星通信システムの衛星は、前記プロトコル変換ユニットを含んで、地上に設置されたトランシーバと通信を直接行うことができ、前記第2衛星通信システムの衛星は、前記プロトコル変換ユニットを含んで、地上に設置されたトランシーバと通信を直接行うことができるとともに、前記第2衛星通信システムの他の衛星とも通信を直接行うことができることを特徴とする請求項3記載の通信システム。
【請求項5】 少なくとも1つの第1衛星を含み第1プロトコルを使用する第1衛星通信システムと、少なくとも1つの第2衛星を含み前記第1プロトコルとは異なる第2プロトコルを使用する第2衛星通信システムと、を有するハイブリッド通信システムであって、少なくとも1つのプロトコル変換ユニットをさらに有し、前記プロトコル変換ユニットは、前記第1衛星通信システムの第1衛星と双方向に通信を行う第1トランシーバと、前記第2衛星通信システムの第2衛星と双方向に通信を行う第2トランシーバと、前記第1トランシーバと前記第2トランシーバとに双方向に接続されたプロトコルコンバータであって、前記第1及び第2衛星通信システムのうち一方の衛星通信システムからの伝達情報を受信し、受信した伝達情報を他方の衛星通信システムによって用いられているプロトコルに変換し、プロトコルが変換された伝達情報を前記他方の衛星通信システムに送信するプロトコルコンバータと、を含むことを特徴とするハイブリッド通信システム。
【請求項6】 前記第1衛星は、少なくとも1つの地上局からの通信アップリンクフィーダリンクを受信する手段と、受信した通信フィーダリンクを前記第1衛星のダウンリンクサービス領域内の地上に位置する複数の端末に送信する手段とを有し、前記地上局は、前記第1衛星に前記通信フィーダリンクを送信する手段と、地上に位置する通信システムに前記通信フィーダリンクを接続する手段と、を有することを特徴とする請求項5記載のハイブリッド通信システム。
【請求項7】 前記プロトコルコンバータは公認ユーザのデータベースを有し、前記プロトコルコンバータは、受信した伝達情報が公認ユーザの前記データベースに記録されているユーザによって発信されている場合に限り、受信した伝達情報を変換することを特徴とする請求項5記載のハイブリッド通信システム。
【請求項8】 前記第1衛星通信システムはスペクトラム拡散符号分割多元接続に基づくプロトコルを使用し、前記第2衛星通信システムは時分割多元接続に基づくプロトコルを使用することを特徴とする請求項5記載のハイブリッド通信システム。
【請求項9】 前記第1衛星通信システムの衛星は、前記プロトコル変換ユニットを含んで、地上のトランシーバとのみ通信を直接行うことができ、前記第2衛星通信システムの衛星は、前記プロトコル変換ユニットを含んで、地上のトランシーバと通信を直接行うことができるとともに、前記第2衛星通信システムの他の衛星の少なくとも1つとも通信を直接行うことができることを特徴とする請求項8記載のハイブリッド通信システム。
【請求項10】 ユーザ端末から他のユーザ端末に通信を行う通信方法であって、第1端末にて通信を発信する行程と、第1プロトコルにより動作する第1衛星通信システムの少なくとも1つの第1衛星に対して地上局を経由して通信を中継する行程と、前記第1衛星によって前記通信を中継する行程と、中継された前記通信を受信する行程と、第2衛星通信システムの第2プロトコルによる通信に前記通信を変換する変換行程と、変換された通信を前記第2衛星通信システムに送信する行程と、変換されて送信された前記通信を前記第2衛星通信システムの少なくとも1つの第2衛星で受信する行程と、変換された前記通信を第2端末に送り届ける配送行程と、からなることを特徴とする通信方法。
【請求項11】 前記配送行程は、前記第2衛星通信システムの前記第2衛星から他の衛星の少なくとも1つに、変換された前記通信を中継する行程を含むことを特徴とする請求項10記載の通信方法。
【請求項12】 前記変換行程は、前記通信が公認ユーザのデータベースに記録されているユーザによって発信されたか否かを判定する行程を含むことを特徴とする請求項10記載の通信方法。
【請求項13】 前記第1衛星通信システムはスペクトラム拡散符号分割多元接続に基づくプロトコルを使用し、前記第2衛星通信システムは時分割多元接続に基づくプロトコルを使用することを特徴とする請求項10記載の通信方法。
【請求項14】 前記変換行程は、アクセスの種類、変調の種類、周波数プラン、ビットレート、信号方式フォーマット、誤り保護技術、電力レベル制御、音声符号化技術、音声符号化レート、アクセス及びページングのフォーマット、呼出セットアップフォーマット、引き渡し技術のうちの少なくとも1つを変換することを特徴とする請求項10記載の通信方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信システムに関し、特に衛星を含む通信システム、すなわち衛星通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】衛星通信システムは、例えば1994年4月12日に特許となり「無線電話・衛星移動システム(Wireless Telephone/Satellite Roaming System )」の名称を有するロバートA・ウィーデマン(Robert A. Wiedeman)の米国特許第5,303,286号などの多数の米国特許や、外国特許、さらには様々な刊行物により周知である。
【0003】本発明の対象は、低地球軌道にある複数の衛星を使用する、「LEO」システムや "LEOS" と呼ばれる衛星通信システムの分野である。LEOSは、衛星が地球の周囲に軌道を描いて周回しているので、地上の信号の足跡状、すなわちフットプリント(footprints)のパターンが移動することに特徴がある。地上において、各足跡状は衛星によって送信され受信されるビームのサービスエリア、すなわちサービス領域に相当する。衛星は、ゲートウェイと呼ばれる地上局と通信を行う。衛星は、1つの地上局から他の地上局への、電話呼出などの通信を中継する中継器として機能する。地上局の一方はゲートウェイであり、他方は携帯トランシーバや車載トランシーバを有するユーザである。
【0004】衛星の各々が中間に地上局を必要とせずに他の衛星に通信を直接中継することのできる様々な種類の衛星通信システムが存在し、また提案されてきた。しかしながら、この機能を付加すると、衛星の価格や構成上の複雑さを増大せしめることとなった。デービス(Davis )等による「地理的プロトコル変換を備えたグローバル衛星通信システム(Global Satellite Communication System with Geographic Protocol Conversion )」と題が付された米国特許第 5,008,952号(1991年 4月16日)を参照すると、衛星ページングシステムは、クロスリンクされた非同期衛星を使用し、この衛星は、第1衛星フォーマットに符号化されたデータパケットを受信して第2データフォーマットに符号化するプログラマブル符号化器を含む。第2データフォーマットは、特定の地理学的サービス領域にあるポータブル通信受信機の信号方式条件に対応したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記方法では、衛星は受信した伝達情報の信号処理をその場で行い、受信した伝達情報を送ったりデータパケット符号化機能を実行しなければならないので、各衛星の構造を複雑なものにしていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、異なるプロトコルで動作する第1衛星通信システムと第2衛星通信システムとをつなぐシステム及び方法を提供することである。本発明の好ましい実施例において、第1システムは、スペクトラム拡散(以下、SSと称す)符号分割多元接続(以下、CDMAと称す)技術を使用し、第1システムにおいて、衛星は、ユーザとゲートウェイ間の通信を中継する単なる「折曲管」タイプの中継器として機能する。第2衛星通信システムは、第1システムとは種類の異なるシステムであり、第1システムと第2システムとの間の直接通信を阻止することを特徴として有する。後述する実施例において、第2システムは、時分割多元接続(TDMA)技術を使用し、衛星から衛星への直接通信リンクを設けることができる。
【0007】地球上や地上に設置されたプロトコル変換ユニットは、第1及び第2システムのいずれか一方のシステムの衛星から通信を受信するように配置され、送信情報や伝達情報を他のシステムへの送信や伝送に適した送信情報や伝達情報に変換する回路を含む。例えば、SS−CDMA送信情報は、第1システムから受信され、TDMAフォーマットに変換されて第2システムへと送信される。次に、通信は、第2システムの少なくとも2つの衛星の間で中継されて、第2システムの地上局に送信され、ローカル公衆交換電話回線網(以下、PSTNと称す)に接続される。
【0008】本発明によるハイブリッド通信システムは、2つの異質の衛星通信システムの間にプロトコル変換器を設けることによって構成され、故に2つの異なるシステムをリンクして音声やデータの通信を双方向で行う、すなわち送信及び受信の両方を行うものである。
【0009】
【実施例】本発明の特徴を、添付図面を参照しながら以下の本発明の詳細な説明に基づきより明らかにする。図1に、本発明の好ましい実施例としてのプロトコル変換システムとの使用に適した衛星通信システム10の好ましい実施例を一例として示す。本発明を詳細に説明する前に、通信システム10の説明を最初に行い、本発明のプロトコル変換システムをより完全に理解するものとする。
【0010】通信システム10は、概念的に、複数のセグメント1,2,3,4に分割される。セグメント1は宇宙セグメントであり、セグメント2はユーザセグメントであり、セグメント3は地上(または地球)セグメントであり、セグメント4は電話システム基盤セグメント4、または電話システム支援セグメント4となっている。
【0011】本発明の好ましい実施例において、例えば1414kmの低地球軌道(以下、LEOと称す)に全部で48の衛星が存在している。衛星12は8つの軌道面に分布しており、1軌道面当たり6つの衛星が等間隔に配置されている。すなわち、48の衛星は、ウォーカー配列(Walker constellation)を採っている。この軌道面は、赤道に対して52度傾斜しており、各衛星は、114分毎に1回軌道を周回する。これによって、ほぼ地球全体をサービスエリア、すなわち有効領域とすることができる。さらに、南緯70度と北緯70度との間に位置するユーザの1人に対して、任意の時刻にユーザの視野には少なくとも2つの衛星が存在していることが好ましい。このように、ユーザは、地上局としてのゲートウェイ(以下、GWと称す)18のサービスエリア内の地上の任意の一地点と、地上の他の地点と、の間で、PSTNを介して、1つ以上のゲートウェイ18と1つ以上の衛星12とを経由して、場合によっては電話基盤セグメント4も使用して、通信を行うことができる。
【0012】なお、システム10の上記記載は、本発明が見いだされる通信システムの適切な実施例を表したにすぎない。すなわち、上述の通信システムの詳細によって、本発明は制限されるものではない。システム10の説明を続けると、衛星12の間のソフト転送(すなわち、ハンドオフ)処理や、各衛星によって送信される16のスポットビーム(図4参照)の各々の間でのソフト転送(ハンドオフ)処理によって、スペクトラム拡散(以下、SSと称す)技術や符号分割多元接続(以下、CDMAと称す)技術を介して非破壊の通信が行われる。様々なスペクトラム拡散CDMA(以下、SS−CDMAと称す)技術やプロトコルを用いることができるが、好ましいSS−CDMA技術は、TIA/EIA暫定標準「2重モード広域スペクトラム拡散セルラシステムのための移動局を含む局互換性標準(Mobile Station-Base Station Compatibility Standard for Dual-Mode Wideband Spread Spectrum Cellular System )」TIA/EIA/IS−95(1993年7月)と似ている。
【0013】低地球軌道によって、低電力固定型ユーザ端末や低電力移動ユーザ端末13は、衛星12を経由して通信を行うことができる。なお、本発明において、「固定型(fixed )」とは、移動自在ではなく、一地点から移動不能な状態に、すなわち固定状態に設置されていることと同義に用いるものである。本発明の好ましい実施例において、これらの衛星12の各々は、「折曲パイプ(bent pipe )」型中継器としてのみ機能し、ユーザ端末13やゲートウェイ18からの音声やデータなどの通信トラフィック信号を受信し、受信した通信トラフィック信号を他の周波数帯域に変換し、次に、変換された信号を再送信するものである。すなわち、受信した通信トラフィック信号に対して、衛星での信号処理は行われず、衛星12は、通信トラフィック信号が送受信されて搬送されていることを少しも認識しないのである。
【0014】さらに、衛星12間の直接通信リンクを必要としない。すなわち、衛星12の各々は、ユーザセグメント2に位置する送信機や地上セグメント3に位置する送信機だけから信号を受信し、ユーザセグメント2に位置する受信機や地上セグメント3に位置する受信機のみに信号を送信する。ユーザセグメント2には、衛星12との通信に適した複数種類のユーザ端末13が含まれている。ユーザ端末13には、例えば、携帯移動無線電話機14、車載の移動無線電話機15、ページング及びメッセージングタイプの装置16や固定型無線電話機14Aなどを含む複数の様々な種類の固定型ユーザ端末や移動ユーザ端末が含まれる。なお、かかる固定型ユーザ端末及び移動ユーザ端末は、各種電話機14,14A,15,16に限定されるものではない。ユーザ端末13には、1つ以上の衛星12を介して双方向に通信を行うために全方向性アンテナ13Aが備えられていることが好ましい。
【0015】なお、固定型無線電話機14Aは、方向性アンテナを使用することもできる。方向性アンテナを使用すると干渉が低減されるので、1つ以上の衛星12によって同時にサービスを行うことのできるユーザの数を増やすことができる。さらに、ユーザ端末13は、2重使用装置であり、従来の方法で地上のセルラシステムとも通信を行うことのできる回路を含んでいる。
【0016】図3も参照すると、ユーザ端末13は、全2重モードで動作でき、例えばアップリンク、すなわち戻りリンク(return link )17BとしてのLバンドRFリンクを経由してリターン衛星トランスポンダ12Aを介して通信を行うことができ、さらに、ダウンリンク、すなわち順方向リンク(forward link)17AとしてのSバンドRFリンクを経由して順方向衛星トランスポンダ12Bを介して通信を行うことができる。リターンLバンドRFリンク17Bは、1.61GHzから1.625GHzまでの帯域幅16.5MHzの周波数帯域内で動作し、適切なスペクトラム拡散技術によりパケット化ディジタル音声信号やデータ信号によって変調されている。順方向SバンドRFリンク17Aは、2.485GHzから2.5GHzまでの帯域幅16.5MHzの周波数帯域内で動作する。順方向RFリンク17Aも、スペクトラム拡散技術によりパケット化ディジタル音声信号やデータ信号によってゲートウェイ18で変調されている。
【0017】順方向リンクの16.5MHzの帯域は、13チャネルに分割され、例えば1チャネル毎に最多128のユーザが割り当てられる。戻りリンクは、様々な帯域を有し、ユーザ端末13は、順方向リンクに割り当てられたチャネルとは別のチャネルに割り当てられたり、割り当てられなかったりする。しかしながら、複数の衛星12から受信する戻りリンクにおいてダイバーシチ受信モードで動作するとき、ユーザは、各衛星に対して同一の順方向及び戻りリンクRFチャネルに割り当てられる。
【0018】地上セグメント3は、少なくとも1つのゲートウェイ18を含む。なお、多くの場合、地上セグメント3は複数のゲートウェイ18を含む。ゲートウェイ18は、例えば、3GHzよりも高い周波数範囲内で、好ましくはCバンド内で動作する全2重CバンドRFリンク19を介して衛星12と通信を行う。図1において、全2重CバンドRFリンク19は、衛星に向かう順方向リンク19Aと、衛星からの戻りリンク19Bとからなる。CバンドRFリンクは、通信フィーダリンクを双方向に運び、さらに、衛星に対して衛星コマンドを運び、衛星からのテレメトリ情報を運ぶ。順方向フィーダリンク19Aは、5GHzから5.25GHzまでの帯域内で動作するが、リターンフィーダリンク19Bは、6.875GHzから7.075GHzまでの帯域内で動作する。
【0019】衛星フィーダリンクアンテナ12G,12Hは、LEO衛星12から見える地上のサービスエリアを最大とするように境界を仕切る広域カバレッジアンテナであることが好ましい。通信システム10の好ましい実施例において、地上からの衛星の仰角を10度と仮定した場合、LEO衛星12が境界を仕切る角度は、およそ110度である。これによって、直径がおよそ5793.48km(3600マイル)のサービスエリアが作られる。
【0020】Lバンドアンテナ及びSバンドアンテナは、対応する地上のサービス領域内に有効領域を形成するマルチビームアンテナである。Lバンドアンテナ12C及びSバンドアンテナ12Dは、図4に示すように、ビームパターンがほぼ一致していることが好ましい。すなわち、これは、宇宙船からの送信ビーム及び受信ビームが地上の同一領域をカバーすることを示している。しかし、これは、システム10の動作に対して特に大切なことではない。
【0021】例えば、数千の全2重通信が、1つの衛星12を介して行われる。システム10の特徴により、2つ以上の衛星12が、1つのユーザ端末13と1つのゲートウェイ18との間の通信を同時に中継している。この動作モードは、後述するように、フェージングに対する耐性を増大させつつソフトハンドオフ処理の実行を容易としながらも、各受信機でのダイバーシチ合成を考慮しているのである。
【0022】なお、周波数と、帯域と、本実施例にて説明された周波数及び帯域の全ては、1つのシステムを表すためのものにすぎない。他の周波数や周波数帯域を、議論している原理に何の変化ももたらさずに使用することができる。一例として、ゲートウェイと衛星との間のフィーダリンクは、およそ3GHzから7GHzまでのCバンド以外の他の帯域や、例えばおよそ10GHzから15GHzまでのKuバンドや、15GHzよりも高周波数のKaバンドなどの帯域の周波数を使用することもできる。
【0023】ゲートウェイ18は、衛星12の通信ペイロード、すなわち通信機器やトランスポンダ12A,12B(図3参照)を電話基盤セグメント4に接続するように機能する。トランスポンダ12A,12Bは、Lバンド受信アンテナ12Cと、Sバンド送信アンテナ12Dと、Cバンド電力増幅器12Eと、Cバンド低雑音増幅器12Fと、Cバンドアンテナ12G,12Hと、LバンドからCバンドへの周波数変換領域12Iと、CバンドからSバンドへの周波数変換領域12Jと、を含む。さらに、衛星12は、マスター周波数発生器12Kと、コマンド及びテレメトリ装置12Lとを含む。
【0024】電話基盤セグメント4は、既存の電話システムからなり、公有地移動網(Public Land Mobile Network:以下、PLMNと称す)ゲートウェイ20と、地域公衆電話網(regional public telephone networks:以下、RPTNと称す)22や他のローカル電話サービスプロバイダなどのローカル電話交換局と、国内長距離ネットワーク24と、国際ネットワーク26と、私設ネットワーク28と、その他のRPTN30と、を含む。通信システム10は、ユーザセグメント2と、電話基盤セグメント4の公衆交換電話網(以下、PSTNと称す)の電話機32と、PSTNには無い電話機32と、私設ネットワークにある様々なタイプのユーザ端末と、の間で、音声通信やデータ通信を双方向に行うように動作する。
【0025】図1に、さらに図5にも示すように、地上セグメント3の一部として、衛星動作制御センター(Satellite Operations Control Center :以下、SOCCと称す)36と、地上動作制御センター(Ground Operations Control Center:以下、GOCCと称す)38とが存在する。地上データ網(Ground Data Network :GDN)39を含む通信路(図2参照)は、地上セグメント3のゲートウェイ18及びテレメトリ及びコマンドユニット(以下、TCUと称す)18Aと、SOCC36及びGOCC38とを相互に接続するために設けられている。通信システム10のこの部分によって、システム全体の制御機能が提供される。
【0026】図2に、ゲートウェイ18を詳細に示す。各ゲートウェイ18は、最大4つの2重偏波RF・Cバンドサブシステムを含む。各2重偏波RF・Cバンドサブシステムは、パラボラアンテナ40と、アンテナ駆動部42と、ペデスタル42Aと、低雑音受信機44と、高電力増幅器46とからなる。これらの部品は、全てレドーム構造の内部に配置されて、周囲の環境から保護されている。
【0027】ゲートウェイ18は、受信したRF搬送波信号を処理するダウンコンバータ48と、送信されるRF搬送波信号を処理するアップコンバータ50とを含む。ダウンコンバータ48及びアップコンバータ50は、CDMAサブシステム52に接続されている。CDMAサブシステム52は、公衆交換電話ネットワーク(以下、PSTNと称す)にPSTNインターフェース54を介して接続されている。衛星から衛星へのリンクが使用される場合、PSTNは省略されることがある。
【0028】CDMAサブシステム52は、信号加算器及びスイッチユニット52Aと、ゲートウェイトランシーバサブシステム(以下、GTSと称す)52Bと、GTSコントローラ52Cと、CDMA相互接続サブシステム(以下、CISと称す)52Dと、セレクタバンクサブシステム(Selector Bank Subsystem :以下、SBSと称す)52Eとを含む。CDMAサブシステム52は、基地局管理部(Base Station Manager: 以下、BSMと称す)52Fによって制御され、例えばIS−95互換性用のCDMA互換性を有する基地局と同じように機能する。CDMAサブシステム52も、所望の周波数合成器52Gとグローバルポジショニングシステム(Global Positioning System:以下、GPSと称す)受信機52Hとを含む。
【0029】PSTNインターフェース54は、PSTNサービス交換ポイント(以下、SSPと称す)54Aと、電話制御プロセッサ(以下、CCPと称す)54Bと、ビジターロケーションレジスタ(Visitor Location Register:以下、VLRと称す)54Cと、ホームロケーションレジスタ(Home Location Register: 以下、HLRと称す)へのプロトコルインターフェース54Dとを含む。HLRは、セルラゲートウェイ20(図1参照)やPSTNインターフェース54の内部に配置されている。
【0030】ゲートウェイ18は、SSP54Aによって形成される標準インターフェースを介して電気通信網、すなわちテレコミュニケーションネットワークに接続されている。ゲートウェイ18は、1次レートインターフェース(Primary Rate Interface: 以下、PRIと称す)を介してPSTNとインターフェースをとってPSTNと接続している。さらに、ゲートウェイ18は、移動交換センター(Mobile Switching Center:以下、MSCと称す)と直接に接続できるようになっている。
【0031】ゲートウェイ18は、SS−7・ISDN固定信号をCCP54Bに供給する。このインターフェースのゲートウェイ側では、CCP54Bは、CIS52Dとインターフェースをとって、CDMAサブシステム52とインターフェースをとっている。CCP54Bは、システムエアインターフェース(system Air Interface:以下、AIと称す)に対してプロトコル転送機能を提供する。かかるAIは、CDMA通信用のIS−95暫定標準と似ている。
【0032】ブロック54C,54Dは、通常ゲートウェイ18と外部のセルラ電話網との間のインターフェースをとっている。このインターフェースは、例えばIS−41(北アメリカ標準、AMPS)セルラシステムや、GSM(欧州標準、MAP)セルラシステムと互換性を有し、特に、電話のホームシステムの外側で電話を使用するユーザを扱う方法に対して互換性を有する。ゲートウェイ18は、システム10対AMPS電話、及びシステム10対GSM電話に対して、ユーザ端末の認証を支援したり、サポートする。既存の電気通信基盤が無いサービス領域では、HLRが、ゲートウェイ18に加えられて、SS−7信号方式インターフェースとのインターフェースがとられている。
【0033】ユーザは、通常のサービス領域から電話をかけて確認されるとシステム10に取り込まれる。ユーザは、どの領域にいても、同一の端末装置を使用して、世界中のどこからでも電話をかけることができ、必要なプロトコル変換がゲートウェイ18によって行われる。例えばGSMからAMPSへの変換が不要のとき、プロトコルインターフェース54Dは省略される。
【0034】GSM移動交換センタに固有の「A」インターフェースや、IS−41移動交換センタに対するベンダ対オーナ(vendor-proprietary)インターフェースに加えて、またはかかるインターフェースの替わりに、セルラゲートウェイ20に対して専用の汎用(universal )インターフェースを設けることも、本発明に含まれる。図1に示すように、PSTN−INTと記された信号路のように、PSTNに直接インターフェースを設けることも、本発明に含まれる。
【0035】ゲートウェイの全制御は、ゲートウェイコントローラ56によって行われる。ゲートウェイコントローラ56は、上述の地上データネットワーク(以下、GDNと称す)39へのインターフェース56Aと、サービスプロバイダ制御センタ(以下、SPCCと称す)60へのインターフェース56Bとを含む。ゲートウェイコントローラ56は、通常、BSM52Fを介して、またアンテナ40の各々に接続されたRFコントローラ43を介して、ゲートウェイ18と相互に接続されている。さらに、ゲートウェイコントローラ56は、ユーザのデータベースや衛星エフェメリスデータなどのデータベース62に接続され、また、I/Oユニット64にも接続されている。このI/Oユニット64は、ゲートウェイコントローラ56とアクセスするパーソナルサービスを可能とするものであり、ディスプレイやキーボードなどを有する。GDN39も、テレメトリ及びコマンド(以下、T&Cと称す)ユニット66に対して双方向にインターフェースをとっている(図1及び図5参照)。
【0036】図5を参照すると、GOCC38の機能は、ゲートウェイ18による衛星の使用を計画して制御することであり、この衛星の使用をSOCC36に対して調整することである。通常、GOCC38は、傾向を解析し、トラフィック計画を生成し、電力やチャネルなどのシステム資源や衛星12の割り当てを行い、システム10全体の性能を監視し、リアルタイムで、または前もって、使用命令をゲートウェイ18にGDN39を介して送っている。なお、システム資源は、電力やチャネルに限定されるものではない。
【0037】SOCC36は、他の機能に加えて、軌道を維持するとともに監視し、ゲートウェイに衛星使用情報を中継してGDN39を介してGOCC38に入力せしめ、衛星のバッテリ状態を含む各衛星12の機能全体を監視し、衛星12内のRF信号路に対する利得を設定し、地表に対する衛星の姿勢を最適化せしめるように動作する。
【0038】上述の如く、各ゲートウェイ18は、信号伝送(signalling)と、音声やデータの通信との両者のために、ユーザをPSTNに接続したり、また、料金請求を目的としてデータベース62(図2参照)を介してデータを生成したりする。選択されたゲートウェイ18は、テレメトリ及びコマンドユニット(以下、TCUと称す)18Aを含み、戻りリンク19Bにおいて衛星12によって送信されるテレメトリデータを受信するとともに、順方向リンク19Aを介してコマンドを衛星12まで送信する。GDN39は、ゲートウェイ18と、GOCC38と、SOCC36と、を相互に接続するように動作する。
【0039】通常、LEO配列の衛星12の各々は、Cバンド順方向リンク19AからSバンド順方向リンク17Aへと情報をゲートウェイ18からユーザに中継し、また、Lバンド戻りリンク17BからCバンド戻りリンク19Bへと情報をユーザからゲートウェイ18に中継する。この情報は、電力制御信号に加え、SS−CDMA同期チャネルとSS−CDMAページングチャネルとを含む。様々なCDMAパイロットチャネルも、順方向リンクでの干渉をモニタするために使用される。衛星エフェメリス更新データも、衛星12を介してゲートウェイ18からユーザ端末13の各々に向けて通信される。衛星12も、アクセス指令や電力変化指令、登録指令を含む信号方式情報をユーザ端末13からゲートウェイ18に中継するように機能する。衛星12も、ユーザとゲートウェイ18との間の通信信号を中継し、さらに、未登録者や未登録端末による使用を軽減するための防護手段を備えることもできる。
【0040】動作時において、衛星12は、衛星の動作状態の測定値を含む宇宙船テレメトリデータを送信する。衛星からのテレメトリストリームと、SOCC36からのコマンドと、通信フィーダリンク19とは、全てCバンドアンテナ12G,12Hを共有する。TCU18Aを含むゲートウェイ18に対して、受信された衛星テレメトリデータは、SOCC36に直ちに送られ、または、一旦保存されて後になって、大抵はSOCCの要求によりSOCC36に送られる。テレメトリデータは、どのように送られようとも、パケットメッセージとしてGDN39を介して送られる。なお、パケットメッセージの各々は、単一の小テレメトリフレーム(minor telemetry frame )を含んでいる。複数のSOCC36が衛星サポートを行う場合は、テレメトリデータは全てのSOCCに送られる。
【0041】SOCC36は、GOCC38とのインターフェース機能を複数有する。第1のインターフェース機能は、軌道位置情報であり、各ゲートウェイ18が自身の視界にある衛星の最大4つまでを正確に追跡できるように、SOCC36は、GOCC38に軌道情報を提供する。このデータは、ゲートウェイ18が周知のアルゴリズムを使用して衛星交信リストを明らかにすることができる程度のデータ表を含んでいる。SOCC36は、ゲートウェイの追跡計画を知るためには不要である。TCU18Aは、ダウンリンクテレメトリ帯域を捜して、コマンドを伝える前に、各アンテナによって追跡されている衛星の身元を確認する。
【0042】第2のインターフェース機能は、SOCC36からGOCC38に報告される衛星状態情報である。衛星状態情報は、衛星やトランスポンダの可用性(availablity )と、バッテリの状態と、軌道情報とを含み、通信目的のために衛星12の全部または一部の使用を妨げる衛星関係の制限を含んでいる。システム10の重要な概念は、ゲートウェイの受信機やユーザ端末の受信機でのダイバーシチ合成とともにSS−CDMAを使用することである。ダイバーシチ合成が用いられて、長さが異なる複数の伝送路を介して複数の衛星からユーザ端末13やゲートウェイ18に信号が到着したときのフェージングの影響を少なくしている。ユーザ端末13やゲートウェイ18にあるレイク受信機が、複数の信号源からの信号を受信して合成するために用いられている。例えば、ユーザ端末13やゲートウェイ18は、衛星12のマルチビームを介して同時に送信される順方向リンク信号や受信される戻りリンク信号に対してダイバーシチ合成を行っている。
【0043】連続ダイバーシチ受信モードの性能は、1つの衛星中継器を介して1つの信号を受信するモードの性能よりも優れており、さらに、受信信号に悪影響をもたらす木や障害物からの遮蔽や妨害によりリンクが失われる通信の中断が無いのである。ゲートウェイ18のマルチ方向性アンテナ40は、ユーザ端末13におけるダイバーシチ合成を支援するために、1つ以上の衛星12の様々なビームを介して、ゲートウェイからユーザ端末への順方向リンク信号を送信することができる。ユーザ端末13の全方向性アンテナ13Aは、ユーザ端末13の視野にある衛星ビームの全てを経由して送信を行う。
【0044】各ゲートウェイ18は、送信機の電力制御機能を支援して低速フェード(slowfades)にアドレスせしめ、さらにブロックインターリーブも支援して媒体を高速フェード(fast fades)にアドレスせしめる。電力制御は、順方向リンクと逆方向リンクとの両方で行われる。電力制御機能の応答時間は、最悪30m秒の衛星周回遅延引きはずし(satellite round trip delay)に適応するように調整される。
【0045】ブロックインターリーブ回路(53D,53E,53F、図6参照)は、ボコーダ(音声符号化・復号化器)53Gのパケットフレームに関係するブロック長において動作する。最適インターリーブ長は、より長いものに交換されるので、終端間遅延(end-to-end delay)全体は増大するが、エラー訂正は改善される。最大終端間遅延は、150ミリ秒であり、またはそれ以下であることが好ましい。この遅延は、ダイバーシチ合成器によって行われる受信された信号のアライメントによる遅延と、ボコーダ53Gの処理遅延と、ブロックインターリーブ回路53D〜53Fの遅延と、CDMAサブシステム52の一部を構成する図示せぬビタビデコーダの遅延とを含む全遅延を含む。
【0046】図6に、図2のCDMAサブシステム52の順方向リンク変調部のブロック図を示す。加算器ブロック53Aの出力部は、周波数アジィルアップコンバータ(frequency agile up-convertor)53Bに信号を送り、アップコンバータ53Bは、加算器及びスイッチブロック52Aに信号を送る。テレメトリ及び制御(以下、T&Cと称す)情報も、ブロック52Aに入力される。
【0047】無変調直接シーケンスSSパイロットチャネルは、所望のビットレートで全てゼロからなるウォルシュコードを生成する。このデータストリームは、様々なゲートウェイ18や衛星12から信号を分離するために使用される短PNコード(short PN code )と合成される。パイロットチャネルは、使用される場合、短コードに加えられた2を法とし、次に、CDMA・FD・RFチャネル帯域においてQPSK拡散されたりBPSK拡散される。次に示す様々な疑似雑音(PN)コードオフセットが提供される。すなわち、(a)ユーザ端末13がゲートウェイ18を識別するためのPNコードオフセットと、(b)ユーザ端末13が衛星12を識別するためのPNコードオフセットと、(c)ユーザ端末13が衛星12から送信される16のビームのうちの1つを識別するためのPNコードオフセットとである。様々な衛星12からのパイロットPNコードは、同じパイロットシード(seed)PNコードとは異なる時間オフセットや位相オフセットに割り当てられている。
【0048】ゲートウェイ18によって送信されるパイロットチャネルの各々は、使用される場合、他の信号よりも高い電力レベルや低い電力レベルで送信される。パイロットチャネルによって、ユーザ端末13は、順方向CDMAチャネルのタイミングを捕捉し、コヒーレントな復調のために位相基準を用意し、信号強度の比較を行ってハンドオフを開始する時を判定する機構を備えることができる。しかしながら、パイロットチャネルの使用は強制ではなく、他の技術を使用することもできる。
【0049】同期チャネルは、次に示す情報、すなわち、(a)時刻と、(b)送信を行っているゲートウェイの身元と、(c)衛星エフェメリスと、(d)割り当てられたページングチャネルとに関する情報を含むデータストリームを生成する。同期データは、畳み込み符号器53Hに供給され、ここで、データは、畳み込み符号化され、次にブロックインターリーブされて高速フェードを減らす。生じたデータストリームは、同期ウォルシュコードに加算された2を法とし、CDMA・FD・RFチャネル帯域においてQPSK拡散されたり、またはBPSK拡散されたりする。ページングチャネルは、畳み込み符号器53Iに供給され、ここで、ページングチャネルは畳み込み符号化されてブロックインターリーブされる。生成されたデータストリームは、長コード発生器53Jの出力と合成される。長PNコードは、様々なユーザ端末13の帯域を分離するために使用される。ページングチャネルと長コードとは、シンボルカバーに加算された2を法とし、ここで、生成された信号はウォルシュコードに加算された2を法としている。次に、この結果は、CDMA・FD・RFチャネル帯域においてQPSK拡散されたりBPSK拡散されたりする。
【0050】一般に、ページングチャネルは、(a)システムパラメータメッセージ、(b)アクセスパラメータメッセージ、(c)CDMAチャネルリストメッセージを含む様々な種類のメッセージを伝達する。システムパラメータメッセージは、ページングチャネルの構成と、位置決めパラメータと、捕捉を支援するパラメータとを含む。アクセスパラメータメッセージは、アクセスチャネルの構成とアクセスチャネルデータレートとを含む。CDMAチャネルリストメッセージは、使用される場合、対応するパイロットの身元と割り当てられたウォルシュコードとを運ぶ。
【0051】ボコーダ53Kは、音声を符号化してPCM順方向トラフィックデータストリームを生成する。順方向トラフィックデータストリームは、畳み込み符号器53Lに供給され、畳み込み符号器53Lにおいて、データストリームは畳み込み符号化されてブロック53Fにてブロックインターリーブされる。生成されたデータストリームは、ユーザの長コードブロック53Kの出力と合成される。ユーザの長コードは、様々な加入者チャネルを分離するために使用される。次に、生じたデータストリームは、マルチプレクサ(以下、MUXと称す)53Mにおいて電力制御され、ウォルシュコードに加算された2を法とし、CDMA・FD・RF通信チャネル帯域においてQPSK拡散されたりまたはBPSK拡散される。
【0052】ゲートウェイ18は、CDMA戻りリンクを復調するように動作する。戻りリンクに対して異なる2つのコード、すなわち、(a)ゼロのオフセットコードと、(b)長コードと、が存在する。これらのコードは、異なる2種類の戻りリンクCDMAチャネル、すなわち、アクセスチャネルと戻りトラフィックチャネルとによって使用される。
【0053】アクセスチャネルに対して、ゲートウェイ18は、アクセスを要求するアクセスチャネルにてバーストを受信して復調する。アクセスチャネルメッセージは、比較的小量のデータが続く長プリアンブルにおいて具体化される。プリアンブルは、ユーザ端末の長PNコードである。各ユーザ端末13は、単一のタイムオフセットによって生成されて共通のPN発生器の多項式となる唯一の長PNコードを有する。
【0054】アクセス要求を受信した後、ゲートウェイ18は、アクセス要求の受信を承認するとともにウォルシュコードをユーザ端末13に割り当ててトラフィックチャネルを設けながら、順方向リンクページングチャネル(ブロック53E,53I,53J)上でメッセージを送る。ゲートウェイ18も周波数チャネルをユーザ端末13に割り当てる。ユーザ端末13とゲートウェイ18とは、共に割り当てられたチャネル素子に切り替わって、割り当てられたウォルシュ(拡散)コードを使用しながら2重通信を開始する。
【0055】戻りトラフィックチャネルは、ローカルデータソースやユーザ端末のボコーダからのディジタルデータを畳み込み符号化することによって、ユーザ端末13にて生成される。次に、データは、所定間隔毎にブロックインターリーブされて、128−Ary変調器及びデータバーストランダム化器(randomizer)に供給されてクラッシュ(clashing)を減らす。次に、データは、ゼロのオフセットPNコードに加算されて、1つ以上の衛星12を介してゲートウェイ18に送信される。
【0056】ゲートウェイ18は、例えば高速ハダマード変換(FHT)を使用して戻りリンクを処理することによって、128−Aryウォルシュコードを復調し、復調された情報をダイバーシチ合成器に供給する。このように、通信システム10の好ましい実施例を記載した。本発明により、システム10は衛星通信システムを構成し、プロトコル変換ユニットが、システム10を別の異なる衛星通信システムとのインターフェースをとるために使用される。
【0057】本発明において、通信プロトコルは、通信システムを定義するように機能する通信システムの全ての電気的概念及び論理的概念を含むものである。これらの電気的概念及び論理的概念には、CDMA、TDMA、周波数分割多元接続(FDMA)などのアクセスの種類と、位相、振幅、周波数などの変調の種類と、周波数プランと、ビットレートと、信号方式フォーマットと、誤り保護技術と、電力レベル制御と、音声符号化技術及びその速度と、アクセス及びページングのフォーマットと、呼出セットアップフォーマットと、引き渡し(handover)技術とが含まれるが、上記に限定されるものではない。
【0058】図7に、本発明の一実施例を示す。システム1は、図1乃至図6に基づき詳細が説明されたシステム10と同じである。衛星12はサービス領域CA1を有し、サービス領域CA1内にゲートウェイ18が位置している。ゲートウェイ18に第1PSTNが接続され、第1PSTNには第1電話機が取り付けられている。第2システム(システム2)は、衛星72A,72B,72Cと、少なくとも1つのゲートウェイ74とからなる。ゲートウェイ74は第2PSTNに接続され、第2PSTNには第2電話機が取り付けられている。衛星72Aはサービス領域CA2を有し、サービス領域CA2内に本発明のプロトコル変換ユニット(以下、PCUと称す)70が通信中継ユニットとして配置されている。なお、PCU70は、衛星12及び衛星72Aの両方の視野にあり、両衛星との送信及び受信を行うことができるものと仮定する。
【0059】例えば、ユーザが電話機1から電話機2に対して電話をかける場合、ゲートウェイ18は、このユーザに応答して、所定形式に処理した呼出要求をアップリンクAにおいて衛星12に送信する。衛星12は、送信情報としての伝達情報をダウンリンクBに中継する。本実施例において、ダウンリンク伝達情報、すなわちSS−CDMA伝達情報は、PCU70によって受信される。PCU70は、伝達情報を復調して呼出要求から宛先指定情報(call destination information)を抽出する。次に、PCU70は、SS−CDMA伝達情報を、システム2の送信フォーマットと互換性を有するフォーマットに変換することによって、呼出を電話機2に送る。
【0060】例えば、システム2はTDMAフォーマットを使用し、システム2において、中継フレームは、それぞれ複数のタイムスロットからなり、通信は、音声を含み、割り当てられた少なくとも1つのタイムスロット内のディジタルフォーマットで送信されると仮定する。PCU70は、TDMAフォーマットに変換された呼出要求信号をアップリンクCで衛星72Aに送信する。衛星72Aは、宛先指定情報を調べ、必要に応じて他の衛星72の複数を経由して呼出を送る。本実施例において、呼出要求は、信号路Dにおいて衛星72Aから衛星72Bへ送られ、衛星72Bにてさらに衛星72Cへの信号路Eに送られる。衛星72Cは、宛先指定情報に応答して、TDMAフォーマットの呼出要求をゲートウェイ74へのダウンリンクFに伝送する。ゲートウェイ74は、呼出を確認してPSTN2に接続し、電話機2に届ける。適切な承認メッセージがゲートウェイ18に向けて逆の順番で伝送される。その後、全2重呼出が、電話機1と電話機2との間で行われるが、この呼出は、システム1においてはSS−CDMAエアインターフェースフォーマットを採り、システム2においてはTDMAエアインターフェースフォーマットを採っている。
【0061】さらに、例えば、ユーザ端末13から電話機2またはユーザ端末13’に電話をかける場合、ゲートウェイ18は、このユーザ端末13に応答して、所定形式に処理した呼出要求を、アップリンクAを介して衛星12に送信する。衛星12は、送信された伝達情報をダウンリンクBに中継してPCU70にて受信せしめる。PCU70は、伝達情報を復調して呼出要求から宛先指定情報を抽出する。次に、PCU70は、SS−CDMA伝達情報をシステム2の送信フォーマットと互換性を有するフォーマットに変換することによって、電話機2やユーザ端末13’に呼出を送る。
【0062】上記技術は、例えば音声通信、データ通信、ページャメッセージ(pager messages)、ある衛星システムから他の衛星システムへの承認などを中継するために使用される。図8にPCU70を詳細に示す。PCU70は、衛星12と通信を行うための受信アンテナ70Aと送信アンテナ70Bとを有する。アンテナ70A,70Bは、方向性アンテナや全方向性アンテナなどからなる。アンテナ70A,70Bに、SS−CDMAトランシーバ70Eが接続されている。SS−CDMAトランシーバ70Eは、図2及び図6に示すように構成されている。PCU70は、さらに、システム2の衛星72と双方向に通信を行うための送信アンテナ70Cと受信アンテナ70Dとを含む。アンテナ70C,70Dも、方向性アンテナや全方向性アンテナなどからなる。アンテナ70C,70Dに、TDMAトランシーバ70Fが接続されている。トランシーバ70E,70Fにプロトコルコンバータ70Gが双方向に接続されている。プロトコルコンバータ70Gは、受信した伝達情報をダウンコンバートして復調し、復調した伝達情報から関連情報を抽出し、この情報を他のシステムへの伝送に適した形態にフォーマットし直す。例えば、SS−CDMA伝達情報は、逆拡散されて復調され、復調された伝達情報から情報が抽出され、この情報のフォーマットが必要に応じて変更され、その後この情報はTDMAフレームの少なくとも1つのタイムスロットにパケット化されて、TDMAトランシーバ70F及び送信アンテナ70Cを介して送信される。必要に応じて、プロトコル変換器70Gは、システム1では不要でありシステム2では必要とされる情報を加え、システム2では不要でありシステム1において必要とされる情報を取り去る。音声符号化された音声情報も、例えば64kb/s PCMフォーマットなどのアナログフォーマットに復号され、目的のシステムにて使用される音声符号化技術により再び符号化される。例えば、あるシステムは可変レート音声符号器を使用するが、他のシステムは一定レート音声符号器を使用することがある。呼出信号方式やオーバヘッド情報も、必要に応じて変換される。例えば、TDMAシステム2では、PCU70からのアップリンクバーストと正確に同期をとるためにタイムアライメント情報が必要とされるが、この情報はシステム1では全く不要である。
【0063】プロトコルコンバータ70Gは、システム動作ソフトウェア70Hの制御により動作する。システム動作ソフトウェア70Hは、システム1とシステム2との両方のエアインターフェース用の仕様を含む。プロトコルコンバータ70Gも、許可されたユーザ、すなわち公認ユーザのデータベース70Iに接続されている。このデータベースは、チェックされた後で通信を変換し、呼出先のシステムを使用するために発信パーティ(originating party )が許可されていることを保証する。大抵、ユーザの身元は、呼出要求信号とともに受信される情報に含まれている。
【0064】PCU70は、通信システムの各々に固有な部品の複製を構成するように構成されていることが好ましい。例えば、ボコーダ(音声符号化・復号化器)、変調器と復調器、チャネル化及びダウンコンバージョン(down conversion )回路、タイミング及び同期回路、送信機及び受信機、必要に応じてアンテナなどが複製されて、各システムに対して1組が設けられている。
【0065】なお、第1システムのサービス領域で必要とされるのは1つのPCU70のみである。この場合、本実施例の第2システムでは、衛星から衛星への直接通信リンクを設けることができ、全世界をサービス領域とするために衛星12の1つに通信路を形成することだけが必要となる。システム1のSS−CDMA通信システムを説明したが、本発明はSS−CDMA通信システムに限定されるものではない。すなわち、本発明は、周波数分割多元接続(FDMA)システムや、TD−SS通信システムなどのハイブリッドシステムなどの様々な種類の通信システムを第1及び第2通信システムとともに用いることができる。さらに、システム1及びシステム2は、ともにタイプの異なるSS−CDMA技術やTDMA技術を用いることができる。例えば、システム1及びシステム2は、周波数プランやビットレート、変調の種類、信号方式フォーマット、ボコーダの種類などに互換性の無い2種類のSS−CDMAタイプのシステムでも良い。この場合、PCU70は、2つのSS−CDMAシステムの間で送信及び受信を行う際に必要な変換を行う。
【0066】さらに、PCU70は、2つのシステムのプロトコル変換について説明したが、PCU70は、3つ以上の異なる衛星通信システムとのインターフェースをとるために3つ以上の異なるプロトコル変換システムを有することもできる。本発明の好ましい実施例について例示して説明したが、当業者においては、本発明の請求項から逸脱せずに形態や詳細に対する変形をなし得るものである。
【出願人】 【識別番号】596028941
【氏名又は名称】グローバルスター エル. ピー.
【出願日】 平成8年(1996)5月7日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】藤村 元彦
【公開番号】 特開平8−331031
【公開日】 平成8年(1996)12月13日
【出願番号】 特願平8−112339