| 【発明の名称】 |
ダイバーシティ受信装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】稲垣 裕滋
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| 【目的】 |
強電界中においても好適な受信を行う。 |
| 【構成】 |
アンテナ選択回路12におけるスイッチSW1,SW2,SW3,SW4のオンオフによって、アンテナA1,A2,A3,A4のいずれかを選択して、受信信号をRF増幅回路14に供給する。ここで、復調回路16においては、受信信号の信号レベルに応じてAGC信号を発生している。そして、このAGC信号の状態から受信信号の強度が所定以上であることを検出した場合には、供給電圧変更回路22がアンテナ選択回路12に供給する供給電圧Vを変更する。アンテナ選択回路12は、減衰量可変の減衰素子からなる内部のスイッチSW1,SW2,SW3,SW4の内のONされているものの信号減衰量を供給電圧Vに応じて変更し、信号を減衰させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 移動体に配設された複数本のアンテナの内、少なくとも1本を選択して、受信するダイバーシティ受信装置であって、複数のアンテナのそれぞれに対応して設けられ、対応するアンテナからの受信信号を個別に減衰させる減衰素子であって、その減衰量が可変である複数の減衰素子を有し、選択しないアンテナからの受信信号をこの減衰素子により大きく減衰させることによってアンテナを選択するアンテナ選択回路と、選択されたアンテナからの受信信号を増幅する増幅回路と、受信信号の強度を検出し、受信信号強度が所定値を超える場合に制御信号を出力する制御信号生成回路と、制御信号生成回路からの制御信号に応答してアンテナ選択回路への供給電圧を変更する供給電圧変更回路と、を具備し、アンテナ選択回路への供給電圧に応じて上記減衰素子の減衰量を変更し、選択されたアンテナからの受信信号のレベルを変更することを特徴とするダイバーシティ受信装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、複数本アンテナを切り換えて受信するダイバーシティ受信装置、特に強電界下における受信信号の減衰のための構成に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、各種の車両において、TV受信機などを備える場合が多くなってきている。TV放送は受信状態が悪いと画質が大きく低下する。特に、市街地走行などにおいては、マルチパスノイズ等の影響を受け、受信状態が悪化し易い。そこで、画質を維持するためにアンテナを複数本(通常4本)車載し、受信状態の良いものを適宜選択するダイバーシティ受信装置が利用されている。 【0003】このダイバーシティ受信装置では、4本のアンテナからの受信信号の信号レベルを常時検出しておき、最も受信信号レベル高いアンテナを判別し、選択する。 【0004】このようなダイバーシティ受信装置を利用することによって、マルチパスノイズなどの悪影響を防止して、高感度の受信を達成することができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ここで、ダイバーシティ受信装置は、信号レベルの受信信号が得られるアンテナを選択するが、車両の走行地域によっては、受信信号レベルが大きくなりすぎる場合もある。すなわち、放送用の電波を発信しているアンテナの近くを走行しているときには、電波強度が強すぎ、受信信号の信号レベルが受信回路における許容入力レベル以上になってしまう場合もある。 【0006】通常、受信機は、復調回路内などに信号レベルを所定値に保つためのAGC(オート・ゲイン・コントロール)回路を有している。しかし、このAGC回路において調整が可能なのは、入力許容レベル以下の場合であり、それ以上の強度の受信信号には対処ができない。車両等の移動体は、移動するため、非常に強い電波を受信することもあり、このような状況にも対処することが望まれていた。 【0007】ここで、受信信号を減衰させるために、オンオフ可能な減衰器を別途設けておくことも考えられるが、減衰器を別途設けると、それだけ部品点数が増え、さらにこの減衰器のオンオフなどのための構成も必要になる。 【0008】本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、効率的な受信信号レベルの調整が行えるダイバーシティ受信装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、移動体に配設された複数本のアンテナの内、少なくとも1本を選択して、受信するダイバーシティ受信装置であって、複数のアンテナのそれぞれに対応して設けられ、対応するアンテナからの受信信号を個別に減衰させる減衰素子であって、その減衰量が可変である複数の減衰素子を有し、選択しないアンテナからの受信信号をこの減衰素子により大きく減衰させることによってアンテナを選択するアンテナ選択回路と、選択されたアンテナからの受信信号を増幅する増幅回路と、受信信号の強度を検出し、受信信号強度が所定値を超える場合に制御信号を出力する制御信号生成回路と、制御信号生成回路からの制御信号に応答してアンテナ選択回路への供給電圧を変更する供給電圧変更回路と、を具備し、アンテナ選択回路への供給電圧に応じて上記減衰素子の減衰量を変更し、選択されたアンテナからの受信信号のレベルを変更することを特徴とする。 【0010】 【作用】複数のアンテナからの受信信号は、アンテナ選択回路に供給される。アンテナ選択回路は、複数のアンテナのそれぞれに対応する減衰素子を有している。そして、選択するアンテナ以外に接続されている減衰素子の減衰量を十分大きくすることによって、非選択アンテナからの受信信号を減衰させ、選択するアンテナに接続されている減衰素子の減衰量を十分小さくすることによって、ここからの信号を選択する。アンテナ選択回路によって選択されたアンテナからの受信信号は、増幅回路で所定の増幅を受け、その後復調などの処理を受ける。 【0011】また、制御信号生成回路は、受信信号の状態から受信信号の信号レベルを検出し、これが所定値以上であった場合には、制御信号を発生する。この制御信号に応じて、供給電圧変更回路がアンテナ選択回路へ供給する供給電圧を変更する。そして、アンテナ制御回路の減衰素子の減衰量が供給電圧により、調整され、選択されたアンテナからの受信信号が所定の減衰を受ける。 【0012】従って、電波強度が非常に強い場合であっても、増幅回路に入力される信号レベルを所定値に抑えることができる。 【0013】 【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施例に係るダイバーシティ受信装置の全体構成を示すブロック図である。 【0014】放送局からの電波を受信する4本のアンテナA1,A2,A3,A4が所定距離ずつ離して、例えば車両の4隅に取り付けられる。そして、この4本のアンテナA1,A2,A3,A4は、アンテナ選択回路12に接続されている。アンテナ選択回路12は、4本のアンテナA1,A2,A3,A4にそれぞれ接続される4つのスイッチSW1,SW2,SW3,SW4を有しており、いずれか1つをオンにして、対応するアンテナA1,A2,A3,A4からの受信信号を出力する。 【0015】アンテナ選択回路12の出力端は、RF増幅回路14に接続されている。このRF増幅回路14は、入力される高周波の受信信号を所定の信号レベルにまで増幅する。RF増幅回路14の出力には、復調回路16が接続されており、この復調回路16はRF増幅後の信号を復調し、映像信号および音声信号を取り出し、出力する。例えば、FM変調された信号から変調信号を復調する。 【0016】ここで、復調回路16内には、AGC信号生成回路18が設けられており、このAGC信号生成回路18は、受信信号の信号レベルに応じたAGC信号を発生する。そして、このAGC信号により、RF増幅回路14の増幅率が変更され、復調回路16の入力信号の信号レベルが制御される。 【0017】復調回路16には、タイミングコントロール回路20が接続されており、復調回路16からの信号に基づいて、アンテナ選択回路12におけるSW1〜SW4のスイッチングを制御し、アンテナA1〜A4の選択を制御する。すなわち、一定時間毎に受信信号の信号レベルが所定値以下になった場合には、復調回路16がタイミングコントロール回路20に切替要求信号を送り、タイミングコントロール回路20が所定のタイミング(例えば、帰線期間)でアンテナ選択回路12のスイッチSW1〜SW4のスイッチングを制御し、各アンテナA1〜A4の信号を復調回路16に供給し、最適(最大電波強度)のアンテナA1〜A4を選択する。 【0018】ここで、本実施例においては、AGC信号生成回路18からの受信信号レベルについての信号(AGC信号)が供給電圧変更回路22へ供給される。そして、この供給電圧変更回路22へ供給されるAGC信号の電圧に応じて、アンテナ選択回路12に対する供給電圧Vが制御される。そして、アンテナ選択回路12は、供給電圧Vに応じて、出力する受信信号の減衰量を制御する。 【0019】すなわち、本実施例においては、AGC信号生成回路18からのAGC信号により、供給電圧変更回路22で受信信号が入力許容レベル以上(所定強度以上の電波の受信)であると判定した場合には、供給電圧変更回路22が供給電圧Vを小さくする。そして、これによって、オンになっているSW1〜SW4における減衰量が大きくなり、選択されているアンテナA1〜A4からの受信信号の信号レベルが低くなる。従って、RF増幅回路14への入力信号の信号レベルが入力許容範囲内に収まり、ここにおける処理に対する悪影響を除去できる。 【0020】図2に、アンテナ選択回路12におけるスイッチSW(SW1〜SW4の中の1つ)の構成を示す。アンテナA(A1〜A4の中の1つ)に接続される入力端INには、コンデンサC1を介し、ピンダイオードD1のカソードが接続されている。そして、このピンダイオードD1のアノードは、コンデンサC2を介し、出力端OUTに接続されている。また、ピンダイオードD1のアノードには、抵抗R1を介し、供給電圧Vが供給されている。 【0021】ピンダイオードD1のカソードには、コイルL1を介し、エミッタがアースに接続されたNPNトランジスタTR1のコレクタが接続されており、このトランジスタTR1のベースには抵抗R2を介しタイミングコントロール回路20からの選択信号Sが供給されている。なお、トランジスタTR1のベースエミッタ間は抵抗R3によって接続されている。 【0022】さらに、トランジスタTR1のコレクタには、他端がアースに接続されたコンデンサC3と他端に供給電圧Vが供給される抵抗R4が接続されている。 【0023】このようなスイッチSWにおいて、アンテナAで受信された高周波信号は、入力端INから入力され、コンデンサC1、ピンダイオードD1、コンデンサC2を通過して出力端OUTに出力される。ここで、コイルL1があるため、高周波信号は、トランジスタTR1の方に伝達されることはない。 【0024】ここで、ピンダイオードD1は、ここに順方向電流が流れている時に、カソード側の高周波信号をアノード側に流すが、順方向電流が流れていないときには、高周波信号を減衰させる。 【0025】抵抗R1を介しトランジスタTR1のベースに供給される選択信号SがHの時には、トランジスタTR1がONし、ここに電流が流れ、抵抗R1、ピンダイオードD1、コイルL1に電流が流れる。従って、切替信号がHの時に、ピンダイオードD1に順方向電流が流れ、入力端INから入力される高周波信号は出力端OUTから出力される。 【0026】一方、選択信号SがLであると、トランジスタTR1はオフであり、トランジスタTR1のコレクタは、コンデンサC3によって供給電圧Vに保持され、ピンダイオードD1はその両側が同電位Vとなるため、ピンダイオードD1には順方向電流が流れない。このため、入力端INから入力される高周波信号は、このピンダイオードD1において減衰される。そこで、1つのSWにのみ選択信号SとしてHを供給することによって、1つのアンテナAを選択することができる。なお、選択信号SがLの時、トランジスタTR1のベースはアース電位となり、確実にオフされている。 【0027】ここで、本実施例では供給電圧変更回路22が受信信号の信号レベルに応じて、供給電圧Vを制御して、ピンダイオードD1における順方向電流を制御し、これによってアンテナAから得られる受信信号の減衰を制御する。 【0028】図3に電波の強さと、AGC信号の電圧およびピンダイオードD1の順方向電流IDの関係を示す。このように、AGC信号生成回路18は、RF増幅回路14の増幅率を制御するためのAGC信号を出力するが、電波強度が所定の電波強度E1以下の場合には、一定の高電圧A0を出力している。そして、このA0によって、RF増幅回路14の増幅率は最も大きくなる。そして、電波強度がE1以上になった場合には、増幅率を下げるため、AGC信号は、電波強度に応じて下がる。そして、AGC電圧が0になると増幅率は最低になる。 【0029】一方、電波強度がE2以上になった場合、すなわち電波強度が非常に強い場合には、RF増幅回路14に入力される受信信号レベルを下げた方がよい。そこで、供給電圧変更回路22が電圧Vを下げる。これによって、ピンダイオードD1に流れる順方向電流IDが減少する。 【0030】ここで、図4に、ピンダイオードD1の順方向電流IDと、高周波信号の減衰量の関係を示す。このように、ピンダイオードD1の順方向電流IDが小さいほど、減衰量が大きくなる。そこで、非選択のアンテナAに接続されているピンダイオードD1の順方向電流IDは、上述のようにトランジスタTR1をオフして、0としている。この時の減衰量は、通常の考えられる強電界下における受信信号を十分減衰できる値に設定する。一方、電波強度がE2以下であれば、通常のAGC動作によって問題なく受信処理が行える。そこで、ダイオードD1の順方向電流IDは通常時の値ID0にセットしておく。この場合に、減衰量は僅かである。 【0031】そして、電波強度がE2以上となったときにピンダイオードD1の順方向電流IDを図3のように減少させることによって、減衰量は、図4に示すように、順方向電流IDが少なくなるにつれて大きくなる。従って、強電界中に入ったときに供給電圧変更回路22によりアンテナ選択回路12に対する供給電圧Vを変更する(低下させる)ことによって、RF増幅回路14に入力される信号レベルを低下させて好適な処理が行える。 【0032】特に、本実施例においては、ダイバーシティ受信のためのアンテナ選択回路12が元々有しているスイッチとして作用するピンダイオードD1を利用して受信信号を減衰させる。そこで、減衰器を特別に設ける必要がない。また、ピンダイオードD1の順方向電流を制御することで、受信信号の減衰量を制御するため、広範囲の減衰量制御を確実に行うことができる。さらに、アンテナ選択回路12において、受信信号を減衰することができるため、RF増幅回路14を高感度のものにでき、弱電界中においても十分な受信を行うことができる。 【0033】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、受信信号レベルが所定値を超える場合において、アンテナ選択回路への供給電圧を変更して、増幅回路への入力信号を減衰させることができる。そこで、増幅回路の最低増幅率でもカバーできないような電波強度が非常に強い場合であっても増幅回路等に対する悪影響を除去することができる。また、増幅回路への入力信号を減衰できるため、増幅回路を高感度のものとでき弱電界においても十分な受信が行える。 【0034】そして、アンテナ選択回路におけるアンテナ切替用の減衰素子を利用して受信信号の減衰を行うため、特別の減衰器などが不要であるという効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成7年(1995)5月29日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平8−331027 |
| 【公開日】 |
平成8年(1996)12月13日 |
| 【出願番号】 |
特願平7−130328 |
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