| 【発明の名称】 |
識別システム |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 明彦
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| 【目的】 |
書込/読出制御ユニットより断続した信号を送信し、この発振の停止期間にデータキャリアより残響を制御して信号を伝送する識別システムにおいて、残響停止期間に複数ビットの信号を伝送できるようにすること。 |
| 【構成】 |
データキャリア30より信号を伝送する際に、残響の停止の間に2ビットづつ符号化回路63によって符号化する。そしてシャントタイミング制御回路64によりシャントパルスの発生タイミングを制御する。こうしてシャント回路41を介して残響を制御する。こうすれば書込/読出制御ユニット側で残響停止のタイミングに基づいて信号が復調できることとなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 データキャリアと、前記データキャリアにデータを伝送し送出されたデータを受信する書込/読出制御ユニットと、を具備する識別システムであって、前記書込/読出制御ユニットは、データ受信時に一定のデューティ比の送信信号を発生する変調回路と、第1のコイルを有し、前記変調回路より与えられる送信信号に基づいて発振を断続する送信回路と、第2のコイルを含み、前記送信回路の発振停止時に得られる残響振動を受信する受信回路と、前記受信回路に得られる残響振動を同期検波する同期検波手段と、前記同期検波手段より得られる検波信号のパルス幅に基づいて前記データキャリアより送信された信号を復調する復調手段と、を有するものであり、前記データキャリアは、第3のコイルを含む共振回路と、前記共振回路に受信される信号の包絡線信号に基づいて信号を復調する復調回路と、前記書込/読出制御ユニットに送信する送信データを複数ビット単位に符号化する符号化回路と、前記符号化回路の符号化データに基づいて前記共振回路に生じる残響停止のタイミングを異ならせたシャントパルスを発生するシャントタイミング制御回路と、前記シャントタイミング制御回路からのシャントパルスにより前記共振回路の残響を制御する残響制御回路と、を有するものであることを特徴とする識別システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は工具や製品の管理を行う物流システムや人体等の識別等に用いられる識別システムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来工作機の工具の管理や工場における組立搬送ラインでの部品,製品の識別等を機械化するためには、工具,部品,製品等の種々の物品を識別して管理するシステムが必要となる。そこで特開平1−151831号に示されているように、識別対象物にメモリを有するメモリユニット(データキャリア)を設け、外部からデータ伝送によってこのようなメモリに必要な情報を書込んでおき、必要に応じてその情報を読出すようにした識別シテスムが提案されている。 【0003】このような従来の識別システムは、図6に示すようにIDコントローラ1とリードライトヘッド(RWH)2から成る書込/読出制御ユニット及びデータキャリア3から構成される。そしてリードライトヘッド2から一定の周波数で発振を断続しデータキャリア3側に信号を伝送しており、データの受信時には一定デューティ比の信号を送出してデータキャリア内の共振回路によって残響を制御する。リードライトヘッド2内では共振回路によってこの残響の有無を判別することによって信号を受信している。 【0004】図6において、書込/読出制御ユニットはリードライトヘッド1側からデータキャリア3へのデータ伝送時には送信データ信号に対応した第1,第2のデューティ比を有し、データの受信時には一定の第3のデューティ比、例えば50%のデューティ比によって断続した一定周波数の送信信号を発生するものである。第1のデューティ比は例えば30%、第2のデューティ比は例えば70%とする。この信号は送信回路12に伝えられ、発振が断続されて送信用コイルL1が駆動される。コイルL1はデータキャリア2に対向する面に設けられる。又受信回路14にはコイルL2,コンデンサC1から成る共振回路13が設けられる。この共振回路13に得られる出力は受信回路14によって受信され、増幅回路15を介して包絡線検波回路16に伝えられる。包絡線検波回路16は入力信号の包絡線検波を行うもので、その出力は判定回路17に与えられる。判定回路17は所定の閾値に基づいて入力信号をH又はLレベルに弁別して受信信号として出力するものである。 【0005】図7は従来のデータキャリア3の構成を示すブロック図である。本図においてデータキャリア3は共振回路31を有している。共振回路31はコイルL3と、このコイルL3に並列に接続されているコンデンサC2より構成される。そして共振回路31の両端には全波整流回路32が接続される。全波整流回路32は得られた信号を全波整流して、電源回路33を介してデータキャリアの各部に電源Vccとして供給するものである。 【0006】又共振回路31の一端にはDEM抽出回路34が接続される。DEM抽出回路34はキャリアの周波数を通過周波数とし、送信信号のキャリアを半波整流して整形することにより、方形波に変換するものであって、その出力は復調回路35に与えられる。又積分コンパレート回路36が共振回路31の一端に接続されている。積分コンパレート回路36は共振回路31に得られる信号の包絡線検波をし、電源を分圧した閾値で弁別することによってクロック信号CKAを抽出してその出力を復調回路35に出力するものである。復調回路35はデータキャリアが信号を受信する際に、CKAに基づいてDEM抽出回路34より抽出されるキャリアパルス数を計数し、送信の断続のデューティ比によってHレベル又はLレベルのいずれかを判別するものである。こうして復調された信号はメモリ制御部37によってコマンド及びデータに分離され、メモリ38に必要なデータが書込まれ、又メモリ38からデータが読出される。メモリ制御部37から読出されたNRZの信号は、変換回路40によって例えば直列のバイフェーズ符号に変換されてシャントパルス発生回路39に入力される。シャントパルス発生回路39はこれらの論理積によってシャントパルスを発生するものであって、シャント回路41に入力される。シャント回路41はシャントパルスに基づき共振回路31の両端を接地する一対のスイッチング素子を有しており、共振回路の両端を同時に接地させることによって、残響を短時間で停止させるものである。 【0007】次にこの書込/読出制御ユニット及びデータキャリアの各部の波形について説明する。図8(a)〜(g)は図6,図7のa〜gの各部の波形を示している。図8(a)はリードライトヘッド2がデータキャリア3からの信号を受信する際の送信回路12の波形を示している。又図8(b)はデータキャリアから書込/読出制御ユニットに伝送する送信データを示しており、1サイクルの間に図示のように1ビット、即ち「1」又は「0」を伝送するものとする。「1」レベルの伝送ではシャントパルスを生成せず、「0」レベルの伝送時には図8(c)のように送信の停止直後に、シャントパルス発生回路39よりシャントパルスを発生する。このシャントパルスの発生により図8(d)に示すようにデータキャリアの共振波形は残響が停止される。従って「1」レベルのデータ伝送時には残響が残り、「0」レベルの伝送時には残響が停止される。この信号が図8(e)に示すようにリードライトヘッド2の受信コイルL2に受信され、受信回路14によって受信して増幅し、包絡線検波を行う。図8(f)はこの包絡線検波波形を示しており、この信号を所定の閾値で弁別することによって図8(g)に示すように送信信号が復調されることとなる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのような従来のデータキャリアからリードライトヘッドへの通信方式にあっては、残響振動の有無でデータを判別しているため、1周期の間に1ビットのデータしか伝送することができなかった。又従来のデータ伝送方式では、リードライトヘッド側で包絡線検波をしていたため、ホワイトノイズ等の定常的なノイズの影響を受け易く、信号が正常に復調できないことがあるという欠点があった。 【0009】本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、1回の残響振動によって複数ビットを伝送すると共に、耐ノイズ性を向上させることを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明はデータキャリアと、前記データキャリアにデータを伝送し送出されたデータを受信する書込/読出制御ユニットと、を具備する識別システムであって、前記書込/読出制御ユニットは、データ受信時に一定のデューティ比の送信信号を発生する変調回路と、第1のコイルを有し、前記変調回路より与えられる送信信号に基づいて発振を断続する送信回路と、第2のコイルを含み、前記送信回路の発振停止時に得られる残響振動を受信する受信回路と、前記受信回路に得られる残響振動を同期検波する同期検波手段と、前記同期検波手段より得られる検波信号のパルス幅に基づいて前記データキャリアより送信された信号を復調する復調手段と、を有するものであり、前記データキャリアは、第3のコイルを含む共振回路と、前記共振回路に受信される信号の包絡線信号に基づいて信号を復調する復調回路と、前記書込/読出制御ユニットに送信する送信データを複数ビット単位に符号化する符号化回路と、前記符号化回路の符号化データに基づいて前記共振回路に生じる残響停止のタイミングを異ならせたシャントパルスを発生するシャントタイミング制御回路と、前記シャントタイミング制御回路からのシャントパルスにより前記共振回路の残響を制御する残響制御回路と、を有することを特徴とするものである。 【0011】 【作用】このような特徴を有する本発明によれば、データキャリアより書込/読出制御ユニットに信号を伝送する際には書込/読出制御ユニットの発振断続の1サイクルのうちの発振の停止時に複数ビットのデータを符号化回路によって符号化し、シャントパルスのタイミングを制御するようにしている。書込/読出制御ユニットではこの信号を受信し、残響が生じている間のパルス幅を同期検波手段によって検出する。そしてそのパルス幅に基づいて元の信号を復調するようにしている。 【0012】 【実施例】図1は本発明の一実施例による識別システムの書込/読出制御ユニットの構成を示すブロック図であり、前述した従来例と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。本実施例ではリードライトヘッド2の変調回路11,送信回路12と送信コイルL1の構成は従来例と同様であり、共振回路13の出力は受信回路14を介してIDコントローラ4のバンドパスフィルタ(BPF)51、及び増幅回路52に入力される。増幅回路52はバンドパスフィルタ51を通過した信号を増幅するものであって、その出力は同期検波回路53に入力される。同期検波回路53は送信クロックから生成された同期クロックに基づいて同期検波を行うものであって、その出力はパルスカウンタ54に与えられる。パルスカウンタ54は計数用クロック信号をこの同期出力に基づいて計数するものであって、計数値は判定回路55に入力される。判定回路55は計数値を所定の閾値と弁別して受信データを復調するものである。又同期クロック生成回路56は送信クロックから同期クロックを生成するものである。ここでパルスカウンタ54,判定回路55は同期検波信号のパルス幅から信号を復調する復調手段を構成している。 【0013】次に書込/読出制御ユニットと共に識別システムを構成するデータキャリアについて図2を参照しつつ説明する。本図において前述した従来例と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。本実施例ではデータキャリア30の共振回路31には直列に外部からの制御信号によって抵抗値が変化する可変抵抗器Rを直列に接続している。データキャリア30は従来例と同様に共振回路31の両端に全波整流回路32が接続され、電源回路33を介して各部に電源が供給される。又DEM抽出回路34,復調回路35,積分コンパレート回路36,メモリ38については前述した従来のデータキャリアと同一である。復調回路35の出力は制御部61に入力され、制御部61はデータ及びコマンドに分離して書込コマンドに基づいてメモリにデータを書込み、又はデータを読出す。又データの送受信時にこの制御信号は制御部61からの信号に基づきQ制御回路62によって共振回路31の抵抗値がスイッチング動作される。即ちデータキャリアからリードライトヘッド側にデータを送信するときには抵抗値を0又は小さい値とし、データキャリアがデータを受信するときには抵抗値を大きくして共振回路のQを低下させるように制御する。又制御部61から読出された信号は符号化回路63に入力される。符号化回路63は伝送すべきデータを複数ビット、ここでは2ビット単位で符号化するものであり、その出力はシャントタイミング制御回路64に入力される。シャントタイミング制御回路64は伝送すべき送信データに応じてリードライトヘッドから伝送されてきたキャリアの停止後、シャントパルスを生成するタイミングを制御するものであり、その出力はシャント回路41に入力される。シャント回路41は前述した従来例と同様に、共振回路31の両端を接地することによって残響を制御するものである。 【0014】次に本実施例によるデータ伝送方式について図3を用いて説明する。メモリ38から読出されリードライトヘッド側に伝送する送信信号は符号化回路63によって2ビット毎に分離される。このデータは「00」,「01」,「10」,「11」のいずれかとなるが、その送信データに応じてシャントパルスを発生させるタイミングを図3のように制御するものである。即ち図3(a)に示すようにデータ「00」を伝送する際には、送信されてきた図3(e)に示す信号の立上り時から一定時間T00を経過した後に、所定のパルス幅Tsのシャントパルスを発生するものとする。データ「01」を伝送する際には、図3(b)に示すように送信波形の立上り後、時間T01が経過した後にパルス幅Tsのシャントパルスを発生するものとする。同様にしてデータ「10」を伝送する際には、図3(c)に示すようにリードライトヘッドからの送信波形の立上り後、時間T10を経過した後にパルス幅Tsのシャントパルスを発生するものとする。又データ「11」を伝送する際には、図3(d)に示すようにシャントパルスを発生させないものとする。ここでT00+Ts=T01T01+Ts=T10とする。T00はリードライトヘッドより伝送されるキャリアの断続の1サイクルの50%の時間に等しいものとし、残響の最大時間は3Ts以上に設定する。即ち残響の時間を分割して夫々のデータの伝送に用いている。 【0015】こうすればリードライトヘッド2の受信コイルL2で受信される信号は図3(a)〜(d)に示すようにシャントパルスのタイミングに応じてそのレベル及びパルス幅が変化する。このためIDコントローラ4は同期検波を行い、受信データに応じたパルス幅の信号に変換することによって、2ビットの信号をIDコントローラ4側で復調することができる。 【0016】次に本実施例の動作について図4を用いて説明する。図4(a)〜(h)は図1,図2のa〜hの各部の波形を示す波形図である。図4(a)はリードライトヘッド2から送信された送信波形を示している。リードライトヘッド2は前述した従来例と同様にデータキャリア30からの信号を受信する際には、デューティ比50%で発振を断続する。図4(b)はデータキャリアからリードライトヘッド2側に伝送する送信データである。本実施例では1サイクルの間に2ビットの信号をリードライトヘッド2側に伝送するため、これに応じた速度でメモリ38より送信データを読出す。そしてデータキャリア30は送信データに基づいて符号化回路63によってデータを符号化し、シャントパルスのタイミングを制御する。即ち図4(c)に示すように、「10」の伝送時にはリードライトヘッドからの発振の立上り後T10を経過した後にシャントパルスを発生する。又次のサイクルでは送信データが「01」とすると、送信波形の立上り後T01を経過した後にシャントパルスを発生する。又「00」の伝送時にはT00後にシャントパルスを発生し、伝送データが「11」ではシャントパルスを発生しない。こうすればデータキャリアの共振回路31の波形は図4(d)に示すものとなり、残響の幅が制御される。このためリードライトヘッド2のコイルL2に受信される信号は図4(e)に示すものとなる。この信号をバンドパスフィルタ51を介して増幅回路52によって増幅する。そして同期検波回路53により図4(f)に示すように同期検波を行う。 【0017】図5は書込/読出制御ユニットの各部の波形を詳細に示す波形図である。図5(a)に示すように受信回路14に残響振動が得られると、バンドパスフィルタ51を介して増幅することによって図5(b)に示す出力が得られ、これを同期検波回路53で二値化すると、図5(c)に示す信号が得られる。この信号を同期クロックによって同期検波する。この同期検波はリードライトヘッドのフィルタ等による群遅延を考慮した送信クロックと同一の信号であり、同期クロックによってノイズなく図4(f),図5(e)に示すように矩形波の信号が検出されることとなる。この信号の長さをパルスカウンタ54によって計数する。このカウント用クロックとして同期クロックよりも高い周波数のクロック信号を用いるものとすれば、より正確にパルス幅が計測できる。従ってパルス幅に基づいて元のデータを復調することができる。判定回路55はこの計数値によってパルス幅を計数し、そのパルス幅に基づいて元の2ビットの信号、即ち「00」から「11」を復調するものである。こうすれば図4(h)に示すように元の信号を復調することができる。 【0018】尚本実施例は1サイクルの残響を生じる時間内に2ビットの信号を符号化してデータ伝送するようにしているが、更に多数のビットを符号化してデータ伝送することが可能である。 【0019】 【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれば、シャントパルスのタイミングを変化させることによってデータを伝送しているため、従来1サイクルの残響を生じる時間に1ビットのデータ伝送しかできなかったのに対し、2ビット以上の伝送が可能となる。従って従来の伝送速度を大幅に高速化することができる。又残響振動の長さを判定するようにしているため、従来のような包絡線検波に比べ耐ノイズ性を向上させることができるという効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002945 【氏名又は名称】オムロン株式会社
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| 【出願日】 |
平成7年(1995)6月2日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】岡本 宜喜 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平8−331023 |
| 【公開日】 |
平成8年(1996)12月13日 |
| 【出願番号】 |
特願平7−159991 |
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