| 【発明の名称】 |
厚紙用印刷装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】須田 康徳
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| 【目的】 |
印刷原版を製作する必要がなく、低コストで多品種少量の印刷に即応可能な、ボール紙や段ボール等の厚紙の印刷システムを実現する。 |
| 【構成】 |
記録紙の搬送路を略直線状に形成し、感光体ドラム11と搬送路ユニット5との間の間隔をアクチュエータ21で調整可能とし、印刷時に記録紙の厚さデータと印刷位置データを入力し、入力された各データに基づいて前記間隔、定着温度及び電子写真ユニットの印刷動作タイミングを自動設定し、電子写真プロセスを用いて厚紙に印刷する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】帯電させた感光体ドラム上に露光により潜像を形成し、現像により感光体ドラム上に形成したトナー像を、感光体ドラムを回転させつつ搬送路を移動する記録紙上に転写した後、定着処理して記録紙上に印刷を行う電子写真ユニットを備えた厚紙用印刷装置であって、前記記録紙の搬送路の入口と出口との間を略直線状に形成する一方、前記搬送路と感光体ドラムとの間の間隔を調整可能とする調整手段と、前記記録紙の厚さ、材質及び印刷位置の各データを入力できる入力手段と、入力された各データに基づいて前記調整手段を駆動制御すると共に前記電子写真ユニットの印刷動作タイミング及び定着温度を制御する制御手段と、を備えて構成したことを特徴とする厚紙用印刷装置。 【請求項2】前記調整手段は、搬送路側を移動させる構成である請求項1記載の厚紙用印刷装置。 【請求項3】前記制御手段は、感光体ドラムの回転と同期して記録紙の移動を行う搬送路の入口側に配置される記録紙検出手段が、記録紙の先端位置を検出した時を基準として、感光体ドラムの回転位置検出手段からの位置信号に基づいて前記入力手段で入力された印刷位置データに対応する印刷動作タイミングを設定する構成である請求項1又は2記載の厚紙用印刷装置。 【請求項4】同一記録紙に対して複数の印刷位置データを入力できる構成である請求項1〜3のいずれか1つに記載の厚紙用印刷装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、電子写真プロセスを用いた厚紙用印刷装置に関する。 【0002】 【従来の技術】最近の商品の多様化傾向は多品種少量生産の流れとなり、更に、商品のライフサイクルの短縮化の傾向がこれに加わって商品在庫をなるべく保有しない事が一般的となって来ている。このような状況下では、商品の包装等に使用するボール紙や段ボール等の所謂厚紙類の印刷も、多品種少量の印刷に即応できることが望まれる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のボール紙や段ボール等の厚紙類の印刷は、凸版又は凹版等の印刷で行われており、印刷機に掛けるためのデザインや印刷原版の作製が不可欠な作業となる。このため、極少量で短期間の印刷物には適応できない。更に、原版作製コストが掛かるため、少量では一枚当りのコストが高いものになってしまう事になる。 【0004】本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、電子写真プロセスを利用することにより、印刷原版が不要で低コストで多品種少量の印刷に即応できる厚紙の印刷装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】このため本発明では、帯電させた感光体ドラム上に露光により潜像を形成し、現像により感光体ドラム上に形成したトナー像を、感光体ドラムを回転させつつ搬送路を移動する記録紙上に転写した後、定着処理して記録紙上に印刷を行う電子写真ユニットを備えた厚紙用印刷装置であって、前記記録紙の搬送路の入口と出口との間を略直線状に形成する一方、前記搬送路と感光体ドラムとの間の間隔を調整可能とする調整手段と、前記記録紙の厚さ、材質及び印刷位置の各データを入力できる入力手段と、入力された各データに基づいて前記調整手段を駆動制御すると共に前記電子写真ユニットの印刷動作タイミング及び定着温度を制御する制御手段とを備えて構成した。 【0006】また、前記調整手段は、搬送路側を移動させる構成とした。また、前記制御手段は、感光体ドラムの回転と同期して記録紙の移動を行う搬送路の入口側に配置される記録紙検出手段が、記録紙の先端位置を検出した時を基準として、感光体ドラムの回転位置検出手段からの位置信号に基づいて前記入力手段で入力された印刷位置データに対応する印刷動作タイミングを設定する構成とした。 【0007】また、同一記録紙に対して複数の印刷位置データを入力できる構成とした。 【0008】 【作用】かかる構成において、入力手段によって、印刷する記録紙に応じてその厚さ、材質、及び印刷位置の各データを入力する。制御手段は、入力されたデータに基づいて、調整手段を駆動制御して転写位置における感光体ドラムと搬送路との間の間隔を、記録紙の通過が可能な適切な値にセットすると共に、材質等応じた定着温度の設定を行う。そして、制御手段は、入力された印刷位置データに応じて、搬送路による記録紙の移動に同期して電子写真ユニットの印刷動作タイミングを制御し、入力した所望の印刷位置に電子写真プロセスによる印刷を行う。 【0009】また、感光体ドラムと搬送路との間の間隔の調整を、搬送路側を移動させることで行うようにすれば、感光体ドラム側を移動させるより移動機構が簡単になる。また、入力手段で複数の印刷位置データを入力することで、同一記録紙に対して複数位置に同一の印刷が可能である。 【0010】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。本発明の厚紙用印刷装置の一実施例の構成を図1〜図3に示し説明する。図において、本実施例の印刷装置では、記録紙1の搬送路を略直線状に形成してある。即ち、記録紙1の搬送路は、装置本体2の両側に位置する記録紙挿入部3、記録紙出口部4及び装置本体2内に収納され両者の中間に位置し上下移動可能に構成される搬送路ユニット5で構成されるが、これらの高さ位置を、図2に示すように、略同一に配置して、記録紙1の挿入側から出口側までの搬送路を直線状にしている。 【0011】装置本体2には、前記搬送路ユニット5の他に、記録紙1の厚さ、材質及び印刷位置データ(例えば印刷開始位置を記録紙先端からの距離として設定する)等を入力設定するための入力手段としてのデータ入力操作部6と、電子写真ユニット7と、前記データ入力操作部6で設定された各種データに基づいて、搬送路ユニット5の高さ調整や、電子写真ユニット7による印刷動作等を制御するマイクロコンピュータ等を内蔵する制御手段としてのコントロールユニット8が設けられている。 【0012】前記電子写真ユニット7は、図1に示すように、回転駆動する感光体ドラム11と、感光体ドラム11の周囲に順次配置された、コロナ帯電器12、露光器13、現像器14、転写器15、定着器16、除電器17及びクリーナ18を備えて構成される。この電子写真ユニット7による印刷動作は、コロナ帯電器12によって感光体ドラム11表面をコロナ放電によって一様に帯電させ、次に、露光器13によって帯電した感光体ドラム11表面に印刷原紙の画像を露光して潜像を形成し、次に、形成された潜像を現像器14によって現像してトナー像を形成し、搬送路ユニット5上で転写器15によってトナー像を記録紙1に転写した後、定着器16で記録紙1に定着するものである。前記定着器16は、加熱ヒータ等を内蔵する上下一対の圧着ローラ16a,16bからなり、両ローラ16a,16bで記録紙1に熱及び圧力を加えることにより記録紙1上に付着したトナーを溶融して定着させる。転写動作が終了した後は、除電器17によって感光体ドラム11上の残存トナーの除電を行い、更に、クリーナ18で残存トナーが掻き落とされて、次の印刷動作に備える。 【0013】搬送路ユニット5は、調整手段としてのアクチュエータ21によって互いに回動自由に交差させた2本リンク22a,22bによって上下動可能に構成されている。2本リンク22a,22bは、それぞれ一端が前記アクチュエータ21が固定される基台23に回動自由に取付けられ、他端が搬送路ユニット5に回動自由に取り付けられている。また、一方のリンク22a側に、前記アクチュエータ21のロッド21先端が回動自由に連結している。更に、リンク22aの基台23側連結部とリンク22bの搬送路ユニット5側連結部は、図中左右方向にスライド可能に構成されている。 【0014】コントロールユニット8は、データ入力操作部6によって設定された、各種データ(記録紙1の厚さ、材質、印刷位置)と、図1に示すように搬送路の入口側に配置されて搬送路に挿入された記録紙1を検出する記録紙検出手段としての紙検出センサ24からの記録紙先端位置検出信号と、感光体ドラム11の回転部に取付けた回転位置検出手段としてのエンコーダ25からの感光体ドラム回転位置信号とに基づいて、アクチュエータ21を駆動制御して搬送路ユニット5の高さ調整を実行すると共に、定着器16の加熱ヒータを制御して定着温度の設定を行う。更に、紙検出センサ24が記録紙1の先端位置を検出した時を基準として、電子写真ユニット7による印刷動作タイミングを制御し、入力した印刷位置データに対応する記録紙1上の位置に印刷が行われるように、電子写真ユニット7を駆動制御する。 【0015】次に図4のフローチャートを従って本実施例装置の印刷動作手順について説明する。ステップ1(図中、S1で示し、以下同様とする)では、データ入力操作部6で、記録紙1の厚さデータ、材質データ、印刷位置データ等の印刷に必要なデータを入力する。 【0016】ステップ2では、入力された厚さデータに基づいて、アクチュエータ21を駆動制御し、搬送路ユニット5の高さ位置の微調整を行う。これにより、感光体ドラム11と搬送路ユニット5との間の間隔が、印刷する記録紙1の厚さに応じた適切なものに設定される。ステップ3では、入力されたデータに基づいて定着器16による定着温度を自動設定する。これにより、記録紙1の材質や厚さに応じた適切な定着温度に設定される。 【0017】ステップ4では、紙検出センサ24が記録紙1の先端位置を検出したか否かの判定が行われ、検出したらステップ5に進む。ステップ5では、先端位置が検出された時のエンコーダ25からの感光体ドラム位置信号に基づいてこの時点を基準として電子写真ユニット7の印刷動作タイミングを設定する。 【0018】ステップ6では、前記基準からのエンコーダ25からの感光体ドラム位置信号によって感光体ドラム11がステップ5で設定した印刷動作タイミング位置に到達した時に電子写真ユニット7による印刷動作を開始して、印刷原紙の図柄を記録紙1に印刷する。印刷が終了した記録紙1は記録紙出口部4から搬出される。かかる構成によれば、電子写真方式によってボール紙や段ボール等の厚紙の印刷が容易にできるため、凸版又は凹版等の従来の厚紙印刷方式で不可欠であった印刷原版の作製が不要となり印刷コストを低減できる。また、無印刷のシートを準備しておけば、受注量に応じて短時間で印刷ができることから多品種少量の印刷に即応できる。 【0019】また、記録紙1の厚さに応じた搬送路の調整を、搬送路ユニット5側を昇降動作させる構成とすることで、感光体ドラム11側を昇降移動させるよりも調整機構を簡単にできる。次に、1枚の記録紙に複数回及び複数種類の印刷を行う場合の動作について説明する。 【0020】図5及び図6は、1種類2回づつ3種類の印刷を同一の記録紙に印刷する例を示している。ステップ11では、印刷原紙をセットする。ステップ12では、データ入力操作部6で印刷回数(この場合2回)を設定する。 【0021】ステップ13では、印刷開始位置の寸法を設定することで、印刷位置データの入力を行う。この場合、2回目の印刷位置の設定は、直前に行われた印刷の開始位置からの距離を設定する。尚、この際に同時に、記録紙1の厚さ及び材質のデータも入力することで、搬送路ユニット5の昇降調整と定着温度調整が自動的に行われる。 【0022】ステップ14では、各入力データに基づいて1回目と2回目の印刷動作タイミングが設定され、図4の説明と同様にしてSTEP−1の印刷が行われる。これにより、記録紙1上の設定した2ヵ所に図6(a)に示すようにSTEP−1の印刷が行われる。次に、ステップ15では、次のSTEP−2の印刷用の印刷原紙をセットする。 【0023】ステップ16では、データ入力操作部6で印刷回数(2回)を設定する。ステップ17では、ステップ13と同様にして印刷開始位置の寸法を設定する。尚、この時は、記録紙1の厚さ及び材質のデータは既に入力されているので、これらのデータ入力は不要となる。ステップ18では、ステップ14と同様にしてSTEP−2の印刷が行われる。これにより、記録紙1上の設定した2ヵ所に図6(b)に示すようにSTEP−1の印刷に加えてSTEP−2の印刷が追加される。 【0024】ステップ19〜22では、ステップ15〜18と同様にしてSTEP−3の印刷が行われる。これにより、記録紙1上の設定した2ヵ所に図6(c)に示すようにSTEP−1及びSTEP−2の印刷に加えてSTEP−3の印刷が追加される。このように、記録紙1上の印刷位置を任意に設定して同一記録紙1上に複数の印刷ができるので、包装箱等への印刷に好適である。 【0025】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記録紙の搬送路を略直線状に形成し、搬送路と感光体ドラムとの間の間隔を記録紙の厚さに応じて可変可能な構成としたので、厚紙の搬送が可能となり厚紙に電子写真による印刷が容易にできる。これにより、印刷原版の製作が不要となり、無印刷のシートを準備しておくことで受注量に応じて短時間で印刷ができ、低コストで多品種少量の印刷に即応できる。 【0026】また、感光体ドラムと搬送路との間の間隔を、搬送路側の昇降動作で行う構成としたので、感光体ドラム側を昇降移動させるよりも調整機構を簡単にできる。また、同一記録紙に複数の印刷位置を設定できるので、包装箱等の印刷に好適である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社
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| 【出願日】 |
平成6年(1994)12月13日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】笹島 富二雄
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| 【公開番号】 |
特開平8−166756 |
| 【公開日】 |
平成8年(1996)6月25日 |
| 【出願番号】 |
特願平6−309289 |
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