| 【発明の名称】 |
ワンウェイクラッチ |
| 【発明者】 |
【氏名】飯山 俊男
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| 【目的】 |
ワンウェイクラッチの組み立てを容易にして,組み立て時間を短縮し,生産性を向上させる。 |
| 【構成】 |
外輪と軸との両者が相対的に一方向に回転し,反対方向にあっては連結されるワンウェイクラッチにおいて,ローラの長手方向の離れた2点に当接するばね1bが保持部1aに形成されており,且つ一方の端面にフランジ1cが形成されているリテーナ1と,該リテーナが,フランジの形成されていない他方の端面から挿入され,フランジで停止し得るような内径の穴を有する外輪3と,該外輪と一体化された上記リテーナにフランジの形成されている端面から挿入されるローラ2とからなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外輪と軸との両者が相対的に一方向に回転し,反対方向にあっては連結されるワンウェイクラッチにおいて,ローラの長手方向の離れた2点に当接するばねが保持部に形成されており,且つ一方の端面にフランジが形成されているリテーナと,該リテーナが,フランジの形成されていない他方の端面から挿入され,フランジで停止し得るような内径の穴を有する外輪と,該外輪と一体化された上記リテーナにフランジの形成されている端面から挿入されるローラとからなることを特徴とするワンウェイクラッチ。 【請求項2】 上記リテーナのフランジの形成されている端面にはローラ挿入口が形成され,ばねの先端はローラが挿入し易いように40°〜50°の角度で曲がっていると共に,ローラの径をD,ローラ挿入口の寸法をL1 ,ばねの先端の寸法をL2 ,ばねの曲げ部の寸法をL3 とすると,L2 >L1 >D>L3 となることを特徴とする請求項1に記載のワンウェイクラッチ。 【請求項3】 リテーナのばね部の内径をd1 ,リテーナの内径をd2 ,ばねのローラによる撓み量をδとすると,d1 >d2 +2δとなることを特徴とする請求項1または2に記載のワンウェイクラッチ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は,外輪と軸との両者が相対的に一方向に回転し,反対方向にあっては連結されるワンウェイクラッチに関する。 【0002】 【従来の技術】図4及び図5は従来のワンウェイクラッチを説明するための図である。これらの図は,実開平6−63942号公報に記載されているものであり,リテーナ1の保持部1aの内壁に,保持部内のローラ2をその長手方向両側付近に当接して外輪3の楔形状凹部3aと軸4との間の楔空間の狭い側へ向けて押圧する二股のばね1bが一体的に設けられている。そして,ローラ2が外輪3の楔形状凹部3aと軸4との間の楔空間狭い側に当たる回転方向のときにトルクを伝達し,反対方向のときに空転する構造を有している。このように,ローラ2に対するばね1bの当接位置をローラの長手方向の離れた2点に設定しているので,その当接位置が多少ずれていてもローラ2を適正姿勢のままで連結方向へ押圧することができて確実なクラッチ機能を安定的に発揮することができる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし,このような従来のワンウェイクラッチにあっては,リテーナの端面にローラ挿入口が形成されていないので,ワンウェイクラッチを組み立てる順序としては,先ずリテーナにローラをリテーナの周囲からセットし,分離しないように保持しながら外輪に挿入する方法を採用していた。このため,組み立て時にローラが脱落し易く,ワンウェイクラッチの組み立てが難しかった。また,ばねの一部はリテーナにローラをセットすることによりリテーナの内径側に突出するため,軸をセットするとき,ばねに曲げ等を生じさせることがあった。 【0004】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は,上記課題を解決するために,外輪と軸との両者が相対的に一方向に回転し,反対方向にあっては連結されるワンウェイクラッチにおいて,ローラの長手方向の離れた2点に当接するばねが保持部に形成されており,且つ一方の端面にフランジが形成されているリテーナと,該リテーナが,フランジの形成されていない他方の端面から挿入され,フランジで停止し得るような内径の穴を有する外輪と,該外輪と一体化された上記リテーナにフランジの形成されている端面から挿入されるローラとからなることを特徴とするワンウェイクラッチを提供するものである。 【0005】請求項2に記載の発明は,上記課題を解決するために,上記リテーナのフランジの形成されている端面にはローラ挿入口が形成され,ばねの先端はローラが挿入し易いように40°〜50°の角度で曲がっていると共に,ローラの径をD,ローラ挿入口の寸法をL1 ,ばねの先端の寸法をL2 ,ばねの曲げ部の寸法をL3 とすると,L2 >L1 >D>L3 となることを特徴とする請求項1に記載のワンウェイクラッチを提供するものである。 【0006】請求項3に記載の発明は,上記課題を解決するために,リテーナのばね部の内径をd1 ,リテーナの内径をd2 ,ばねのローラによる撓み量をδとすると,d1 >d2 +2δとなることを特徴とする請求項1または2に記載のワンウェイクラッチを提供するものである。 【0007】 【実施例】図1乃至図3は本発明の一実施例を説明するための図であり,図1はワンウェイクラッチの組み立て順序を示す図,図2はリテーナとリテーナに形成されているばねとローラとの関係を示す図,図3はローラが挿入される様子を示す図である。 【0008】先ず構成を説明すると,リテーナ1は,一端にフランジ1cが形成され,フランジ1cの形成されている端面が切欠されてローラ2を保持する複数個の保持部1aが形成されており,保持部1aにはローラの長手方向の離れた2点に当接するばね1bが形成されている。そして,ワンウェイクラッチは,リテーナ1と,リテーナ1がフランジ1cの形成されていない端面から挿入され,フランジ1cで停止し得るような内径を有する外輪3と,一方の端面にリテーナ1の挿入された外輪3をフランジ1cのある側から装着し得る内径の穴5aを有し,他方の端面にフランジ1cの外径より小さい内径の穴5bを有するハウジング5と,ローラ2とから構成されている。複数個のローラ2がリテーナ1の保持部1aに収まり,その数と配分位置が同じ外輪3の内側にある楔形状凹部3aにより別途軸との間でワンウェイクラッチ機能を形成する。 【0009】リテーナのフランジの形成されている側の端面にはローラ挿入口1dが形成されており,ばねの先端はローラが挿入し易いようにローラの挿入方向とのなす角度θが40°〜50°で曲がっている。これは,角度θが40°よりも小さいと,ローラを挿入するときにばねの先端がローラに接触してばねをつぶしてしまったり,ローラが挿入できなくなる恐れがあるからであり,また角度θが50°よりも大きいと,ローラをスムーズに挿入できなくなるためである。また,ローラの径の寸法をD,ローラ挿入口1dの径の寸法をL1 ,ローラ挿入口のばねの先端までの寸法をL2 ,ローラ挿入口のばねの曲げ部までの寸法をL3 とすると,L2>L1 >D>L3 の関係になっている。従って,外輪3にリテーナ1を挿入した後,ローラ2をローラ挿入口1dから挿入する場合に,ばね1bにへたり,曲げ等の影響を与えずに,ワンウェイクラッチを組み立てることができる。 【0010】また,ローラ2をリテーナ1に挿入することにより,ばね1bの一部が内径側に突出するが,リテーナの保持部1a間の内径をd1 ,リテーナの内径をd2 ,ばねのローラによる撓み量をδとすると,d1 >d2 +2δとなるようにしているので,軸をセットするとき,ばね1bに曲げ等を生じさせることが皆無となる。また軸とリテーナとの接触面積が小さくなるので,トルクが減少すると共に心ずれを防止することができる。 【0011】次に,ワンウェイクラッチの組み立て順序について説明する。先ず,リテーナ1をフランジ1cの形成されていない端面から外輪3に挿入すると,フランジ1cの外径が外輪3の内径より大であるので,外輪3の端面とフランジ1cとが接触してリテーナ1が外輪3に挿入された状態で一定の位置に配置される。この場合,フランジ1cの形成されていない端面は,径が外輪の内径に合致した所定の値に固定されており圧力により変形しないので,容易に外輪3に挿入されると共に,挿入された後は,フランジ1cの形成されている端面側が切欠されて形成されている複数の保持部1aのばね作用により,リテーナ1は外輪3から容易に脱落しない。 【0012】次に,複数個のローラ2をリテーナ1のローラ挿入口1dから保持部1a及び外輪3の楔形状凹部3a間に収納して,リテーナ1の保持部1aに形成されているばね1bがローラ2の長手方向の離れた2点に当接してワンウェイクラッチ構造体6を構成し,このワンウェイクラッチ構造体6をフランジ1cのある側からハウジング5に装着する。この際,外輪3のハウジング5と最初に接触する部分には,テーパ部3bが形成されており,このテーパ部3bがワンウェイクラッチ構造体6をハウジング5に装着する際の案内の役目を果たし,テーパ部3bがハウジング5に形成されているリップ部5cを押し拡げることにより容易に圧入し,装着することができる。装着後はリップ部5cが元の位置に戻ると共に,このリップ部5cと外輪3に形成されているテーパ部3cとによりワンウェイクラッチ構造体6がハウジング5内に完全に装着され,脱落しない。 【0013】ハウジング5の材質は弾力性を持った樹脂弾性体であるので,リップ部5cのスナップばね運動により,装着すべきワンウェイクラッチ構造体6の装着後のアキシャル方向の力に対する飛び出し押さえとして,効果を発揮する。テーパ部3cの傾斜角度は10〜45°であることが望ましく,テーパ部3bは多少球状をしていることが望ましい。また,外輪3の外周面には4つのフラットカット面3dが形成されており,ハウジング5の内周面にもこのフラットカット面3dに対応するフラットカット面が形成されており,これらのフラットカット面がラジアル方向の力に対する回転防止の役目を果たしている。 【0014】このようにしてワンウェイクラッチが組み立てられた結果,フランジ1cの一方の端面が外輪3の端面で,他方の端面がハウジング5の内部の端面で挟持されることとなり,リテーナ1はハウジング内部に収納され,脱落しない。このようにしてワンウェイクラッチの各構成要素を正しく組み込むことができ,ワンウェイクラッチの機能を充分に発揮させることができる。 【0015】 【発明の効果】以上説明してきたように,この発明によれば,次のような効果が得られる。 (1)リテーナの端面にローラ挿入口が形成されているので,ワンウェイクラッチを組み立てる順序としては,外輪にリテーナを嵌合させた後,ローラ挿入口からローラを挿入することができるので,ローラが脱落することなく,容易にワンウェイクラッチを組み立てることができる。従って,ワンウェイクラッチの組み立て時間を著しく短縮することができ,生産性が向上する。 (2)リテーナのフランジの形成されている側の端面にはローラ挿入口が形成されており,ばねの先端はローラが挿入し易いように40°〜50°の角度で曲がっている。また,ローラの径をD,ローラ挿入口の寸法をL1 ,ばねの先端の寸法をL2 ,ばねの曲げ部の寸法をL3 とすると,L2 >L1 >D>L3 の関係になっている。従って,外輪にリテーナを嵌合した後,ローラをローラ挿入口から挿入する場合に,ばねにへたり,曲げ等の影響を与えずに,ワンウェイクラッチを組み立てることができる。 (3)ローラをリテーナに挿入することにより,ばねの一部は内径側に突出するが,リテーナのばね部の内径をd1 ,リテーナの内径をd2 ,ばねのローラによる撓み量をδとすると,d1 >d2 +2δとなるようにしているので,軸をセットするとき,ばねに曲げ等を生じさせることが皆無となる。また軸とリテーナとの接触面積が小さくなるので,トルクが減少すると共に心ずれを防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000103976 【氏名又は名称】オリジン電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成7年(1995)3月14日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平8−247174 |
| 【公開日】 |
平成8年(1996)9月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平7−81766 |
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