| 【発明の名称】 |
降コレステロール食材とその製造方法及び食品 |
| 【発明者】 |
【氏名】望月 聡
【氏名】善光 則之
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| 【目的】 |
降コレステロール食材に関わる従来技術に内在する降コレステロール作用、製造方法などにおけるすべての問題点を解消する降コレステロール食材とその製造方法と該降コレステロール食材を添加使用した食品の提供。 |
| 【構成】 |
かぼす果汁および/または温州みかん果汁にエタノールを加えて得られた沈澱物であることを特徴とする降コレステロール食材と該食材の製造方法と該食材を添加使用した食品。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 かぼす果汁および/または温州みかん果汁にエタノールを加えて得られた沈澱物であることを特徴とする降コレステロール食材。 【請求項2】 かぼす果汁および/または温州みかん果汁1容に対し、エタノールを95%エタノール換算で0.3〜1.5容を加えて攪拌して沈澱物を生成することを特徴とする降コレステロール食材の製造方法。 【請求項3】 請求項1に記載の食材を添加したことを特徴とする降コレステロール食品。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は降コレステロール食品基本材料(以下食材と称す)とその製造方法及び降コレステロール食材を添加した食品に関するものである。 【0002】 【従来の技術】これまでに、血清コレステロール濃度あるいは肝臓コレステロール濃度を低下させる食材としてたとえばコンニャクマンナンやグァーガム、ペクチンなどの各種多糖類が知られている。また、ほかにも酢漬豆類などのような食品についても前記コレステロールを低下させることが知られている。 【0003】従来、これらの食品のコレステロール低下作用は必ずしも強くなく、食材として食品に添加して利用する場合、大量の添加が必要となり、食品の味覚や食感を損ねることが避けられなかった。そのため、コレステロール低下作用の強い食材の提供が望まれていた。 【0004】さらに、各種多糖類や酢漬豆類は、製造方法が複雑であり、手間がかかるばかりでなく、製造工程で異物の混入が避けられず、さらにはロット間に不可避的に品質のばらつきが生じていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、降コレステロール食材に関わる上記した従来技術に内在する降コレステロール作用、製造方法などにおけるすべての問題点を解消する降コレステロール食材とその製造方法と該降コレステロール食材を添加使用した食品の提供を課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を達成するために、かぼす果汁および/または温州みかん果汁にエタノールを加えて得られた沈澱物であることを特徴とする降コレステロール食材を第一の手段とし、【0007】かぼす果汁および/または温州みかん果汁1容に対し、エタノールを95%エタノール換算で0.3〜1.5容を加え、攪拌して沈澱物を生成することを特徴とする降コレステロール食材の製造方法を第二の手段とし、【0008】第一の手段に記載の食材を添加したことを特徴とする降コレステロール食品を第三の手段とする。 【0009】本発明における沈澱物生成終了時点の判断方法は、エタノールを添加し、攪拌した後の溶液の一部を試験管等に取り、10分間放置後肉眼で観察してその溶液の一部が透明になったことで確認できる。 【0010】沈澱物を生成させるためのエタノールの濃度はどのような濃度を用いても良いが、95%エタノールが最適である。それ未満の濃度のエタノールを使用した場合には溶液が増加するため、溶液の処理に手間がかかるばかりでなく、目的とする沈澱物が得られないこともある。 【0011】また、エタノールの添加量は、果汁1容に対し、95%エタノール換算で0.3容未満では24時間以上攪拌を行っても沈澱物は生成しない。1.5容を超えるエタノールを添加しても生成する沈澱物の量、攪拌時間に実質的な差がなく、不経済である。 【0012】上記のエタノール濃度と添加量の下では、沈澱物の生成時間は最も速い場合で1時間であり、遅くとも24時間以内に沈澱物が生成する。他方、果汁はその種類、産地、採果時期等の違いによって、沈澱物を得るために最適なエタノールの濃度と添加量、攪拌時間の範囲に差が出るので、上記エタノール濃度と添加量及び攪拌時間の範囲において沈澱物を生成させる必要がある。 【0013】 【作用】本発明は上記した手段を用いるので、■強い降コレステロール作用を示す安全な食材を安価に提供することができる。■製造方法が簡単明瞭で、異物の混入、ロット間のばらつきなどが発生しない。■食材を食品に添加しても味覚や食感を損ねることがないなどの特有の作用が得られる。 【0014】 【実施例1】かぼす果実540kgをまるごと圧搾してかぼす果汁180リットルを採取した。この果汁をそのままあるいは凍結貯蔵後解凍し、醸造用エタノール(95%エタノール)180リットルを加え、攪拌機により6時間攪拌して得た4kgの沈澱物を凍結乾燥し、これを粉末にして試料とし、表1に示す飼料を作りこの飼料をラットに15日間摂取させた。 【0015】また、温州みかん果実360kgまるごと圧搾して温州みかん果汁180リットルを採取した。この果汁に醸造用エタノール(95%エタノール)180リットルを加え、攪拌機により6時間攪拌して得た3.2kgの沈澱物を凍結乾燥し、これを粉末にして試料とし、表1に示す飼料を作りこの飼料をラットに15日間摂取させた。 【0016】 【表1】
【0017】ラットはステンレスケージに1匹ずつ入れ、室温22±1℃の環境で、水と飼料は自由摂取とした。飼料の一日の平均摂取量は19g/日であった。15日目に6時間絶食後、常法により採血し、血清総コレステロール値を酵素法(協和メデックス株式会社製 TC−555)にて測定した。同時に肝臓を摘出し、肝臓脂質を抽出後、コレステロール値を測定した。コレステロール低下作用は次の式1で算出した。 【0018】 【式1】
【0019】血清総コレステロール値及び肝臓コレステロール値の測定結果を表2及び表3に示す。 【0020】 【表2】
【0021】 【表3】
【0022】表2に明らかな通り、本発明の食材には強い血清コレステロール低下作用があり、同時に、表3に明らかな通り、本発明の食材には強い肝臓コレステロール低下作用があることが判明した。また、果汁のロット差によるコレステロール低下作用の差は全く認められない。 【0023】 【実施例2】果実をまるごと圧搾して得たかぼす果汁と温州みかん果汁を種々の割合で混合した果汁180リットルに醸造用エタノール(95%エタノール)180リットルを加え、攪拌機により6時間攪拌して得た沈澱物を凍結乾燥し、これを粉末にして試料とし、表4に示す飼料を作り実施例1に示した方法でラットに15日間摂取させ、コレステロール低下作用を式1で算出した。血清総コレステロール値及び肝臓コレステロール値の測定結果を表5及び表6に示す。 【0024】 【表4】
【0025】 【表5】
【0026】 【表6】
【0027】表5に明らかな通り、かぼす果汁と温州みかん果汁の割合に関わらず、本発明の食材には強い血清コレステロール低下作用があり、表6に明らかな通り、肝臓コレステロール低下作用も強力であった。 【0028】 【実施例3】かぼす果汁から実施例1に示した方法で得た沈澱物の凍結乾燥粉末と温州みかん果汁から実施例1に示した方法で得た沈澱物の凍結乾燥粉末を種々の割合で混合して試料とし、表4に示す飼料を作り、この飼料をラットに15日間摂取させ、コレステロール低下作用を式1で算出した。血清総コレステロール値及び肝臓コレステロール値の測定結果を表7及び表8に示す。 【0029】 【表7】
【0030】 【表8】
【0031】表7に明らかな通り、それぞれの果汁から得た沈澱物の凍結乾燥粉末の混合割合に関わらず本発明の食材には強い血清コレステロール低下作用があった。また、表8に明らかな通り、肝臓コレステロール低下作用があることが判明した。 【0032】 【実施例4】実施例1、2、3により得た本発明の食材は、乾燥粉末にした場合、1〜5g/日・人程度の摂取量でコレステロール低下効果がある。好適な摂取量は2〜4g/日・人である。摂取方法は本発明品あるいは本発明品を乾燥した粉末をそのまま単独で摂取しても良く、又一般食品に適宜添加混合して使用しても良い。本発明の食材を添加し、ハンバーグ、味噌、わらび餅、わさび漬、うどんなどの食品を作り、血清コレステロール濃度が220mg/dlを超える40〜55歳の男性5名に1か月間にわたって供したところ、血清コレステロール濃度は平均で21.3%低下した。各々における食材の添加状況と試食結果を表9に示す。本発明の食品は上記例に限るものではない。 【0033】 【表9】
【0034】 【発明の効果】本発明は、上記した手段を用いて上記した作用を生ましめるので、強い降コレステロール作用を示す食材を安全かつ安価に提供することを可能とし、これを使用する食品分野においては味覚や食感を損ねることなく健康増進食品を提供可能にするなど、この種の分野はもとより、関連分野にもたらす効果は大きい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】594137982 【氏名又は名称】望月 聡 【識別番号】594137993 【氏名又は名称】八鹿酒造株式会社
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| 【出願日】 |
平成7年(1995)7月18日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平8−92115 |
| 【公開日】 |
平成8年(1996)4月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平7−205292 |
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