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【発明の名称】 テクネチウム−およびレニウムキレート、それを含有する診断剤、それを含有する腫瘍治療のための医薬品およびその製造方法
【発明者】 【氏名】エツケハルト ハーン

【氏名】シユテフアン ルツプレヒト

【氏名】ヴオルフガング クランプ

【氏名】ラインハルト ノイマイアー

【目的】 生体内診断剤および腫瘍治療のための医薬品に使用することができる新規の還元性でかつ組織特異的なキレート形成剤、ならびにその安定なテクネチウム−およびレニウム錯体【構成】 一般式I:【化1】
【構成】 一般式I:【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一般式I:【化1】

[式中、Xは−O−、−S−、−NR2−(ただし、R2は水素原子またはC1〜C6アルキル基を表す)を表し、YおよびZは、同じまたは異なってもよく、−OH、−NHR3または−SR3(だだし、R3は水素原子またはC1〜C6アルキル基を表す)を表し、Uは水素原子、分枝または非分枝のC1〜C6アルキル−、C1〜C6アルコキシ−、ヒドロキシ−またはカルボキシル基を表し、nは2〜6の数を表し、およびmは2または3の数を表し、およびR1はmが2の数を表すときだけに存在し、R1は水素原子、ベンジル基、1個〜3個のヒドロキシル−、カルボキシル−またはアミノ基で置換されていてもよい分枝または非分枝のC0〜C6アルキル基を表し、これは場合により、1個の官能基Bまたは、場合によりこの官能基と結合する、選択的に損傷部または特定の組織中に蓄積される1個の化合物Tを含有し、その際、Bは、YおよびZがNHR3を表す場合、アミノ−、ヒドラジノ−またはヒドラジド−、カルボキシル−、C1〜C6アルキニル−または−アルケニル−、ヒドロキシル−、アミノフェニル−、オキシラニル−、フッ素化フェノキシカルボニル−またはビオチン基を表すか、またはYおよびZが−OHまたはSR3を表す場合、付加的にハロゲン−、ホルミル−、ニトリル−、フェニルイソチオシアナト−または場合により1個の硫酸ナトリウム基で置換されていてもよいスクシンイミドオキシカルボニル基を表し、および、Tは、モノクロナール抗体またはその断片、ホルモン、生長因子、細胞膜レセプターのリガンド、ステロイド、神経伝達物質、脂肪酸、サッカリド、アミノ酸およびオリゴペプチド、ビオチン、ならびに放射線感受性物質、たとえばミソニダゾールを表し、その際、R1は、官能基が存在する場合、保護した形でまたはその前駆体の形で存在してもよく、ただし、化合物N{CH2−CH2−CH2−O−C63−2,3−(OH)2}3を例外とする]で示される化合物、そのテクネチウム−およびレニウム錯体、ならびに無機酸および有機酸とそれとの塩。
【請求項2】 Uが水素原子を表す請求項1記載の化合物。
【請求項3】 Xが酸素原子を表す請求項1記載の化合物。
【請求項4】 nが3の数を表す請求項1記載の化合物。
【請求項5】 YおよびZは同じであり、NH2−またはOH−を表す請求項1記載の化合物。
【請求項6】 mは2の数を表し、R1は水素原子、ベンジル基、1個のヒドロキシルまたはアミノ基で置換されていてもよい非分枝のC0〜C3アルキル基を表し、これは場合により、1個の官能基BまたはBにより結合したモノクロナール抗体、もしくは、その断片、ステロイドまたはミソニダゾールを含有してもよい請求項1記載の化合物。
【請求項7】 mおよびnは3の数を表し、Xは酸素原子を表し、Uは水素原子を表し、YおよびZは同じでNH2−またはOH−を表す請求項1記載の化合物。
【請求項8】 請求項1記載のテクネチウム−およびレニウムキレートを含有する生体内診断用の診断剤。
【請求項9】 請求項1記載の1種以上のテクネチウム−およびレニウムキレートを、場合により薬学上常用の添加物と共に含有する腫瘍治療のための医薬品。
【請求項10】 一般式I:【化2】

[式中、Xは−O−、−S−、−NR2−(ただし、R2は水素原子またはC1〜C6アルキル基を表す)を表し、YおよびZは、同じまたは異なってもよく、−OH、−NHR3または−SR3(だだし、R3は水素原子または1〜C6アルキル基を表す)を表し、Uは水素原子、分枝または非分枝のC1〜C6アルキル−、C1〜C6アルコキシ−、ヒドロキシ−またはカルボキシル基を表し、nは2〜6の数を表し、およびmは2または3の数を表し、およびR1はmが2の数を表すときだけに存在し、R1は水素原子、ベンジル基、1個〜3個のヒドロキシル−、カルボキシル−またはアミノ基で置換されていてもよい分枝または非分枝のC0〜C6アルキル基を表し、これは場合により、1個の官能基Bまたは、場合によりこの官能基と結合する、選択的に損傷部または特定の組織中に蓄積される1個の化合物Tを含有し、その際、Bは、YおよびZがNHR3を表す場合、アミノ−、ヒドラジノ−またはヒドラジド−、カルボキシル−、C1〜C6アルキニル−または−アルケニル−、ヒドロキシル−、アミノフェニル−、オキシラニル−、フッ素化フェノキシカルボニル−またはビオチン基を表すか、またはYおよびZが−OHまたはSR3を表す場合、付加的にハロゲン−、ホルミル−、ニトリル−、フェニルイソチオシアナト−または場合により1個の硫酸ナトリウム基で置換されていてもよいスクシンイミドオキシカルボニル基を表し、および、Tは、モノクロナール抗体またはその断片、ホルモン、生長因子、細胞膜レセプターのリガンド、ステロイド、神経伝達物質、脂肪酸、サッカリド、アミノ酸およびオリゴペプチド、ビオチン、ならびに放射線感受性物質、たとえばミソニダゾールを表し、その際、R1は、官能基が存在する場合、保護した形でまたはその前駆体の形で存在してもよく、ただし、化合物N{CH2−CH2−CH2−O−C63−2,3−(OH)2}3を例外とする]で示される化合物、そのテクネチウム−およびレニウム錯体、ならびに無機酸および有機酸とそれとの塩を製造する方法において、一般式II:R1'−N−{(CH2n−Nu}m (II)
[式中、Nuは核離脱基、たとえばCl、Br、I、CH364SO3、CH3SO3またはCF3SO3を表し、および、R1'は置換基R1を表し、この置換基の、場合により存在する官能基は、保護した形でまたはその前駆体として存在し、これは選択的に蓄積する化合物Tを含有していない]で示されるアミンを、一般式III:【化3】

[式中、U′は置換基Uを表し、この置換基の、ヒドロキシ−またはカルボキシル基は保護された形で存在し、Y′およびZ′はYおよびZまたはその前駆体または保護された形を表す]で示される芳香族化合物と、塩基触媒下で、極性溶剤中で、50〜200℃で6時間〜6日間反応させ、引き続き、R1中に含まれていてもよい官能基Bまたは所望の芳香族置換基YおよびZを生じさせ、所望の場合にこうして得られた結合可能な、もしくは、錯形成可能な化合物を、それぞれ所望の選択的に蓄積される化合物Tと結合させるか、またはそれぞれ所望のテクネチウム−またはレニウム同位体と錯形成させ、その際、Tとの結合、テクネチウム−またはレニウム同族体との錯形成の工程の順序は逆であってもよく、引き続き、なお存在する保護基を除去するか、または、前駆体を所望の置換基に変換することを特徴とする一般式Iの化合物、そのテクネチウム−およびレニウム錯体、ならびに無機酸および有機酸とそれとの塩の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テクネチウム−およびレニウムキレート、それを含有する診断剤、それを含有する腫瘍治療のための医薬品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】以前から、放射性金属イオンは(たいていは錯形成剤と結合して)生体内診断用に使用されている。これについて、テクネチウム−99m(Tc−99m)は、この目的に対してほとんど理想的な物理学的特性のため、つまりヒト有機体中でのわずかな吸収に比べて、相応する検波器(ガンマカメラ、SPECT−装置)中での放射線の良好な吸収のため、および、モリブデン/テクネチウムジェネレータを用いた簡単な使用性のため、臨床的な核医学において最も頻繁に使用される放射性核種である。この6.02hの短い半減期は、γ線による患者のわずかな負荷を保証し、さらに娘核種のテクネチウム−99は、許容できる残留放射線を有するにすぎない。このテクネチウムの欠点は、その複雑でかついまだなお明らかでない錯体化学である。テクネチウムは一連の酸化段階(+7〜−1)で存在し、この場合、薬理学的特性は、錯体の電荷の変化により著しく変ってしまう。従って、一定の酸化段階のテクネチウムと結合し、薬剤の再分配を引き起こすレドックス反応を阻止する錯体を使用する必要がある。
【0003】器官および組織特異的な診断法について、放射性薬剤が選択的に所望の目的器官、もしくは目的組織に蓄積され、そこに一定期間滞在することが必要である。この選択性は、一方で、特定の組織に対する特異性に優れた錯体を開発することにより、または、選択的物質、たとえばモノクロナール抗体とのテクネチウム錯体の結合により達成することができる。
【0004】器官特異的物質のTc−99mを用いた標識付けのため、核種ジェネレータから溶離した過テクネチウム酸塩をまず低い酸化段階に変えなければならない。この還元形において、テクネチウムは選択的に蓄積される物質と共に、程度に差こそあれ安定な化合物を形成する。Tc−99mを用いた標識付けの特別な問題は、通常、スズ(−II−)イオンが還元剤として反応溶液中に存在することにある。スズ−IIは、今まで反応可能な比較的低い酸化段階において室温で過テクネチウム酸塩の迅速でかつ定量的な変換が可能である唯一の還元剤である。その際、添加したスズ−II−塩は過テクネチウム酸塩に対して高い過剰量(約100:1)で使用しなければならない。しかし、反応が行なわれた後、還元されたTc−99mのほかに存在するスズ−IIおよび−IV−イオンは、リガンドの結合位置をめぐり競合してしまい、その結果、再度錯形成剤をスズに対して過剰量で使用しなければならず、それにより比活性が著しく低下してしまうか、または、未結合のTc−99mおよびスズは、一緒のコロイドとして、他の器官における望ましくない放射能の蓄積を引き起こしてしまう。双方の場合において、診断的な表現力が減少してしまう。
【0005】この課題は、還元性のリガンドを使用することにより回避することができる。この原則に従った診断剤を製造する場合、添加された過剰量のリガンドが過テクネチウム酸塩に対する還元剤として作用し、テクネチウムは+7より小さい酸化段階に還元される。この方法により還元したテクネチウムの種類は、酸化していないキレート形成剤の過剰により錯形成される。この場合、安定な錯体がテクネチウムに対して一定の酸化段階で得られることが重要である。
【0006】DeLearie et al.(L. A. deLearie, R. C. Haltiwanger, C. G. Pieront; J.Am. Chem. Soc. 111: 4324, 1989)は、3,5−ジ−t−ブチルカテコールがTc−99(半減期:212000年)の還元およびキレート形成のために適していることが示された。この還元は、メタノール中で24時間煮沸することにより行なわれる。しかし、このテクネチウムの短寿命の同位体(Tc−99m;半減期:6時間)を用いた標識付けのために、病院においても迅速にかつ穏やかに標識付け可能で、かつたとえばTc−99mを用いた標識付けの後に引き続き精製する必要がないような物質だけが、放射性薬剤として使用することができるにすぎない。従って、DeLearieにより記載された化合物は、病院で使用可能な放射性薬剤の製造には適していない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、新規の還元性でかつ組織特異的なキレート形成剤、ならびにその安定なテクネチウム−およびレニウム錯体を提供することであった。意想外に、穏やかな条件下で、迅速にTc−99mを還元し、完全に錯形成する物質が見出された。この物質は、今まで記載された化合物と反対に、選択的に病巣または特定器官中に蓄積される物質に結合するために使用することができる。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題は、本発明により、一般式I:【0009】
【化4】

【0010】[式中、Xは−O−、−S−、−NR2−(ただし、R2は水素原子またはC1〜C6アルキル基を表す)を表し、YおよびZは、同じまたは異なってもよく、−OH、−NHR3または−SR3(だだし、R3は水素原子またはC1〜C6アルキル基を表す)を表し、Uは水素原子、分枝または非分枝のC1〜C6アルキル−、C1〜C6アルコキシ−、ヒドロキシ−またはカルボキシル基を表し、nは2〜6の数を表し、およびmは2または3の数を表し、およびR1はmが2の数を表すときだけに存在し、R1は水素原子、ベンジル基、1個〜3個のヒドロキシル−、カルボキシル−またはアミノ基で置換されていてもよい分枝または非分枝のC0〜C6アルキル基を表し、これは場合により、1個の官能基Bまたは、場合によりこの官能基と結合する、選択的に損傷部または特定の組織中に蓄積される1個の化合物Tを含有し、その際、Bは、YおよびZがNHR3を表す場合、アミノ−、ヒドラジノ−またはヒドラジド−、カルボキシル−、C1〜C6アルキニル−または−アルケニル−、ヒドロキシル−、アミノフェニル−、オキシラニル−、フッ素化フェノキシカルボニル−またはビオチン基を表すか、またはYおよびZが−OHまたはSR3を表す場合、付加的にハロゲン−、ホルミル−、ニトリル−、フェニルイソチオシアナト−または場合により1個の硫酸ナトリウム基で置換されていてもよいスクシンイミドオキシカルボニル基を表し、および、Tは、モノクロナール抗体またはその断片、ホルモン、生長因子、細胞膜レセプターのリガンド、ステロイド、神経伝達物質、脂肪酸、サッカリド、アミノ酸およびオリゴペプチド、ビオチン、ならびに放射線感受性物質、たとえばミソニダゾールを表し、その際、R1は、官能基が存在する場合、保護した形でまたはその前駆体の形で存在してもよく、ただし、化合物N{CH2−CH2−CH2−O−C63−2,3−(OH)2}3を例外とする]で示される化合物、そのテクネチウム−およびレニウム錯体、ならびに無機酸および有機酸とそれとの塩により解決される。
【0011】例外の化合物:N{CH2−CH2−CH2−O−C63−2,3−(OH)2}3は公知であり(B. Wolff, Angew. Chem. 98: 173, 1986)、ゲルマニウムおよびケイ素の錯形成のために使用された。
【0012】酸として、塩を形成するための生理学的に認容性の無機酸、たとえば塩酸または硫酸、および、有機酸、たとえば酢酸またはクエン酸が使用される。
【0013】C0アルキルとは直接結合と理解される。
【0014】本発明により、式Iにおいて、Uは水素原子を表し、Xは酸素原子を表し、nは3の数を表し、YおよびZは同じでOH−またはNH2−を表し、R1は水素原子、ベンジル基、非分枝の場合によりヒドロキシル−またはアミノ基で置換されていてもよいC0〜C3アルキル基を表し、これは場合により1個の官能基BまたはBにより結合したモノクロナール抗体もしくはその断片、ステロイドまたはミソニダゾールを含有するような化合物が有利である。
【0015】本発明による物質は、意想外に、次の利点を有している:1.核種ジェネレータからの過テクネチウム酸塩を、温和な条件下で、迅速にかつ還元剤を添加せずに、+7よりも少ない酸化段階に還元することができる。
2.このように還元したテクネチウムを有する安定な錯体をさらに還元剤を添加することなしに中性のpH値で形成する。
3.場合により官能基Bを用いて結合した化合物T、たとえばモノクロナール抗体またはその断片、ホルモン、生長因子、細胞膜レセプターに対するリガンド、ステロイド、神経伝達物質、脂肪酸、サッカリド、アミノ酸およびオリゴペプチド、ビオチンならびに放射線感受性物質、たとえばミソニダゾールに基づき選択的に特定の組織または損傷部に蓄積する、または、基:Tを含有せずに、特定の組織または損傷部に蓄積することを示す。
【0016】前記したキレートのテクネチウム錯体の形成は、核種ジェネレータからのTcO4-を用いて中性のpH値で、還元剤を添加せずに水溶液中で行なわれる。
【0017】ここに記載したキレート形成剤のこの特性は、今まで公知のリガンドに比べて著しく有利である。公知のリガンド系において還元剤として添加しなければならなかったスズのキレート中への組込は回避される。前記したキレートにより結合することができない(例6および7)Tc−99m種の形成は観察されなかった。従って、本発明のキレートは、今まで公知のキレートよりも診断的な目的に対して、より適当であることは明らかである。
【0018】この製造は、一般式II:R1'−N−{(CH2)n−Nu}m (II)
[式中、Nuは核離脱基(Nucleofug)、たとえばCl、Br、I、CH364SO3、CH3SO3またはCF3SO3を表し、R1'は、場合により存在する官能基が保護された形で存在するかまたは前駆体として存在し、かつ、選択的に蓄積する化合物Tを含有していない置換基R1を表す]で示されるアミンを、一般式III:【0019】
【化5】

【0020】[式中、U′は、ヒドロキシ−またはカルボキシル基が保護された形で存在する置換基Uを表し、Y′およびZ′はYおよびZまたはそれらの前駆体または保護された形を表す]で示される芳香族化合物と、極性溶剤中で、塩基触媒下で、50から200℃の温度で、6時間〜6日間、有利に2時間〜4日間反応させ、引き続き、R1中に場合により含有される官能基Bまたは所望の芳香族置換基YおよびZを生じさせ、所望の場合に、こうして得られた結合可能な、もしくは、錯形成可能な化合物をそれぞれ所望の選択的に蓄積する化合物Tと結合させるか、もしくは、それぞれ所望のテクネチウム−またはレニウム同位体と錯形成させ、その際、Tとの結合工程とテクネチウム−またはレニウム同位体を用いた錯形成工程の順序は逆であってもよく、引き続きなお存在する保護基を除去するか、または、前駆体を最終的に所望の保護基に変換することにより行なわれる。
【0021】ヒドロキシ保護基として、たとえばベンジル−、4−メトキシベンジル−、4−ニトロベンジル−、トリチル−、ジフェニルメチル−、トリメチルシリル−、ジメチル−t−ブチル−およびジフェニル−t−ブチルシリル基が挙げられる。ポリオールの場合、ヒドロキシ基は、ケタールの形で、たとえばアセトン、アセトアルデヒド、シクロヘキサンまたはベンズアルデヒドを用いて保護してもよい。さらに、ヒドロキシ基は、たとえばTHP−エーテル、α−アルコキシエチルエーテル、MEM−エーテルとして、または、芳香族または脂肪族カルボン酸、たとえば酢酸または安息香酸とのエステルとして存在してもよい。
【0022】このヒドロキシ保護基は、当業者に公知の文献による方法により、たとえば水素化分解、リチウム/アンモニアを用いた還元分割、エーテルおよびケタールの酸処理、またはエステルのアルカリ処理により分離することができる(たとえば、"Protective Groups in Organic Synthesis", T.W. Greene, John WileyandSons 1981)。
【0023】酸保護基として、低級アルキル−、アリール−およびアラルキル基、たとえばメチル−、エチル−、プロピル−、n−ブチル−、t−ブチル−、フェニル−、ベンジル−、ジフェニルメチル−、トリフェニルメチル、ビス(p−ニトロフェニル)−メチル基、ならびにトリアルキルシリル基が挙げられる。
【0024】この保護基の分割は、当業者に公知の方法、たとえば加水分解、水素化分解、0〜50℃の温度範囲でアルコール性水溶液中でのアルカリを用いたエステルのアルカリ性けん化、鉱酸またはt−ブチルエステルの場合トリフルオロ酢酸を用いた酸性けん化により行なわれる。
【0025】YおよびZがSH基を表す一般式Iの化合物の製造のために、Y′およびZ′がSR3基を表す一般式IIIの化合物のリガンド前駆体から出発する。一般式IIのアミンを用いた反応の後、保護基の分割は、選択に応じてアルカリ金属アルキルチオレート、アルカリ金属アルコレートまたはアルカリ金属、有利にナトリウムメチルチオレートを用いて、極性溶剤、有利にHMPT、DMFまたはジメチルアセトアミド中で行なわれる。
【0026】アミノ保護基として、たとえばトリフルオロアセチル−、t−ブトキシカルボニル−、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル−、ベンゾキシカルボニル−およびアセチル基が挙げられる。このアミノ保護基は、文献に公知の方法により、たとえば塩基性または酸性加水分解、酢酸中で亜鉛を用いた還元分割または水素化分解により分割することができる。
【0027】式IIIのリガンド前駆体が、NO2基の意味でのY′およびZ′を有する官能性化した芳香族化合物を含む場合、請求項1記載のキレート形成剤の製造は、有利に塩酸溶液中でスズを用いて還元することにより行なわれる。
【0028】mが2の数を表す一般式Iによる化合物において、基R1'は変性することができる。R1'がたとえばベンジル基である場合、これは高めた圧力および高めた温度のもとで、パラジウム触媒の存在で、水素と反応させることにより除去することができる。
【0029】レニウム−186は3.7日の物理的半減期を有し、たとえば腫瘍の治療に適した1.1MeVのエネルギーを有するβ粒子ならびに137keV(頻度9%)のエネルギーを有するγ線を放射する。レニウムは、周期率表においてVIIA族中のテクネチウムのすぐ下にあり、実際にテクネチウムと同様の構造化学およびキレート化学を有する。この特性により、レニウム−186は、医療的用途に理想的であり、同時にγ線成分により蓄積の診断試験の可能性を有する同位体である。同様に腫瘍治療のために使用することができるレニウム−188は17時間の著しく短い半減期および2.1MeVのβエネルギーを有する。さらに、レニウム−188は、γ線成分(155keV;15%)を有し、従って、治療およびガンマカメラを用いた同時検波について利用することができる。
【0030】放射性同位体を用いて錯形成したキレート形成剤が損傷部または特定の器官に対する選択性を示さない場合、これを選択的物質と結合させることが必要である。基R1は、たとえば官能基Bを用いて、タンパク質または選択的に蓄積されるその他の分子に対して安定な化合物を製造するために適している。官能基の相応する選択により、生物的機能および/または選択性に影響を及ぼさない穏やかな反応条件での結合を行なうことができる。
【0031】所望の化合物についての結合は、同様に公知方法(たとえば Fritzberg et al.; J. Nucl. Med.: 26, 7 [1987])により、たとえば、選択的に蓄積する分子の求核基と基:Bとの反応により、または基:B自体が求核基である場合、選択的に蓄積する分子の活性化した基との反応により行なわれる。
【0032】基Bは、一方で選択的に蓄積される分子と温和な条件下で(たとえばアシル化またはアミド化により)結合可能である官能基、ならびに、タンパク質、抗体、ホルモンまたはその他の生物分子の求核性基、たとえばアミノ−、フェノール−、スルヒドリル−、アルデヒド−またはイミダゾール基と反応することができる活性基を表す。活性基とは、選択的な分子または錯リガンド自身の求核性の置換基と抱合体を形成しながら、水溶液中で、適当な短い時間内で、生物学的活性もしくは選択性の変性ならびに損失を起こさせない反応条件下で反応することができるような機能と理解される。これに対する例は、イミドエステル、アルキルイミドエステル、アミドアルキルイミドエステル、スクシンイミドエステル、アシルスクシンイミド、フェノールエステル、置換フェノールエステル、テトラフルオロフェノールエステル、無水物、ヒドラジド、アルキルハロゲン化物およびミヒャエル受容体(Michael-Akzeptor)である。Bはモノアンヒドリド、酸塩化物、酸ヒドラジド、混合無水物、活性化エステル(たとえばフェノール−またはイミドエステル)、ニトレンまたはイソチオシアネート(特にアミノ酸の求核性基と結合するためのもの)またはタンパク質の炭水化物と結合するための脂肪族または芳香族第1級アミンが有利である。
【0033】基B自身が求核性である場合、この基は選択的に蓄積される分子の活性基と反応することができ、その際、いわゆる「架橋試薬」と反応した選択的分子の基、たとえばホモ二官能性イミドエステル、ホモ二官能性N−ヒドロキシスクシンイミド−エステル(NHS)および異なる官能基、たとえばNHSエステル、ピリジル−ジスルフィドおよび活性ハロゲン、たとえばα−ケト−ハロゲン化物を含有するヘテロ二官能性の架橋物質(”Cross-Linker”)も包括される。このような架橋物質は市販されている。
【0034】結合相手として選択的に特定の組織または損傷部に蓄積される化合物が使用される。しばしば、この物質の選択的な蓄積は、すでに陽電子放射性の同位体(PET−技術)、ヨウ素同位体または他の結合相手で標識化することによりすでに表すことができる。一部は、すでに、Tc−99mで標識化した化合物を使用することもできる。しかし、このようにテクネチウムで標識化した化合物は、スズ−II−イオンを還元剤として添加しなければならないという欠点があり、これは、前記した結果(特異的放射能の低下および未結合のTc−99mがスズと一緒になって、コロイドとして他の器官中での望ましくない放射能の蓄積および診断的な表現力の減少の可能性)を引き起こす。
【0035】特異的な受容体と結合するリガンドは、その受容体密度において変化する組織を認識する;これについては、特にペプチド−およびステロイドホルモン、生長因子および神経伝達物質が所属する。ステロイドホルモン受容体についてのリガンドを用いると、乳癌および前立腺癌の改善された診断能力が証明された(S.J.Brandes & J.A.Katzenellenbogen, Nucl. Med. Biol. 15:53,1988)。しばしば、陽電子を放射する同位体で標識化された神経受容体用のリガンドを用いて、多様な脳疾患の診断のために利用することができる(J. J. Forst, Trends in Pharmacol. Sci. 7:490, 1987)。たびたび、腫瘍細胞は異なる密度のペプチドホルモンまたは生長因子、たとえば上皮生長因子(EGF)用の受容体を有する。この濃度差は、腫瘍細胞中の静細胞剤の選択的蓄積のために利用することができる(E. Aboud-Pirak et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:3778, 1989)。
【0036】他の生物分子は、細胞の代謝過程に入れることができる代謝生成物であり、この代謝生成物は異なる物質代謝を認識可能にしている;これについて、たとえば脂質(リポソームの形のものも)、サッカリド、ポルフィリン、ペプチドおよびアミノ酸が所属する。Tc−キレート形成剤と結合した脂肪酸は、欧州特許出願公開第0200492号明細書に記載されている。その他の代謝生成物、たとえばサッカリド(Dexoxyglucose)、乳酸塩、ピルビン酸塩およびアミノ酸(ロイシン、メチルメチオニン、グリシン)は、PET技術を用いて、異なる物質代謝工程の画像的表示のために利用される(R. Weinreich, Swiss Med. 8, 10, 1986)。特定のポルフィリンは、腫瘍中での蓄積を示す(P. A. Scourides, CancerRes. 47:3439, 1987)。
【0037】組織または組織部分中に、還元された酸素濃度と共に不可逆に細胞成分と結合する非生物学的物質、たとえばミソニダゾールおよびその誘導体は、放射性同位体の特異的な蓄積のため、ひいては腫瘍または虚血性範囲の画像表示のために使用することもできる(E. M. Shelton, J. Nucl. Med. 30:351, 1989)。その他の非生物学的物質は、腫瘍中に蓄積される静細胞剤、たとえばブレオマイシンである。さらに適当なポリマー、たとえばデキストラン、ポリエチレンイミン、ポリアミド、ポリ尿素、ポリエーテルおよびポリチオ尿素は、結合相手として挙げることができる。
【0038】ビオチンを含有する本発明による化合物は、アビジン−またはストレプトアビジン含有物質と放射性抱合体を形成することができる。これは、抗体−ストレプトアビジン−抱合体を腫瘍に蓄積させ、放射性のビオチン含有成分を後になってようやく適用するために保護することができ、このことは、患者の放射線でのわずかな露光を引き起こす(D. J. Hnatowich etal., J. Nucl. Med. 28: 1294,1987)。最終的に、二官能性キレート形成剤のタンパク質、例えばモノクロナール抗体、もしくはその断片、アルブミン、酵素(ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ)、フィブリン、フィブリノーゲンまたはミオシンとの直接結合も可能である。
【0039】この抱合体と、Tc−99mまたはレニウム同位体との錯形成により、腫瘍または他の疾患の診断および治療が可能となる。この場合、選択的に蓄積する分子と結合する前または後で、キレート形成剤のTc−99mまたはレニウム同位体での標識化を実施するかどうかは重要でない。しかし、錯形成の後で選択的に蓄積される分子と結合させるために、穏やかな条件下で放射性の錯体が蓄積される化合物と迅速に反応し、ほとんど定量的に進行し、ならびに引き続く精製が必要でないことが前提条件である。
【0040】本発明による医薬品の製造は、本発明による錯形成剤(場合により薬理学的に常用の添加剤を添加して)を水性媒体中に溶かし、引き続き無菌濾過することにより公知の方法で行なわれる。適当な添加物は、例えば生理学的に懸念のない緩衝剤(たとえばトロメトアミン)、電解質のわずかな添加物(例えば塩化ナトリウム)、安定剤(例えばグルコン酸塩またはホスホン酸塩)および少量の酸化−または還元剤(10−500μg/投与量)である。本発明による医薬品は、溶液の形でまたは凍結乾燥した形で存在し、適用の直前に、市販されているジェネレータから溶離するTc−99m過テクネチウム酸塩の溶液または過レニウム酸塩の溶液を添加する。
【0041】核医学の生体内適用の場合、本発明による薬剤は、体重1kgあたり1・10-5〜5・104nmol、有利に体重1kgあたり1・10-3〜5・102nmolの量で投与される。70kgの平均体重から出発して、診断的な利用のための放射能の量は、投与あたり0.05〜50mCi、有利に10〜350mCiである。治療的利用のために、5〜500mCi、有利に10〜350mCieで適用される。この利用は、通常、本発明の薬剤の溶液0.1〜2mlの静脈内、動脈内、腹腔内または腫瘍内注射により行なわれる。静脈内注射が有利である。
【0042】
【実施例】次に、本発明を実施例につき詳説する。
【0043】例1トリ(β−カルベトキシエチル)アミン,1およびジ(β−カルベトキシエチル)アミン,2封管中で蒸留したてのアクリル酸エチルエステル300mlを液体アンモニアと1日間反応させ、生じた生成物混合物を水浴上で最終的なアンモニア残分を除去した後、真空中で分別蒸留した。最初のフラクションはビス−(β−カルベトキシ−エチル)アミン,2(沸点97〜110℃/0.05mbar)が生じ、主要フラクションは所望の生成物,1(沸点120〜133℃/0.05mbar)からなる。
収量:144グラム(49%)トリ(β−カルベトキシエチル)アミン,1【0044】
【表1】

【0045】ジ(β−カルベトキシエチル)アミン,2について、次のデータが得られた:【0046】
【表2】

【0047】トリス(3−ヒドロキシプロピル)アミン,3滴下漏斗および還流冷却器を備えた2lの三口フラスコ中に、水素化アルミニウムリチウム18g(0.7mol)を無水エーテル900ml中に懸濁させた。これに1時間の間に、無水エーテル20ml中の1のエステル77g(0.24mol)の溶液を、この溶液が適切に沸騰するように滴加した。25℃で5時間撹拌し過剰の水素化物を水で注意深く加水分解した後、この生成物をビュッヒナー吸引漏斗を介して生成物と沈殿した水酸化物とを分離した。溶剤を真空中で除去した後、さらに、LiAl(OH)4をフリット(D3)を介して吸引濾過し、アルコールを留去し、残留した液体をメチレンクロリド中に収容した。さらにフリット(D4)により常圧で濾過し、溶剤を真空中で留去すると、蜂蜜色の高粘度の液体が生じた。
収量:27.3g(59%)
【0048】
【表3】

【0049】トリス(3−クロロプロピル)アミン,4クロロホルム80mlに溶かしたトリス(3−ヒドロキシプロピル)アミン,3、8.6gに、塩化チオニル18.9g(160mmol)を添加した。その際、不溶の白い材料が生じ、これはゆっくりと再び溶解した。この反応混合物を3時間加熱還流させた後、過剰量のSOCl2を水で冷却することにより加水分解した。有機相を熱水50mlで4回振出し、合わせた水相を40%の苛性ソーダ水で強アルカリにし、その後それぞれエーテル80mlで4回抽出した。Na2SO4で乾燥させ、真空中でエーテルを除去した後、黄色の残分を分別蒸留し、その際、この生成物は無色の液体として留出し、室温で長時間放置した後晶出する。トリス(3−クロロプロピル)アミンはエタノールから再結晶させることができる(エタノール7mlに関して4,3g)。
収量:9.6g(87%)
融点:35℃沸点:120℃/0.05mbar【0050】
【表4】

【0051】2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−オール,5滴下漏斗とWidmerによる塔を備えた500mlの二口フラスコ中で、ピロガロール77g(0.61mol)を無水トルエン250mlに懸濁させ、加熱した。溶剤が沸騰し始めると、2,2−ジメトキシプロパン75ml(0.61mol)を添加した。塔頂で、約60℃で留出液が連続して留出した。2時間後にさらにジメトキシプロパン75mlを添加した。塔頂の温度が低下した後(約6時間)、この反応混合物を完全に反応させるため、一晩中加熱還流させた。この冷却した溶液から真空中でトルエンを除去し、粘着性の残分が大きな横断面を有するブリッジを介して蒸留された。その際、この生成物はブリッジ壁部に晶出してしまい、加熱することにより受け器に移さなければならない。蒸留温度は存在する黄色の不純物が限定的に留出するように選択される。この淡黄色の生成物は、75℃で、0.2mbarで昇華する。このアセタールはアセトンおよびメタノールに易溶性であり、クロロホルムには難溶性であった。
【0052】後処理するための変法:トルエンを除去した後、粗製生成物を、それがちょうど溶解する程度に熱い四塩化炭素中に収容した。室温に冷却した際に、白色の生成物,5が溶剤上に晶出した。この生成物は前記したと同様の条件により昇華した。収量における明らかな差異は確認できなかった。
収量:50g(50%)
沸点:90℃【0053】
【表5】

【0054】トリス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]アミン,6還流冷却器を備えた炎で処理した250mlの二口振盪フラスコ中に無水ピロガロールアセタール,520.1g(121mmol)を装入し、無水エタノール(99%)100ml中に溶かした。最終的な酸素残分を除去するために、このフラスコを5回脱ガスし、アルゴンを供給した。次いで、小片のカリウム金属4.75g(121mmol)を添加した。最初に、この溶液から白色のカリウムフェノラートが沈殿し、これはまもなく再び溶解した。ここで、著しく酸素感受性の溶液に、トリ(3−クロロプロピル)アミン9.6g(39mmol)とエタノール20mlとからなる同様に脱ガスした溶液を噴射して添加した。この溶液を4日間加熱還流させた後、酢酸4mlを添加し、沈殿したKClを、未だに熱いがもはや空気感受性でない溶液から濾別し、濾過ケークを温かいエタノールで後洗浄した。室温で放置することによりリガンド前駆体がゆっくりと晶出した。この結晶を濾別し氷冷エタノールで後洗浄した。第2のフラクションは、母液の濃縮により得ることができた。
収量:11.5g(46%)
沸点:65℃【0055】
【表6】

【0056】トリス−(3−(2,3−ジヒドロキシフェノキシ)プロピル)アミンヒドロクロリド,76,39.6g(62mmol)をアルゴン下で、酢酸250mlに溶かし、加熱沸騰させた。これに、酢酸50%、水20%および発煙塩酸30%からの混合物200mlを2時間添加した。この溶剤を留去し、フラスコ中に約200mlが残留した。この溶液をゆっくり冷却した。沈殿した帯黄色の結晶を濾別し、わずかに熱い氷酢酸中で再結晶させた。こうして得られた白色粉末を90℃で、10-3mbarで2日間油ポンプ真空で乾燥させた。
収率:31.7g(92%)
沸点:190℃【0057】
【表7】

【0058】例2ベンジル−ジ(β−カルベトキシエチル)アミン,8ベンジルアミン172g(1.60mol)をエタノール500ml中に装入し、氷冷下でアクリル酸エステル384g(38.4mol)を添加した。この反応混合物を室温で5日間撹拌した。溶剤および過剰量の抽出物を回転蒸発器で留去した。この残留した溶液を真空中で分別蒸留した。
フラクション1:<140℃/0.05mbarフラクション2:140〜145℃/0.05mbarフラクション3:145〜148℃/0.05mbarフラクション4:145〜150℃/0.05mbar収率:8,380g(77%)フラクション4から【0059】
【表8】

【0060】
ベンジル−ビス(3−ヒドロキシプロピル)アミン,9水素化リチウムアルミニウム19g(0.5mol)をエーテル900ml中に装入し、氷冷下に8のエステル92g(0.mol)をゆっくりと滴加した。この溶液を室温で12時間撹拌し、水を用いて注意深く加水分解した。このエーテルおよび水相から沈殿したLiAl(OH)4をデカントして除いた。この固体をエーテルで数回洗浄した。合わせた有機相(エーテルおよびエタノール)を分液漏斗中で水を分離し、MgSO4で乾燥し、濾過した。溶剤を真空中で濾過した後、生成物が無色の液体として残留した。
収量:60.5g(90%)
【0061】
【表9】

【0062】
ベンジル−ビス(3−クロロプロピル)アミン,109,143g(0.64mol)をクロロホルム600ml中に装入した。これに室温でクロロホルム100ml中に溶かしたトリオキシクロリド182g(1.53mol)を滴加した。この添加は、溶剤が適度に沸騰する程度に行なわなければならなかった。添加の収量後、3時間煮沸還流させた。この冷却した溶液を水で注意深く加水分解し、熱水300mlで2回洗浄した。有機相を著しく濃縮し、さらに熱水250mlでそれそれ2回振出した。水相を合わせた後、これを苛性ソーダ液(40%)で強アルカリ性にし、エーテル400mlでそれぞれ2回抽出した。合わせたエーテル抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥した。その後この溶剤を回転蒸発器で留去した。この粗製生成物を分別蒸留した。
収量:140g(84%)
融点:114〜125℃【0063】
【表10】

【0064】ベンジル−ビス[(3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ]プロピル)アミン,11炎で処理した250mlの二口振盪フラスコ中に、5のケタール13.3g(80mmol)を高真空中で30分間で50℃で乾燥した。その後、5を無水(99%)エタノール100mlに溶かした。この溶液を沸騰するまで数回排気し、アルゴンを供給した。削りたてのカリウム(3.1g、80mmol)を添加し、酸素感受性の溶液に酸素不含の塩化物,10(9.7g、37.3mmol)を添加した。このバッチを3日間煮沸還流させた。後処理するために、酢酸3mlを添加し、沈殿した塩化カリウムをまだ熱いうちに濾別した。濾液を乾燥させ、ペンタン/エーテル1:1の混合物約30ml中に溶かした。この褐色の溶液を短いカラム(シリカゲル約50g)にエーテル/ペンタン1:1で溶離させた。この場合、暗色の生成物が一緒に溶離されないように注意しなければならない。展開剤の留去の後黄色の油状物が残留し、これをエタノールから再結晶させた(エタノール200ml中16g)。この場合、生成物は室温で無色の結晶として生じた。
収量:16g(80%)
沸点:46〜47℃【0065】
【表11】

【0066】ベンジル−ビス[(3−(2,3−ジヒドロキシフェノキシ)プロピル]アミンヒドロクロリド,1211のリガンド前駆体14g(27mmol)を、酢酸100mlに溶かし、加熱沸騰させた。これに2時間で酸混合物100ml(酢酸50%、水20%、発煙塩酸30%)を添加し、その際、、留去した溶剤により生じた液体損失量は遊離したアセトンにより補償した。添加の終了後、フラスコ中に約50ml残留する程度溶剤を留去した。熱い溶剤をゆっくりと冷却した。しかしこの生成物は沈殿しなかった。全ての溶剤を留去し、リガンドはかさばった残分として生じた。この粗製生成物は、エーテルで洗浄することで最後の酢酸残分から遊離し、高真空で乾燥させた。
収量:12.4g(94%)
【0067】
【表12】

【0068】ビス[3−(2,3−ジヒドロキシフェノキシ)プロピル]アミンヒドロクロリド,1312,10g(21mmol)を無水メタノールに溶かし、Pd(OH)2/C(20%)2gを添加した。水素化装置中でこの混合物を3barの水素圧下で室温で6時間振盪した。この触媒を濾別し溶剤を留去した。油状の残留物を高真空中で50℃で24時間乾燥した。
収量:7g(70%)
【0069】
【表13】

【0070】例3ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ]アミン,1411,17.9g(34.5mmol)を水素化フラスコ中で、無水メタノール300mlに溶かし、触媒2.0g(2.8mmol)を添加し、4時間水素水素化装置中で3barのH2圧で25℃で振盪した。その後この触媒を濾別し、溶剤ならびに生じたトルエンを水流ポンプの真空下で除去した。得られた油状物を60℃/0.05mbarで6時間乾燥させた。
収量:12.9g(87%)
【0071】
【表14】

【0072】ビス[3−(2,3−ジヒドロキシフェノキシ)プロピル]アミンヒドロクロリド,1314,8g(18.6mmol)を酢酸80mlに溶かし、2時間の沸騰加熱下で、酸混合物(酢酸50%、水30%、発煙塩酸20%)80mlを添加した。その際、溶剤を遊離したアセトンと共に共沸混合物として留去した。添加の終了後、なお30分蒸留した。その後残留した溶剤を回転蒸発器で留去した。この残分を60℃/0.05mbarで6時間高真空中で乾燥した。粉末状の生成物をエーテルで洗浄した。エーテル残分を引き続き油ポンプで除去した。
【0073】収量:6.25g(87%)
分析データは12からの13のものと同一。
【0074】例42,3−ジニトロフェノール,153−ニトロフェノール15.0g(108mmol)をエタノール150ml中に溶かした。これにCu(NO3)2・3H2O30g(124.5mmol)を添加した。この反応混合物を、その後20時間、還流下で加熱沸騰させた。この溶剤を回転蒸発器で留去した。固体残留物を2M HCl中に溶かし、それぞれエーテル50mlで4回抽出した。合わせたエーテル抽出液をMgSO4で乾燥させ、溶剤を除去した。オレンジ色の固体(21g)を、石油エーテル/エーテルを用いたシリカゲル約60gの短いカラムでクロマトグラフィーにかけた。まず最初に3,6−ジニトロフェノールが溶出し、次いで3−ニトロフェノールおよび3,4−ジニトロフェノールが続いた。最後に所望の2,3−ジニトロフェノールが得られた。この所望の生成物をベンゼン/石油エーテル(7:93,v:v)から再結晶させた。
収量:2.9g(14.6%)
沸点:146℃【0075】
【表15】

【0076】ベンジル−ビス[(3−(2,3−ジニトロフェノキシ)プロピル]アミン,162,3−ジニトロフェノール0.92g(5mmol)をエタノール10mlに溶かした。これにアルゴン下で、エタノール25ml中のKOH0.28g(5mmol)を添加した。その際、カリウム塩が赤い固体として沈殿した。エタノール5ml中のベンジル−ビス(3−クロロプロピル)アミン,10 0.65g(2.5mmol)を添加し、その際、この固体は部分的に溶解した。次にエタノールの沸点まで加熱した際に、この固体は完全に溶解した。赤色の溶液を24時間還流下で乾燥した。KClの沈殿物が生じた。この懸濁液を熱いうちに濾過した。冷却の際に、無色の羽毛状の形で晶出した。この生成物をエタノールから再結晶させた。
収量:0.76g(55%)
沸点:98〜104℃【0077】
【化16】

【0078】ベンジル−ビス[3−(2,3−ジアミノフェノキシ)プロピル]アミン,17スズ1.06g(8.93mmol)を濃塩酸5mlに添加した。これにメタノール5ml中の16,0.5g(0.9mmol)の溶液を噴射した。この反応混合物を50℃で30分間温め、その際、この混合物は褐色に呈色した。この時間の後、この反応混合物を水50ml中のNaOH2.5gの溶液に注いだ。この混合物をエーテルそれぞれ15mlで5回抽出した。このエーテル抽出液を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。エーテルを留去した後、褐色の油状物が残留し、これはさらに精製しなかった。
収量:0.275g(70%)
【0079】
【表17】

【0080】ビス[3−(2,3−ジアミノフェノキシ)プロピル]アミン,1817のリガンド846mg(1.66mmol)をメタノール50mlに溶かした。これにPd(OH)2(炭素上、10%)0.09gおよびヒドラジンヒドレート(水中80%)を添加した。この反応混合物を10時間加熱還流させた。生じた懸濁液を濾過し、濃縮乾固させた。この生成物をメタノールに溶かし、ジエチルエーテルを添加することにより淡緑色の油状物が生じた。この油状物から油ぽん部で溶剤残留物を除去し、その際、灰色の粉末が得られた。
収量:400mg(69%)
【0081】
【表18】

【0082】例5トリス[3−(2,3−ジニトロフェノキシ)プロピル]アミン,192,3−ジニトロフェノール1g(5.43mmol)を、エタノール50ml中のトリス(3−クロロプロピル)アミン,41.81mmol)およびKOH0.305g(5.43mmol)と共に還流下で10時間撹拌した。その後、この反応混合物を冷却し、沈殿した固体を濾別した。この固体をアセトン中に収容した。この場合、有機成分は溶解するが、黄色のKClは残留する。不溶の成分を濾過により分離した。このアセトン溶液を20mlに濃縮し、4℃に冷却した。24時間後に無色の針状結晶の形で19が単離した。
収量:638mg(51%)
沸点:145〜147℃【0083】
【表19】

【0084】トリス[3−(2,3−ジアミノフェノキシ)プロピル]アミン,2019,638mg(0.925mmol)を、HCl(konz.)5ml、メタノール5mlおよびスズ1.64g(13.8mmol)からなる混合物に添加した。この反応混合物を、還流下で2時間撹拌した。スズが完全に溶解すると反応が終了した。冷却した後、緑色の反応溶液を過剰量のKOHを用いて強アルカリ性(pH13)にし、アセトンそれぞれ15mlで2回振出した。合わせたアセトン抽出液に水5mlを添加し、エーテルそれぞれ30mlで2回振出した。このエーテル抽出液を、硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶剤をポンプ真空中で除去した。帯黄色の油状物が得られ、これはポンプ真空中での官能の際に固化した。
収量:638mg(51%)
【0085】
【表20】

【0086】例612および13のテクネチウム錯体の製造12および13(30mmol/l)のリガンドのメタノール溶液を製造した。この溶液8μlに、99mTc/99Mo反応器からの塩溶液10〜40μlを添加した。この生じた溶液を、すぐに薄層クロマトグラフィーにより調査した。この調査(展開剤THF)は、99mTcがリガンド中に完全に組み込まれていることを示した。Rf値は99mTcO4-について0.3であり、99mTc・12について0.65であり、99mTc・13について0.60であった。過テクネチウム酸塩の残分は、このことなるRf値において容易に発見することができるが、発見されなかった。
【0087】例717のテクネチウム錯体の製造50mmol/lの濃度を有する17のメタノール溶液を製造した。この溶液1μlを99mTc/99Moジェネレータからの溶出溶液50μlと混合した。これに0.1N NaOH10μlおよびホスフェート緩衝液10μl(イオン強度0.1、pH=7)を添加した。この反応混合物を室温で5分間放置し、引き続き薄層クロマトグラフィー(展開剤:THF)により特性を調査した。この分析は、99mTcがリガンド中に完全に組み込まれていることを示した。Rf値は99mTcO4-について0.15であり、99mTcについて0.24であった。
【0088】例8ビオチン−NHSDMF25ml中のD(+)ビオチン2.0g(8.19mmol)およびN−ヒドロキシスクシンイミド1.23g(10.66mmol)からなる溶液に、DCCl 17.2g(8.19mmol)を添加した。生じた懸濁液を室温で24時間撹拌した。この固体を濾別し、この溶液を−16℃で4時間冷却した。沈殿した固体を濾別し、濾液の溶剤を真空中で留去した。この無色の残留物をエーテルで数回洗浄し、引き続き乾燥させた。
収量:2.47g(89%)
【0089】
【表21】

【0090】
【化6】

【0091】ビオチン−NHSについてのNMRシグナルの配置についての化学式。
【0092】ビオチン−NHSとビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]アミンとの結合14のリガンド前駆体860mg(2.0mmol)を、脱ガスしたDMF30ml中で、ビオチン−NHS670mg(2mmol)およびトリエチルアミン860mg(8mmol)と一緒に室温で80時間撹拌した。その後、この反応混合物に脱ガスした水80mlを添加し、4℃で1時間冷却した。沈殿した固体をフィルタを通して単離し、アセトン50ml中に収容した。溶剤を留去した後この抱合体が粘性の液体油状物として得られた。油ポンプ真空中での乾燥によりかさばった白色粉末が得られた。
収量:1.0g(76%)
【0093】
【表22】

【0094】
【化7】

【0095】ビオチン−14−抱合体についてのNMRシグナルの配置についての化学式。
【0096】
【表23】

【0097】抱合体ビオチン−14の保護基の分割ビオチン−14抱合体1gをメタノール20mlに溶かした。これに発煙HCl4mlを添加し、室温で3日間撹拌した。この溶剤を真空中で除去し、固体の残分をメタノールに溶かした。精製は、展開剤としてメタノール/THF(1:1)を用いるSiO2でクロマトグラフィーにより行なった。1H−NMRスペクトルにおいて、アセタール単位についてのシグナルの不在により保護基の分割が確認された。この観察は同様に、13C−NMRスペクトルによっても確認された。
収率53%保護基の分割の際の問題により、もう一つの合成方法を試した。
【0098】例8a13のテトラ[ジメチル(t−ブチル)]シリルエーテル100mlの振盪フラスコ中でDMF35ml中の13,3.85g(10mmol)およびイミダゾール6.55g(96mmol)を装入し、固形のTBDMSCl(7.5g、50mmol)を添加し、その際発熱が起こった。室温で20時間撹拌した。その後この溶液にエーテル200mlを添加した。この混合物を水で3回洗浄し(DMFの除去)、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別した後、エーテルを回転蒸発器で留去した。明緑色の液体が残留した。この液体から、SiO2のカラムクロマトグラフィーにより生成物を単離した(ペンタン:エーテル、1:2)。
収量7g(86%)
【0099】
【表24】

【0100】13のテトラ[ジメチル(t−ブチル)]シリルエーテルとビオチンとの結合ビオチン−NHS1.64g(4.84mmol)および13のテトラ[ジメチル(t−ブチル)]シリルエーテル3.90g(4.84mmol)をDMF70ml中のトリエチルアミン2.02g(20mmol)と一緒に、アルゴン下で3日間撹拌した。この溶剤を油ポンプ真空中で留去し、残留した油状物を水で数回洗浄した。こうして得られた粗製生成物をクロマトグラフィー(SiO2,メタノール)で精製した。生成物の同定は、核磁気共鳴スペクトル分析により証明することができた。
収率43%13の抱合体ビオチン−テトラ[ジメチル(t−ブチル)]シリルエーテルの保護基の分割(TBDMS)−13−ビオチン抱合体1.03グラム(1mmol)をHCl(konz.)2mlとTHF20mlとからの混合物中で24時間撹拌した。その後、水20mlを添加し、THFを真空中で除去した。この抱合体はその際沈殿した。この塩酸水溶液をデカントして除き、残分を水で数回洗浄した。この残分をメタノールから再結晶させた。
収率45%【0101】
【表25】

【0102】例914のt−ブチル酢酸エステル14,2.7グラム(6.3mmol)をTHF/H2O(9:1)に溶かし、Na2CO30.67g(1当量)を添加した。これに、ブロモ酢酸−t−ブチルエステル2.46g(2当量)を添加し、室温で24時間撹拌した。次いでCH2Cl280mlを添加し、MgSO4で乾燥した。この乾燥剤を濾別した後、この溶液を著しく濃縮した。残分をヘキサン中に数回収容し、デカントして除去した。この粗製生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製した(70g SiO2/ペンタン/エーテル3:1)。
収量:3.3g(95%)
【0103】
【表26】

【0104】Gly−13前記の反応の生成物3.10g(5.7mmol)を、メタノール50ml中で沸騰加熱下で、12からの13の製造と同様の酸混合物50mlで処理した。この反応の終了後、この溶剤を回転蒸発器で留去した。この場合、生成物が沈殿し、その結果水相をデカントにより除去することができた。この生成物をアセトンに溶かし、真空中で溶剤を除去した。この際白色粉末が得られた。
収量1.90g(75%)
【0105】
【表27】

【0106】Gly−13のNHS−エステルの製造DMF8ml中のGly−13 1g(2.5mmol)およびN−ヒドロキシスクシンイミド0.338g(2.4mmol)の溶液に、DCCl 0.464g(2.25mmol)を添加した。室温で24時間後に、沈殿した固体を濾別し、濾液を4℃で4時間冷却した。この付加的に沈殿した固体を再び濾別し、濾液を真空中で溶剤を除去した。この残分をエーテルで二三回後洗浄し、高真空中で乾燥した。
収量:0.95g(78%)
【0107】
【表28】

【0108】例104−ニトロフェニル−ビス[(3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]アミン,2114,2.15g(5mmol)およびトリエチルアミン0.5g(5mmol)をエタノール10ml中に装入し、4−フルオロニトロベンゼン1.41g(10mmol)を添加した。この混合物を3日間撹拌した。その後、溶剤を除去し、粗製生成物をクロマトグラフィーにより精製した。
収量:1.50g(55%)
【0109】
【表29】

【0110】4−アミノフェニル−ビス[(3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]アミン,224−ニトロフェニル−14 1.50g(2.75mmol)をメタノール30mlに溶かし、Pd/C(10%)150mgと一緒に、水素雰囲気下で室温で4時間撹拌した。この触媒を濾別し、溶剤を除去した。帯緑色の油状物が得られた。
収量:1.27g(89%)
4−アミノフェニル−ビス[3−(2,3−ジヒドロキシフェノキシ)プロピル]アミンヒドロクロリド,2322,DIPACE 1.04g(2mmol)を12からの13の製造のための条件下で反応させた。
収量:0.965g(94%)
4−イソチオシアナト−ビス[3−(2,3−ジヒドロキシフェノキシ)プロピル]アミンヒドロクロリド,24前記反応の23 0.51g(1mmol)を、N,N′−チオカルボニルジイミダゾール0.267g(1.5mmol)と反応させた。反応の終了後、イミダゾールを水で洗浄した。生成物が黄色の油状物として得られた。
収量:360mg(70%)
例11N,N−ビス[3−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]−N−(2,3−エポキシプロピル)アミン,25水素化ナトリウム1.15g(48mmol)を室温で、窒素下でDMF40ml中に懸濁させた。これに、DMF20ml中の14のアミン18.0g(42mmol)の溶液をゆっくりと滴加し、添加の終了後なお1時間撹拌した。引き続き、DMF20ml中のエピブロモヒドリン5.48g(40mmol)の溶液を添加し、さらに24時間撹拌した。この混合物を氷水70mlで希釈し、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出液を炭酸カリウムで乾燥した。溶剤を除去した後、黄色の油状物が残留した。
収率:71%【0111】
【表30】

【0112】N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]−N−[2−ヒドロキシ−3−(2−ニトロイミダゾリル)プロピル]アミン,262−ニトロイミダゾール250mg(2.2mmol)、1,8−ビス−(ジメチルアミノ)ナフタリン237mg(1.1mmol)、25,2.12g(4.4mmol)およびDMSO5mlからなる混合物を、水分の遮断下に、撹拌しながら80℃で6時間加熱し、溶剤を真空中で留去し、残分をクロマトグラフィー(シリカゲル、230−400メッシュ、3×15cmのカラム、20%CH3CN/CHCl3から80%CH3CN/CHCl3)にかけた。唯一のフラクションを薄層クロマトグラフィーにより調査し、DC−同様のフラクションを合わせた。溶剤を留去し、残分を真空中で乾燥した。
収率:27%【0113】
【表31】

【0114】例123−{N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]}アミノプロパン酸エチルエステル,27カリウム−t−ブチレート0.898g(8.0mmol)を無水t−ブタノール150mlに溶かし、t−ブタノール30mlおよびエーテル400ml中の14,27.24gの溶液を添加した。撹拌しながら、蒸留したてのアクリル酸エチルエステル33.04g(330mmol)をゆっくりと滴加し、この反応混合物を室温で3日間放置した。溶剤を除去した後、残留した油状物をエーテルに収容した。このエーテル相を水で中性に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮した後、わずかに黄色の油状物が残留した。
収率:48%【0115】
【表32】

【0116】3−{N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]}アミノプロパン酸ヒドラジド,28無水ピリジン200ml中の27のエステル10.0g(18.9mmol)の溶液に、無水ヒドラジン20g(624mmol)を添加し、撹拌しながら3日間乾燥した。これを50mlに濃縮し、引き続き水200mlを添加し、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。白色の残留物が残留した。
収率:69%【0117】
【表33】

【0118】例133−{N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]}−アミノプロパン酸,2927のエステル14.5g(27.4mmol)を95%のエタノール75ml中の水酸化カリウム5.00gのよう液中で2時間加熱還流させた。このエタノールを真空中で留去し、残分を水100ml中に収容した。エーテル50mlと共に振出した後、水相を希塩酸で注意深く酸処理した。遊離した酸を、エーテルそれぞれ50mlで数回振出することで抽出した。合わせたエーテル相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶剤を除去した後、無色の油状物が残留した。
収率:85%【0119】
【表34】

【0120】3−{N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]}アミノスクシンイミドプロピオネート,30無水テトラヒドロフラン100ml中の29のカルボン酸25.1gおよびN−ヒドロキシスクシンイミド5.75g(50mmol)の−5℃に冷却した溶液に、テトラヒドロフラン50ml中のジシクロヘキシルカルボジイミド12.38g(60mmol)の溶液を、20分間で滴加し、さらに2時間この温度で撹拌し、引き続き室温でなお15時間撹拌した。酢酸200μlを添加した後、さらに1時間撹拌し、その後濾過し、残分を熱テトラヒドロフランで2回抽出した。合わせた濾液を濃縮乾固し、残分を酢酸エチルから再結晶させた。
収率:65%【0121】
【表35】

【0122】例143−{N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]}アミノスクシンイミドプロピオネート,30アセトニトリル100ml中の29のカルボン酸25.1g(50mmol)および2,3,5,6−テトラフルオロフェノール8.30g(50mmol)の0℃に冷却した溶液に、アセトニトリル100ml中の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド10.37g(54mmol)を5分間に滴加し、75℃で2時間加熱した。酢酸200μlを添加した後、さらに1時間撹拌し、その後濾過し、残分を熱アセトニトリルで2回抽出した。合わした濾液を濃縮簡素器、残分を酢酸エチルから再結晶させた。
収率:65%【0123】
【表36】

【0124】例153−{N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]}アミノプロパノール,32無水エーテル150ml中の水素化リチウムアルミニウム2.88g(76mmol)の懸濁液に、無水エーテル50ml中の27のエステル20g(38mmol)の溶液を1時間に、この溶液が適度に沸騰する程度に滴加した。その後なお5時間加熱還流させ、室温に冷却し、過剰量の水素化物を水で注意深く加水分解した。沈殿した水酸化物を濾別し、この濾液を温かいエーテルで数回洗浄した。真空中で溶剤を除去した後、残分をエタノール中で短時間煮沸し、もう一度濾過し、溶剤を留去した。高粘度の液体が残留した。
収量:61%【0125】
【表37】

【0126】例16ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]−N−(3−クロロプロピル)アミン,33無水四塩化炭素60ml中の32のアルコール10.1g(20.7mmol)の溶液に、窒素雰囲気下でトリフェニルホスフィン7.86g(30mmol)を添加した。数時間加熱還流させた。冷却した後、半分の容量の石油エーテルで希釈し、数時間−20℃で貯蔵した。沈殿物を吸引濾過し、石油エーテルで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶剤を留去した後、黄色の油状物が残留した。
収率:78%【0127】
【表38】

【0128】例173−{N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]}アミノプロパナル,34無水ジクロロメタン25ml中のPCC3.23gのよく撹拌した懸濁液に、ジクロロメタン20ml中に溶かした32のアルコール4.88g(10mmol)を一度に添加した。無水エーテル50mlを添加した後、デカントして除去し、残分をそれぞれ20mlで3回洗浄し、合わせたエーテル溶液をシリカゲル20gで濾過した。溶剤を蒸留した後、黄色の油状物が残留した。
収率:70%【0129】
【表39】

【0130】例183−{N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]}アミノプロピオン酸ニトリル,35カリウムt−ブチレート0.90g(8.0mmol)を無水t−ブタノール150mlに溶かし、t−ブタノール30mlおよびエーテル400ml中の14,27.2g(110mmol)の溶液を添加した。撹拌しながら、蒸留したてのアクリルにトリル17.5g(330mmol)をゆっくりと滴加し、反応混合物を12時間加熱還流させた。溶剤を除去した後、残留した油状物をエーテル中に収容した。このエーテル相を水で中性に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濃縮した後、淡黄色油状物が残留した。
収率:62%【0131】
【表40】

【0132】例19N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]プロピレンジアミン,36無水エーテル500ml中の水素化アルミニウムリチウム30.6g(0.81mol)の懸濁液に、氷冷下で、100%の硫酸39.0g(0.40mol)をゆっくりと滴加した。引き続き室温で1時間撹拌し、次いで無水エーテル50ml中の35のニトリル12.55g(0.26mol)の溶液を、この溶液が適度に沸騰する程度に滴加した。その後、8時間加熱還流させ、室温に冷却し、過剰量の水素化物を水で注意深く加水分解した。水360ml中のNaOH40gの溶液を添加し、沈殿した水酸化物を濾別し、濾液を温かいエーテルで数回洗浄した。合わせたエーテル抽出液を炭酸カリウムで乾燥し、溶剤を留去した。黄色の油状物が残留した。
収率:47%【0133】
【表41】

【0134】例20N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]−N−[4−(ニトロベンジル)]アミン,37水素化ナトリウム1.15g(48mmol)をDMF40ml中に室温で窒素下で懸濁させた。これに、DMF20ml中の14のアミン18.0g(42mmol)の溶液を滴加し、添加の終了後、なお1時間撹拌した。引き続き、DMF20ml中の4−ニトロベンジルブロミド8.64g(40mmol)の溶液を滴加し、さらに24時間撹拌した。この混合物を氷水70mlで希釈し、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出液を炭酸カリウムで乾燥した。溶剤を留去した後黄色の油状物が残留した。
収率:71%【0135】
【表42】

【0136】N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]−N−(4−アミノベンジル)アミン,38500mlの二口フラスコ中で、メタノール250ml中の10%のPd/C200mgを懸濁させ、−20℃に冷却し、水素で飽和した。引き続き、メタノール50ml中の37,5.0(8.8mmol)を迅速に滴加し、−20℃で撹拌した。水素吸収が終了した後、触媒を分離し、溶剤を真空中で留去した。淡黄色の結晶が残留した。
収率:85%【0137】
【表43】

【0138】N,N−ビス[3−(2,3−ジオキシフェノキシ)プロピル]−N−(4−アミノベンジル)アミンヒドロクロリド,3937,10.7g(20mmol)を酢酸80mlに溶かし、加熱沸騰下に2時間に酸混合物(酢酸50%、水30%、発煙塩酸20%)80mlを添加した。この際、溶剤を遊離したアセトンと共に共沸混合物として留去した。添加の終了後に、なお30分間蒸留した。その後残留した溶剤を回転蒸発器で留去した。残留物を、高真空中で6時間乾燥させた。
収率:79%【0139】
【表44】

【0140】N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]−N−(4−イソチオシアネートベンジル)アミン−ヒドロクロリド,403M塩酸50mlおよびクロロホルム50ml中の39のアニリン1.10g(2.23mmol)の溶液に、窒素雰囲気下に使い捨て噴射器を用いて、チオホスゲン1.15グラム(10mmol)を添加し、室温で6時間強力に撹拌した。引き続き真空中で濃縮乾固させた。
収率:78%【0141】
【表45】

【0142】例21N,N−ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル]−N−(2−プロぺニル)アミン,41水素化ナトリウム1.20グラム(50mmol)を室温で窒素下でDMF50mlに懸濁させた。これにDMF40ml中の14のアミン20.6g(48mmol)の溶液をゆっくりと滴加し、添加の終了後なお1時間撹拌した。引き続きDMF25ml中のアリルブロミド6.04g(50mmol)の溶液を滴加し、さらに24時間撹拌した。この混合物を氷水70mlで希釈し、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出液を炭酸カルシウムで乾燥させた。溶剤を留去した後、黄色の油状物が残留した。
収率:75%【0143】
【表46】

【0144】例22ビス[3−(2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルオキシ)プロピル](2−プロピニル)アミン,42水素化ナトリウム0.24g(10mmol)を室温で窒素下でDMF50mlに懸濁させた。これにDMF20ml中の14のアミン4.29g(10mmol)をゆっくりと滴加し、添加の終了後なお1時間撹拌した。引き続きDMF10ml中のプロパルギルブロミド1.43g(12mmol)の溶液を滴加し、50℃でさらに24時間撹拌した。冷却後、この混合物を氷水70mlで希釈し、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出液を炭酸カリウムで乾燥した。溶剤を留去した後、黄色の油状物が得られた。
収率:66%【0145】
【表47】

【0146】例23タンパク質とイソチオシアネート含有のTc−99m錯体との結合モノクロナール抗体17−1AのF(ab′)2−断片の例に関して、イソチオシアネート含有Tc−99m錯体[例10]とタンパク質との結合を記載すべきである。抗体断片の代わりに、それぞれ他のタンパク質、もしくは、アミノ基含有物質を使用することができる。
【0147】モノクロナール抗体17−1Aは、文献により公知の方法に応じて、Balb/c-マウスの腹腔中の107の相応する融合細胞を適用し、腹水液を7〜10日後に吸い出した。精製を、文献に公知の同様の方法により、硫安沈殿およびタンパク質A−セファロースを介したアフィニティクロマトグラフィーにより行った。この適当な抗体(10mg/ml)をpH3.5で、2時間、ペプシン25μg/mlで処理し、F(ab′)2−断片を引き続きFPLCを用いて単離した。キレート形成剤と結合させる前に、0.1M KH2PO4/0.1M NaHCO3,pH8.5に対して4℃で12〜24時間透析した。タンパク質濃度は10mg/mlに調節した。例6と同様に標識化したNCS含有錯体は、タンパク質溶液に、モル比1:10(錯体:タンパク質)で添加した。抱合体を形成するために、この混合物を37℃で1時間インキュベートした。
【0148】例24モノクロナール抗体17−1Aの断片と結合したTc−99m錯体の生体分布モノクロナール抗体17−1AのF(ab′)2−断片の例に関して、タンパク質と結合したTc−99m錯体の生体分布(Bioverteilung)を記載すべきである。この断片から得られた抗体は、ヒトカルシノームセルライン“HT29”から表現された抗原を認識する。ヒトカルシノーム(MX−1)から同様に得られた対照セルラインはこの抗原を表現しない。双方のラインの単離した細胞を免疫不全のヌードマウスに皮下適用した。腫瘍が300〜800mgの大きさに生長した後、このマウスに、F(ab′)2−断片[例11]と結合したCiTc−99m 200μで標識化した錯体20μgを静脈内に投与した。この抱合体の免疫応答を過剰な細胞安定性の抗原との結合により測定され、これは75〜80%であった。この生体分布は、抱合体の適用後の24時間に、動物の殺害、器官の取り出し、および器官中での放射能の測定により測定される。次の表は、測定された放射能量を示し、抗体陽性の腫瘍中でのキレートの明らかな蓄積を示した。
【0149】
器官 組織1gあたりの投与量%────────────────────────────── 脾臓 0.4 肝臓 1.1 腎臓 2.8 肺 0.9 筋肉 0.1 血液 0.6 MX−1 1.9 HT29 8.8──────────────────────────────例25ビオチン含有Tc−99m錯体の生体分布師範のストレプトアビジンと結合したセファロース−ゲル20μl(ストレプトアビジン20μgに相当)を200gのラットの左の後脚の筋肉内に適用した。約30分後に、例6に相当するCiTc−99mで標識化したビオチン含有錯体[例8]5μgの静脈内投与を行った。ラットのここの器官の放射能の測定は4時間後に行った。左の後脚筋は右の後脚筋と比較して16倍の高い放射能を示しストレプトアビジン−セファロースとの結合によりTc−錯体の明らかに特異的な蓄積を示した。全ての他の器官において、4時間後に、組織1gあたりの投与量の1.4%を上回る放射能は検出されなかった。左の後脚筋についで最も高い蓄積(組織1gあたりの投与量の1.4%)は、組織1gあたりの投与量の0.6%を有する腎臓であった。投与した放射能の約89%が4時間後に尿中に検出された。
【0150】この例はビオチンを含有する錯体が器官内でストレプトアビジン抱合体と結合することができることを示した。ストレプトアビジン−セファロース抱合体の代わりに、選択的物質、例えばモノクロナール抗体、酵素またはホルモンを使用することができ、これはストレプトアビジンと結合し、ビオチン含有Tc−99m錯体により損傷または特定組織中に選択的に蓄積されることにより検出することができる。
【出願人】 【識別番号】591173165
【氏名又は名称】インステイトウート フユア デイアグノステイツクフオルシユング ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【出願日】 平成3年(1991)8月8日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外2名)
【公開番号】 特開平5−148283
【公開日】 平成5年(1993)6月15日
【出願番号】 特願平3−199039